TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025116223
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2025093544,2021133708
出願日
2025-06-04,2021-08-18
発明の名称
離型フィルム、離型フィルムの製造方法、及び回路基板の製造方法
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250731BHJP(積層体)
要約
【課題】フィルム端部を特定の構造とすることで、特定の樹脂層からの樹脂の染み出しを防止することができる。
【解決手段】離型フィルム10は、第1の樹脂層11と、第1の樹脂層11の少なくとも一方の面11A側に設けられ、第1の樹脂層11と異なる組成を有する第2の樹脂層12とを備え、第1の樹脂層11の端面11Eを被覆する被覆部14を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の少なくとも一方の面側に設けられ、前記第1の樹脂層と異なる組成を有する第2の樹脂層とを備え、
前記第2の樹脂層が、前記第1の樹脂層の端面よりも外側に張り出す張り出し部を有する離型フィルム。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記第2の樹脂層が、前記第1の樹脂層の両面側それぞれに設けられ、それぞれの前記第2の樹脂層が張り出し部を有する請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項3】
前記第2の樹脂層の少なくとも一方の張り出し部の張り出し長さL1が5mm以上である請求項2に記載の離型フィルム。
【請求項4】
前記それぞれの第2の樹脂層の張り出し部が互いに固定された固定部を有し、
前記固定部と前記第1の樹脂層との間に空間を有する請求項2又は3に記載の離型フィルム。
【請求項5】
平面形状が多角形であり、少なくともその2辺以上に被覆部が設けられる請求項1~4のいずれか1項に記載の離型フィルム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の離型フィルムを用いて回路基板を製造する、回路基板の製造方法。
【請求項7】
第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層と異なる組成を有する第2の樹脂層とを準備し、
前記第2の樹脂フィルム上に、前記第2の樹脂フィルムよりも寸法が小さい第1の樹脂フィルムを重ね、さらに、第1の樹脂フィルムよりも寸法が大きい第2の樹脂フィルムを重ねる積層工程を有し、
前記積層工程の後にプレスを行う、回路基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、離型フィルム、その製造方法、及び回路基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 5,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、FPC(フレキシブルプリント基板)などの回路基板を製造する際、熱プレス工程を行うことが一般的である。熱プレス工程では、熱プレス板に対して回路基板が付着することを防止するために離型フィルムが使用されている。離型フィルムには、例えば、熱プレス成形に耐え得る耐熱性、FPC及び熱プレス板に対する離型性、銅回路に対する非汚染性、廃棄処理の容易性等の性能が求められる。
【0003】
FPCは、近年、L/S(ラインスペース)の細線化が進んでおり、それに伴い、離型フィルムに対する要求品質も高まっており、中でも凹凸追従性の向上が求められるようになってきている。離型フィルムは、凹凸追従性を向上させるために、多層構造とし、かついずれか1つの層に柔軟性の高い材料を使用することがある。具体的には、表面層と中間層を設けて、中間層に柔軟性の高い材料を使用することが一般的である。また、中間層などに使用する柔軟性の高い材料としては、ポリエチレン(PE)やエチレン-メチルメタクリレート共重合体(EMMA)などのポリオレフィン系樹脂を使用することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-98816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、PEやEMMAなどの柔軟性の高い樹脂は、融点が低く、プレス時に溶融又は流動し、フィルム端部から染み出してしまうことがある。染み出した樹脂は回路基板、プレス板、更には、プレス板の内側に配置されるクッション材などの副資材に付着して、汚染を引き起こすことがある。
【0006】
そこで、本発明は、加熱プレスした際に生じる中間層などの特定の樹脂層からの染み出しを防止することができる離型フィルムを提供することを課題とする。また、本発明は、汚染が生じにくい回路基板の製造方法を提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討の結果、多層構造を有する離型フィルムにおいて、フィルム端部を特定の構造とすること又は、特定の構造を有する離型フィルムなどを用いて回路基板を製造することで上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]~[36]を提供する。
[1]第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の少なくとも一方の面側に設けられ、前記第1の樹脂層と異なる組成を有する第2の樹脂層とを備え、
前記第1の樹脂層の端面を被覆する被覆部を有する、離型フィルム。
[2]前記第2の樹脂層が前記被覆部を形成する上記[1]に記載の離型フィルム。
[3]前記第1の樹脂層の両面側にそれぞれ前記第2の樹脂層を有し、
それぞれの前記第2の樹脂層が前記被覆部を形成する上記[2]に記載の離型フィルム。
