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公開番号2025093255
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208898
出願日2023-12-11
発明の名称液滴生成装置、インクジェット装置、及び薬液デリバリー装置
出願人学校法人東京電機大学
代理人弁理士法人ドライト国際特許事務所
主分類B41J 2/06 20060101AFI20250616BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】従来よりも高いエネルギー密度で液体から液滴を生成することができ、また、構成部品の損傷を防止することもできる液滴生成装置、インクジェット装置、及び薬液デリバリー装置を提供すること。
【解決手段】液滴生成装置100は、全反射面6Aで入射レーザ光LSR1を全反射させることにより全反射面6Aから液体2に染み出すエバネッセント光EVLを、導電性ナノ粒子7に照射する。これにより、液滴生成装置100は、エバネッセント光EVLによって導電性ナノ粒子7でプラズモン共鳴を励起させ、全反射面6Aから離れた位置で電界強度を増強させることにより液体2にエネルギーを与え、液体2を液滴化させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体から液滴を生成する液滴生成装置であって、
レーザ光源から照射されたレーザ光を全反射させる全反射面を備え、前記液体との境界に前記全反射面が配置される全反射プリズムと、
前記全反射面の前記レーザ光の照射領域に少なくとも1個以上設けられる導電性ナノ粒子と、
を備え、
前記全反射面で前記レーザ光を全反射させることにより前記全反射面から前記液体に染み出すエバネッセント光を、前記導電性ナノ粒子に照射し、前記導電性ナノ粒子でプラズモン共鳴を励起させ、前記全反射面から離れた位置で電界強度を増強させることにより前記液体を液滴化させる、液滴生成装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記液滴は、前記全反射面から遠ざかる方向に向けて吐出される、
請求項1に記載の液滴生成装置。
【請求項3】
前記導電性ナノ粒子は、前記全反射面に対して点接触又は線接触で固定されている、
請求項1に記載の液滴生成装置。
【請求項4】
前記全反射面には、複数の導電性ナノ粒子が配列されている、
請求項1に記載の液滴生成装置。
【請求項5】
前記複数の導電性ナノ粒子は、前記レーザ光の電界の向きと一致する方向に沿って配列される、
請求項4に記載の液滴生成装置。
【請求項6】
内部に前記液体を収容する液体収容部を備え、
前記液体収容部は、前記内部に収容した前記液体を外部に吐出する吐出口を備え、
前記液体収容部には、前記全反射プリズムの前記全反射面に設けた前記導電性ナノ粒子が、前記液体収容部の内部に配置されるように設けられ、
前記液体は、前記全反射面に前記レーザ光が照射されることにより液滴化されて前記吐出口から液滴となって吐出する、
請求項1に記載の液滴生成装置。
【請求項7】
前記吐出口には外部に向けて先細りに形成されたノズルが設けられている、
請求項6に記載の液滴生成装置。
【請求項8】
請求項1~7のうちいずれか1項に記載の液滴生成装置を備え、
前記液体は、インクである、
インクジェット装置。
【請求項9】
請求項1~7のうちいずれか1項に記載の液滴生成装置を備え、
前記液体は、薬液である、
薬液デリバリー装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴生成装置、インクジェット装置、及び薬液デリバリー装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、液体を液滴化する技術は、インクジェット装置としてプリンタの印字に使われるだけでなく、無針注射器や薬液デリバリー装置、細胞の三次元配列、フレキシブル基板への電気回路の印刷、半導体プロセス等、従来の枠を超えて様々な技術分野への応用が期待されている。液体を液滴化する技術としては、例えば、サーマル方式によるインクジェット技術が知られている。サーマル方式によるインクジェット技術では、抵抗線ヒータで液体(例えばインク)をジュール加熱し、液体の蒸発による気泡の生成を利用してノズルから液滴状になった液体を吐出するようにし、液体を液滴化している(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Classifications and Applications of Inkjet Printing Technology: A Review」、IEEE Access, Vol.9, 2021, DOI
