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公開番号
2025089009
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2023203925
出願日
2023-12-01
発明の名称
密封装置、軸受装置及び密封装置の製造方法
出願人
内山工業株式会社
代理人
協明国際弁理士法人
主分類
F16J
15/3204 20160101AFI20250605BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】第1部材と第2部材との間に配された密封装置における通電量が多くなるように向上させることができる密封装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】密封装置10A~10Dは、相対回転をする第1部材2と第2部材3との間の被シール空間に装着される、弾性材を含んで形成された環状の密封装置において、第1部材2に接触または近接する、弾性材40を主材料とした弾性部41と、第2部材3側の対象面に接触または近接する、弾性材40を主材料としたリップ部50と、第1部材2と第2部材3との間の電気的な接続を補助可能とした導電基材30と、を備え、リップ部50より、導電基材30の一部よりなる第1延出片35が第2部材3側の対象面に接触するように突出している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
相対回転をする第1部材と第2部材との間に装着される、弾性材を含んで形成された環状の密封装置において、
前記第1部材に接触または近接する、前記弾性材を材料とした弾性部と、
前記第2部材側の対象面に接触または近接する、前記弾性材を材料としたリップ部と、
前記第1部材と前記第2部材との間の電気的な接続を補助可能とした導電基材と、を備え、
前記リップ部より、前記導電基材の一部よりなる第1延出片が前記第2部材側の前記対象面に接触するように突出していることを特徴とする密封装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1において、
前記第1延出片は前記リップ部の端面から突出しており、該端面は前記第2部材と対向する対向面とされることを特徴とする密封装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記導電基材よりも高い剛性を有する環状の芯材をさらに含んで構成され、
前記芯材は、軸方向に延びる円筒部と、該円筒部の一方の端部から径方向に延びる円板部と、を備え、
前記導電基材は、前記円板部及び前記円筒部の少なくともいずれかに接するように配置されるとともに、前記芯材と前記弾性材との間に挟まれていることを特徴とする密封装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記第1部材と前記第2部材との間に装着された状態において、前記リップ部は前記対象面に非接触である一方、前記第1延出片は前記対象面に接触していることを特徴とする密封装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記弾性部の端面より、前記導電基材の一部よりなる第2延出片が前記第1部材に接触するように突出していることを特徴とする密封装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記導電基材は、金属細線を編組してなる金属メッシュ材とされ、
前記弾性材は、前記金属メッシュ材に含侵され固着されていることを特徴とする密封装置。
【請求項7】
請求項1の密封装置が、前記第1部材としての外輪と、前記第2部材としての内輪との間に装着されることを特徴とする軸受装置。
【請求項8】
請求項1~6に記載の密封装置を第1型と第2型とよりなる成形型を用いて成形する、密封装置の製造方法において、
前記第1延出片を前記弾性材の原材料の中から突出させた状態にして、前記弾性材の原材料と前記導電基材とを前記成形型に配し、かつ、前記第1延出片を、前記成形型の外径側と内径側の一方側の端部における前記第1型の型端部と前記第2型の型端部との間に挟む成形準備ステップを備えていることを特徴とする密封装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8において、
前記密封装置は、前記導電基材よりも高い剛性を有する芯材をさらに含んで構成され、
前記成形準備ステップの実行後に、前記弾性材の原材料を圧縮することを特徴とする密封装置の製造方法。
【請求項10】
請求項8において、
前記密封装置は、前記弾性部の端面より、前記導電基材の一部よりなる第2延出片が前記第1部材に接触するように突出する構成とされ、
前記成形準備ステップにおいてはさらに、前記第2延出片を前記弾性材の原材料の中から突出させた状態にして、前記第1延出片を、前記成形型の外径側と内径側の他方側の端部における前記第1型の型端部と前記第2型の型端部との間に挟むようにしたことを特徴とする密封装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、相対回転する第1部材と第2部材との間の被シール空間に装着される密封装置、密封装置が装着される軸受装置及び密封装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来には、第1部材、第2部材間に複数の転動体を配してなる軸受装置に電流が流れることで転動体の表面に電蝕が発生し、ベアリングの早期故障につながるという問題があった。特に電気自動車には電装部品が多く搭載されているため、多くの電流が軸受装置へ流れるおそれがある。
【0003】
この問題を解決するために、第1部材、第2部材間の被シール空間をシールするために軸受装置に装着される密封装置の一構成材料として、導電性カーボンフィラーなどの導電性材料を付加して、転動体へ流れようとする電流を密封装置側へと誘導する技術が提案されている。例えば特許文献1には、繊維状の導電性材料を径方向に沿うように密封装置内に配し、密封装置の外径側の端部と内径側の端部のそれぞれに導電性材料を露出させている。そして、特許文献1では、それぞれの露出部を第1部材、第2部材に接触させることで、第1部材、第2部材間を導通可能とする技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
DE102017107326
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1の技術は、第1部材側では導電性材料が弾性部の端面の一部として露出しているだけである。一方、第2部材側では導電性材料がリップ部の端面(先端面)の一部として露出しているだけである。そのため、それらの露出部が確実に相手の部材に接触するとはかぎらない。特に、リップ部は第2部材と相対回転をする関係であるため、回転を繰り返すうちに、導電性材料の露出部の第2部材に対する接触が不安定となるおそれがある。
【0006】
また、転動体の表面における電蝕の発生を防止する手段として、導電グリースを転動体の表面に配して電気を転動体に留めないようにする方法が提案されている。しかし、この方法は、導電グリースが高価であることや、導電性を長期にわたり維持できないという問題があり、得策とは言えない。
【0007】
さらに従来では、密封装置に用いられる弾性材に導電性を有するゴムが提案されているが、弾性材に導電性を付与するためにカーボンフィラーを添加する場合、ゴム材料に含有させるカーボンフィラーの割合が大きすぎると弾性が損なわれる懸念がある。そのため、カーボンフィラーの添加割合には限界があり、導電性を有するゴムを用いることによる密封装置の導電性の向上には限界があった。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、第1部材と第2部材との間に配された密封装置における通電量を多くすることができる密封装置、密封装置が装着される軸受装置及び密封装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明の密封装置は、相対回転をする第1部材と第2部材との間の被シール空間に装着される、弾性材を含んで形成された環状の密封装置において、前記第1部材に接触または近接する、前記弾性材を材料とした弾性部と、前記第2部材側の対象面に接触または近接する、前記弾性材を材料としたリップ部と、前記第1部材と前記第2部材との間の電気的な接続を補助可能とした導電基材と、を備え、前記リップ部より、前記導電基材の一部よりなる第1延出片が前記第2部材側の前記対象面に接触するように突出していることを特徴とする。
【0010】
本発明の密封装置の製造方法は、本発明の密封装置を上型と下型とよりなる金型を用いて成形する、密封装置の製造方法において、前記第1延出片を前記弾性材の原材料の中から突出させた状態にして、前記弾性材の原材料と前記導電基材とを前記金型に配し、かつ、前記第1延出片を、前記金型の外径側と内径側の一方側の型端部における前記上型と前記下型との間に挟む成形準備ステップを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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