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公開番号
2025104842
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222975
出願日
2023-12-28
発明の名称
粘着テープ
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20250703BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】キャリア材としての半導体デバイスの部品転写性能に優れ、プラズマ洗浄を行っても粘着剤層の削れを抑制することができる粘着テープを提供する。
【解決手段】少なくとも一層の基材層と、前記基材層の一方の面に第1の粘着剤層とを有する粘着テープであって、前記第1の粘着剤層は、周波数1Hzにおける動的粘弾性測定により測定した-30℃でのせん断貯蔵弾性率G’が350000Pa以下であり、かつ、下記第1の構成、下記第2の構成、及び、下記第3の構成からなる群より選択される少なくとも1種の構成を満たす粘着テープ。
第1の構成:前記第1の粘着剤層は、ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤を含有する
第2の構成:前記第1の粘着剤層は、無機フィラーを含有する
第3の構成:前記粘着テープが、前記基材層、前記第1の粘着剤層、金属層、及び、第2の粘着剤層をこの順に有する
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも一層の基材層と、前記基材層の一方の面に第1の粘着剤層とを有する粘着テープであって、
前記第1の粘着剤層は、周波数1Hzにおける動的粘弾性測定により測定した-30℃でのせん断貯蔵弾性率G’が350000Pa以下であり、かつ、
下記第1の構成、下記第2の構成、及び、下記第3の構成からなる群より選択される少なくとも1種の構成を満たす
ことを特徴とする粘着テープ。
第1の構成:前記第1の粘着剤層は、ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤を含有する
第2の構成:前記第1の粘着剤層は、無機フィラーを含有する
第3の構成:前記粘着テープが、前記基材層、前記第1の粘着剤層、金属層、及び、第2の粘着剤層をこの順に有する
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記粘着テープは、第1の構成を満たす請求項1記載の粘着テープ。
【請求項3】
前記第1の構成において、前記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤は、フェノール系ラジカル捕捉剤又はフェノール系ラジカル抑制剤、ホスファイト系ラジカル捕捉剤又はホスファイト系ラジカル抑制剤、及び、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤又はヒンダードアミン系ラジカル抑制剤からなる群より選択される少なくとも1種のラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤を含む請求項1又は2記載の粘着テープ。
【請求項4】
前記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤は、前記フェノール系ラジカル捕捉剤又はフェノール系ラジカル抑制剤、及び、前記ホスファイト系ラジカル捕捉剤又はホスファイト系ラジカル抑制剤を含む請求項3記載の粘着テープ。
【請求項5】
前記フェノール系ラジカル捕捉剤又はフェノール系ラジカル抑制剤は、レスヒンダードフェノール系ラジカル捕捉剤又はレスヒンダードフェノール系ラジカル抑制剤を含む請求項3記載の粘着テープ。
【請求項6】
前記ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤又はヒンダードアミン系ラジカル抑制剤は、N-H基、N-CH
3
基、及び、N-O-R(Rは、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表す。)で表される構造からなる群より選択される少なくとも1種を有する化合物を含む請求項3記載の粘着テープ。
【請求項7】
前記第1の構成において、前記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤の少なくとも1種以上が常温で液状である請求項1又は2記載の粘着テープ。
【請求項8】
前記第2の構成において、前記無機フィラーが絶縁性無機フィラーを含む請求項1記載の粘着テープ。
【請求項9】
前記第2の構成において、前記無機フィラーのアスペクト比が20以上である請求項1又は8記載の粘着テープ。
【請求項10】
前記第3の構成において、前記金属層は、アルミニウム層、及び、銅層からなる群より選択される少なくとも1種を有し、
前記金属層の厚みが、50nm以下である
請求項1記載の粘着テープ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着テープに関する。
続きを表示(約 4,800 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造工程において、粘着剤層上に配置された多数のチップ等の半導体デバイスの部品を駆動回路基板上に転写することがある。
