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公開番号2025092795
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-20
出願番号2025016456,2021568208
出願日2025-02-03,2020-05-13
発明の名称TL1A患者を選択する方法、システム、およびデバイス
出願人プロメテウス バイオサイエンシーズ,インク.,シーダーズ―シナイ メディカル センター
代理人弁理士法人清原国際特許事務所
主分類C12Q 1/6883 20180101AFI20250610BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【解決手段】
治療薬に対する陽性治療応答治に関連付けられる遺伝子型の存在に基づき、該治療薬による処置のために患者を選択するための方法、システム、およびキットが提供される。いくつかの実施形態では、治療薬は、TL1A活性または発現の阻害剤、例えば抗TL1A抗体である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
対象の炎症性、線維性、または線維狭窄性疾患もしくは疾病を処置する方法であって、rs1892231、rs56124762、rs6478109、rs2070558、rs2070561、rs11897732、rs6740739、rs17796285、rs7935393、rs12934476、rs12457255、rs2070557、rs4246905、rs10974900、rs12434976、rs16901748、rs2815844、rs889702、rs2409750、rs1541020、rs4942248、rs12934476、rs12457255、rs2297437、rs41309367、rs10733509、rs10750376、rs10932456、rs1326860、rs1528663、rs951279、rs9806914、rs7935393、rs1690492、rs420726、rs7759385、rs10974900、rs1326860、rs2548147、rs2815844、rs889702、rs9806914、rs7278257、もしくはrs11221332、または少なくとも0.85のR

により判定したときにこれらとの連鎖不平衡にある代理多型、あるいはそれらの組合せを含む少なくとも3つの多型が、前記対象から得られる試料中で検出されることを前提として、腫瘍壊死因子様サイトカイン1A(TL1A)活性または発現の阻害剤を治療上有効量で前記対象に投与する工程を含む方法。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
前記少なくとも3つの多型が、少なくとも約70%の陽性的中率でTL1A活性または発現の阻害剤による処置に対する前記対象の陽性治療応答を予測する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも3つの多型が、少なくとも約70%の特異度でTL1A活性または発現の阻害剤による処置に対する前記対象の陽性治療応答を予測する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも3つの多型が、
(a)rs6478109、rs56124762、およびrs1892231、
(b)rs6478109、rs56124762、およびrs16901748、
(c)rs6478109、rs1892231、およびrs16901748、
(d)rs56124762、rs1892231、およびrs16901748、
(e)rs6478109、rs2070558、およびrs1892231、
(f)rs6478109、rs2070558、およびrs16901748、
(g)rs6478109、rs1892231、およびrs16901748、
(h)rs2070558、rs1892231、およびrs16901748、
(i)rs6478109、rs2070561、およびrs1892231、
(j)rs6478109、rs2070561、およびrs16901748、
(k)rs6478109、rs1892231、およびrs16901748、
(l)rs2070561、rs1892231、およびrs16901748、
(m)rs6478109、rs7935393、およびrs1892231、
(n)rs6478109、rs7935393、およびrs9806914、
(o)rs6478109、rs7935393、およびrs7278257、
(p)rs6478109、rs7935393、およびrs2070557、
(q)rs6478109、rs1892231、およびrs9806914、
(r)rs6478109、rs1892231、およびrs7278257、
(s)rs6478109、rs1892231、およびrs2070557、
(t)rs6478109、rs9806914、およびrs7278257、
(u)rs6478109、rs9806914、およびrs2070557、
(v)rs6478109、rs7278257、およびrs2070557、
(w)rs7935393、rs1892231、およびrs9806914、
(x)rs7935393、rs1892231、およびrs7278257、
(y)rs7935393、rs1892231、およびrs2070557、
(z)rs7935393、rs9806914、およびrs7278257、
