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公開番号2025086971
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201281
出願日2023-11-29
発明の名称甘味増強剤
出願人キッコーマン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20250603BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】甘味成分である糖質系甘味成分(スクロース、グルコース、またはフルクトース等)または非糖質系甘味成分の含有量を増加させることなく、飲食品の甘味を増強できる甘味増強剤を提供することである。また、該甘味増強剤を含み、その甘味増強効果により甘味が増強された、食品、飲料、または調味料等の飲食品を提供することである。
【解決手段】エルゴチオネインを有効成分とする、甘味成分を含有する飲食品の甘味増強剤、および、エルゴチオネインを甘味増強剤として含有することにより、甘味の増強された飲食品が得られる。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
エルゴチオネインを有効成分とする、甘味増強剤。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
エルゴチオネインを有効成分とする、糖質系甘味成分を含有する飲食品の甘味増強剤。
【請求項3】
前記糖質系甘味成分が、スクロース(砂糖)、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、果糖ブドウ糖液糖、オリゴ糖、水あめ、トレハロース、マルトース(麦芽糖)、ソルビトール、マンニトール、キシリトール等の糖アルコール類からなる群から選択される1種以上である、請求項2に記載の甘味増強剤。
【請求項4】
糖質系甘味成分を含有する飲食品であって、甘味増強剤であるエルゴチオネインを、スクロース含有量に対して0.0001重量%以上、グルコース含有量に対して0.0001重量%以上、またはフルクトース含有量に対して0.0003重量%以上含有することを特徴とする、甘味が増強された飲食品。
【請求項5】
飲食品が、食品、飲料、または調味料である、請求項4に記載の飲食品。
【請求項6】
飲食品が、しょうゆ、みりん、甘酒、液糖、調製豆乳、または牛乳である、請求項4に記載の飲食品。
【請求項7】
エルゴチオネイン高生産麹菌株を使用して製造され、請求項4に記載の飲食品。
【請求項8】
エルゴチオネインを有効成分とする、非糖質系甘味成分を含有する飲食品の甘味増強剤。
【請求項9】
前記非糖質系甘味成分が、高甘味度甘味料であるアスパルテーム、アセスルファルムカリウム、スクラロース、ステビア、ラカンカ、ステビア、カンゾウ(甘草)や、甘味系アミノ酸からなる群から選択される1種以上である、請求項8に記載の甘味増強剤。
【請求項10】
非糖質系甘味成分を含有する飲食品であって、甘味増強剤であるエルゴチオネインを、高甘味度甘味料含有量に対して0.0005重量%以上、または甘味系アミノ酸含有量に対して0.0004重量%以上含有することを特徴とする、甘味が増強された飲食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食品の甘味増強剤、および該甘味増強剤を含有し甘味が増強された食品、飲料、または調味料等の飲食品に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
甘味は、5原味(苦味、塩味、酸味、甘味、旨味)のうちでも特に広く好まれる味であるが、苦味や塩味ほど強く感じられない味であるため、飲食品に多く含まれるスクロース(砂糖)やグルコース(ブドウ糖)などの高カロリー糖類の過剰摂取が、世界的な健康問題となっている。こうした背景や近年の健康志向により、糖類を摂取しすぎないための対策や要望が強いものの、飲食品において砂糖などを単に減らすだけでは、飲食品の呈味に影響しておいしさが減少してしまうという問題が生じている。
【0003】
また、砂糖代替甘味料として、低カロリーあるいはノンカロリー甘味料が広く使用されてきているものの、これら高甘味度甘味料を使用した飲食品には、不快な苦味やエグ味が感じられ、甘味が長く持続するため味の切れが悪い等、砂糖等を使用した飲食品に比べるとしばしば呈味の質が劣るものになる。そのために、砂糖代替甘味料の使用量をできるだけ少量にしたり、あるいは砂糖の量を減らしても、飲食品の甘さと本来のおいしさを維持することができる、砂糖の甘味を増強させる甘味増強物質の研究開発が進められている。
