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公開番号2025094502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210081
出願日2023-12-13
発明の名称基準電圧回路
出願人日清紡マイクロデバイス株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G05F 3/24 20060101AFI20250618BHJP(制御;調整)
要約【課題】プロセス変動、温度変動、及び電源電圧変動による基準電圧のバラツキを低減させることができると共に、放射線耐性を強化した基準電圧回路を提供する。
【解決手段】基準電圧発生部2が、n型不純物を含んだゲート電極が形成されたデプレッション型の電界効果トランジスタから構成されたトランジスタM1と、p型不純物を含んだゲート電極が形成されたエンハンスメント型の電界効果トランジスタから構成されたトランジスタM2を有している。トランジスタM1,M2のアスペクト比は等しい。温度特性補正部3が、アスペクト比が異なるトランジスタM11,M12と、トランジスタM11,M12のゲート・ソース間電圧の差が印加される抵抗器R1と、トランジスタM2のゲートと出力端子との間に接続され、抵抗器R1に流れる電流が折り返される抵抗器R2と、を有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
n型不純物を含んだゲート電極が形成されたデプレッション型の第1の電界効果トランジスタと、
p型不純物を含んだゲート電極が形成され、前記第1の電界効果トランジスタとアスペクト比が等しいエンハンスメント型の第2の電界効果トランジスタとを有し、
前記第1の電界効果トランジスタで生成された定電流を前記第2の電界効果トランジスタに流して、前記第2の電界効果トランジスタのゲート・ソース間に前記第1の電界効果トランジスタの閾値電圧と前記第2の電界効果トランジスタの閾値電圧との差に応じた電圧を発生させる基準電圧発生部と、
アスペクト比が異なる第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと、
両端に前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのゲート・ソース間電圧又はベース・エミッタ間電圧の差が印加された第1の抵抗器と、
前記第2の電界効果トランジスタのゲートと出力端子との間に接続され、前記第1の抵抗器に流れる電流が折り返されて供給される第2の抵抗器とを有する温度特性補正部とを備えた、
基準電圧回路。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の基準電圧回路において、
前記温度特性補正部は、
前記第2のトランジスタに直列接続された第3のトランジスタと、
前記第1のトランジスタに直列接続された第4のトランジスタと、
前記第2の抵抗器に直列接続された第5のトランジスタとをさらに有し、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタが、カレントミラー接続され、
前記第3のトランジスタ及び前記第4のトランジスタが、カレントミラー接続され、
前記第1のトランジスタまたは前記第3のトランジスタ及び前記第5のトランジスタが、カレントミラー接続され、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのソース又はエミッタが、前記第1の抵抗器の両端にそれぞれ接続された、
基準電圧回路。
【請求項3】
請求項1に記載の基準電圧回路において、
前記温度特性補正部は、
前記第1のトランジスタに直列接続された第3のトランジスタと、
前記第2のトランジスタに直列接続された第4のトランジスタと、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのソース又はエミッタに共通接続された電流源と、
前記第2の抵抗器に直列接続された第5のトランジスタと、
前記第1の抵抗器に直列接続された第6のトランジスタとを有し、
前記第3のトランジスタ及び前記第4のトランジスタが、カレントミラー接続され、
前記第5のトランジスタ及び前記第6のトランジスタが、カレントミラー接続され、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのゲート又はベースが、前記第1の抵抗器の両端にそれぞれ接続された、
基準電圧回路。
【請求項4】
請求項3に記載の基準電圧回路において、
前記電流源が、ゲート・ソースが接続された前記第1の電界効果トランジスタから構成され、
前記第3のトランジスタにカレントミラー接続され、前記第3のトランジスタに流れる電流を折り返す第8のトランジスタを有し、
前記第8のトランジスタにより折り返された電流が前記第2の電界効果トランジスタに供給される、
