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公開番号
2025099845
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216798
出願日
2023-12-22
発明の名称
ウレタンの分解方法、吸水材の製造方法、および吸音材の製造方法
出願人
日本プラスト株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
1/20 20060101AFI20250626BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明は、微生物の作用によってウレタンを分解する方法において、工程を簡略化、短時間化させることが可能なウレタンの分解方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の実施形態に係るウレタンの分解方法は、ウレタン分解能を有する微生物を培養する培養培地中で、前記微生物にウレタンを含む被処理材を作用させる工程を有し、前記培養培地は糖類およびアミノ酸類を含む、ウレタンの分解方法である。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
ウレタン分解能を有する微生物を培養する培養培地中で、前記微生物にウレタンを含む被処理材を作用させる工程を有し、
前記培養培地は、糖類およびアミノ酸類を含む、
ウレタンの分解方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記微生物は、ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物、シノモナス(Sinomonas)属に属する微生物、およびシュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物からなる群より選択されるいずれか一種以上の微生物を含む、
請求項1に記載のウレタンの分解方法。
【請求項3】
前記ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物は、受託番号FERM BP-21770で特定されるStreptomyces C13a株である、
請求項2に記載のウレタンの分解方法。
【請求項4】
前記シノモナス(Sinomonas)属に属する微生物は、受託番号NITE P-03613で特定されるSinomonas atrocyanea ES2231株である、
請求項2に記載のウレタンの分解方法。
【請求項5】
前記シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物は、受託番号NITE P-03612で特定されるPseudomonas hibiscicola MS4102株である、
請求項2に記載のウレタンの分解方法。
【請求項6】
前記糖類は、可溶性デンプンおよび/またはブドウ糖を含む糖類である、
請求項1または2に記載のウレタンの分解方法。
【請求項7】
前記アミノ酸類は、ペプトンおよび/またはカザミノ酸を含むアミノ酸類である、
請求項1または2に記載のウレタンの分解方法。
【請求項8】
ウレタン分解能を有する微生物を培養する培養培地中で、前記微生物に独立気泡を有する発泡ウレタンを含む被処理材を作用させる工程を有し、
前記培養培地は、糖類およびアミノ酸類を含む、
吸水材の製造方法。
【請求項9】
前記微生物は、ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物、シノモナス(Sinomonas)属に属する微生物、およびシュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物からなる群より選択されるいずれか一種以上の微生物を含む、
請求項8に記載の吸水材の製造方法。
【請求項10】
ウレタン分解能を有する微生物を培養する培養培地中で、前記微生物に独立気泡を有する発泡ウレタンを含む被処理材を作用させる工程を有し、
前記培養培地は、糖類およびアミノ酸類を含む、
吸音材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタンの分解方法、吸水材の製造方法、および吸音材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンはウレタン結合を有するポリマーで、ウレタン樹脂とも呼ばれている。ポリウレタンは、水分による加水分解や、紫外線、熱、微生物等の影響で分解が進行して物性低下を引き起こし易い材料特性を有している。しかしながら、ポリウレタンは分解されにくい様に材料の改質がされており、耐加水分解性や微生物に対する影響を受けにくい構造に材料が進化し、現在も色々な分野に使用されている。
【0003】
ポリウレタンは架橋構造を有しているため、熱可塑性樹脂の様に溶融させてマテリアルとして再利用する事が出来ない。このため、サーマルリサイクルや埋め立てとして処分されており、マテリアルとしての再利用は殆ど行われていない。
【0004】
現在、この問題を回避すべく、環境に優しい微生物の分解作用を利用したマテリアルとしての再利用や、ケミカルリサイクル、生分解性の検討が色々な分野で研究されている。しかしながら、有効な分解菌を見つけ出すのには時間と労力が必要である。また、ケミカルリサイクルや生分解性には技術的に大きな課題も有り、実用化に結びついた事例は殆ど無い。
【0005】
微生物の分解作用を利用してポリウレタンを分解する方法としては、例えば、特許第6489542号公報(特許文献1)や特許第6439971号公報(特許文献2)に記載の方法が知られている。これらの特許文献には、ウレタン分解能を有する微生物としてストレプトマイセス(Streptomyces)属に属するC13a株(放線菌)を用いることが記載されている。また、ウレタン分解能を有する微生物を作用させて分解を進行させる前に、ウレタンを含む被処理材をオレイン酸等の不飽和脂肪酸で前処理することが記載されている。
【0006】
特に、特許文献2には、独立発泡のウレタンに上記微生物を作用させることで発泡セルに微細な空洞が発現することが記載されている。そして、微生物の作用によって独立発泡セルが連結したセル構造に変化する事で、ウレタン素材に吸水性や保水性、吸音性等の新たな特性を付与することができる。この技術は独立発泡のウレタンを新素材マテリアル(NPORUS(「NPORUS」は日本プラスト株式会社の登録商標))として再利用する技術として注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6489542号公報
特許第6439971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
微生物によるウレタン分解のメカニズムは、微生物が増殖する過程で放出するエステラーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ等のウレタン分解酵素が触媒として作用することでウレタン分解反応を促進させる事が要因で有ると考えられている。
【0009】
先行技術で権利化されているオレイン酸等の不飽和脂肪酸によるウレタンの前処理は、ウレタン分解菌のウレタンへの定着性を向上させている。前処理に用いる前処理剤がウレタン内部に浸透してウレタンを膨潤させ、微生物の吸着性が向上し、微生物の分解作用がウレタンの内部にまで均一に作用して高い分解効果が得られている。これにより、ウレタンの独立発泡セルが連結した微細空洞となる。
この先行技術では、如何にしてウレタンの表面に微生物を吸着させ、ウレタンを栄養源として増殖させる事ができるかが、分解条件の最適化を図る上での重要なポイントとなっている。そして、不飽和脂肪酸(オレイン酸等)による被処理材の前処理は、ウレタンの分解を促進させる上で、大きな効果が有る。
【0010】
先行技術によるウレタンの分解工程を図13に例示する。図13に示すように、一次粉砕、前処理、分解処理、洗浄、乾燥という全工程の中で、前処理工程と分解処理工程が処理時間の76%を占めている。このため、先行技術ではウレタン分解の工数削減や、新素材マテリアルの製造コストを低減させる為に、前処理工程、分解処理工程の簡略化が求められている。
(【0011】以降は省略されています)
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