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公開番号2025017744
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023120945
出願日2023-07-25
発明の名称診断装置
出願人公立大学法人大阪
代理人弁理士法人インターブレイン
主分類G16H 30/20 20180101AFI20250130BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】X線画像をもとに、被験者の年齢を推定する診断装置を提供する。
【解決手段】診断装置101が通信ネットワークを介して端末と接続される診断システムにおいて、診断装置は、推定対象となる被験者のX線画像を取得する画像取得部と、X線画像から年齢を推定する数理モデルに対して、推定対象となる被験者について取得されたX線画像を入力値として設定することにより、推定対象となる被験者の年齢を推定する年齢推定部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
推定対象となる被験者のX線画像を取得する画像取得部と、
X線画像から年齢を推定する数理モデルに対して、前記推定対象となる被験者について取得されたX線画像を入力値として設定することにより、前記推定対象となる被験者の年齢を推定する年齢推定部と、を備える診断装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
実験対象となる被験者のX線画像を入力値とし、前記実験対象となる被験者の実年齢を出力値とすることにより前記数理モデルを調整する学習部、を更に備える請求項1に記載の診断装置。
【請求項3】
実験対象となる候補者の電子カルテを取得し、前記電子カルテを参照して複数の候補者から所定の既往歴を有しない候補者を前記実験対象となる被験者として選択する候補選択部、を更に備える、請求項2に記載の診断装置。
【請求項4】
推定対象となる被験者の前記数理モデルによる推定年齢と、前記推定対象となる被験者の実年齢の年齢差を計算し、前記年齢差に基づいて前記推定対象となる被験者の特定疾患についての罹病可能性を推定する罹病推定部、を更に備える請求項1に記載の診断装置。
【請求項5】
前記罹病推定部は、前記年齢差が大きいほど、罹病可能性が高いと判定する、請求項4に記載の診断装置。
【請求項6】
通信ネットワークを介して通信端末と接続され、
前記通信端末から、予測対象となる被験者のX線画像および実年齢を受信する受信部と、
前記受信されたX線画像に基づく推定年齢および前記受信された実年齢から推定される特定疾患の罹病可能性を示すデータを前記通信端末に送信する送信部と、を更に備える請求項1に記載の診断装置。
【請求項7】
前記推定対象となる被験者の既往歴、治療歴、喫煙歴、年齢、手術歴、性別、人種、血液検査結果、生理学的検査結果、病理学的検査結果のうちの1以上を前記数理モデルの入力値として取得する入力部、を更に備える請求項1に記載の診断装置。
【請求項8】
推定対象となる被験者の前記数理モデルによる推定年齢と、前記推定対象となる被験者の実年齢の年齢差を計算し、前記年齢差に基づいて前記推定対象となる被験者の予後を推定する予後推定部、を更に備える請求項1に記載の診断装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、X線画像による分析技術に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
世界人口の高齢化に伴い、老化に関する研究の重要性はさらに高まっている。老化は病気と強く関連する複雑な変化であり、また、老化が個人に与える影響には大きな異質性がある。たとえば同い年の高齢者でも、虚弱で日常生活の支援が必要な人もいれば、活動的かつ自立していて若々しい人もいる。こうした老化と健康の関係性を解明するための研究においては、生理学的指標(バイオマーカー)が用いられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Weinert, B. T. & Timiras, P. S. Invited review: Theories of aging. J Appl Physiol (1985) 95, 1706-1716, doi:10.1152/japplphysiol.00288.2003 (2003).
Higgins-Chen, A. T., Thrush, K. L. & Levine, M. E. Aging biomarkers and the brain. Semin Cell Dev Biol 116, 180-193, doi:10.1016/j.semcdb.2021.01.003 (2021).
Jylhava, J., Pedersen, N. L. & Hagg, S. Biological Age Predictors. EBioMedicine 21, 29-36, doi:10.1016/j.ebiom.2017.03.046 (2017).
Wagner, K. H., Cameron-Smith, D., Wessner, B. & Franzke, B. Biomarkers of Aging: From Function to Molecular Biology. Nutrients 8, doi:10.3390/nu8060338 (2016).
Raghu VK, Weiss J, Hoffmann U, Aerts H, Lu MT. Deep Learning to Estimate Biological Age From Chest Radiographs. JACC Cardiovasc Imaging 2021; 14(11): 2226-36.
Lu MT, Ivanov A, Mayrhofer T, Hosny A, Aerts H, Hoffmann U. Deep Learning to Assess Long-term Mortality From Chest Radiographs. JAMA Netw Open 2019; 2(7): e197416.
Karargyris A, Kashyap S, Wu JT, Sharma A, Moradi M, Syeda-Mahmood T. Age prediction using a large chest x-ray dataset: SPIE; 2019.
Ieki H, Ito K, Saji M, et al. Deep learning-based age estimation from chest X-rays indicates cardiovascular prognosis. Commun Med (Lond) 2022; 2(1): 159.
Yang CY, Pan YJ, Chou Y, et al. Using Deep Neural Networks for Predicting Age and Sex in Healthy Adult Chest Radiographs. J Clin Med 2021; 10(19): 4431.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、肺に関する検査手法として、胸部を含むX線写真(以下、「X線画像」とよぶ)による検査が存在する。X線画像による検査は、定期健診の機会などで高頻度に行われる、低侵襲な検査である。また、X線画像は胃、肺または骨などの様々な臓器の構造を明瞭に映すため、加齢に伴う複雑な体内変化を評価できる可能性がある。こうした特徴から、X線画像は、加齢と疾患の関係性を明らかにし得る、簡便かつ定量的な加齢のバイオマーカーとして活用できる可能性がある。
【0005】
本発明は、本発明者による上記着眼点に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、数理モデルに対しX線画像を入力することで、被験者の年齢推定を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様における診断装置は、推定対象となる被験者のX線画像を取得する画像取得部と、X線画像から年齢を推定する数理モデルに対して、推定対象となる被験者について取得されたX線画像を入力値として設定することにより、推定対象となる被験者の年齢を推定する年齢推定部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡便に被験者の年齢を推定しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
診断システムの全体構成図である。
診断装置の機能ブロック図である。
本発明における実施形態の流れを示すフローチャートである。
年齢推定モデルの概念図である。
電子カルテの選別の概要を示す模式図である。
実施段階における処理の概要を示す模式図である。
実年齢と推定年齢の相関を示す散布図である。
第1表示画面の模式図である。
第2表示画面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
まず、本発明における診断システムの概要について説明する。つぎに、本発明において対象者の年齢を推定する、年齢推定モデルの概要について説明する。つぎに、本発明において実施される処理の詳細を、選別段階、学習段階および実施段階の各実施形態に分けて説明する。
【0010】
はじめに、本発明における診断システム100の概要について説明する。
図1は、診断システム100の全体構成図である。
診断システム100において、診断装置101は通信ネットワーク102を介して端末103と接続される。なお、診断装置101は選別装置104、推定装置105および評価装置106(いずれも後述)を含む。端末103は主に、病院内のサーバー室のワークステーションや病院の診察室にあるラップトップPCなどの汎用コンピュータを想定しているが、タブレットやスマートフォンなどの携帯型の通信端末であってもよい。また、端末103と通信ネットワーク102は無線接続されてもよいし、有線接続されてもよい。診断システム100を構成する機器は、基本的に同一医療機関の同一構内に設置されることを想定する。なお、診断装置101を外部業者等に設置することにより、診断システム100をいわゆるクラウドサービスとして提供してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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