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公開番号2025091082
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206079
出願日2023-12-06
発明の名称健康管理要素評価支援システム
出願人二九精密機械工業株式会社
代理人
主分類G16H 10/00 20180101AFI20250611BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】様々なバックグラウンドを有する特定の個人において、多種多様なデータ項目から判定に影響を及ぼすデータ項目を抽出する健康管理要素評価支援システムを提供する。
【解決手段】健康管理要素評価支援システムにおいて、学習ユニットは、判定データ項目群および検査データ項目群を含む3種類以上のデータ項目群に属する3つ以上のデータ項目のデータから構成される複数のデータ群を編集管理してデータベースを構築し、前記データベースのデータをニューラルネットワークで学習する。推測ユニットは、学習済みの前記ニューラルネットワークを使用して、出力層に設定した指標となる特定のデータ項目の推測値と、入力層に設定したデータ項目が前記指標となる特定のデータ項目に及ぼす影響を示す数値化影響度と、入力層に設定したデータ項目のデータ値が変化することで出力層に設定した前記指標となる特定のデータ項目の推測値と、に生ずる変化を推測する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
判定データ項目群および検査データ項目群を含む3種類以上のデータ項目群に属する3つ以上のデータ項目のデータから構成される複数のデータ群を取り込むデータ取り込みユニットと、前記複数のデータ群を編集管理してデータベースを構築するデータベース構築ユニットと、指標となる特定のデータ項目を出力層として設定し、前記データベースのデータをニューラルネットワークで学習する学習ユニットと、学習済みの前記ニューラルネットワークを使用して、推測条件を入力層として設定し、出力層に設定した指標となる特定のデータ項目の推測値、入力層に設定したデータ項目が前記指標となる特定のデータ項目に及ぼす影響を示す数値化影響度、入力層に設定したデータ項目のデータ値が変化することによって出力層に設定した前記指標となる特定のデータ項目の推測値に生ずる変化を推測する推測ユニットと、を備えた健康管理要素評価支援システム。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
特定のデータ群の任意のデータ項目と指標となる特定のデータ項目において、前記任意のデータ項目を変化させる前の状態と、変化させた後の推測した結果を、対比する形で表示することを特徴とする請求項1に記載の健康管理要素評価支援システム。
【請求項3】
複数のデータベースを用いて得られる複数の学習済みのニューラルネットワークにおける各データ項目の数値化影響度を比較して表示することを特徴とする請求項1~2に記載の健康管理要素評価支援システム。
【請求項4】
データ項目の中から1つもしくは複数の分類の基準とするデータ項目を設け、前記基準としたデータ項目においてグループ分けを行うための判断基準を設定してデータ群のグループ分けを実施し、前記グループ分けを行ったデータ群を用いてそれぞれのグループに紐づけされたデータベースを構築することで複数のデータベースを得ることを特徴とする請求項1~3に記載の健康管理要素評価支援システム。
【請求項5】
2種類以上10種類以下のデータベースを使用して得た2種類以上10種類以下の推測結果を比較表示することを特徴とする請求項1~4に記載の健康管理要素評価支援システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の個人における健康状態の維持や改善を目的として、特定の個人に紐づけられる、判定データや検査データ、履歴データ、生活習慣データなどからなるデータ群において、判定データに対して各データが及ぼす影響の多寡や、各データが変化することで生じる判定データの変化を推測するための健康管理要素評価支援システムに関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、人工知能を用いて関係するデータ解析を行うことで、個人の健康状態の判断や評価を行う技術が検討されている。例えば、データ選別装置、学習装置及びプログラム(例えば、特許文献1参照)や検査システムおよび問診システム(例えば、特許文献2参照)では、健康状態や病状を正確に診断するための技術が示されている。これらの技術では、検討に使用するデータ項目を絞り込むことなどにより、判断結果の信頼性向上をはかるなど、正しい判断結果を得るためのシステムとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-86558号公報
特開2021-190048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらのシステムは、正確な判定を行うことを目的とするものであり、判定に対して高い相関関係が確認されているデータ項目を選別するなどして判定を行うものである。したがって、相関関係が未知であると判定への影響を考慮する対象から除外されてしまい、実際には判定結果に影響を及ぼすデータ項目であっても、判定に影響を及ぼすデータ項目として考慮されることがないという課題があった。例えば、個人に紐づけられた様々な情報があったとしても、健康状態や罹病状態に及ぼす影響が未知な情報の中に、健康状態や罹病状態を改善するために気をつけるべき情報が存在しているのかどうかについて、前記公知のシステムでは検討することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、様々なバックグラウンドを有する特定の個人において、多種多様なデータ項目から判定に影響を及ぼすデータ項目を抽出するための技術である。例えば、個人に紐づけされた健康や生活に関わる様々な情報から、健康状態や罹病状態を改善するために注意すべき情報を、個人に合わせて整理することができる技術である。