TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025112833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007330
出願日2024-01-22
発明の名称電動アクチュエータ
出願人株式会社ジェイテクト
代理人弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類F16H 25/24 20060101AFI20250725BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】回転輪の軌道に変形を生じさせるのを抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】 電動アクチュエータ1は、回転軸2aを有するモータ2と、回転軸2aの回転を減速する遊星歯車機構4と、遊星歯車機構4によって回転駆動されるねじ軸30を有し、回転軸2aの回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構6と、ねじ軸30に一体回転可能に設けられる内輪24を有し、ねじ軸30を回転自在に支持する転がり軸受8と、を備える。遊星歯車機構4は、複数の遊星歯車14と、内輪24の軸方向の側面24bに当接する第1環状面16aを有し、複数の遊星歯車14を保持する環状のキャリア16と、を備える。第1環状面16aは、キャリア16の回転を内輪24に伝達可能な噛み合い部40を有する。側面24bは、噛み合い部40に噛み合う被噛み合い部42を有する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸を有するモータと、
前記回転軸の回転を減速する遊星歯車機構と、
前記遊星歯車機構によって回転駆動されるねじ軸を有し、前記回転軸の回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、
前記ねじ軸に一体回転可能に設けられる回転輪を有し、前記ねじ軸を回転自在に支持する転がり軸受と、を備え、
前記遊星歯車機構は、
複数の遊星歯車と、
前記回転輪の軸方向の側面に当接する第1環状面を有し、前記複数の遊星歯車を保持する環状のキャリアと、を備え、
前記第1環状面は、前記キャリアの回転を前記回転輪に伝達可能な噛み合い部を有し、
前記側面は、前記噛み合い部に噛み合う被噛み合い部を有する
電動アクチュエータ。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記第1環状面は、前記側面に対向し当接する第1対向面をさらに有し、
前記噛み合い部は、前記第1対向面に対して軸方向に突出するとともに径方向に沿って延びる複数の凸部を含み、
前記複数の凸部が延びる方向は、互いに交差している
請求項1に記載の電動アクチュエータ。
【請求項3】
前記キャリアは、前記複数の遊星歯車を保持する複数のキャリアピンが設けられた、前記第1環状面の反対側の第2環状面をさらに有し、
前記複数の凸部の周方向の位置と、前記複数のキャリアピンの周方向の位置と、は、互いに一致している
請求項2に記載の電動アクチュエータ。
【請求項4】
前記キャリアは、前記複数の遊星歯車を保持する複数のキャリアピンが設けられた、前記第1環状面の反対側の第2環状面をさらに有し、
前記複数の凸部の周方向の位置と、前記複数のキャリアピンの周方向の位置と、は、互いに異なっている
請求項2に記載の電動アクチュエータ。
【請求項5】
前記側面は、前記第1対向面に対向し当接する第2対向面をさらに有し、
前記被噛み合い部は、前記複数の凸部に対応して設けられ、前記第2対向面に対して軸方向に凹む複数の凹部を含む
請求項2に記載の電動アクチュエータ。
【請求項6】
前記キャリアは、前記キャリアの周縁部に設けられ、前記第1環状面と前記側面とが当接した状態で保持されるように前記回転輪の周面に係合する係合突起をさらに有する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
【請求項7】
前記噛み合い部および前記被噛み合い部は、互いに噛み合うサイドフェイススプラインを含む
請求項1に記載の電動アクチュエータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動アクチュエータに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、モータと、遊星歯車機構と、ボールねじ機構と、を備えた電動アクチュエータが開示されている。
ボールねじ機構に含まれるねじ軸には、転がり軸受が外嵌されている。転がり軸受の内輪(回転輪)と、ねじ軸と、は一体回転可能である。内輪の軸方向の側面には、遊星歯車機構の複数の遊星歯車を保持する複数のキャリアピンが設けられている。このため、内輪は、遊星歯車機構のキャリアとしての機能を有する。
よって、遊星歯車機構は、モータによる回転を転がり軸受の内輪を介してねじ軸へ伝達する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2022-532228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来例において、複数のキャリアピンは、内輪の側面に設けられた孔部に圧入固定されている。
ここで、孔部にキャリアピンを圧入すると、圧入によって生じる歪の影響が内輪全体に及び、内輪の軌道に変形が生じることがある。内輪の軌道に変形が生じると、ねじ軸の回転精度の低下や、転がり軸受の寿命低下等の原因となる。
