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公開番号
2025100363
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2024198210
出願日
2024-11-13
発明の名称
弾性要素に連結された剛性可動要素を含む時計ムーブメントと、これら2つの要素を連結する方法
出願人
ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G04B
19/253 20060101AFI20250626BHJP(時計)
要約
【課題】剛性要素と弾性要素との連結が簡略化可能なデバイスを備える時計ムーブメントを提供する。
【解決手段】剛性要素10をバネ16に連結する方法であって、バネ16の第1端を支持体に剛性取り付けするステップと、支持体および剛性要素10を初期相対位置に位置決めするステップとを含み、バネ16の第2端によって担持される連結部材20が、剛性要素10において特定の凹部36とは反対側の応力付与傾斜路40の一側に配置され、剛性要素10および支持体が初期相対位置から第1の方向D1への相対運動MRを行うことができる方法はその後、連結ステップを含む。ここで、支持体と剛性要素10との間に第1の方向への相対運動が適用され、連結部材20が応力付与傾斜路40に当接した後、応力付与傾斜路40に追従する。これは、バネ16に応力を付与することによって連結部材20を回転軸22に向けて動かすように構成される。
【選択図】図3B
特許請求の範囲
【請求項1】
支持体(8)、可動な剛性要素(10,66)、および当該剛性要素に連結される弾性要素(16,16A)によって形成されるデバイス(6,60)を含む時計ムーブメント(2,62)であって、
前記弾性要素は、少なくとも第1の方向(D1)において前記支持体とともに動くように配置された第1端(17)と、前記剛性要素に作られた特定の凹部(36,76)に少なくとも部分的に挿入される連結部材(20,70)を担持する第2端(19)とを含み、
特徴は、
前記支持体、前記剛性要素および前記弾性要素が、前記デバイスが形成されるときに、前記時計ムーブメントに事前マウントされまたは中間状態で事前組み立てされるように配置されることであって、
・前記弾性要素の前記第1端が、前記支持体とともに前記第1の方向(D1)に動くように配置され、
・前記支持体が前記剛性要素および前記弾性要素とともに、一定範囲の可能相対位置(P1(θ),P2(θ))のうち、前記弾性要素が弛緩された初期相対位置(IRP)を有し、ならびに
・前記連結部材が、前記特定の凹部の外側に配置されることと、
前記剛性要素が、前記弾性要素のために設けられて前記特定の凹部の近くに配置された応力付与傾斜路(40,80)を含み、前記応力付与傾斜路は、少なくとも、前記中間状態から前記時計ムーブメントの内部に前記デバイスを組み付けまたはマウントするときに、前記初期相対位置から前記剛性要素と前記支持体との第1の方向(D1)への案内相対運動(MR)によって前記連結部材が前記応力付与傾斜路に当接し、その後当該応力付与傾斜路に追従してその特定の凹部に近づく一方、前記相対運動が前記第1の方向への少なくとも非ゼロ成分を有するように継続され得るように配置され、前記応力付与傾斜路が、前記相対運動の当該継続中に前記連結部材が前記支持体に対して変位し、その少なくとも一つの非ゼロ成分が前記第1の方向(D1)とは平行でない第2の方向(D2)にあり、前記弾性要素がそれゆえ応力を受けるように、配置されることと、前記連結部材が、前記応力付与傾斜路に追従して前記特定の凹部に近づいた後、当該凹部の中に少なくとも部分的に侵入できる一方、前記弾性要素が少なくとも部分的に弛緩し、究極的には前記時計ムーブメントの通常動作中に留まる機能的連結位置を占めるように構成されることと
にある、時計ムーブメント(2,62)。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記バネ(16)、前記連結部材(20)および前記応力付与傾斜路(40)が、前記連結部材が前記応力付与傾斜路に追従してその特定の凹部(36)に向かって動いた後に当該応力付与傾斜路の端部ゾーンの上をスライドすることができる一方、前記連結部材がその特定の凹部における前記機能的連結位置に到達する前に前記相対運動が継続されるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の時計ムーブメント。
【請求項3】
前記連結部材(20,70)が剛性であることを特徴とする、請求項1に記載の時計ムーブメント。
【請求項4】