[4]前記一方の面上に設けられ、被覆部を形成する前記第2の樹脂層が、前記第1の樹脂層の他方の面側の第2の樹脂層に接続する上記[2]又は[3]に記載の離型フィルム。
[5]前記第1の樹脂層の両面側にそれぞれ前記第2の樹脂層を有し、
前記第2の樹脂層のそれぞれが、前記第1の樹脂層の端面よりも外側に張り出す張り出し部を有する上記[2]~[4]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[6]前記張り出し部の長さが、前記第2の樹脂層の平均厚さよりも大きい上記[5]に記載の離型フィルム。
[7]前記張り出し部が互いに接着している上記[5]又は[6]に記載の離型フィルム。
[8]前記張り出し部が互いに押圧されて接着された圧着部を有する上記[7]に記載の離型フィルム。
[9]前記圧着部の厚さが、それぞれの前記第2の樹脂層の平均厚さの和よりも小さい上記[8]に記載の離型フィルム。
[10]前記被覆部が、被覆用部材により形成される上記[1]に記載の離型フィルム。
[11]前記被覆用部材が、樹脂フィルムである上記[10]に記載の離型フィルム。
[12]前記被覆用部材が、封止剤である上記[10]に記載の離型フィルム。
[13]平面形状が多角形であり、少なくともその2辺以上に被覆部が設けられる上記[1]~[12]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[14]前記被覆部が傾斜面を有する上記[1]~[13]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[15]前記第1の樹脂層と、前記第2の樹脂層の間に設けられる第3の樹脂層をさらに備える上記[1]~[14]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[16]第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の少なくとも一方の面側に設けられ、前記第1の樹脂層と異なる組成を有する第2の樹脂層とを備え、
前記第2の樹脂層が、前記第1の樹脂層の端面よりも外側に張り出す張り出し部を有する離型フィルム。
[17]前記第2の樹脂層が、前記第1の樹脂層の両面側それぞれに設けられ、それぞれの前記第2の樹脂層が張り出し部を有する上記[16]に記載の離型フィルム。
[18]前記第2の樹脂層の少なくとも一方の張り出し部の張り出し長さL1が5mm以上である上記[17]に記載の離型フィルム。
[19]前記それぞれの第2の樹脂層の張り出し部が互いに固定された固定部を有し、
前記固定部と前記第1の樹脂層との間に空間を有する上記[17]又は[18]に記載の離型フィルム。
[20]平面形状が多角形であり、少なくともその2辺以上に被覆部が設けられる上記[16]~[19]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[21]前記第1の樹脂層と、前記第2の樹脂層の間に設けられる第3の樹脂層をさらに備える上記[16]~[20]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[22]第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の少なくとも一方の面側に設けられ、第1の樹脂層と異なる組成を有する第2の樹脂層とを備え、折り返し部を有する離型フィルム。
[23]前記第1の樹脂層の端面が、離型フィルムの外縁に対して内側を向いている上記[22]に記載の離型フィルム。
[24]前記第2の樹脂層の折り返し部の折り返し長さL2が5mm以上である上記[22]又は[23]に記載の離型フィルム。
[25]平面形状が多角形であり、少なくともその2辺以上に被覆部が設けられる上記[22]~[24]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[26]前記第1の樹脂層と、前記第2の樹脂層の間に設けられる第3の樹脂層をさらに備える上記[22]~[25]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
[27]第1の樹脂層と、第2の樹脂層とを備える積層体の前記第1の樹脂層の端面の少なくとも一部を被覆する被覆部を形成する工程を備える、離型フィルムの製造方法。
[28]前記積層体を切断する工程を備え、
前記切断により、前記第1の樹脂層の端面の少なくとも一部を前記第2の樹脂層によって被覆させ前記被覆部を形成する上記[27]に記載の離型フィルムの製造方法。
[29]押切切断、せん断切断、及び溶融切断の少なくともいずれかにより、前記切断を行う上記[28]に記載の離型フィルムの製造方法。
[30]被覆用部材を用いて前記被覆部を形成する上記[27]に記載の離型フィルムの製造方法。
[31]前記第2の樹脂層に、前記第1の樹脂層の端面よりも外側に張り出す張り出し部を設け、
前記張り出し部を互いに固定する上記[27]に記載の離型フィルムの製造方法。
[32]ステーブル、接着剤、融着、及び圧着の少なくともいずれかにより、前記張り出し部を互いに固定する上記[31]に記載の離型フィルムの製造方法。
[33]第1の樹脂層と、第2の樹脂層とを備える積層体の端部を内側に向かって折り返し、折り返し部を形成する工程を備える、離型フィルムの製造方法。
[34]ステーブル、接着剤、融着、及び圧着の少なくともいずれかにより、前記折り返し部を固定する上記[33]に記載の離型フィルムの製造方法。
[35]上記[1]~[26]のいずれか1項に記載の離型フィルムを用いて回路基板を製造する、回路基板の製造方法。
[36]第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層と異なる組成を有する第2の樹脂層とを準備し、
前記第2の樹脂フィルム上に、前記第2の樹脂フィルムよりも寸法が小さい第1の樹脂フィルムを重ね、さらに、第1の樹脂フィルムよりも寸法が大きい第2の樹脂フィルムを重ねる積層工程を有し、
