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公開番号
2025100908
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2025072525,2021577302
出願日
2025-04-24,2020-06-10
発明の名称
絶対好中球機能(ANF)の臨床現場(POC)診断検査臨床現場(POC)測定に適用可能な全血および体液中の食作用性白血球のオキシダーゼベースの化学発光アッセイ
出願人
バイナリ, エルエルシー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/06 20060101AFI20250626BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】絶対好中球機能(ANF)の臨床現場(POC)診断検査臨床現場(POC)測定に適用可能な全血および体液中の食作用性白血球のオキシダーゼベースの化学発光アッセイの提供。
【解決手段】動物の体液中の食細胞数を推測するための方法は、食細胞のNADPHオキシダーゼ活性を刺激する工程;および光を測定し得る機器を使用して化学発光生成基質の放出化学発光によって化学発光生成基質の得られる還元的脱酸素化を定量する工程を包含する。食細胞のNADPHオキシダーゼ活性は、好ましくは、食細胞による呼吸バーストを活性化し得る免疫学的物質または化学物質によって、および溶液中の、または食細胞が接触する表面にコーティングされた刺激物質によって刺激される。刺激物質は、好ましくは、ホルボールミリステートアセテート(PMA)である。動物は、好ましくはヒトであり、体液は、好ましくは血液および/または脊髄液である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
明細書に記載の発明。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
技術分野
方法は、臨床現場診断検査に適用可能な様式で、血液および体液中の食作用性白血球(すなわち、本質的に好中球であるが、単球および好酸球も含む)の存在を定量する。絶対好中球カウント(ANC)は、通常は化学療法との関連においてまたは炎症の尺度として、骨髄造血抑制を評価するために行われ得る。本明細書で開示される方法は、呼吸バースト代謝の活性化および化学発光生成プローブの還元的二原子酸素化(dioxygenation)の測定に基づいて、食細胞を定量し得る。
続きを表示(約 5,000 文字)
【背景技術】
【0002】
背景
自動血液分析器は、全血中の白血球、赤血球および血小板の測定のための十分に確立された機器である。血液の白血球構成要素は、赤血球および血小板とは形態学的におよび機能的に異なる。インピーダンス、光散乱ならびに酵素的なおよび抗原的な差異は、自動血液分析によって白血球を計数および区別するための基本として役立つ。これらの機器は、非常に複雑であり、臨床現場(POC)アッセイの開発に適していない。
【0003】
食細胞代謝の活性化、すなわち、「呼吸バースト」は、ヘキソースモノホスフェート側路のデヒドロゲナーゼを介するグルコース代謝(ペントース経路)における大きな増大、および非ミトコンドリアO
2
消費における比例した増大によって特徴づけられる(Sbarra and Karnovsky 1959)。両方の活性は、血中食細胞に共通する酵素であるNADPHオキシダーゼ(NADPH: O
2
オキシドレダクターゼ)の活性化を反映する(Rossi, Romeoら. 1972)。食細胞NADPHオキシダーゼの活性化は、エネルギー生成物として天然の化学発光を生じる燃焼性の二原子酸素化反応を駆動する(Allenら 1972)。天然の白血球化学発光は、O
2
依存性であり、ヘキソースモノホスフェート側路デヒドロゲナーゼ活性に正比例する。NADPHオキシダーゼ活性化は、HO
2
、O
2
-
およびH
2
O
2
の生成をもたらす。生成されるH
2
O
2
は、塩化物イオンから次亜塩素酸イオン(OCl
-
)へのMPO(H
2
O
2
:ハライドオキシドレダクターゼ)酸化および一重項分子酸素(
1
O
2
*)を生じるH
2
O
2
の添加を伴う二次化学反応の基質として働く(Allen, Yevichら. 1974, Allen 1979)。単離されたMPOのハライド依存性ハロペルオキシダーゼ活性はまた、エネルギー生成物として天然の化学発光を生じる(Allen 1975,
Allen 1975)。
【0004】
化学発光量子収率、すなわち、酸素化事象につき発せられる光子の比は、生成される酸素化薬剤のタイプおよび量に、ならびに酸素化される基質の性質および量子効率に依存する。天然の基質の酸素化は、比較的低い化学発光量子収率と関連し、この収率は、酸素化される基質の性質に伴って変動する。高い量子収率の化学発光生成基質(CLS)を導入すると、感度および基質変動性の問題が克服される。環式ヒドラジド(例えば、ルミノール)の添加は、食細胞発光の収率を1000倍超増大させる(Allen and Loose 1976)。ルシゲニンのようなアクリジニウム塩はまた、白血球発光収率を大いに増大させる(Allen 1981, Allen 1982)。
【0005】
環式ヒドラジドおよびアクリジニウム化学発光は、アルカリ性条件下でのH
2
O
2
への曝露によって化学的に誘発され得る(Albrecht 1928, Totter 1964)。しかし、これらの基質は、生理学的環境の軽度に酸性から中性のpH条件においてCLを生じない。ルミノール依存性およびルシゲニン依存性の食細胞CL活性は、異なる酸素化経路を測定する(Allen 1982, Allen 1986)。ルミノールCLは、電子的に励起されたアミノフタレートを生成する二原子酸素化、すなわち、ルミノール+O
2
→ アミノフタレート+N
2
+光子から生じる。食作用性白血球において、このような活性は、MPOと強く関連する。ルミノールCLは、非還元的で単純な二原子酸素化から生じる。少しのルミノールCLがMPO陰性白血球において観察されるが、MPO陽性白血球は100倍より大きな発光を生じる(Allen 1986, Merrill, Bretthauerら. 1996, Allen 2019)。
【0006】
食細胞NADPHオキシダーゼは、O
2
からHO
2
への一価の還元を触媒する。中性環境では、HO
2
は解離して、O
2
-
およびH
+
を生じ、O
2
-
およびHO
2
は不均衡になり、H
2
O
2
を生じる。酸性から中性条件下では、二価カチオン性ルシゲニン(N,N’-ジメチル-9,9’ ビアクリジニウムおよびビス-N-メチルアクリジニウム)は、1個の電子の還元を受けて、一価のカチオンラジカルを生じ得る(すなわち、ルシゲニン
++
+e
-
→ ルシゲニン
+
)。そしてこのラジカルは、O
2
-
と反応して、ジオキセタン中間体を、および最終的には、2個のN-メチルアクリドンおよび光子を生じ得る(すなわち、ルシゲニン
