TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025116490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010940
出願日2024-01-29
発明の名称鉄道車両のコントローラの設計方法及び鉄道車両の制御方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類B61F 5/24 20060101AFI20250801BHJP(鉄道)
要約【課題】ハンチング現象の発生を抑制することのできる鉄道車両のコントローラの設計方法を提供する。
【解決手段】設計方法は、鉄道車両(1)のコントローラの設計方法である。鉄道車両(1)は、第1制御装置(10)と、第2制御装置(20)と、を備える。第1制御装置(10)は、特定の方向の振動を制御する。第2制御装置(20)は、第1制御装置(10)とは異なる方向の振動を制御する。当該設計方法は、第1制御調整工程と、第2制御調整工程と、を備える。第1制御調整工程では、第2制御装置(20)による制御を行わない状態で第1制御装置(10)の制御調整を行い、第1コントローラを決定する。第2制御調整工程では、第1コントローラを用いて第1制御装置(10)による制御を行った状態で第2制御装置(20)の制御調整を行い、第2コントローラを決定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
特定の方向の振動を制御する第1制御装置と、前記第1制御装置とは異なる方向の振動を制御する第2制御装置と、を備える鉄道車両のコントローラの設計方法であって、
前記第2制御装置による制御を行わない状態で前記第1制御装置の制御調整を行い、第1コントローラを決定する第1制御調整工程と、
前記第1コントローラを用いて前記第1制御装置による制御を行った状態で前記第2制御装置の制御調整を行い、第2コントローラを決定する第2制御調整工程と、を備える、設計方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1に記載の設計方法であって、さらに、
前記第2制御装置による制御を行わない状態で、前記第1制御装置による制御を行うためのモデルのパラメータを同定する第1同定工程と、
前記第1コントローラを用いて前記第1制御装置による制御を行った状態で、前記第2制御装置による制御を行うためのモデルのパラメータを同定する第2同定工程と、を備え、
前記第1制御調整工程では、前記第1同定工程で同定したパラメータを用いて前記第1制御装置の制御調整を行い、
前記第2制御調整工程では、前記第2同定工程で同定したパラメータを用いて前記第2制御装置の制御調整を行う、設計方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の設計方法であって、さらに、
前記第1制御装置による制御を行わない状態で前記第2制御装置の制御調整を行い、第3コントローラを決定する第3制御調整工程を備える、設計方法。
【請求項4】
請求項3に記載の設計方法で設計したコントローラを用いた鉄道車両の制御方法であって、
前記第2制御装置は、前記第1制御装置による制御が行われているか否かを判定し、前記第1制御装置による制御が行われている場合には前記第2コントローラを用いた制御を行い、前記第1制御装置による制御が行われていない場合には前記第3コントローラを用いた制御を行う、制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、鉄道車両のコントローラの設計方法に関する。また、本開示は、鉄道車両の制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道車両は、台車と、台車上に支持された車体とを備える。車体と台車の間には、車体を支持するため空気ばねが設けられている。
【0003】
近年、鉄道車両の高速化に伴い、車体の振動を抑制し、乗り心地を向上させることが求められている。鉄道車両には、通常、振動を制御するための制御装置が設けられる。制御装置は、例えば車体傾斜制御装置又は動揺防止制御装置である。
【0004】
車体傾斜制御装置は、主に鉄道車両が曲線路を走行する際に車体及び乗客にはたらく遠心力を抑えるために、車体を傾ける制御を行う。車体傾斜制御装置は、例えば加速度センサ、高さセンサ、制御器、及び弁を含む。制御器は、車体傾斜制御装置の制御系に含まれるコントローラ(制御データ)を実行することができる。高さセンサは、空気ばねの高さを検出し、制御器に入力する。加速度センサは、車体の揺れを検出し、制御器に入力する。制御器は、例えば、空気ばねの高さから鉄道車両の現在の傾斜角度を計算する。制御器は、傾斜角度が鉄道車両の走行速度及び走行位置に応じて設定された目標値に近づくように、弁に指令を出す。弁は、制御器からの指令に基づいて、空気ばねに空気を供給するか、又は空気ばね内の空気を排出して車体を傾斜させる。
