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公開番号
2025091723
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023207145
出願日
2023-12-07
発明の名称
制振材、積層体及び制振材の製造方法
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C08L
29/14 20060101AFI20250612BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】制振性に極めて優れ、しかも成形性や施工性等も良好で、合わせガラス用中間膜のリサイクル品としても有用な制振材、及び、該制振材を備える積層体を提供する。また、このような制振材を得るために好適な製造方法を提供する。
【解決手段】制振材は、ポリビニルアセタールと、可塑剤と、タッキファイヤーと、板状無機フィラーを含む充填材と、を含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリビニルアセタールと、
可塑剤と、
タッキファイヤーと、
板状無機フィラーを含む充填材と、を含有する
ことを特徴とする制振材。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記板状無機フィラーの含有量は、前記制振材の総量100質量%に対して10質量%以上80質量%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項3】
前記充填材の含有量は、前記制振材の総量100質量%に対して48質量%以上80質量%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項4】
前記板状無機フィラーは、層状ケイ酸塩である
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項5】
前記板状無機フィラーは、マイカである
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項6】
粒度が100メッシュ以下である板状無機フィラーを原料とする
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項7】
前記ポリビニルアセタールは、ポリビニルブチラールを含み、
前記可塑剤は、トリエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエートを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項8】
JIS K7391(2008年)に準拠して測定される機械インピーダンス測定(MIM)の各共振周波数に対する損失係数が、20℃、100~3000Hzにおいて0.05以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項9】
更に、アルデヒド類を捕捉するキャッチャー剤を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材。
【請求項10】
前記キャッチャー剤は、非晶性シリカである
ことを特徴とする請求項9に記載の制振材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、制振材、積層体及び制振材の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
制振材は、振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで音等の発生を抑える材料であり、例えば、住宅等の建築物の床や壁、天井、車両の床等に使用されている。
【0003】
ところで近年では、自動車、航空機等の車両用ガラスや建築物の窓ガラス等として、一対のガラス板を、可塑化されたポリビニルブチラール等からなる合わせガラス用中間膜を挟んで互いに密着させて得られる合わせガラスが広く使用されている。このような合わせガラスの製造時には、合わせガラス用中間膜をガラスと貼り合わせた際に、端部に余った合わせガラス用中間膜が切断されて、大量の廃棄物となっている。また、品質基準に適合しなかった合わせガラスや使用済みの合わせガラスを解体した際にも、大量の合わせガラス用中間膜が廃棄されている。そこで、環境負荷やコストの低減等の観点から、合わせガラス用中間膜の廃棄物を再利用(リサイクル)する技術が求められている。
【0004】
例えば特許文献1には、回収した可塑化ポリビニルブチラール樹脂と、再生ゴムと、無機系充填剤とを含む熱可塑性エラストマー組成物を、防水構造や防音構造等に利用する技術が開示されており、実施例では、無機系充填剤として炭酸カルシウム及び硫酸バリウムの粉砕品(バライト粉)が使用されている。特許文献2には、廃棄物由来のポリビニルブチラールと架橋剤とを含有する再生樹脂組成物に、無機充填材が添加されて成形された再生材を、遮音材や防音材等に利用する技術が開示されており、実施例では、無機充填材として硫酸バリウム及びカーボンが高体積比率で使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-94515号公報
特開2018-83939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の組成物や特許文献2に記載の再生材は、制振性が充分ではない上、充填材として使用される硫酸バリウムの比重が大きいこと等に起因して、施工性等の点でも課題を有していた。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑み、制振性に極めて優れ、しかも成形性や施工性等も良好で、合わせガラス用中間膜のリサイクル品としても有用な制振材、及び、該制振材を備える積層体を提供することを目的とする。本発明はまた、このような制振材を得るために好適な製造方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、合わせガラス用中間膜の廃棄物を再利用する技術について検討するうち、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタールと、可塑剤と、タッキファイヤーと、充填材とを含有する組成物が、制振材用途に好適であることに着目し、特に該組成物が充填材として板状無機フィラーを必須に含む場合には、制振性に極めて優れ、しかも成形性や施工性等も良好な材料となることを見出した。
【0009】
従来の制振材は通常、振動エネルギーを熱エネルギーに変換しやすくするために、アルミ板等の金属板からなる拘束材(拘束層とも称す)が積層されて使用される。だが本発明者らは、上述したポリビニルアセタールと、可塑剤と、タッキファイヤーと、板状無機フィラーを含む充填材と、を含有する制振材は、振動が加えられた際に、板状無機フィラーとポリビニルアセタール等の樹脂との界面におけるエネルギー損失が大きくなることに由来して、高い制振性を発現することができる上、板状無機フィラーが拘束材としての機能も発揮することができるため、該制振材は、たとえ拘束材が積層されなくても高い制振性を発現することができることを見出した。従って、上記制振材は、高い制振性を発揮しながらも、設置場所が限定されず、汎用性が高い上、低コストで製造可能なものである。本発明者らはまた、板状無機フィラーは、例えば硫酸バリウムに比較して比重が小さいため、上記制振材は、軽量化や施工性向上も実現できることも見出した。また、上記制振材は、タッキファイヤーを含むことで、例えば制振材の製造時に混合物が混錬機に付着したり貼り付いたりすることが抑えられ、よって取扱い性も良好である。
【0010】
このように本発明者らは、上記制振材が、ポリビニルアセタールと、可塑剤と、タッキファイヤーと、板状無機フィラーとを含むことによる相乗効果によって、制振性に極めて優れ、しかも成形性や施工性等も良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。上記制振材はまた、合わせガラス用中間膜のリサイクル品としても有効であり、環境負荷の軽減やコスト低減を実現することができるものである。
(【0011】以降は省略されています)
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