【0004】
そのような甘味増強物質として、特許文献1にはアントラニル酸メチルが記載され、飲食品中のショ糖濃度が2質量%のショ糖含有飲食品に添加する場合に、飲食品中のショ糖濃度として0.4~0.6質量%増量に相当する甘味増強効果を発揮することが報告されている。また、特許文献2には特定のキノリン系化合物が、特許文献3には2-(3-ベンジルオキシプロピル)ピリジンが、特許文献4には1-(2-ヒドロキシフェニル)-3-(ピリジン-4-イル)プロパン-1-オンが記載されているが、これらの甘味増強物質はいずれも化学合成された物質であり、食品としての安全性は確認されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6931289号公報
特表2013-525278号公報
特開2016-202017号公報
特表2011-512790号公報
特許第6263672号公報
国際公開第2019/240243号
【非特許文献】
【0006】
BIOSCIENCE BIOTECHNOLOGY AND BIOCHEMISTRY(2019)Vol.83,No.1,p.181‐184
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は、甘味成分である糖質系甘味成分や非糖質系甘味成分の含有量を増加させることなく、飲食品の甘味を増強できる甘味増強剤を提供することである。また、該甘味増強剤を含み、その甘味増強効果により甘味が増強された、食品、飲料、または調味料等の飲食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、砂糖等の高カロリー糖質の甘味を増強できる物質について鋭意研究を行った結果、キノコ、麹菌などの真菌類、放線菌、シアノバクテリアといった一部の微生物だけが産生できるエルゴチオネインが、スクロース、グルコースまたはフルクトースなどの糖質系甘味成分を含有する飲食品に微量含有されると、飲食品が有する甘味を増強することができることを見出し、さらに、エルゴチオネインが非糖質系甘味成分の甘味も増強できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
本発明は、以下(1)~(3)に記載の甘味増強剤、または(4)~(7)に記載の飲食品に関する。
(1)エルゴチオネインを有効成分とする、甘味増強剤。
(2)エルゴチオネインを有効成分とする、糖質系甘味成分を含有する飲食品の甘味増強剤。
(3)前記糖質系甘味成分が、スクロース(砂糖)、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、果糖ブドウ糖液糖、オリゴ糖、水あめ、トレハロース、マルトース(麦芽糖)、ソルビトール、マンニトール、キシリトール等の糖アルコール類からなる群から選択される1種以上である、上記(2)に記載の甘味増強剤。
(4)糖質系甘味成分を含有する飲食品であって、甘味増強剤であるエルゴチオネインを、スクロース含有量に対して0.0001重量%以上、グルコース含有量に対して0.0001重量%以上、またはフルクトース含有量に対して0.0003重量%以上含有することを特徴とする、甘味が増強された飲食品。
(5)飲食品が、食品、飲料、または調味料である、上記(4)に記載の飲食品。
(6)飲食品が、しょうゆ、みりん、甘酒、液糖、調製豆乳、または牛乳である、上記(4)に記載の飲食品。
(7)エルゴチオネイン高生産麹菌株を使用して製造される、上記(4)に記載の飲食品。
【0010】
また、本発明は、以下(8)、(9)に記載の甘味増強剤、または(12)に記載の飲食品に関する。
(8)エルゴチオネインを有効成分とする、非糖質系甘味成分を含有する飲食品の甘味増強剤。
(9)前記非糖質系甘味成分が、高甘味度甘味料であるアスパルテーム、アセスルファルムカリウム、スクラロース、ステビア、ラカンカ、ステビア、カンゾウ(甘草)や、甘味系アミノ酸からなる群から選択される1種以上である、上記(8)に記載の甘味増強剤。
(10)非糖質系甘味成分を含有する飲食品であって、甘味増強剤であるエルゴチオネインを、高甘味度甘味料含有量に対して0.0005重量%以上、または甘味系アミノ酸含有量に対して0.0004重量%以上含有することを特徴とする、甘味が増強された飲食品。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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