例えば、マイクロLEDディスプレイは、画素を構成するチップの1つ1つが微細な発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)チップであり、このマイクロLEDチップが自発光して画像を表示する表示装置である。マイクロLEDディスプレイは、コントラストが高く、応答速度が速く、また、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で使用されるカラーフィルターを必要としないこと等により薄型化も可能であることから、次世代の表示装置として注目されている。マイクロLEDディスプレイにおいては、多数のマイクロLEDチップが平面状に高密度で敷き詰められている。
【0003】
このようなマイクロLEDディスプレイ等の半導体デバイスの製造工程においては、例えば、粘着剤層上に多数のチップが配置された転写用積層体を、駆動回路基板と対向させ、転写用積層体からチップを剥離させて駆動回路基板と電気的な接続を行う(転写工程)。
【0004】
転写用積層体からチップを剥離させる方法としては、例えば、転写用積層体の支持体の背面から粘着剤層に焦点をあててレーザー光を照射する方法が知られている(例えば、特許文献1)。このような方法は、レーザーアブレーション(laser ablation)とも呼ばれる。また、粘着剤層に熱膨張性粒子、熱膨張性マイクロカプセル等を配合し、転写用積層体と駆動回路基板との熱圧着により熱膨張性粒子、熱膨張性マイクロカプセル等を熱膨張させることで、粘着剤層の変形による接着面積低下によりチップを剥離させる方法も知られている(例えば、特許文献2、3)。また、転写先の積層体にチップを直接密着させ、剥離力の差を利用して直接剥ぎ取る方法も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-138949号公報
特開2019-15899号公報
特開2003-7986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
チップ等の半導体デバイスの部品の転写において、転写用積層体に配置されたチップ等の半導体デバイスの部品を別の場所に運んだりするために、駆動回路基板上ではなく、粘着テープ等のキャリア材に転写されることがある。キャリア材に保持された半導体デバイスの部品は、部品上の残渣を除去するためにキャリア材と一緒にプラズマ洗浄した後、キャリア材から駆動回路基板上等に再転写される。キャリア材として用いられる粘着テープには、転写用積層体から剥離された半導体デバイスの部品を粘着剤層に良好に貼り付けさせて受け止める(キャッチする)ことができる半導体デバイスの部品転写性能が求められる。
しかしながら、従来の粘着テープではプラズマ洗浄(例えば、O
2
プラズマによる洗浄)の際にキャリア材の半導体デバイスの部品を保持する粘着剤層が削れ、チップ等の半導体デバイスの部品が転倒してしまうことで、キャリア材から駆動回路基板上等への再転写が行い難くなるという課題があった。
【0007】
本発明は、キャリア材としての半導体デバイスの部品転写性能に優れ、プラズマ洗浄を行っても粘着剤層の削れを抑制することができる粘着テープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示1は、少なくとも一層の基材層と、上記基材層の一方の面に第1の粘着剤層とを有する粘着テープであって、上記第1の粘着剤層は、周波数1Hzにおける動的粘弾性測定により測定した-30℃でのせん断貯蔵弾性率G’が350000Pa以下であり、かつ、下記第1の構成、下記第2の構成、及び、下記第3の構成からなる群より選択される少なくとも1種の構成を満たす粘着テープである。
第1の構成:上記第1の粘着剤層は、ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤を含有する
第2の構成:上記第1の粘着剤層は、無機フィラーを含有する
第3の構成:上記粘着テープが、上記基材層、上記第1の粘着剤層、金属層、及び、第2の粘着剤層をこの順に有する
本開示2は、上記粘着テープは、第1の構成を満たす本開示1の粘着テープである。
本開示3は、上記第1の構成において、上記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤は、フェノール系ラジカル捕捉剤又はフェノール系ラジカル抑制剤、ホスファイト系ラジカル捕捉剤又はホスファイト系ラジカル抑制剤、及び、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤又はヒンダードアミン系ラジカル抑制剤からなる群より選択される少なくとも1種のラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤を含む本開示1又は2の粘着テープである。
本開示4は、上記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤は、上記フェノール系ラジカル捕捉剤又はフェノール系ラジカル抑制剤、及び、上記ホスファイト系ラジカル捕捉剤又はホスファイト系ラジカル抑制剤を含む本開示3の粘着テープである。
本開示5は、上記フェノール系ラジカル捕捉剤又はフェノール系ラジカル抑制剤は、レスヒンダードフェノール系ラジカル捕捉剤又はレスヒンダードフェノール系ラジカル抑制剤を含む本開示3又は4の粘着テープである。
本開示6は、上記ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤又はヒンダードアミン系ラジカル抑制剤は、N-H基、N-CH
3
基、及び、N-O-R(Rは、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表す。)で表される構造からなる群より選択される少なくとも1種を有する化合物を含む本開示3、4又は5の粘着テープである。
本開示7は、上記第1の構成において、上記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤の少なくとも1種以上が常温で液状である本開示1、2、3、4、5又は6の粘着テープである。