(aa)rs7935393、rs9806914、およびrs2070557、
(bb)rs7935393、rs7278257、およびrs2070557、
(cc)rs1892231、rs9806914、およびrs7278257、
(dd)rs1892231、rs9806914、およびrs2070557、
(ee)rs1892231、rs7278257、およびrs2070557、または
(ff)rs9806914、rs7278257、およびrs2070557
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも3つの多型がさらに、rs16901748、rs1892231、rs56124762、rs6478109、rs2070558、rs2070561、rs11897732、rs6740739、rs17796285、rs7935393、rs12934476、rs12457255、rs2070557、rs4246905、rs10974900、rs12434976、rs2815844、rs889702、rs2409750、rs1541020、rs4942248、rs12934476、rs12457255、rs2297437、rs41309367、rs10733509、rs10750376、rs10932456、rs1326860、rs1528663、rs951279、rs9806914、rs7935393、rs1690492、rs420726、rs7759385、rs10974900、rs1326860、rs2548147、rs2815844、rs889702、rs9806914、rs7278257、もしくはrs11221332、または少なくとも0.85のR

により判定したときにこれらとの連鎖不平衡にある代理多型、あるいはそれらの組合せを含む、第4の多型を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも3つの多型が、配列番号1~41または57~59のうち少なくとも3つの内の核酸位置501に対応する少なくとも3つのヌクレオチドの存在を検出するように構成されたアッセイに前記試料をかけることにより、前記試料中で検出される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記炎症性、線維性、または線維狭窄性疾患もしくは疾病は、炎症性腸疾患、クローン病、閉塞性クローン病、潰瘍性大腸炎、腸線維症、腸線維性狭窄、関節リウマチ、または原発性硬化性胆管炎を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記クローン病は、回腸、回腸結腸、または結腸のクローン病である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記対象は、グルココルチコステロイド、抗TNF治療薬、抗-a4-b7治療薬、抗IL12p40治療薬、またはそれらの組合せを含む標準治療薬に対する非応答または応答損失を呈するか、またはこれを進行させるリスクがある、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記TL1Aの阻害剤が、抗TL1A抗体または抗原結合フラグメントである、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2019年5月14日出願の米国特許出願第62/847,798号に基づく利益を主張するものであり、この出願はその全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,200 文字)【0002】
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出され、参照により本明細書で引用される配列表を含んでいる。2020年5月6日に作成された前記ASCIIのコピーは、56884-761_601_SL.txtのファイル名であり、14,467,905バイトのサイズである。
【背景技術】
【0003】
影響を受けた莫大な数の個体、ならびに異質性疾患病因および様々な臨床症状が原因で、炎症性疾患、線維狭窄性疾患、および線維性疾患により世界中で相当な健康負荷が提起されている。このような疾患の1つは炎症性腸疾患(IBD)であり、よく見られる2つの形態としてクローン病(CD)および潰瘍性大腸炎(UC)がある。IBDは胃腸管の慢性再発性炎症性障害である。IBDの発生が流行しており、米国だけでも300万近くの個人に影響を及ぼしている。
【0004】
炎症性疾患、線維狭窄性疾患、および線維性疾患の患者に対する処置の選択肢はわずかである。ステロイドなどの既存の抗炎症性治療薬および腫瘍壊死因子(TNF)阻害剤は一般的に、IBDを処置する第一選択処置として使用される。残念ながら、相当数の患者が、既存の抗炎症性治療薬、特にTNF阻害剤に対する応答の欠如または損失を経験する。患者は有効でない抗炎症性治療薬で処置される間、疾患は悪化してしまう。狭窄形成術(structureplasty)(腸の再形成)または切除(腸の除去)の形で行われる手術が、第一選択治療に応答しない患者に対する唯一の処置選択肢である。IBDの外科的処置は侵襲的なものであり、吻合部漏出、感染症、および出血など、手術を受ける患者の推計3分の1に術後リスクを引き起こす。
【0005】
