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公開番号2025100860
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025071317,2021052570
出願日2025-04-23,2021-03-26
発明の名称ポリビニルアセタール樹脂粒子
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C08F 16/38 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】添加量が多い場合でも有機溶剤に容易に溶解させることができ、かつ、溶解途中に粒子の溶剤含浸不良が生じにくく、樹脂成分の均一性に優れるポリビニルアセタール樹脂粒子を提供する。
【解決手段】ポリビニルアセタール樹脂を含有し、空隙率が50%以上、細孔半径7.5~0.075μmの空隙比率が98%以上、かつ、比表面積が15m2/g以上である、ポリビニルアセタール樹脂粒子。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
ポリビニルアセタール樹脂を含有し、
空隙率が50%以上、細孔半径7.5~0.075μmの空隙比率が98%以上、かつ、比表面積が15m

/g以上である、ポリビニルアセタール樹脂粒子。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
粒度分布εが0.01~3.00である、請求項1記載のポリビニルアセタール樹脂粒子。
【請求項3】
細孔半径7.5~1.0μmの空隙比率が80%以上である、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール樹脂粒子。
【請求項4】
前記ポリビニルアセタール樹脂の重合度が、200以上10000以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリビニルアセタール樹脂粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機溶剤に容易に溶解させることができるポリビニルアセタール樹脂粒子に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂は、強靱性、造膜性、粒子等の分散性、塗布面への接着性等に優れていることから、様々な用途で使用されている。
ポリビニルアセタール樹脂の用途の1つとしては、例えば、バインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂が用いたスラリー組成物や導電ペーストが開示されている。
【0003】
これらの用途に用いられるポリビニルアセタール樹脂は、一般にメチルエチルケトン、トルエン、アルコール、これらの混合物等の有機溶剤に溶解された溶液として用いられる。
その際、溶剤への溶解が早いと作業性が向上する。ポリビニルアセタール樹脂粒子の表面積を上げると、溶剤との接触面積が上るために溶解性が向上すると思われるが、実際には溶剤の液面に乗ることになり、溶剤への溶解速度は遅い。
また、ポリビニルアセタール樹脂が有機溶剤に対する溶解性に劣るものであると、有機溶剤に溶解させた際に微量の未溶解物が生じ、粒子の分散性が低下する。
【0004】
特許文献1には、最小構成粒子(1次粒子)が平均粒径5μm以下のポリビニルアセタール樹脂粒子が開示されている。
また、特許文献2には、重合度が500以上のポリビニルアセタール樹脂からなり、60メッシュの篩を通過する粒子の含有割合が20重量%以下、かさ比重が0.20以下、かつ、平均粒子径が100~500μmであるポリビニルアセタール樹脂粒子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-38456号公報
特開2011-225842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2に開示されているポリビニルアセタール樹脂粒子でも、実際には有機溶剤に対する溶解性が不充分なものとなっており、特に樹脂添加量が多い場合の溶解性が低いものとなっている。また、平均粒子径を小さくするのみでは、添加時に粒子が浮きやすく、かつ、溶解途中に粒子の溶剤含浸不良が生じやすく、樹脂成分の均一性が低下することがある。
【0007】
本発明は、溶解途中に粒子の溶剤含浸不良が生じにくく、添加量が多い場合でも有機溶剤に容易に溶解させることができ、樹脂成分の均一性に優れるポリビニルアセタール樹脂粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、空隙率が50%以上、細孔半径7.5~0.075μmの空隙率比率が98%以上、かつ、比表面積が15m

/g以上である、ポリビニルアセタール樹脂粒子である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明者らは、特許文献1及び2に開示されているポリビニルアセタール樹脂粒子のように、粒子径やかさ比重を規定するのみでは、有機溶剤に対する溶解性が不充分となることを見出した。
そこで本発明者らは、空隙率が高く、かつ、細孔半径の大きい空隙の割合が多く、比表面積の高いポリビニルアセタール樹脂粒子は、添加量が多い場合でも有機溶剤に容易に溶解させることができ、かつ、溶解途中に粒子の溶剤含浸不良が生じにくく、樹脂成分の均一性に優れることを見出した。また、このようなポリビニルアセタール樹脂粒子は、溶解後に容器への付着が少ないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本発明のポリビニルアセタール樹脂粒子は、空隙率が50%以上である。上記空隙率の下限が50%であることで、有機溶剤に対する溶解性を高めることが可能となる。上記空隙率の好ましい下限は55%、より好ましい下限は60%である。また、上記空隙率の上限は特に限定されないが、80%であることが好ましい。
なお、本明細書において上記空隙率は、樹脂粒子の体積に占める細孔半径7.5~0.0038μmの空隙の容積を意味する。
上記空隙率は、例えば、ポロシメーター(Thermo Pascal 14B、Thermo Fisher Scientific.社製)を用い、水銀圧入法で測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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