前記第1の方向(D1)が回転軸(22)に対する角度方向であり、当該軸まわりの回転を画定し、前記第2の方向(D2)が前記回転軸(22)に対する径方向であり、前記連結部材(20,70)の幾何学的中心(21)を通ることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の時計ムーブメント。
【請求項5】
前記中間状態における前記一定範囲の可能相対位置(P1(θ),P2(θ))が、少なくとも20°に及ぶ角度範囲であることを特徴とする、請求項4に記載の時計ムーブメント。
【請求項6】
前記中間状態における前記一定範囲の可能相対位置(P1(θ),P2(θ))が、少なくとも60°に及ぶ角度範囲であることを特徴とする、請求項4に記載の時計ムーブメント。
【請求項7】
前記デバイスが、ジャンプインジケーター(4)を駆動する機構(6,60)であり、前記弾性要素が、その第1端とその第2端との間にコイル(18,18A)を含むバネ(16,16A)であり、前記支持体が、前記回転軸(22)まわりに回転可能にマウントされて前記バネの前記第1端(17)を駆動するホイールプラットフォーム(8)であり、前記剛性要素(10,66)が、前記ジャンプインジケーター(4)を所与の駆動方向(50)に周期的に駆動可能に配置された駆動フィンガー(12,68)を含むことを特徴とする、請求項4に記載の時計ムーブメント。
【請求項8】
前記応力付与傾斜路(40,80)が、前記連結部材(20,70)が当該応力付与傾斜路に追従して前記特定の凹部(36,76)に近づくときに、前記連結部材が前記回転軸(22)に向かって径方向に変位し、前記バネの前記コイル(18,18A)がそれゆえ応力を受けるように、配置されることを特徴とする、請求項7に記載の時計ムーブメント。
【請求項9】
前記連結部材が前記応力付与傾斜路に追従して前記特定の凹部(36)に近づくと、前記連結部材がそれ自体のまわりに回転するように、前記応力付与傾斜路(40)、前記バネ(16)および前記連結部材(20)が配置され、当該連結部材の前記特定の凹部(36)への後続の侵入が、前記連結部材が究極的に前記機能的連結位置に到達することができるように促されまたは許容されることを特徴とする、請求項8に記載の時計ムーブメント。
【請求項10】
特徴は、
前記剛性要素が、前記ホイールプラットフォーム(8)に対向する側で前記バネ(16)の上方に延びるプレート(30)と、前記プレートのエッジに配置され前記ホイールプラットフォームに向かって傾斜する軸方向壁(32)とによって形成され、前記軸方向壁の少なくとも一部と、その上に積み重ねられる前記プレートの一部とが共同して前記駆動フィンガー(12)を形成し、前記プレートが長円孔(34)を有し、前記プレートが、前記ホイールプラットフォームに対して前記回転軸(22)まわりに回転可能に、当該ホイールプラットフォームに取り付けられて前記長円孔を通るシャフト(28)によって案内されることと、
前記軸方向壁が前記特定の凹部(36)を画定し、前記特定の凹部(36)が前記バネ(16)の側に側方開口を有し、前記連結部材(20)が、前記側方開口を通って少なくとも部分的に前記特定の凹部に侵入し、究極的に前記機能的連結位置に到達し、その後、前記ジャンプインジケーター(4)を駆動するべく前記バネに前記剛性要素(10)ひいては前記駆動フィンガー(12)に駆動偶力を加えることを許容するように構成されることと
にある、請求項7に記載の時計ムーブメント。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに連結された剛性要素および弾性要素を含むデバイスを組み込んだ時計ムーブメントに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【0002】
詳しくは、デバイスは、インジケーターをジャンプ駆動させる機構である。剛性要素は、ジャンプインジケーターを駆動する駆動フィンガーを含む。弾性要素は、その第1端と第2端との間にコイルを含むバネであり、第1端は、ホイールプラットフォームにともに回転するように固定され、第2端は、剛性要素の凹部に少なくとも部分的に挿入される連結部材を担持する。
【0003】
本発明はさらに、機械デバイスを組み立てるとき、または当該機械デバイスを時計ムーブメント、特にジャンプインジケーターの駆動機構に取り付けるときに、剛性要素を弾性要素に連結する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
特許文献1には、ドラムフィンガーと、このドラム内に配置され、これに連結されたバネとを含む半瞬間ジャンプインジケーターを駆動する機構が記載されており、バネの第1端は、ホイールプラットフォームにともに回転するように固定され、このホイールプラットフォームがこの第1端を駆動し、第2端は、特定の凹部に、部分的に、可動に、および実質的な遊びをもって挿入された連結部材を担持する。この凹部とはすなわち、この連結部材のために配置され、この連結部材のためだけに意図され、ドラムフィンガーに作られた凹部である。