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1に示す技術では、抵抗線によるジュール加熱ではエネルギー密度が低く、液体から液滴を高速で生成することが難しい。このため、液滴を高速で吐出することが必要となる無針注射器や薬液デリバリー装置等、その他種々の技術分野で利用することが困難であるという問題があった。また、その一方で、単にエネルギー密度を高くした場合、液滴生成装置を構成する構成部品に対してダメージを与えてしまうおそれもあり、構成部品が損傷してしまう可能性も生じる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、従来よりも高いエネルギー密度で液体から液滴を生成することができ、また、構成部品の損傷を防止することもできる液滴生成装置、インクジェット装置、及び薬液デリバリー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液滴生成装置は、液体から液滴を生成する液滴生成装置であって、レーザ光源から照射されたレーザ光を全反射させる全反射面を備え、前記液体との境界に前記全反射面が配置される全反射プリズムと、前記全反射面の前記レーザ光の照射領域に少なくとも1個以上設けられる導電性ナノ粒子と、を備え、前記全反射面で前記レーザ光を全反射させることにより前記全反射面から前記液体に染み出すエバネッセント光を、前記導電性ナノ粒子に照射し、前記導電性ナノ粒子でプラズモン共鳴を励起させ、前記全反射面から離れた位置で電界強度を増強させることにより前記液体を液滴化させるものである。
【0007】
本発明のインクジェット装置は、上述した液滴生成装置を備え、前記液体をインクとしたものである。
【0008】
本発明の薬液デリバリー装置は、上述した液滴生成装置を備え、前記液体を薬液としたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、レーザ光の照射領域から染み出るエバネッセント光によって、導電性ナノ粒子にプラズモン共鳴を励起させて電界強度を増強させる。これにより、エバネッセント光と導電性ナノ粒子の相互作用によって高い電界強度を実現し得、高いエネルギー密度で液体から液滴を生成することができる。また、全反射プリズムの全反射面から離れた位置で電界強度を増強させることができるため、その分、構成部品である全反射プリズムの損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る液滴生成装置の構成を示す模式図である。
全反射プリズムの全反射面におけるレーザ光のエネルギー状態を説明するための模式図である。
全反射面に固定させた導電性ナノ粒子を原子間力顕微鏡で撮像した写真である。
液滴を吐出する様子をハイスピードカメラで連続して撮像した連続的な写真である。
全反射面上に1個の導電性ナノ粒子を配置してレーザ光を照射したときの状態を示す模式図である。
1個の導電性ナノ粒子を配置してレーザ光を照射したときの、レーザ光の入射角θと電界強度の増大倍率との関係を示すグラフと、入射角θが0°のときと63°のときの、導電性ナノ粒子周囲の電界強度分布を示す模式図である。
シミュレーションを行う空間を示す模式図である。
1個の導電性ナノ粒子を設けた状態と、2個の導電性ナノ粒子をy軸方向に配列した状態と、2個の導電性ナノ粒子をx軸方向に配列した状態と、を示す模式図である。
2個の導電性ナノ粒子をy軸方向に配列したシミュレーションモデルをシミュレーションの空間に配置したときの模式図である。
2個の導電性ナノ粒子をy軸方向に配列したときの導電性ナノ粒子間の距離と電界強度の増大倍率との関係を示すグラフである。
7個の導電性ナノ粒子を平面的に配列した状態と、19個の導電性ナノ粒子を平面的に配列した状態とを示す模式図である。
他の実施形態に係る液滴生成装置の構成を示す模式図である。
本発明の実施形態に係るインクジェット装置の構成を示す模式図である。
本発明の実施形態に係る薬液デリバリー装置の構成を示す模式図である。
他の実施形態に係る導電性ナノ粒子の構成を示す模式図である。
他の実施形態に係る導電性ナノ粒子の形状を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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