判定データである病気のステージなどの「指標となる特定のデータ項目」の改善や適正化をはかるために、個人によって千差万別である身体や健康状態、生活習慣、罹病履歴などのデータ項目群が、特定の個人に紐づけされた特定の状態にある際に、前記「指標となる特定のデータ項目」に対して、他のデータ項目が及ぼす影響の大きさを推測し、前記「指標となる特定のデータ項目」以外のデータ項目の変化によって、前記「指標となる特定のデータ項目」が受ける変化を推測するための健康管理要素評価支援システムを提供し、特定の個人が健康状態を良好に保つための情報を、医師や患者自身など、特定の個人の健康状態に注目している関係者が整理する作業に活用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の健康管理要素評価支援システムは、判定データ項目群および検査データ項目群を含む3種類以上のデータ項目群に属する3つ以上のデータ項目のデータから構成される複数のデータ群(101、102、103)を取り込むデータ取り込みユニット(100)と、前記複数のデータを編集管理してデータベースを構築するデータベース構築ユニット(200)と、指標となる特定のデータ項目を出力層として設定し、前記データベースのデータをニューラルネットワークで学習する学習ユニット(300)と、学習済みの前記ニューラルネットワークを使用して、推測条件を入力層として設定し、出力層に設定した指標となる特定のデータ項目の推測値、入力層に設定したデータ項目が前記指標となる特定のデータ項目に及ぼす影響を示す数値化影響度、入力層に設定したデータ項目のデータ値が変化することによって出力層に設定した前記指標となる特定のデータ項目の推測値に生ずる変化を推測する推測ユニット(400)と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のデータからなるデータ群が特定の状態にある系において、指標となる特定のデータ項目に及ぼす、他のデータ項目の影響を推測することが可能となり、複数のデータ項目の中から、前記指標となる特定のデータ項目を改善するために注目すべきデータ項目を絞り込むことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る健康管理要素評価支援システムのシステム構成である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムのデータベース構築ユニットに含まれるDB管理機能の機能例を示すモデル図である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムの学習ユニットに含まれる学習機能のモデル図である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムの推測ユニットに含まれる推測機能のモデル図である。
本発明に係る学習済みのニューラルネットワークにおいて、人工ニューロンを結ぶシナプスとその重みの関係を表すモデル図である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムの入力、操作、表示を行う画面の一例である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムの入力、操作、表示を行う画面の一例である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムを実行する情報処理装置の構成例である。
本発明に係る健康管理要素評価支援システムを実行する、複数の端末がネットワークによって結ばれた情報処理装置の構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明を実施するための形態を図や実例を挙げて説明する。
本発明の健康管理要素評価支援システムは、複数のデータからなる複数のデータ群(101、102、103)を取り込むデータ取り込みユニット(100)と、前記複数のデータを編集管理してデータベース(240)を構築するデータベース構築ユニット(200)と、前記データベースのデータをニューラルネットワークで学習する学習ユニット(300)と、学習済みの前記ニューラルネットワークを使用して、出力層に設定した指標となる特定のデータ項目の推測値、入力層に設定したデータ項目が前記指標となる特定のデータ項目に及ぼす影響を示す数値化影響度、入力層に設定したデータ項目のデータ値が変化することによって出力層に設定した前記指標となる特定のデータ項目の推測値に生ずる変化を推測する推測ユニット(400)と、を備える。
本発明の健康管理要素評価支援システムを用いることで、例えば、糖尿病罹患者における複数のデータからなるデータ群において、個々の患者の前記データ群が示す、それぞれ異なる特定の状態において、指標となる特定のデータ項目として設定した判定データ項目である腎症のステージや前述の腎症のステージに対する他の各データ項目の数値化影響度、各データ項目が変化することでもたらされる腎症のステージの変化を推測(以後、「糖尿病罹患者の腎症のステージや影響要素との関係を推測」と表現)することが可能になる。
【0010】
本発明の健康管理要素評価支援システムにおけるデータ取り込みユニット(100)は、複数のデータ項目からなるデータ群(101、102、103)を、健康管理要素評価支援システムに取り込むユニットである。
例えば、「糖尿病罹患者の腎症のステージや影響要素との関係を推測」する際には、データ取り込みユニット(100)では、医師が判定したデータ項目である「腎症のステージ」や当該患者に関する各種複数のデータ項目からなる延べ285人分の糖尿病罹患者データ群(後述する31のデータ項目からなるデータ群)を健康管理要素評価支援システムに取り込んだ。糖尿病罹患者のデータ群における31のデータ項目は、以下の通りである。
性別、年齢、身長、体重、糖尿病診断年齢、喫煙習慣、歯周病の重症度、血圧(上)、「データ登録日から1番最初の」血圧(上)、血圧(下)、「データ登録日から1番最初の」血圧(下)、HDLコレステロール(HDL-C)値、「データ登録日から1番最初の」HDLコレステロール(HDL-C)値、LDLコレステロール(LDL-C)値、「データ登録日から1番最初の」LDLコレステロール(LDL-C)値、ALT値、「データ登録日から1番最初の」ALT値、血糖値、「データ登録日から1番最初の」血糖値、HbA1c値、「データ登録日から1番最初の」HbA1c値、尿蛋白定量定量補正値、「データ登録日から1番最初の」尿蛋白定量補正値、尿アルブミン値、「「データ登録日から1番最初の」尿アルブミン値、クレアチニン(Cr)値、「データ登録日から1番最初の」クレアチニン(Cr)値、eGFR値、「データ登録日から1番最初の」eGFR値、腎症のステージ、「データ登録日から1番最初の」腎症のステージ。
(【0011】以降は省略されています)

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