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公開番号2025094950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2025031136,2021559261
出願日2025-02-28,2020-04-03
発明の名称人工的代謝を有する動的材料を生成するためのシステムおよび方法
出願人コーネル ユニヴァーシティー
代理人個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20250618BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】規則構造および人工的代謝を有する動的材料を生成するためのシステムならびに方法を提供する。
【解決手段】本明細書で開示されるアプローチは、不可逆的合成(および場合により分解)および散逸的集合プロセスの両方を同時に結び付けることによって、構造的階層を有する材料の自律的かつ動的生成を、人工的な様式で可能にする。例示的な実施形態のように、階層的DNA集合・合成(または「DASH:DNA-based Assembly and Synthesis of Hierarchical」)素材が生成された。素材を生成するためのシステム、装置、試薬および方法、ならびに本方法論のさらなる適用が開示される。
【選択図】図1-1
特許請求の範囲【請求項1】
規則構造および人工的代謝を有する材料を生成するためのシステムであって、
装置および生成ミックスを含み、
ここで該生成ミックスは、ポリマーを形成するための成分を含む試薬であり、
ここで該装置は、それを通過する溶液の有向の流れを可能にするよう設計されたメインチャンバーを含み、該メインチャンバーは、装置において合成されたポリマーの集合を開始および促進し、該材料を形成するように、生成ミックスを含む溶液の有向の流れにおける渦度を引き起こす障害物を含む、前記システム。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
メインチャンバーは、少なくとも1つの入口ポートを通ったメインチャンバーへの生成ミックスを含む溶液の注入、ならびに少なくとも1つの入口ポートからメインチャンバーを通って少なくとも1つの出口ポートへの流れを可能にする、少なくとも1つの入口ポートおよび少なくとも1つの出口ポートを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
ポリマーを脱重合するための試薬を含む分解ミックスをさらに含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
メインチャンバーは、生成ミックスを含む溶液および分解ミックスを含む溶液を別々に注入するための少なくとも2つの入口ポートを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
メインチャンバーは、3つの入口ポートを含み、ここで真ん中の入口ポートは生成ミックスを含む溶液を注入するためのものであり、ここで2つの外側の入口ポートは分解ミックスを含む溶液を注入するためのものである、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
装置は複数のメインチャンバーを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記材料は静的パターンを有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記材料は動的パターンを有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
パターンは移動挙動であるか、または2つの移動体の間の競争挙動である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
ポリマーはDNAである、請求項1~9のいずれか1項に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全体が参照により本明細書に組み入れる、2019年4月5日に出願した米国仮出願第62/829,702号の優先権を主張するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
本発明は、米国科学財団(NSF:National Science Foundation)によって与えられた認可番号第EFRI-1331583号および第SNM-1530522号で政府援助を受けて実施された。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
配列表の参照による組み込み
2020年3月30日に作成され、EFS-Webを介して米国特許商標局に提出された、37255PCT_7787_02_PC_SequenceListing.txtという名称の6KBのASCIIテキストファイル中の配列表を、参照により本明細書に組み入れる。
【背景技術】
【0004】
