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公開番号2025088248
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202824
出願日2023-11-30
発明の名称ドハティ増幅回路
出願人住友電工デバイス・イノベーション株式会社
代理人弁理士法人片山特許事務所
主分類H03F 1/02 20060101AFI20250604BHJP(基本電子回路)
要約【課題】特性の劣化を抑制することが可能なドハティ増幅回路を提供する。
【解決手段】ドハティ増幅回路は、入力された入力信号を第1信号と第2信号とに分配する分配ノードN1と、第1GaN HEMTを備え、前記第1信号を増幅し、増幅した信号を第4信号として出力するメインアンプ10と、第2GaN HEMTを備え、前記第2信号を増幅し、増幅した信号を第5信号として出力する第1ピークアンプ12と、前記第4信号と前記第5信号とを合成し、合成した信号を出力信号として出力端子に出力する合成ノードN2と、を備え、前記分配ノードと前記メインアンプとの間の電気長と、前記メインアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第1電気長は、前記分配ノードと前記第1ピークアンプとの間の電気長と、前記第1ピークアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第2電気長より短い。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
入力された入力信号を第1信号と第2信号とに分配する分配ノードと、
第1GaN HEMTを備え、前記第1信号を増幅し、増幅した信号を第4信号として出力するメインアンプと、
第2GaN HEMTを備え、前記第2信号を増幅し、増幅した信号を第5信号として出力する第1ピークアンプと、
前記第4信号と前記第5信号とを合成し、合成した信号を出力信号として出力端子に出力する合成ノードと、
備え、
前記分配ノードと前記メインアンプとの間の電気長と、前記メインアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第1電気長は、前記分配ノードと前記第1ピークアンプとの間の電気長と、前記第1ピークアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第2電気長より短いドハティ増幅回路。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第2電気長と前記第1電気長との差は、動作帯域の中心周波数における位相に換算して、2°以上かつ20°以下である請求項1に記載のドハティ増幅回路。
【請求項3】
前記入力信号の入力電力が前記メインアンプおよび前記第1ピークアンプが動作する電力のとき、前記中心周波数の信号が前記メインアンプを通過するときの位相の変化量と前記中心周波数の信号が前記第1ピークアンプを通過するときの位相の変化量との差と、前記第2電気長と前記第1電気長との差を前記中心周波数における位相に換算した値と、の差は、2°以下である請求項2に記載のドハティ増幅回路。
【請求項4】
第3GaN HEMTを備え、第3信号を増幅し、増幅した信号を第6信号として出力する第2ピークアンプを備え、
前記分配ノードは、前記入力信号を前記第1信号、前記第2信号および前記第3信号に分配し、
前記合成ノードは、前記第4信号、前記第5信号および前記第6信号を合成し、合成した信号を前記出力信号として前記出力端子に出力し、
前記第2ピークアンプがオンする前記入力信号の入力電力は、前記第1ピークアンプがオンする前記入力電力より大きく、
前記分配ノードと前記第2ピークアンプとの間の電気長と、前記第2ピークアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第3電気長は、前記第2電気長より長い請求項1に記載のドハティ増幅回路。
【請求項5】
前記第2電気長と前記第1電気長との差は、動作帯域の中心周波数における位相に換算して、2°以上かつ20°以下であり、
前記第3電気長と前記第2電気長との差は、前記中心周波数における位相に換算して、2°以上かつ20°以下である請求項4に記載のドハティ増幅回路。
【請求項6】
前記中心周波数の信号が前記メインアンプを通過するときの位相の変化量と前記中心周波数の信号が前記第1ピークアンプを通過するときの位相の変化量との差と、前記第2電気長と前記第1電気長との差を前記中心周波数における位相に換算した値と、の差は、2°以下であり、
前記中心周波数の信号が前記第1ピークアンプを通過するときの位相の変化量と前記中心周波数の信号が前記第2ピークアンプを通過するときの位相の変化量との差と、前記第3電気長と前記第2電気長との差を前記中心周波数における位相に換算した値と、の差は、2°以下である請求項5に記載のドハティ増幅回路。
【請求項7】
前記第1ピークアンプと前記合成ノードとの間に接続された第1インピーダンス変換器と、
前記第2ピークアンプと前記合成ノードとの間に接続された第2インピーダンス変換器と、
前記分配ノードと前記メインアンプとの間に接続された第1位相調整器と、
前記分配ノードと前記第1ピークアンプとの間に接続された第2位相調整器と、
前記分配ノードと前記第2ピークアンプとの間に接続された第3位相調整器と、
を備え、
前記第2位相調整器の電気長は動作帯域の中心周波数の信号における位相に換算して2°以上かつ20°以下であり、
前記第3位相調整器の電気長は前記中心周波数の信号における位相に換算して4°以上かつ40°以下である請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のドハティ増幅回路。
【請求項8】
前記メインアンプと前記合成ノードとの間にはインピーダンス変換器は設けられておらず、
前記第1位相調整器の電気長は前記中心周波数の信号における位相に換算して67.5°以上かつ112.5°以下である請求項7に記載のドハティ増幅回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ドハティ増幅回路に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
メインアンプと2個以上のピークアンプを用いたN(Nは3以上)-wayドハティ増幅回路が知られている(例えば特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第8022760号明細書
米国特許第10601375号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドハティ増幅回路において、各アンプにより増幅された信号が合成される合成ノードにおける各信号の位相が異なっている場合、利得等の特性が低下してしまう。
【0005】