このため、内輪(回転輪)の軌道に生じる変形を抑制する方策が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態である電動アクチュエータは、回転軸を有するモータと、前記回転軸の回転を減速する遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構によって回転駆動されるねじ軸を有し、前記回転軸の回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記ねじ軸に一体回転可能に設けられる回転輪を有し、前記ねじ軸を回転自在に支持する転がり軸受と、を備える。前記遊星歯車機構は、複数の遊星歯車と、前記回転輪の軸方向の側面に当接する第1環状面を有し、前記複数の遊星歯車を保持する環状のキャリアと、を備える。前記第1環状面は、前記キャリアの回転を前記回転輪に伝達可能な噛み合い部を有する。前記側面は、前記噛み合い部に噛み合う被噛み合い部を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、回転輪の軌道に生じる変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態に係る電動アクチュエータの一例を示す断面図である。
図2は、キャリアと、内輪と、を示した斜視図である。
図3Aは、図2中のキャリアの第2環状面を正面視した図である。
図3Bは、図2中のキャリアの第1環状面を正面視した図である。
図4は、図2中の内輪の側面を正面視した図である。
図5は、変形例に係るキャリアを示す図である。
図6Aは、他の変形例に係るキャリアを示す斜視図である。
図6Bは、内輪に装着された状態のキャリアの要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
最初に実施形態の内容を列記して説明する。
[実施形態の概要]
(1)実施形態である電動アクチュエータは、回転軸を有するモータと、前記回転軸の回転を減速する遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構によって回転駆動されるねじ軸を有し、前記回転軸の回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記ねじ軸に一体回転可能に設けられる回転輪を有し、前記ねじ軸を回転自在に支持する転がり軸受と、を備える。前記遊星歯車機構は、複数の遊星歯車と、前記回転輪の軸方向の側面に当接する第1環状面を有し、前記複数の遊星歯車を保持する環状のキャリアと、を備える。前記第1環状面は、前記キャリアの回転を前記回転輪に伝達可能な噛み合い部を有する。前記側面は、前記噛み合い部に噛み合う被噛み合い部を有する。
【0009】
上記構成によれば、キャリアの噛み合い部と、回転輪の側面の被噛み合い部と、が互いに噛み合うことで、キャリアの回転を回転輪へ伝達することができる。
よって、上記従来例のように、回転輪にキャリアピンを圧入する必要がなく、回転輪の軌道に生じる変形を抑制することができる。
また、キャリアピンを圧入するための孔部の形成においては高い精度が要求されるため、多くの加工工数を要し、コストアップの要因となっていた。この点、本実施形態では、回転輪にキャリアピンを圧入する必要がないので、孔部を形成する必要もなく、加工工数の増加を抑制でき、コストを抑制することができる。
【0010】
(2)上記(1)の電動アクチュエータにおいて、前記第1環状面が、前記側面に対向し当接する第1対向面をさらに有する場合、前記噛み合い部は、前記第1対向面に対して軸方向に突出するとともに径方向に沿って延びる複数の凸部を含み、前記複数の凸部が延びる方向は、互いに交差していることが好ましい。
複数の凸部が径方向に沿って延びているので、キャリアの回転を効果的に回転輪に伝達することができる。
また、複数の凸部が延びる方向が互いに交差しているので、複数の凸部が側面の被噛み合い部に噛み合えば、キャリアと、回転輪との間の径方向の相対的な位置ずれを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
流路体
6か月前
個人
回転伝達機構
6日前
個人
ホース保持具
3か月前
個人
クラッチ装置
6か月前
個人
差動歯車用歯形
1か月前
個人
免震留具
8か月前
個人
トーションバー
4か月前
株式会社不二工機
電磁弁
2か月前
株式会社不二工機
電磁弁
1か月前
個人
ボルトナットセット
4か月前
個人
回転式配管用支持具
5か月前
個人
地震の揺れ回避装置
19日前
個人
固着具と成形品部材
6か月前
株式会社オンダ製作所
継手
6か月前
株式会社アイシン
駆動装置
6か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
5か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
8か月前
株式会社ミクニ
弁装置
6か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
7か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
7か月前
株式会社ミクニ
弁装置
6か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
1か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
1か月前
個人
ベルトテンショナ
5か月前
カヤバ株式会社
ダンパ
1か月前
株式会社三協丸筒
枠体
4か月前
カヤバ株式会社
ダンパ
1か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
6か月前
株式会社不二工機
電動弁
6か月前
個人
角型菅の連結構造及び工法
5か月前
未来工業株式会社
固定体
8か月前
日東精工株式会社
樹脂被覆ねじ
5か月前
株式会社ナベル
直動機構
8か月前
株式会社フジキン
ボールバルブ
2か月前
カヤバ株式会社
緩衝装置
6か月前
株式会社ナジコ
自在継手
6か月前
続きを見る