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公開番号2025110730
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-29
出願番号2024004731
出願日2024-01-16
発明の名称ビールテイスト飲料
出願人サントリーホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12C 5/02 20060101AFI20250722BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】ビールテイスト飲料に好適なのどごし及び飲みごたえを有しつつ、不適な後味の渋味や飲み口の重たさが低減された新たなビールテイスト飲料が求められている。
【解決手段】アルコール度数が1.0(v/v)%以上であり、総ポリフェノール量が20~140質量ppmであり、リアルエキス値が3.20~6.80質量%である、ビールテイスト飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルコール度数が1.0(v/v)%以上であり、
総ポリフェノール量が20~140質量ppmであり、
リアルエキス値が3.20~6.80質量%である、ビールテイスト飲料。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
麦芽比率が50質量%未満である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項3】
麦芽比率が25質量%未満である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項4】
下記式(1)を満たす、
式(1):X1/Y>4.5
[上記式(1)中、X1は総ポリフェノール量(単位:質量ppm)を示し、Yはリアルエキス値(単位:質量%)を示す。]請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
【請求項5】
イソアミルアルコール、n-プロパノール、およびイソブタノールからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(A)が、50.0mg/L以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
【請求項6】
酪酸エチル、カプロン酸エチル、オクタン酸エチル、およびデカン酸エチルからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(B)が、100.0μg/L以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
【請求項7】
下記式(2)を満たす、
式(2):A/X1>0.2
[上記式(2)中、Aはイソアミルアルコール、n-プロパノール、およびイソブタノールからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(単位:mg/L)を示し、X1は総ポリフェノール量(単位:質量ppm)を示す。]請求項5に記載のビールテイスト飲料。
【請求項8】
下記式(3)を満たす、
式(3):B/X1>1.0
[上記式(3)中、Bは酪酸エチル、カプロン酸エチル、オクタン酸エチル、およびデカン酸エチルからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(単位:μg/L)を示し、X1は総ポリフェノール量(単位:質量ppm)を示す。]請求項6に記載のビールテイスト飲料。
【請求項9】
総ポリフェノール量が65~90質量ppmである、請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
【請求項10】
アセトアルデヒドの含有量が、0.2~5.0mg/Lである、請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ビールテイスト飲料、及びビールテイスト飲料の製造方法、並びにビールテイスト飲料の香味改善方法に関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、最近の消費者の多様化した好みに応じて、様々なビールテイスト飲料が検討され、提供されている。
例えば、特許文献1には、アルコール度数が1v/v%未満であり、pHが4.0未満であり、全窒素含量(mg/100g)に対する、総ポリフェノール含量(mg/L)の比が3.3以上である、ビールテイスト飲料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-091244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況下、ビールテイスト飲料に好適なのどごし及び飲みごたえを有しつつ、不適な後味の渋味や飲み口の重たさが低減された新たなビールテイスト飲料が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、下記[1]~[25]の態様を提供する。
[1]
アルコール度数が1.0(v/v)%以上であり、
総ポリフェノール量が20~140質量ppmであり、
リアルエキス値が3.20~6.80質量%である、ビールテイスト飲料。
[2]
麦芽比率が50質量%未満である、[1]に記載のビールテイスト飲料。
[3]
麦芽比率が25質量%未満である、[1]又は[2]に記載のビールテイスト飲料。
[4]
下記式(1)を満たす、
式(1):X1/Y>4.5
[上記式(1)中、X1は総ポリフェノール量(単位:質量ppm)を示し、Yはリアルエキス値(単位:質量%)を示す。][1]~[3]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[5]
イソアミルアルコール、n-プロパノール、およびイソブタノールからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(A)が、50.0mg/L以上である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[6]
酪酸エチル、カプロン酸エチル、オクタン酸エチル、およびデカン酸エチルからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(B)が、100.0μg/L以上である、[1]~[5]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[7]
下記式(2)を満たす、
式(2):A/X1>0.2
[上記式(2)中、Aはイソアミルアルコール、n-プロパノール、およびイソブタノールからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(単位:mg/L)を示し、X1は総ポリフェノール量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[6]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[8]
下記式(3)を満たす、
式(3):B/X1>1.0
[上記式(3)中、Bは酪酸エチル、カプロン酸エチル、オクタン酸エチル、およびデカン酸エチルからなる群から選択される1種以上の成分の合計含有量(単位:μg/L)を示し、X1は総ポリフェノール量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[7]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[9]