基準電圧回路。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載の基準電圧回路において、
前記トランジスタの少なくとも1つが、電界効果トランジスタから構成されている、
基準電圧回路。
【請求項6】
請求項1~4の何れか1項に記載の基準電圧回路において、
前記トランジスタの少なくとも1つが、バイポーラトランジスタから構成されている、
基準電圧回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基準電圧回路に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
宇宙空間や原子炉周辺などの放射線照射の環境下で使用される電子機器や、製造工程における非破壊検査でX線やγ線を照射する放射線透過検査が行われる電子部品などでは、X線やγ線等の電離性放射線の照射によって、種々の放射線損傷を受け、回路の誤動作や特性変動などを生じ、システムの機能低下を招くことがある。通信情報化社会の急速な進展に伴い、電子機器や電子部品の放射線耐性も大きな課題になってきている。電子機器には多くの半導体集積回路が使用されており、本発明は、半導体集積回路の定電圧源として幅広く用いられる基準電圧回路の放射線耐性を強化し、電子機器の安定動作化に貢献しようとするものである。
【0003】
従来、半導体集積回路に用いられる基準電圧回路として、図7に示すようなトランジスタのゲート電極の仕事関数差の原理を用いた回路が知られている(例えば特許文献1、2など参照)。図7に示されている基準電圧回路100は、ゲート電極がn型不純物を含んだポリシリコンで形成されたデプレッション型電界効果トランジスタM1と、ゲート電極がp型不純物を含んだポリシリコンで形成されたエンハンスメント型電界効果トランジスタM2と、トランジスタM3及び定電流源11から成るソースフォロワ回路とを主たる構成要素として構成されている(例えば特許文献3など参照)。
【0004】
トランジスタM1,M2を形成する基板やチャネルドープ領域の不純物濃度を同一にし、ゲート電極を形成するポリシリコンの導電型を、デプレッション型電界効果トランジスタM1のゲート電極をn型、エンハンスメント型電界効果トランジスタM2のゲート電極をp型とすることで、ゲート電極の導電型の違いによってもたらされる仕事関数の差を利用して、トランジスタM1とM2の閾値電圧に差を設け、1V程度の基準電圧を発生させている(例えば特許文献4など参照)。この場合、トランジスタM1とM2の基板やチャネルドープ領域の不純物濃度が等しくなっているため、プロセス変動、温度変動、及び電源電圧変動による基準電圧のバラツキを低減させることが可能となる。
【0005】
トランジスタM1のゲート及びソースがトランジスタM2のドレインに接続され、トランジスタM3のゲートがトランジスタM2のドレインに接続され、トランジスタM2のゲートがトランジスタM3のソースに接続されている。定電流源11がトランジスタM3のソースに接続される。トランジスタM1で生成された定電流をトランジスタM2に流して、トランジスタM1,M2の各閾値電圧の差、すなわちトランジスタM1,M2の各ゲート電極の仕事関数の差に応じた電圧をトランジスタM2のゲートとトランジスタM3のソースとの接続部から、基準電圧として出力している。
【0006】
基準電圧の温度特性は、トランジスタM1のゲート電極はn型不純物を含んだポリシリコンで形成され、トランジスタM2のゲート電極はp型不純物を含んだポリシリコンで形成されているため、トランジスタM1,M2の各ゲート電極の仕事関数の温度特性が逆極性となり、閾値電圧の温度係数に差が生じ、トランジスタM1,M2の各チャネル幅Wとチャネル長Lのアスペクト比S(W/L)が等しい場合(S
M1
=S
M2
)では、温度係数はゼロとならず、-0.5mV/℃の程度の負の温度特性となる(例えば特許文献4など参照)。
【0007】
基準電圧VREFは、式1で表されるように、トランジスタM1,M2の各閾値電圧の電圧差となるため、プロセスのバラツキや電源電圧の変動の影響を受け難く安定した基準電圧を発生させることができる。また、トランジスタM1,M2の各チャネル幅Wとチャネル長Lのアスペクト比S(W/L)を調整することで良好な温度特性を得ることができる。
【0008】
TIFF
2025094502000002.tif
28
165
【0009】
ここで、V
TH_M1
はトランジスタM1の閾値電圧、V
TH_M2
はトランジスタM2の閾値電圧、S
M1
はトランジスタM1のアスペクト比(W
M1
/L
M1
)、S
M2
はトランジスタM2のアスペクト比(W
M2
/L
M2
)である。
【0010】
放射線照射による特性劣化は主として、シリコン酸化膜中の正電荷の発生と、シリコン酸化膜とシリコン基板との界面における界面準位密度の増加によってもたらされ、基準電圧回路100を構成するトランジスタM1,M2の閾値電圧を低下させる(例えば非特許文献1など参照)。
(【0011】以降は省略されています)

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