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公開番号2025089868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204795
出願日2023-12-04
発明の名称水中生物付着防止コーティング剤及び船底の表面改質方法
出願人KeePer技研株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09D 183/04 20060101AFI20250609BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】長期間に亘って汚れ付着防止機能を発揮する被膜を形成する水中生物付着防止コーティング剤を提供する。
【解決手段】水中生物付着防止コーティング剤は、シリコーンレジンとジシラノール化合物を含有する。シリコーンレジンは、T単位シロキサン:D単位シロキサン=10:90~95:5のモル比で含有する。ジシラノール化合物は、重量平均分子量が100,000~150,000であり、分子の両末端にそれぞれシラノール基を有する。水中生物付着防止コーティング剤は、付着防止被膜10を形成する際に、シリコーンレジンが被膜を形成し、ジシラノール化合物が分子の両末端のそれぞれのシラノール基がシリコーンレジンと結合し、シリコーンレジンとの相溶性に劣るポリシロキサン主鎖が付着防止被膜の表面から外側に向けてループ形状体11を形成する。ループ形状体は、弾性変形が可能なものであり、水中生物3が付着してもすぐに剥がれるものとなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリコーンレジンと、ジシラノール化合物と、を含有し、
該シリコーンレジンは、結合構造単位に式(R
1
SiO
3/2
)で示されるシロキサン(以下、「T単位シロキサン」という。)、及び、結合構造単位に式(R
2
2
SiO
2/2
)で示されるシロキサン(以下、「D単位シロキサン」という。)を、モル比で該T単位シロキサン:該D単位シロキサン=10:90~95:5で含有し、
該ジシラノール化合物は、重量平均分子量が100,000~150,000であり、分子の両末端にそれぞれシラノール基を有し、主鎖がポリジメチルシロキサン又はジフェニルシロキサン-ジメチルシロキサン コポリマーである、ことを特徴とする水中生物付着防止コーティング剤。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記シリコーンレジンが、モル比で前記T単位シロキサン:前記D単位シロキサン=60:40~90:10で含有する、ことを特徴とする請求項1に記載の水中生物付着防止コーティング剤。
【請求項3】
硬化触媒との組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の水中生物付着防止コーティング剤。
【請求項4】
船舶の船底の表面を水中生物付着防止コーティング剤によって改質する表面改質方法であって、
該船底の該表面に、ガラス系下塗剤が塗装され、ガラス系被膜を形成するガラス系被膜形成工程と、
形成された該ガラス系被膜に、請求項1に記載の水中生物付着防止コーティング剤が塗装され、付着防止被膜を形成する付着防止被膜形成工程と、を有することを特徴とする船底の表面改質方法。
【請求項5】
前記ガラス系下塗剤は、シリコーンレジンが5~20質量%、アルキルアルコキシシランが5~20質量%、希釈剤が60~85質量%、を含有し、
該シリコーンレジンは、結合構造単位に式(SiO
4/2
)で示されるシロキサン(以下、「Q単位シロキサン」という。)を含有する、ことを特徴とする請求項4に記載の船底の表面改質方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書の技術分野は、船舶の船底などの水中構造物にコーティングされ、甲殻類、貝類又は藻類などの付着を防止する被膜を形成する水中生物付着防止コーティング剤、及び、水中構造物の表面を水中生物付着防止コーティング剤によって改質する表面改質方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、船舶の船底などの水中構造物に塗装され、甲殻類、貝類又は藻類などの付着を防止する付着防止塗料が知られている。従前の付着防止塗料は、付着防止薬剤として、スズ化合物(酸化トリブチルスズ(TBTO)など)や銅化合物(亜酸化銅など)などが含有され、これら付着防止剤が徐放されることによって、汚れ付着防止機能を発揮するものである。しかしながら、これら付着防止薬剤は、海洋汚染を引き起こすものであった。海洋汚染を抑制する付着防止塗料として、特許文献1から3には、付着防止薬剤として、アクリル系組成物を含有する付着防止塗料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公昭63-0619899号公報
特開2003-119419号公報
特開2003-119420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の特許文献1から3に記載された付着防止塗料は、付着防止塗料が成膜した被膜から付着防止薬剤が徐放されることによって、汚れ付着防止機能を発揮するものである。このため、従来の付着防止塗料は、成膜した被膜から付着防止薬剤が放出されきることによって、汚れ付着防止機能を発揮することができなくなるという課題があった。
【0005】
本明細書の技術は、上述の課題を解決するものであり、長期間に亘って汚れ付着防止機能を発揮する被膜を形成する水中生物付着防止コーティング剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書の実施形態に係る水中生物付着防止コーティング剤は、シリコーンレジンと、ジシラノール化合物と、を含有し、
該シリコーンレジンは、結合構造単位に式(R
1
SiO
3/2
)で示されるシロキサン(以下、「T単位シロキサン」という。)、及び、結合構造単位に式(R
2
2
SiO
2/2
)で示されるシロキサン(以下、「D単位シロキサン」という。)を、モル比で該T単位シロキサン:該D単位シロキサン=10:90~95:5で含有し、
該ジシラノール化合物は、重量平均分子量が100,000~150,000であり、分子の両末端にそれぞれシラノール基を有し、主鎖がポリジメチルシロキサン又はジフェニルシロキサン-ジメチルシロキサン コポリマーである、ことを特徴とする。
【0007】
実施形態の水中生物付着防止コーティング剤によれば、塗装された水中生物付着防止コーティング剤は、船舶の船底などの表面で成膜して付着防止被膜を形成する際に、シリコーンレジンが可撓性を有する被膜を形成し、ジシラノール化合物は、分子の両末端のそれぞれのシラノール基がシリコーンレジンと結合し、シリコーンレジンとの相溶性に劣るポリシロキサン主鎖が付着防止被膜の表面から外側に向けてループ形状体を形成する。形成されたループ形状体は、重量平均分子量が100,000~150,000と大きく、弾性変形が可能なものである。このため、水中生物付着防止コーティング剤から形成された付着防止被膜は、ループ形状体の弾性変形により、甲殻類、貝類又は藻類などが付着してもすぐに剥がされるため、甲殻類、貝類又は藻類などの付着を防止することができる。
【0008】
ここで、上記水中生物付着防止コーティング剤において、前記シリコーンレジンが、モル比で前記T単位シロキサン:前記D単位シロキサン=60:40~90:10で含有するものとすることができる。
【0009】
これによれば、水中生物付着防止コーティング剤から形成される付着防止被膜は、程よい可撓性を有し、船舶の船底などの表面の保護性に優れるものとすることができる。
【0010】
また、上記水中生物付着防止コーティング剤において、硬化触媒との組み合わせであるものとすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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