IBDのような炎症性疾患、線維狭窄性疾患、および線維性疾患の病因は、遺伝学的に影響を受けやすい個体において特定の環境要因により引き起こされる場合がある未調節の免疫応答に関与していると考えられる。疾患の病因および臨床経過の異質性は、処置およびその関連する副作用に対する様々な応答と組み合わせて、これら疾患を処置するオーダーメード医療方法が最良の処置戦略であることを示唆している。しかし、患者が利用可能なオーダーメード治療はごくわずかしかない。したがって、炎症性疾患、線維狭窄性疾患、および線維性疾患、ならびにそれらの亜臨床的表現型の処置のために標的とされた手法を特定する必要があり、かつ、その遺伝子型に基づき所与の治療方法に応答する場合がある患者を特定する確実な方法を開発することがさらに必要とされている。必要とされた方法は、疾患を進行させるリスクがあるとまだ診断されていない対照も特定する。そのために予防的介入は、増えつつある健康負荷を減らすように処方することができる。
【0006】
ゲノムワイド関連解析(GWAS)により研究者らは、IBDおよびその亜臨床的表現型に有意に関連付けられる遺伝的変異(例えば多型)を特定することができている。GWASは、関連のない症例と対照との間の特定の遺伝的変異からなる所与の集団における対立遺伝子頻度を比較し、症例はそれぞれ影響を受けた個体(例えばIBD患者)を表し、対照はそれぞれIBDのない個体を表す。GWAS、Immunochip、およびそれらのメタ解析により、CDおよびUCを含めたIBDに関連する200を超える多型の発見が可能となっている。
【0007】
IBD上の第1のGWASは、IBDに関連する様々な多型を包含するIBD座位としてTNFSF15を特定した。TNFSF15タンパク質は、TL1Aとしても知られており、CD8(+)細胞傷害性T細胞のほか、TCR刺激の存在下でTh1、Th2、およびTh17細胞の増殖およびエフェクター機能を刺激する炎症促進性分子である。TL1Aは、先天性および適応免疫応答を架橋し、Th1、Th2、およびTh17エフェクター細胞機能を増大することで適応免疫を調節し、ならびに炎症を起こした組織のT細胞蓄積および免疫病理学により、IBDの病態形成に関係すると考えられている。試験では、TNFSF15座位において特定のリスクアレルを保因するIBD患者は、リスクアレルを保因しない個体と比較して、TNFSF15(TL1A)発現の増加を示し、重度形態のIBDを発達させる可能性が高いと実証されている。これら所見では、TL1A発現および/または活性の阻害は、IBDを含めた様々なT細胞依存性自己免疫疾患において有望な治療戦略である可能性があると示唆されている。これら所見ではさらに、患者においてTL1A発現増加のリスク、および/または重度形態の疾患を与える特定の遺伝子型が、これらの個体の予測、診断、および処置に有用であると証明することができると示唆している。
【0008】
疾患の処置のために候補となる治療標的の特定、およびGWAS単独に基づき処置のために患者を選択する方法には、相当な欠点がある。例えば、GWASは、既知のリスク座位と表現型形質との間にある線形の多型-多型関連性に左右され、未知の生態を反映する関連性の種類などの高次元の非線形多型相互作用を捕捉することができない。加えて、GWASを用いて特定される個々の多型の効果量は、所与の集団において少ないことが多い。このため、GWASにより特定される多型は、IBD(例えばCD、UC)などの複合病に対する感度の予測においてあまり効果がない。さらに、GWASは、遺伝的変異と表現型転帰(例えばIBD)との間の遺伝学的関連性の基礎をなす生物学的機構を伝えることも構成することもできず、この機構を治療標的の同定においてあまり効果がないものにしてしまう。
【発明の概要】
【0009】
本明細書には、機械学習に基づく手法を用いて特定されているTL1A活性または発現の阻害剤(例えば抗TL1A抗体)に対する対象または患者の正の治療応答に関連付けられ、ゆえにこの応答を予測する遺伝子型が提供される。本明細書に記載される機械学習に基づく手法は、従来のGWAS単独と比較して、IBDなどの複合病の表現型をより正確に予測する、多型と線形および非線形の相互作用との組合せの特定を可能とする。本明細書に記載される遺伝子型は、TNFSF15(TL1A)タンパク質発現(例えば、正常な個体に由来する)の基準レベルと比較して、対象または患者から得た試料中のTNFSF15(TL1A)タンパク質発現のレベルの増加に関連付けられる。本明細書に開示される遺伝子型は、TL1A媒介性またはT細胞依存性炎症性経路に直接または間接的に関連する遺伝子または遺伝子座に位置する。加えて、本明細書に提供される遺伝子型の一部はさらに、クローン病(CD)などの炎症性腸疾患(IBD)に有意に関連付けられる。この遺伝子型は、TL1A活性または発現の阻害剤による処置のために患者または対象を選択するのに有用である。患者は、IBD、CD、またはその両方と診断される場合がある。対象は、IBD、CD、またはその両方と疑われる場合がある。
【0010】
本明細書に記載される遺伝子型と特定の個体集団中の臨床的および亜臨床的表現型の発生との関連性の非限定的な実際的応用が、本明細書で提供される。例えば本開示の一部の遺伝子型は、対象がTL1A媒介性の炎症性疾患、線維狭窄性疾患、または線維性疾患を進行させるリスクを予測するために使用することができる。この遺伝子型はさらに、炎症性、線維性、または線維狭窄性疾患の一部形態と診断された患者が、亜臨床的表現型などの重度形態の疾患を進行させるかどうかを予測するのに有用である。
(【0011】以降は省略されています)

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