総ポリフェノール量が65~90質量ppmである、[1]~[8]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[10]
アセトアルデヒドの含有量が、0.2~5.0mg/Lである、[1]~[9]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[11]
酢酸エチルの含有量が、5.0~50.0mg/Lである、[1]~[10]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[12]
酢酸イソアミルの含有量が、0.2~5.0mg/Lである、[1]~[11]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[13]
色度が、7.0EBC未満である、[1]~[12]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[14]
苦味価が、30.0BUs未満である、[1]~[13]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[15]
遊離アミノ態窒素の含有量が、20.0mg/100mL未満である、[1]~[14]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[16]
全窒素量が、60.0mg/100mL未満である、[1]~[15]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[17]
ピログルタミン酸の含有量が、150mg/L未満である、[1]~[16]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[18]
原料として糖類、酵母エキス、およびコーンタンパク分解物からなる群から選択される1種以上を用いる、[1]~[17]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[19]
前記ビールテイスト飲料が、発酵ビールテイスト飲料である、[1]~[18]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[20]
前記ビールテイスト飲料が、濾過ビールテイスト飲料である、[1]~[19]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[21]
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、ビールテイスト飲料に好適なのどごしを有するビールテイスト飲料を提供する。本発明の一態様によれば、ビールテイスト飲料に好適な飲みごたえを有するビールテイスト飲料を提供する。本発明の一態様によれば、ビールテイスト飲料に不適な後味の渋味が低減されたビールテイスト飲料を提供する。本発明の一態様によれば、ビールテイスト飲料に不適な飲み口の重たさが低減されたビールテイスト飲料を提供する。
また、本発明の別の一態様によれば、ビールテイスト飲料に好適な後味の余韻を有するビールテイスト飲料を提供する。さらに、本発明の別の一態様によれば、ビールテイスト飲料に好適なフルーティな香りを有するビールテイスト飲料を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60又は60超)、100以下(100又は100未満)」という範囲であることを意味する。
【0008】
1.ビールテイスト飲料
本明細書において、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の風味をもつアルコール含有又はノンアルコールの炭酸飲料をいう。つまり、本明細書のビールテイスト飲料は、特に断わりがない場合、ビール風味を有するいずれの炭酸飲料をも包含する。
したがって、「ビールテイスト飲料」には、例えば、麦芽、ホップ、及び水を原料として、これらを、酵母を用いて発酵させて得られる麦芽発酵飲料であるビールや発酵ビールテイスト飲料だけでなく、エステルや高級アルコール、ラクトン等の香気成分を含むビール香料が添加された炭酸飲料(非発酵ビールテイスト飲料)をも包含する。
【0009】
ビール香料に含まれる香気成分としては、例えば、酢酸イソアミル、酢酸エチル、n-プロパノール、イソブタノール、アセトアルデヒド、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、イソアミルプロピオネート、リナロール、ゲラニオール、シトラール、4-ビニルグアイアコール(4-VG)、4-メチル-3-ペンテン酸、2-メチル-2-ペンテン酸、1,4-シネオール、1,8-シネオール、2,3-ジエチル-5-メチルピラジン、γ-デカノラクトン、γ-ウンデカラクトン、ヘキサン酸エチル、2-メチル酪酸エチル、n-酪酸エチル、ミルセン、シトラール、リモネン、マルトール、エチルマルトール、フェニル酢酸、フラネオール、フルフラール、メチオナール、3-メチル-2-ブテン-1-チオール、3-メチル-2-ブタンチオール、ダイアセチル、フェルラ酸、ゲラン酸、ゲラニルアセテート、酪酸エチル、オクタン酸、デカン酸、9-デセン酸、ノナン酸、テトラデカン酸、プロパン酸、2-メチルプロパン酸、γ-ブチロラクトン、2-アミノアセトフェノン、3-フェニルプロピオン酸エチル、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-3(2H)-フラノン、ジメチルスルホン、3-メチルシクロペンタン-1,2-ジオン、2-メチルブタナール、3-メチルブタナール、2-メチルテトラヒドロフラン-3-オン、2-アセチルフラン、2-メチルテトラヒドロフラン-3-オン、ヘキサナール、ヘキサノール、シス-3-ヘキセナール、1-オクテン-3-オール、β-ユーデスモール、4-メルカプト-4-メチルペンタン-2-オン、β-カリオフィレン、β-ミルセン、フルフリルアルコール、2-エチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、酢酸2-メチルブチル、イソアミルアルコール、5-ヒドロキシメチルフルフラール、フェニルアセトアルデヒド、1-フェニル-3-ブテン-1-オン、トランス-2-ヘキセナール、ノナナール、フェネチルアルコール、β-ダマセノン、メントン、酢酸メンチルジメチルトリスルフィド、2-エチル-3,5-ジメチルピラジン、シス-3-ヘキセノール、γ-テルピネン、シス-リナロールオキシド等が挙げられる。
【0010】
また、本発明の一態様のビールテイスト飲料は、酵母を用いて発酵工程を経た発酵ビールテイスト飲料であってもよく、発酵工程を経ない非発酵ビールテイスト飲料であってもよい。
発酵ビールテイスト飲料としては、上面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造された上面発酵ビールテイスト飲料(エールビールテイスト飲料)であってもよく、下面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造された下面発酵ビールテイスト飲料(ラガービールテイスト飲料、ピルスナービールテイスト飲料)であってもよく、これらのビールテイスト飲料をブレンドしたものであってもよい。さらに、上面発酵酵母と下面発酵酵母とを、同じ発酵工程でもしくは別々の発酵工程で用いて得られた発酵ビールテイスト飲料であってもよい。また、本明細書でいう「発酵」は、アルコールが生じるアルコール発酵であってもよく、アルコールが生じない非アルコール発酵であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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