本開示8は、上記第2の構成において、上記無機フィラーが絶縁性無機フィラーを含む本開示1の粘着テープである。
本開示9は、上記第2の構成において、上記無機フィラーのアスペクト比が20以上である本開示1又は8の粘着テープである。
本開示10は、上記第3の構成において、上記金属層は、アルミニウム層、及び、銅層からなる群より選択される少なくとも1種を有し、上記金属層の厚みが、50nm以下である本開示1の粘着テープである。
本開示11は、上記第1の粘着剤層は、(メタ)アクリル酸エステルコポリマーを含有し、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位を有し、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位は、アルキル基の炭素数が7以上であり、ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位を含み、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマー中において、上記アルキル基の炭素数が7以上であり、ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の含有割合が70質量%以上である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の粘着テープである。
本開示12は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位は、アルキル基の炭素数が12以上であり、ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位を含み、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマー中において、上記アルキル基の炭素数が12以上であり、ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の含有割合が35質量%以上である本開示11の粘着テープである。
本開示13は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位は、(メタ)アクリル酸ラウリルに由来する構成単位を含む本開示11又は12の粘着テープである。
本開示14は、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマーは、極性官能基モノマーに由来する構成単位を有し、上記極性官能基モノマーに由来する構成単位は、水酸基を含有するモノマーに由来する構成単位を含む本開示11、12又は13の粘着テープである。
本開示15は、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマーは、極性官能基モノマーに由来する構成単位を有し、上記極性官能基モノマーに由来する構成単位は、アミド基を含有するモノマーに由来する構成単位を含む本開示11、12、13又は14の粘着テープである。
本開示16は、上記第1の構成において、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマー100質量部に対して、上記ラジカル捕捉剤又はラジカル抑制剤の含有量が1質量部以上である本開示11、12、13、14又は15の粘着テープである。
本開示17は、上記第2の構成において、上記(メタ)アクリル酸エステルコポリマー100質量部に対して、無機フィラーの含有量が5質量部以上である本開示11、12、13、14、15又は16の粘着テープである。
本開示18は、上記第1の粘着剤層の厚みが、10μm以上である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17の粘着テープである。
本開示19は、上記基材層が、耐熱基材を含む本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17又は18の粘着テープである。
本開示20は、半導体デバイスの部品を転写する工程において、上記半導体デバイスの部品を受け止めるために用いられる本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19の粘着テープである。
本開示21は、上記半導体デバイスの部品がチップである本開示20の粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
なお、上記第1の構成、上記第2の構成、及び、上記第3の構成において、共通する事項については、特に指定をしないで記載するものとする。
【0009】
本発明者らは、少なくとも一層の基材層と、基材層の一方の面に粘着剤層を有する粘着テープを用いて、粘着剤層の組成や粘着テープの構成について、プラズマ洗浄を行っても粘着剤層の削れを抑制することができる組成や構成に対して検討を行った。更に、本発明者らは、そのような組成や構成の粘着テープについて、粘着剤層の低温でのせん断貯蔵弾性率について検討を行った結果、キャリア材としての半導体デバイスの部品転写性能に優れ、プラズマ洗浄を行っても粘着剤層の削れを抑制することができる粘着テープを得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本発明の粘着テープは、少なくとも一層の基材層を有する。本発明の粘着テープが少なくとも一層の基材層を有することにより、適度なコシがあって、取り扱い性に優れた粘着テープとなり、半導体デバイスの部品を受け止めたり再転写したりすることのできる、キャリア材として有用な粘着テープとなる。
(【0011】以降は省略されています)
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