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公開番号
2025117205
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024011934
出願日
2024-01-30
発明の名称
鉄源の溶解精錬方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C21C
5/52 20060101AFI20250804BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】電気炉を用いた鉄源の溶解精錬において、精錬後に得られる溶鉄のりん濃度を低減可能な技術を開示する。
【解決手段】本開示の鉄源の溶解精錬方法は、電気炉内に鉄源を供給し、鉄源を溶解するとともに、鉄源の精錬を行う工程、を含む。ここで、前記鉄源として、1種以上の高りん鉄源と、1種以上の低りん鉄源とが供給される。前記高りん鉄源のPの含有量は、0.03質量%以上であり、前記低りん鉄源のPの含有量は、0.03質量%未満である。本開示の方法においては、0<(W
A1
-W
A2
)/W
T
(W
A1
:前記工程の前半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)、前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで、W
A2
:前記工程の後半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)、W
T
:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t))なる関係を満たすように前記鉄源が供給される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法であって、
前記電気炉内に前記鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う工程、を含み、
前記鉄源として、1種以上の高りん鉄源と、1種以上の低りん鉄源とが供給され、
前記高りん鉄源のPの含有量が、0.03質量%以上であり、
前記低りん鉄源のPの含有量が、0.03質量%未満であり、かつ
以下の関係(1):
0<(W
A1
-W
A2
)/W
T
…(1)
W
A1
:前記工程の前半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)
前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで
W
A2
:前記工程の後半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)
W
T
:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(1-1):
0.05≦(W
A1
-W
A2
)/W
T
…(1-1)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(2):
0.05≦(W
A1
+W
A2
)/W
T
≦0.95 …(2)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願は鉄源の溶解精錬方法を開示する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法が知られている。例えば、特許文献1には、電気炉を用いて鉄源を溶解するにあたり、組成に応じて鉄源を分別しておき、溶解途中の成分実績を要求品位と比べながら、当該鉄源を電気炉に装入する技術が開示されている。また、特許文献2には、電気炉において、SiO
2
及びAl
2
O
3
を合計で3.0質量%以上、炭素を1.0質量%以上含有する固体還元鉄を溶融させて、溶鋼を製造する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第4564388号明細書
特開2021-080540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬において、全鉄源に占める高りん鉄源(りん濃度の高い鉄源)の割合を高めると、精錬後の溶鉄中のりん濃度が上昇し易い。従来技術においては、高りん鉄源を含む鉄源の溶解精錬の際、精錬後の溶鉄中のりん濃度を低減するために、精錬時間の延長やスラグの増量を行っており、生産性やコストに悪影響があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、上記課題を解決するための手段として、以下の複数の態様を開示する。
<態様1>
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法であって、
前記電気炉内に前記鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う工程、を含み、
前記鉄源として、1種以上の高りん鉄源と、1種以上の低りん鉄源とが供給され、
前記高りん鉄源のPの含有量が、0.03質量%以上であり、
前記低りん鉄源のPの含有量が、0.03質量%未満であり、かつ
以下の関係(1):
0<(W
A1
-W
A2
)/W
T
…(1)
W
A1
:前記工程の前半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)
前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで
W
A2
:前記工程の後半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)
W
T
:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
<態様2>
態様1の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(1-1):
0.05≦(W
A1
-W
A2
)/W
T
…(1-1)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
<態様3>
態様1又は2の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(2):
0.05≦(W
A1
+W
A2
)/W
T
≦0.95 …(2)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示の鉄源の溶解精錬方法によれば、精錬後にりん濃度の低い溶鉄が得られ易い。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の鉄源の溶解精錬方法の一実施形態について説明する。ただし、本開示の鉄源の溶解精錬方法は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0008】
一実施形態に係る電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法は、前記電気炉内に前記鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う工程(以下、「精錬工程」という場合がある。)を含む。一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、前記鉄源として、1種以上の高りん鉄源と、1種以上の低りん鉄源とが供給される。前記高りん鉄源のPの含有量は、0.03質量%以上である。前記低りん鉄源のPの含有量は、0.03質量%未満である。また、一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、以下の関係(1):
0<(W
A1
-W
A2
)/W
T
…(1)
W
A1
:前記工程の前半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)
前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで
W
A2
:前記工程の後半に供給される前記高りん鉄源の重量(t)
W
T
:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t)
を満たすように前記鉄源が供給される。
【0009】
1.鉄源
一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、電気炉内に鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う。具体的には、電気炉内に鉄源を供給するとともに、電気炉内にアークを発生させて当該鉄源を溶解し、かつ、溶解した当該鉄源に対してガスを吹き込む等して鉄源の精錬を行う。一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、鉄源として、1種以上の高りん鉄源と、1種以上の低りん鉄源とが供給される。
【0010】
1.1 高りん鉄源
高りん鉄源は、後述するように、電気炉内の溶鉄量が少ない精錬工程の前半において、溶鉄のりん濃度を一時的に高め、脱りん反応の駆動力を増大させる機能を有する。高りん鉄源のPの含有量が0.03質量%以上であることで、このような効果が発揮され易い。高りん鉄源のPの含有量は、0.03質量%以上0.20質量%以下、0.03質量%以上0.15質量%以下、0.03質量%以上0.10質量%以下、0.03質量%以上0.08質量%以下、又は、0.03質量%以上0.06質量%以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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