+
+O
2
-
→ ルシゲニン-O
2
→ 2 N-メチルアクリドン+光子(Allen 1981, Allen 2019))。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
要旨
本発明者らは驚くべきことに、食作用性白血球のインピーダンスおよびフローサイトメトリー測定に必要とされる複雑な機器類が、希釈した全血および体液(例えば、脊髄液)に存在する刺激された食細胞の機能的活性を直接測定する化学発光アプローチを使用することによって不要にされ得ることを見出した。血液または体液の容積あたりの食細胞は、化学発光生成基質の刺激されたNADPHオキシダーゼ依存性還元的二原子酸素化を測定することによって決定される。食細胞NADPHオキシダーゼの活性化に最適な刺激物質(例えば、PMA)を導入すると、還元的脱酸素化活性の生成が生じる。
【0008】
ルシゲニンの得られる還元的二原子酸素化は、CLを生じ、これは、ルミノメーターを使用して放出された光を測定することによって定量化され得る。この発光は、検査した血液または体液の容積あたりの食細胞/好中球の代謝活性に比例する。この絶対好中球機能(ANF)アッセイは、絶対好中球カウント(ANC)に比例し、炎症/感染に関して患者の臨床状態を、または化学療法関連骨髄抑制を評価するために適用可能である。このような機能ベースの分析は、従来のANCと比較して、代替のおよび議論の余地はあるにしても優れたアッセイを提供する。ANFアプローチの技術的要件は、臨床現場検査に適用可能である。本明細書中の実施例に記載されるように、ANFアッセイは、静脈穿刺後最初の16時間の間隔の間で血液中の好中球カウント(ANC)および機能の定量的評価を可能にする。
【0009】
さらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面に記載され、これらから明らかである。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
動物の体液中の食細胞の数を推測するための方法であって、前記方法は、
前記食細胞のNADPHオキシダーゼ活性を刺激する工程;および
光を測定し得る機器を使用して、化学発光生成基質の放出された化学発光によって、前記化学発光生成基質の得られる還元的二原子酸素化を定量する工程
を包含する方法。
(項目2)
前記食細胞のNADPHオキシダーゼ活性は、前記食細胞による呼吸バーストを活性化し得る免疫学的物質または化学物質によって刺激される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記食細胞のNADPHオキシダーゼ活性は、溶液中の、または前記食細胞が接触する表面にコーティングされた刺激物質によって刺激される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記刺激物質は、ホルボールミリステートアセテート(PMA)である、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記動物は、ヒトである、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記体液は、血液である、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記体液は、脊髄液である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記食細胞は、好中球である、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記化学発光生成基質は、ルシゲニン(N,N’-ジメチル-9,9’-ビアクリジニウムジニトレート)である、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記ルシゲニンは、溶液中にあるか、または前記食細胞が接触する表面にコーティングされている、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記体液を希釈して、化学発光の赤血球吸光度を減少させる工程を包含する、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記血液を最大約1対500に希釈して、化学発光の赤血球吸光度を減少させる工程を包含する、項目6に記載の方法。
(項目13)
前記血液を最大約1対1000に希釈して、化学発光の赤血球吸光度を減少させる工程を包含する、項目6に記載の方法。
(項目14)
前記脊髄液を最大1対100に希釈して、化学発光の赤血球吸光度を減少させる工程を包
含する、項目7に記載の方法。
(項目15)
レクチンを使用して、前記体液から赤血球を凝集または除去し、化学発光検出を容易にする工程を包含する、項目2または項目3に記載の方法。
(項目16)
前記放出された化学発光は、携帯式または手持ち型のルミノメーターによって測定される、項目1に記載の方法。
(項目17)
構成要素が、臨床現場検査を容易にするために事前製造されている、項目1に記載の方法。
(項目18)
食細胞の前記推測した数を使用して、絶対好中球カウント(ANC)を決定する工程をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目19)
前記ANCを使用して、前記動物における骨髄造血抑制を評価する工程をさらに包含する、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記骨髄造血抑制が、化学療法または炎症もしくは感染の尺度と関連付けられる、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記骨髄造血抑制の評価に基づいて前記動物を処置する工程をさらに包含する、項目20に記載の方法。
(項目22)
骨髄造血刺激を推測するための方法であって、前記方法は、
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本明細書で開示される実験例における化学発光強度(速度)を示し、分単位で表される時間に対してプロットした相対発光単位/秒(RLU/秒)として表される。血液の0.25μL 相当量を、登録した最初の2名の被験体、被験体001(丸)および002(菱形)に関して検査した。CLの活性化は、0.25μLの血液の相当量と化学発光生成プローブとしてルシゲニン(N,N’-ジメチル-9,9’-ビアクリジニウムジニトレート)を含む平衡化塩類培地中の0.5nmol PMAとを混合した際に生じた。測定を三回反復で行い、平均速度を、標準偏差(小さな点によって示される)とともに大きい方の白抜きのマークによって示す。
(【0011】以降は省略されています)
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