【0005】
特許文献1に開示される機構は、様々な技術的問題を提示する。第1に、図面によれば、バネの連結部材は、この部材が容易に抜け出ることができる浅い凹部に配置される。詳しくは、凹部の2つの側方表面が、凹部の中間を通る径方向に平行であり、連結部材は2つの径方向フランクを有する。連結部材の角度幅は、特にこの部材が凹部に容易に入り込むことができるように、凹部の角度幅よりも有意に小さくすることが意図される。すなわち、比較的小さな衝撃で、連結部材がその凹部から容易に外れ得る。この場合、バネが日付リングの歯に当接するフィンガーにより負荷作用を受けるとき、またはこのバネが負荷作用を受ける前のいずれかにおいて、バネはドラムに及ぼされる摩擦ゆえにわずかな拡張を示すのが典型的であるが、連結部材は先験的に、フィンガー径方向駆動フランクの側面から抜ける。このような状況において、ドラムの側壁が径方向の力を連結部材に及ぼし、連結部材はこの側壁との摩擦力を受ける。
【0006】
日付リングの歯に当接するバネが負荷を受けたときに、連結要素が凹部から外れると、その後、連結要素は内側の側方表面に沿ってスライドし、少なくとも駆動ホイールが一回転して連結要素が再び凹部に入るまで日付ジャンプが行われず(最善のシナリオであるが、それでも、日付ジャンプを逃した正しい日付表示が失われる結果となる)、あるいは、摩擦力によってバネが再び拡張する程度に十分となり、そのコイルが側壁に接触して不確定な時刻に日付ジャンプが行われるまで摩擦力がさらに増加する。上記の場合、日付ジャンプの後、バネは緩んでドラムを駆動し、連結部材は、おそらく側壁に沿って突然の角度変位を受けることになる。この状況は少なくとも数日の間、不確定かつ可変の回数、日付のインクリメントで繰り返されることになる。いずれにせよ、連結部材がその凹部から外れたとたんに日付駆動機構は機能しなくなる。この事象は、特許文献1に示された機構にとって大いに起こり得る。
【0007】
第2に、特許文献1に開示されている機構は、この機構の組み立てに関する重大な問題を提示する。図面からわかるように、ドラムフィンガーの円筒状内部空間は円形であり、この円形の円筒状内部空間の周縁まわりに凹部が機械加工される。連結部材は、通常動作中、周縁凹部に部分的に挿入されて、その中に留まる必要があるので、バネの第1端が取り付けられた剛性リングの中心から連結部材の外側の側方表面までのこのバネの径方向距離は、バネが応力解除されている(すなわち、弛緩している/静止している/中立位置にある)とき、前記円形の円筒状内部空間の半径よりも大きい。このようなバネの構成は、小さな寸法の機構(バネの直径は典型的に4mm未満である)を組み立てるときに大きな問題となる。詳しくは、バネが弛緩状態にある一つの可能な組立方法を考慮すると、ドラムフィンガーおよびバネは、ホイールプラットフォームにもたらされるときに、連結部材がドラムフィンガーの凹部に実質的に整列した比較的正確な相対角度位置によってこの凹部の中に軸方向に挿入されるように配置される。
【0008】
上述した相対角度位置は、バネが非常に小さいので、明らかとはならない。さらに、このバネは、ドラムフィンガーの側面から、ドラムフィンガーの長円孔、剛性リングの孔、およびホイールプラットフォームの中心孔へと挿入されるシャフトを有するハブとの組み立てが許容されるように、ドラムフィンガーがホイールプラットフォーム上に置かれると見えなくなる(特許文献1の図5)。このような相対角度位置を許容するには、特定の技術的手段、または腕時計職人が行う繊細な取り扱い作業を与える必要がある。さらに、シャフトが剛性リングの孔に挿入されていない限り、連結部材は凹部から容易に抜け出ることができるので、この孔はもはやドラムフィンガーの長円孔と軸方向に整列しなくなり、組み立てが困難となる。連結部材を凹部に再挿入しなければならないからである。凹部から離れると、連結部材は凹部に対して角度変位する可能性が高くなるので、再挿入はランダムかつ不確実になる。
【0009】
バネおよびドラムフィンガーがホイールプラットフォームに装着された後に連結部材が凹部と整列していない場合、バネに応力をかけることなしに剛性リングの孔をホイールプラットフォームの孔に整列させることができない。しかしながら、シャフトが剛性リングの孔に挿入される前に、ひとたびバネがドラムフィンガーの内部空間に挿入されてカバーされれば、バネが応力を受けかつ応力を受けたままになることは考えにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
欧州特許出願公開第3828644号明細書
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)
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