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公開番号2025107396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2025078769,2021003806
出願日2025-05-09,2021-01-13
発明の名称耐火性樹脂組成物
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C09K 21/02 20060101AFI20250710BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】熱膨張材を高充填しても残渣が硬く、区画貫通部を十分に閉塞することができる耐火性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)クロロプレンゴムを含有する樹脂成分、(B)熱膨張性層状無機物、及び(C)難燃剤、吸熱剤、及び無機充填剤から選ばれる少なくとも1種を含有する、建築物の防火構造に用いられる耐火性樹脂組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)クロロプレンゴムを含む樹脂成分、(B)熱膨張性層状無機物、及び(C)難燃剤、吸熱剤、及び無機充填剤から選ばれる少なくとも1種を含む耐火性添加剤、を含有する建築物の防火構造に用いられる耐火性樹脂組成物。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記(B)熱膨張性層状無機物の含有量が、(A)樹脂成分100質量部に対して、50~1000質量部である請求項1に記載の耐火性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(B)熱膨張性層状無機物の含有量が、耐火性樹脂組成物100質量部に対して、15~75質量部である請求項1又は2に記載の耐火性樹脂組成物。
【請求項4】
前記(B)熱膨張性層状無機物の熱膨張開始温度が100~300℃である請求項1~3のいずれか1項に記載の耐火性樹脂組成物。
【請求項5】
前記(B)熱膨張性層状無機物が熱膨張性黒鉛である請求項1~4のいずれか1項に記載の耐火性樹脂組成物。
【請求項6】
樹脂成分としてさらにエラストマーを含む請求項1~5のいずれか1項に記載の耐火性樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の耐火性樹脂組成物からなる耐火材。
【請求項8】
シート状である請求項7に記載の耐火材。
【請求項9】
厚みが1.0mm以上である請求項8に記載の耐火材。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか1項に記載の耐火材と、前記耐火材と一体化された基材とを備える耐火積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火性樹脂組成物に関し、詳しくは、区画貫通部を閉塞することのできる膨張性を有する耐火性樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
集合住宅、オフィスビル、学校等の建築物において、壁等の仕切り部には、ケーブル類、配管類などの長尺の挿通体を通すために、区画貫通部が設けられることがある。区画貫通部は、いずれかの区画で火災が発生した際に、他の区画への延焼を防止するために、防火措置を施した構造(耐火構造)にすることが求められている。仕切り部は、2枚の壁部からなり、壁部間が中空部となっている中空壁が一般的である。
【0003】
区画貫通部を耐火構造とする方法は、例えば、長尺の挿通体と貫通孔の間隙に、耐火パテなどの不定形充填材を充填する方法が知られている。不定形充填材を使用する場合、各壁部の貫通孔内部と、挿通体の間には、耐火材よりなる筒状部材などが合わせて配設されることもある(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6150933号公報
特許第6348320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、区画貫通部の防火処理に不定形充填材を使用した場合、作業者によるバラつきがあり、十分な耐火性能が得られないことがある。また、躯体内に耐火材及びその付属品等を設置する場合、それらがどの程度(量や厚み、長さ等)設置されているか明確でなかったり、規定通りに設置されているか判断できなかったりすることがある。そのため、規定通りに耐火材などが設置されているか否かを確認するためには、区画貫通処理構造を破壊して、内部構造を確認する必要がある。
【0006】
また、作業者によるバラつきを低減するため、あらかじめ決められた量、及び大きさの部材が一体化されたキットがあったが、部材点数が多い傾向があり、部材紛失や設置し忘れが生じやすく、また、キットごとの梱包のため、発生するゴミが多いという問題もある。
【0007】
また、内部にケーブル類及び配管類等の長尺の挿通体が挿通される区画貫通構造においては、区画貫通処理構造を施した後に挿通体を動かした場合には、内部に設置された耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことがある。また、地震等の外力によっても、耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことがある。また、耐火材が均一に膨張せずに偏って膨張すると設置されていた適切な位置からずれたり、脱落したりすることがある。このように、耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことによって、区画貫通部の耐火構造として望まれる耐火性能を発揮することが困難となる。
【0008】
上記課題に対して、躯体内に不定形充填材を使用せず、高膨張材からなるシートを区画貫通部に設置する方法が考えられる。高膨張材からなるシートは、例えば熱膨張材を高充填することで得られ、火災が発生した際には、火炎によって膨張し、区画貫通部を閉塞し、延焼を抑制することが可能となる。
しかしながら、熱膨張材を高充填することによって、シートの残渣が脆くなる傾向にあり、火炎等により吹き飛ばされることが起こる。したがって、区画貫通部を十分に閉塞することができず、延焼を抑制できない場合があった。
そこで、本発明は、熱膨張材を高充填することで、火災が発生した際には、区画貫通部を閉塞し、延焼を抑制するとともに、熱膨張材を高充填しても残渣が硬く、区画貫通部の閉塞を維持することができる耐火性樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1](A)クロロプレンゴムを含む樹脂成分、(B)熱膨張性層状無機物、及び(C)難燃剤、吸熱剤、及び無機充填剤から選ばれる少なくとも1種を含む耐火性添加剤、を含有する建築物の防火構造に用いられる耐火性樹脂組成物。
[2]前記(B)熱膨張性層状無機物の含有量が、(A)樹脂成分100質量部に対して、50~1000質量部である上記[1]に記載の耐火性樹脂組成物。
[3]前記(B)熱膨張性層状無機物の含有量が、耐火性樹脂組成物100質量部に対して、15~75質量部である上記[1]又は[2]に記載の耐火性樹脂組成物。
[4]前記(B)熱膨張性層状無機物の熱膨張開始温度が100~300℃である上記[1]~[3]のいずれか一つに記載の耐火性樹脂組成物。
[5]前記(B)熱膨張性層状無機物が熱膨張性黒鉛である上記[1]~[4]のいずれか一つに記載の耐火性樹脂組成物。
[6]樹脂成分としてさらにエラストマーを含む上記[1]~[5]のいずれか一つに記載の耐火性樹脂組成物。
[7]上記[1]~[6]のいずれか一つに記載の耐火性樹脂組成物からなる耐火材。
[8]シート状である上記[7]に記載の耐火材。
[9]厚みが1.0mm以上である上記[8]に記載の耐火材。
[10]上記[7]~[9]のいずれか一つに記載の耐火材と、前記耐火材と一体化された基材とを備える耐火積層体。
[11]上記[7]~[9]のいずれか一つに記載の耐火材又は上記[10]に記載の耐火積層体を含む区画貫通処理材。
[12]上記[11]に記載の区画貫通処理材を含む区画貫通処理構造。
[13]上記[12]に記載の区画貫通処理構造の施工方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、火災が発生した際には、区画貫通部を閉塞し、延焼を抑制することができ、かつ熱膨張材を高充填しても残渣が硬く、区画貫通部の閉塞を維持することができる耐火性樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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