【0005】
それとともに、制御器は、車体のローリング方向の振動を抑制するために必要な力を計算する。制御器は、弁に計算結果を伝達する。弁は、制御器の計算結果に基づいて開閉し、空気ばねに対する空気の給排気による力で車体のローリング方向の振動を抑制する。
【0006】
動揺防止制御装置は、主に上下方向(鉄道車両の高さ方向)又は左右方向(鉄道車両の幅方向)における車体の揺れを抑える制御を行う。動揺防止制御装置は、例えば加速度センサ、制御器、及びアクチュエータを含む。制御器は、動揺防止制御装置の制御系に含まれるコントローラ(制御データ)を実行することができる。加速度センサは、車体の揺れを検出し、制御器に入力する。制御器は、例えば車体の揺れを打ち消すのに必要な力を計算し、アクチュエータに計算結果を伝達する。アクチュエータは、制御器の計算結果に基づいて車体に推力を与えることにより、車体の揺れを抑制する。動揺防止制御装置は、アクチュエータに代えて可変減衰ダンパを含む場合もある。この場合、動揺防止制御装置は、ダンパの減衰力を適切に変化させることにより、車体の揺れを抑える。
【0007】
車体の振動を制御する方法は、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、車体傾斜の制御を行うアクチュエータと、上下方向の車体の揺れの制御を行うダンパとを備える鉄道車両制振装置が開示されている。特許文献1には、鉄道車両が曲線路を走行中、アクチュエータによる制御が行われているときにはダンパの制御を低くすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2016/031852号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
鉄道車両には、複数の制御装置が設けられる場合がある。この場合、それぞれの制御装置による制御が互いに影響し合い、ハンチング現象が発生する恐れがある。ハンチング現象とは、複数の制御装置による制御を同時に行った場合に、それぞれの制御装置が抑制しようとする方向の振動を抑制できなくなったり、1つの制御装置を用いるよりも振動が大きくなったりすることを意味する。ハンチング現象が発生すると、車体が大きく揺れることによりアクチュエータ等を動作する電力、及び空気ばねに供給する空気の消費量が増大する可能性もある。
【0010】
本開示の課題は、ハンチング現象の発生を抑制することのできる鉄道車両のコントローラの設計方法を提供することである。本開示の別の課題は、ハンチング現象の発生を抑制することのできる鉄道車両の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
コンテナ輸送システム
12か月前
日本信号株式会社
ホーム柵
3日前
個人
車両及び走行システム
4か月前
日本信号株式会社
検査装置
8か月前
株式会社新陽社
発車標
11か月前
日本車輌製造株式会社
鉄道車両
12か月前
日本信号株式会社
ホーム柵装置
4か月前
日本車輌製造株式会社
鉄道車両
12か月前
川崎車両株式会社
鉄道車両用パネル
6か月前
日本車輌製造株式会社
台車組立装置
2か月前
近畿車輌株式会社
鉄道車両の床構造
8か月前
近畿車輌株式会社
鉄道車両の床構造
8か月前
近畿車輌株式会社
鉄道車両の床構造
8か月前
カヤバ株式会社
鉄道車両用制振装置
8か月前
保線機器整備株式会社
保線用カート
6か月前
日本信号株式会社
列車接近警報装置
20日前
ナブテスコ株式会社
ホームドア装置
19日前
株式会社ダイフク
搬送車
3か月前
日本ケーブル株式会社
索道の支索引留め装置
25日前
日本信号株式会社
ホームドア制御装置
1か月前
日本信号株式会社
物体検知装置
4か月前
日本信号株式会社
踏切道監視システム
8か月前
日本信号株式会社
ホーム安全システム
4か月前
株式会社ダイフク
搬送設備
4か月前
シャープ株式会社
表示装置
9か月前
株式会社ダイフク
搬送設備
11か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
4か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
4か月前
前川鉄工株式会社
ロープ駆動装置
9か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
4か月前
ヤマハ発動機株式会社
無人搬送車
2か月前
ナブテスコ株式会社
ホームドア装置
11か月前
日本車輌製造株式会社
長尺用無人搬送台車
11か月前
株式会社京三製作所
車上装置
5か月前
日本製鉄株式会社
鉄道車両
5か月前
株式会社フジキカイ
リニア搬送装置
11か月前
続きを見る