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公開番号
2025117679
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024012538
出願日
2024-01-31
発明の名称
セレーションの製造方法
出願人
トリックス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B21K
1/30 20060101AFI20250805BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約
【課題】高精度のセレーションを形成できるセレーションの製造方法を提供する。
【解決手段】円筒部材1の一部の径を他の部分より相対的に小さくして、軸方向adの一方に大径部2を、軸方向adの他方に小径部4を形成する変径工程と、大径部側の端部3から前記小径部4まで芯金を挿入して、前記小径部4の内周面の肉を小径部側の端部5に寄せて前記小径部4に厚肉部6を形成する肉厚調整工程と、セレーション7の歯形に対応する形状を具備するセレーション工具19を、前記小径部側の端部5から前記円筒部材1に挿入して前記小径部4の内周面にセレーション7を形成するセレーション形成工程と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
円筒部材の一部の径を他の部分より相対的に小さくして、軸方向の一方に大径部を、軸方向の他方に小径部を形成する変径工程と、
大径部側の端部から前記小径部まで芯金を挿入して、前記小径部の内周面の肉を小径部側の端部に寄せて前記小径部の一部に厚肉部を形成する肉厚調整工程と、
セレーションの歯形に対応する形状を具備するセレーション工具を、前記小径部側の端部から前記円筒部材に挿入して、前記小径部の内周面にセレーションを形成するセレーション形成工程と、
を備えることを特徴とするセレーションの製造方法。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記芯金が、前記小径部の内径以上の径であり前記芯金の先端に設けられる芯金頭部、及び前記小径部の内径より細い径であり前記芯金頭部の根元側に設けられる芯金軸部を備える請求項1に記載のセレーションの製造方法。
【請求項3】
前記肉厚調整工程において、前記芯金頭部が前記小径部側の端部から突き抜けるまで挿入され、その後、前記小径部に戻されない請求項2に記載のセレーションの製造方法。
【請求項4】
前記芯金のうち前記小径部に挿入される部分の径が前記小径部の内径以上であり、かつ前記小径部に挿入される部分の長さが前記小径部の長さ以上である請求項1に記載のセレーションの製造方法。
【請求項5】
前記肉厚調整工程において、前記芯金の先端が前記小径部側の端部から突き出るまで挿入され、その後、前記大径部の側に戻される請求項4に記載のセレーションの製造方法。
【請求項6】
前記肉厚調整工程において、前記小径部の外周面がダイで拘束されるとともに、前記小径部側の端部に突き当てが背圧をかけずに当接される請求項1ないし5のいずれか1項に記載のセレーションの製造方法。
【請求項7】
前記セレーション形成工程において、前記小径部の外周面がダイで拘束されるとともに、前記小径部側の端部に突き当てが背圧をかけずに当接され、前記大径部側の端部にも突き当てが背圧をかけずに当接される請求項6に記載のセレーションの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒部材の内周面にセレーションを形成するセレーションの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、低コストで良質のアウターシャフトを製造することを目的として、特開平11-247835号公報に、中空円管状の素材に絞り部を形成し、この絞り部の内側にパンチを押し込んで、絞り部の内周面に雌セレーションを形成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-247835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されている技術では、絞り部にセレーションを形成するためのセレーション工具を押込んだときに、図12及び図12拡大図に示すように、セレーション工具が挿入される入口である小径部側(絞り部)の端部105近傍の内周面の肉が、軸方向adの下側(図では矢印ar方向)と上側(図では矢印al方向)に逃げてしまう現象が起きていた。このため、形成されたセレーション107の歯が、本来は図12拡大図の破線で示すような高さh1にならなければいけないところ、実線で示すように端部近傍において歯の高さh2が不足する現象が起きていた。これにより、高精度のセレーション107を形成することが困難であるという課題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、高精度のセレーションを形成できるセレーションの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のセレーションの製造方法は、
円筒部材の一部の径を他の部分より相対的に小さくして、軸方向の一方に大径部を、軸方向の他方に小径部を形成する変径工程と、
大径部側の端部から前記小径部まで芯金を挿入して、前記小径部の内周面の肉を小径部側の端部に寄せて前記小径部の一部に厚肉部を形成する肉厚調整工程と、
セレーションの歯形に対応する形状を具備するセレーション工具を、前記小径部側の端部から前記円筒部材に挿入して、前記小径部の内周面にセレーションを形成するセレーション形成工程と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明のセレーションの製造方法によれば、肉厚調整工程によって、小径部側の端部近傍の肉厚が厚くなることで端部近傍の内径が小さくなる。これにより、セレーション工具を挿入したときに、端部近傍においてセレーションの歯の高さが不足する現象が生じず、高精度なセレーションを形成することができる。
【0008】
本発明のセレーションの製造方法の好ましい例は、
前記芯金が、前記小径部の内径以上の径であり前記芯金の先端に設けられる芯金頭部、及び前記小径部の内径より細い径であり前記芯金頭部の根元側に設けられる芯金軸部を備える。
【0009】
本発明のセレーションの製造方法の好ましい例は、
前記肉厚調整工程において、前記芯金頭部が、前記小径部側の端部から突き抜けるまで挿入され、その後、前記小径部に戻されない。
【0010】
これらの本発明のセレーションの製造方法の好ましい例によれば、芯金軸部が小径部の内径より細く構成されているため、芯金を小径部に挿入するときの抵抗を低減させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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