生物の動的な自己生成等の生命の特徴的な性質は、代謝によって維持されている。物質およびエネルギーの流れを用いて、一連の生物学的反応によって成分から不可逆的に分子が合成され、次いでさらに動的に集合して高分子、さらにそれ以上になり、生命の材料の構造的階層が生じる。生体工学によって動的材料を設計する種々のアプローチが報告されているが、一から代謝を模倣することによる材料の構築は達成されていない。例えば、設計された生物材料は、生命による材料生成を可能にするが、報告されているアプローチは、材料を生成する細胞のような、外的な生物系に依存している。同様に、能動的な細胞骨格のような他の動的生体材料は、生命によって設計された既存の代謝を直接使用する。一般に、生命工学的アプローチは、洗練された能動的な挙動を備えた新しい動的生体材料を作り出す可能性を有するが、現在のアプローチは、生命の既存の代謝に基づき、そのため生命の既存の代謝に根本的に限定される。種々の化学的アプローチ、特に散逸的自己集合は、化学反応を使用したゼロからの動的材料の構築を可能にした。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、規則構造および人工的代謝を有する動的材料を生成するためのシステムおよび方法に関する。自然界で見られる代謝に類似して、本明細書で開示されるアプローチは、不可逆的合成(および場合により分解)ならびに散逸的集合プロセスの両方を同時に結び付けることによって、構造的階層を有する材料の自律的および動的生成を、人工的な様式で可能にする。人工的代謝は、集合と組み合わせた合成のボトムアップ設計によって、分子および反応、例えば、生命自体に制限されないが、生体分子および生体反応を使用して設計される。
【0006】
本システムおよび方法論を説明するために、ならびに例示的実施形態として、人工的代謝を使用して生体分子の構築用ブロックから動的材料を作り出すメソスケールのアプローチを使用して、階層的DNA集合・合成(または「DASH:DNA-based Assembly and Synthesis of Hierarchical」)素材が生成された(図1A)。生体における材料と類似して、DASHによって生成された材料は、同化作用を介してプリコードされたパターンに合成および集合し得る。さらに、同
化作用(生成)を異化作用(分解)と統合することによって、生来の時間空間的フィードバックに応答して規則正しく生成および分解の両方を組み合わせることによって、生成された材料を自律的に分解し、in situで周期的に再生させることもできる。様々なパターンを有するDASH素材が生成された。また、スライド金型に似た創発的(emergent)「移動」挙動を示すDASH素材が生成された。さらに、創発的な競争挙動を示す2つの移動体(locomotive body)を有するDASH素材もまた、生成された。本明細書で開示される動的材料は、ハイブリッド材料を形成するためのさらなる機能化のための足場として利用し得る。材料がDASH素材である実施形態において、材料は、(無細胞タンパク質発現のような)無細胞設定におけるDNAの機能を提供するためのプラットフォームとして働き得る。さらに、本明細書で開示される、動的材料を生成するための本システムおよび方法は、病原体検出に適用し得る。
【0007】
ある態様において、本開示は、規則構造および人工的代謝を有する材料を生成するためのシステムを提供する。システムは、装置および生成ミックス(generation mix)を含み、ここで該生成ミックスは、ポリマーを形成するための成分を含む試薬であり、ここで該装置は、装置において合成されたポリマーの集合を開始および促進し、それによって材料を形成するように、それを通る溶液の有向の流れを可能にし、予め定められたパターンで間隔を保たれ、生成ミックスを含む溶液の有向の流れにおける渦度の発生を可能にする形状およびサイズである障害物を有するよう設計されたメインチャンバーを含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、装置は、フローセルの形態であり、メインチャンバーは少なくとも1つの入口ポート、および少なくとも1つの出口ポートを含む。生成ミックスを含む溶液は、少なくとも1つの入口ポートから、メインチャンバーを通って、すなわち障害物の間の流路または空間を通って、少なくとも1つの出口ポートへ流れるよう方向づけられる。いくつかの実施形態において、メインチャンバーは、ミクロン範囲の寸法、例えばマイクロ流体チャンバー(microfluidic chamber)を有する。いくつかの実施形態において、メインチャンバーは、平面形状を有する。
【0009】
いくつかの実施形態において、システムは、生成ミックスおよび装置に加えて、分解ミックス(degeneration mix)をさらに含み、ここで該分解ミックスは、生成ミックスによって生成されたポリマーを脱重合する試薬を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、メインチャンバーは、生成ミックスを含む溶液および分解ミックスを含む溶液を受け取ること、ならびに有向の流れを可能にするよう設計される。いくつかの実施形態において、メインチャンバーは、生成ミックスを含む溶液および分解ミックスを含む溶液を別々に注入するための少なくとも2つの入口ポート、ならびに少なくとも1つの出口ポートを含み、ここでメインチャンバーを通った溶液の有向の流れの上で、ポリマー合成および集合のプロセスならびにポリマー分解のプロセスは自律的に、かつ組み合わせで起こり、規則構造および人工的代謝を有する材料の形成につながる。
(【0011】以降は省略されています)

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