前記積層工程の後にプレスを行う、回路基板の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フィルム端部を特定の構造とすることで、中間層などの特定の樹脂層からの樹脂の染み出しを防止することができる。また、汚染が生じない回路基板の製造方法も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第1の実施形態の変形例に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る離型フィルムの製造方法を示す模式図である。
本発明の第2の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第2の実施形態に係る離型フィルムの製造方法を示す模式図である。
本発明の第3の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る離型フィルムの製造方法を示す模式図である。
本発明の第4の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第4の実施形態に係る離型フィルムの製造方法を示す模式図である。
本発明の第5の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第5の実施形態に係る離型フィルムの製造方法を示す模式図である。
本発明の第5の実施形態の変形例に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第6の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第7の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第8の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第8の実施形態に係る離型フィルムの変形例に係る端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第9の実施形態に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第1の実施形態の変形例に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第9の実施形態の変形例に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
本発明の第1の実施形態の変形例に係る離型フィルムの端部構造を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る離型フィルム10の端部構造を示す。図1に示すとおり、離型フィルム10は、第1の樹脂層11と、第1の樹脂層11の両面11A,11Bそれぞれに設けられる第2の樹脂層12,13とを備える。なお、各面11A、11Bは、第1の樹脂層11の主面を構成する。離型フィルム10は、第2の樹脂層12、第1の樹脂層11、第2の樹脂層13が一体となった積層体である。離型フィルム10は、多層フィルムであり、第2の樹脂層12、第1の樹脂層11、第2の樹脂層13がこの順に配置されている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
積水化学工業株式会社
粘着テープ
1か月前
積水化学工業株式会社
吸音構造体
7日前
積水化学工業株式会社
表示素子用封止剤
13日前
積水化学工業株式会社
固定部材、固定方法
1か月前
積水化学工業株式会社
耐火補修剤、補修方法
1か月前
積水化学工業株式会社
フランジ付き樹脂継手
5日前
積水化学工業株式会社
成形被覆材、及び耐火被覆方法
11日前
積水化学工業株式会社
樹脂成形機用検査治具及び検査装置
19日前
積水化学工業株式会社
固定具、太陽光発電装置の保管構造。
1か月前
積水化学工業株式会社
蓄電素子用箱、試験装置、及び評価方法
21日前
積水化学工業株式会社
液晶表示素子用シール剤及び液晶表示素子
18日前
積水化学工業株式会社
事象識別装置、事象識別方法、およびプログラム
4日前
積水化学工業株式会社
面状発熱体、積層体、車両内装材及び発光表示装置
1か月前
積水化学工業株式会社
継手構造
1か月前
積水化学工業株式会社
粘着テープ
5日前
積水化学工業株式会社
設計・施工支援装置、設計・施工支援方法、およびプログラム
1か月前
積水化学工業株式会社
有価物の製造システム、有価物の製造装置及び有価物の製造方法
5日前
積水化学工業株式会社
耐火性樹脂組成物
26日前
積水化学工業株式会社
排水システム及び建築物
11日前
積水化学工業株式会社
熱硬化性樹脂シート、車両及び車両部品、並びに車両及び車両部品の製造方法
15日前
積水化学工業株式会社
熱硬化性樹脂シート、車両及び車両部品、並びに車両及び車両部品の製造方法
15日前
積水化学工業株式会社
熱硬化性樹脂シート、車両及び車両部品、並びに車両及び車両部品の製造方法
1か月前
積水化学工業株式会社
耐火性樹脂組成物、耐火シート及び建具
11日前
積水化学工業株式会社
樹脂シート、樹脂成形品、車両、車両部品、樹脂成形品の製造方法、並びに車両及び車両部品の製造方法
8日前
積水化学工業株式会社
離型フィルム、離型フィルムの製造方法、及び回路基板の製造方法
5日前
積水化学工業株式会社
ポリオール含有組成物、発泡性ポリウレタン組成物、及びポリウレタンフォーム
1か月前
東レ株式会社
積層体
2か月前
東レ株式会社
積層体
10か月前
東レ株式会社
積層体
6か月前
東レ株式会社
フィルム
10か月前
ユニチカ株式会社
積層体
5か月前
東レ株式会社
積層構造体
6か月前
個人
箔転写シート
2か月前
東レ株式会社
積層フィルム
4か月前
アイカ工業株式会社
化粧板
10か月前
個人
鋼材の塗膜構造
6日前
続きを見る
他の特許を見る