本開示は、特性の劣化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態は、入力された入力信号を第1信号と第2信号とに分配する分配ノードと、第1GaN HEMTを備え、前記第1信号を増幅し、増幅した信号を第4信号として出力するメインアンプと、第2GaN HEMTを備え、前記第2信号を増幅し、増幅した信号を第5信号として出力する第1ピークアンプと、前記第4信号と前記第5信号とを合成し、合成した信号を出力信号として出力端子に出力する合成ノードと、備え、前記分配ノードと前記メインアンプとの間の電気長と、前記メインアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第1電気長は、前記分配ノードと前記第1ピークアンプとの間の電気長と、前記第1ピークアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第2電気長より短いドハティ増幅回路である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、特性の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施例1に係るドハティ増幅回路のブロック図である。
図2は、実施例1におけるPoutに対する確率、Pinに対する各アンプのPout、Pinに対する各アンプの利得、Pinに対する全体の利得を示す模式図である。
図3は、実施例1のGaN HEMTの断面図である。
図4は、GaN HMETにおける入力電力Pinに対する位相を示す図である。
図5は、入力電力Pinに対する各アンプの出力電力Pout、および入力電力Pinに対する各アンプの位相を示す図である。
図6は、入力電力Pinに対する各アンプの出力電力Pout、および入力電力Pinに対する各アンプの位相を示す図である。
図7は、実施例1における位相の調整方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態は、入力された入力信号を第1信号と第2信号とに分配する分配ノードと、第1GaN HEMTを備え、前記第1信号を増幅し、増幅した信号を第4信号として出力するメインアンプと、第2GaN HEMTを備え、前記第2信号を増幅し、増幅した信号を第5信号として出力する第1ピークアンプと、前記第4信号と前記第5信号とを合成し、合成した信号を出力信号として出力端子に出力する合成ノードと、備え、前記分配ノードと前記メインアンプとの間の電気長と、前記メインアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第1電気長は、前記分配ノードと前記第1ピークアンプとの間の電気長と、前記第1ピークアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第2電気長より短いドハティ増幅回路である。これにより、合成ノードにおける第4信号と第5信号との位相差を小さくできる。よって、特性を向上できる。
(2)上記(1)において、前記第2電気長と前記第1電気長との差は、動作帯域の中心周波数における位相に換算して、2°以上かつ20°以下であってもよい。これにより、特性をより向上できる。
(3)上記(2)において、前記入力信号の入力電力が前記メインアンプおよび前記第1ピークアンプが動作する電力のとき、前記中心周波数の信号が前記メインアンプを通過するときの位相の変化量と前記中心周波数の信号が前記第1ピークアンプを通過するときの位相の変化量との差と、前記第2電気長と前記第1電気長との差を前記中心周波数における位相に換算した値と、の差は、2°以下であってもよい。これにより、特性をより向上できる。
(4)上記(1)において、第3GaN HEMTを備え、第3信号を増幅し、増幅した信号を第6信号として出力する第2ピークアンプを備え、前記分配ノードは、前記入力信号を前記第1信号、前記第2信号および前記第3信号に分配し、前記合成ノードは、前記第4信号、前記第5信号および前記第6信号を合成し、合成した信号を前記出力信号として前記出力端子に出力し、前記第2ピークアンプがオンする前記入力信号の入力電力は、前記第1ピークアンプがオンする前記入力電力より大きく、前記分配ノードと前記第2ピークアンプとの間の電気長と、前記第2ピークアンプと前記合成ノードとの間の電気長と、の合計の第3電気長は、前記第2電気長より長くてもよい。これにより、合成ノードにおける第4信号、第5信号および第6信号の位相差を小さくできる。よって、特性を向上できる。
(5)上記(4)において、前記第2電気長と前記第1電気長との差は、動作帯域の中心周波数における位相に換算して、2°以上かつ20°以下であり、前記第3電気長と前記第2電気長との差は、前記中心周波数における位相に換算して、2°以上かつ20°以下であってもよい。これにより、特性をより向上できる。
(6)上記(5)において前記中心周波数の信号が前記メインアンプを通過するときの位相の変化量と前記中心周波数の信号が前記第1ピークアンプを通過するときの位相の変化量との差と、前記第2電気長と前記第1電気長との差を前記中心周波数における位相に換算した値と、の差は、2°以下であり、前記中心周波数の信号が前記第1ピークアンプを通過するときの位相の変化量と前記中心周波数の信号が前記第2ピークアンプを通過するときの位相の変化量との差と、前記第3電気長と前記第2電気長との差を前記中心周波数における位相に換算した値と、の差は、2°以下であってもよい。これにより、特性をより向上できる。
(7)上記(4)から(6)のいずれかにおいて、前記第1ピークアンプと前記合成ノードとの間に接続された第1インピーダンス変換器と、前記第2ピークアンプと前記合成ノードとの間に接続された第2インピーダンス変換器と、前記分配ノードと前記メインアンプとの間に接続された第1位相調整器と、前記分配ノードと前記第1ピークアンプとの間に接続された第2位相調整器と、前記分配ノードと前記第2ピークアンプとの間に接続された第3位相調整器と、を備え、前記第2位相調整器の電気長は動作帯域の中心周波数の信号における位相に換算して2°以上かつ20°以下であり、前記第3位相調整器の電気長は前記中心周波数の信号における位相に換算して4°以上かつ40°以下であってもよい。これにより、第2位相調整器および第3位相調整器の設計が容易となる。
(8)上記(7)において、前記メインアンプと前記合成ノードとの間にはインピーダンス変換器は設けられておらず、前記第1位相調整器の電気長は前記中心周波数の信号における位相に換算して67.5°以上かつ112.5°以下であってもよい。これにより、第1位相調整器の設計が容易となる。
【0010】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態にかかるドハティ増幅回路の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(【0011】以降は省略されています)

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