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公開番号
2025086937
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201216
出願日
2023-11-29
発明の名称
繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料用エポキシ樹脂フィルム、プリプレグおよび繊維強化複合材料
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08G
59/50 20060101AFI20250603BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】プリプレグ同士の良好な低圧貼付性が得られ、硬化物の力学特性や耐熱性にも優れた、繊維強化複合材料に好適なエポキシ樹脂組成物、樹脂フィルム、プリプレグの提供。
【解決手段】構成要素[A]~[D]を含み、かつ条件(1)~(4)を満たす繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
[A]:エポキシ樹脂
[B]:ポリアミン硬化剤
[C]:ガラス転移温度が120℃以上の熱可塑性樹脂
[D]::分子内にエポキシ基を有さず実質的に前記エポキシ樹脂および前記ポリアミン硬化剤との反応性を有さない、沸点が150℃以上、分子量が250以下の化合物
[A]100質量部に対して、
(1):[C]を5~20質量部含む
(2):[D]を2~12質量部含む
(3):質量比で[D]/[C]が0.2~0.6
(4):動的粘弾性測定での25℃、0.5Hzにおける貯蔵弾性率G’が10~500kPa、50℃、0.5HzにおけるG’が0.1~5kPa
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記構成要素[A]~[D]を含み、かつ、下記条件(1)~(5)を満たす、繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
[A]:エポキシ樹脂、
[B]:ポリアミン硬化剤、
[C]:ガラス転移温度が120℃以上である熱可塑性樹脂、
[D]:分子内にエポキシ基を有さず、実質的に前記エポキシ樹脂および前記ポリアミン硬化剤のいずれとも反応性を有さない、沸点が150℃以上かつ分子量が250以下の化合物、
(1):構成要素[C]を、構成要素[A]100質量部に対して5~20質量部含む。
(2):構成要素[D]を、構成要素[A]100質量部に対して2~12質量部含む。
(3):構成要素[C]に対する構成要素[D]の質量比([D]/[C])が0.2~0.6である。
(4):動的粘弾性測定での25℃、0.5Hzにおける貯蔵弾性率G’が10~500kPaである。
(5):動的粘弾性測定での50℃、0.5Hzにおける貯蔵弾性率G’が0.1~5kPaである。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
構成要素[D]がアルコール類、アミド類、ケトン類、エーテル類、スルホキシド類、イミド類、エステル類から選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
構成要素[A]100質量部の内、25質量部以上がグリシジルアミン型エポキシ樹脂である、請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物からなる、繊維強化複合材料用エポキシ樹脂フィルム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物により、強化繊維層が少なくとも部分的に含浸されてなるプリプレグ。
【請求項6】
請求項5に記載のプリプレグが積層され、前記エポキシ樹脂組成物が硬化されてなる、繊維強化複合材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空宇宙用途、一般産業用途およびスポーツ用途などの繊維強化複合材料に好適に用いられる、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂フィルム、プリプレグおよび繊維強化複合材料に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
炭素繊維やアラミド繊維などを強化繊維として用いた繊維強化複合材料は、その高い比強度、比弾性率を利用して、航空機や自動車などの構造材料や、テニスラケット、ゴルフシャフト、釣り竿、自転車、筐体などのスポーツ、一般産業用途などに広く利用されている。この繊維強化複合材料に用いられる樹脂組成物としては、耐熱性や生産性の観点から主に熱硬化性樹脂が用いられ、中でも強化繊維との接着性などの力学特性の観点からエポキシ樹脂が好ましく用いられる。
【0003】
従来、繊維強化複合材料の製造には、各種の方式が用いられているが、強化繊維に樹脂組成物を含浸させたシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法が広く用いられている。この方法では、プリプレグを複数枚積層した後、これを加熱することにより成形物として繊維強化複合材料を得ることができる。
【0004】
樹脂組成物が含浸したプリプレグを使用する場合に、プリプレグ同士の貼り付き性がしばしば問題となり、プリプレグを取り扱う際の作業性に大きく影響する。例えばプリプレグ同士の貼り付き性が悪いと、円筒形状の繊維強化複合材料を成形する際、マンドレル(心棒)にプリプレグを巻き付けてもすぐに巻きはがれてしまう。
【0005】
プリプレグ同士の貼り付き性には、プリプレグ表面に存在する樹脂の濡れ性と、十分に濡れた後、徐々に引き剥がれようとする力に対する抵抗力(以降、剥離強さという。)が関係する。プリプレグ表面樹脂の濡れ性および/または、剥離強さが小さすぎると、プリプレグの積層時やマンドレルへの巻き付け時において、重ねられたプリプレグが容易に剥離し、作業に支障をきたす。逆に、プリプレグ表面樹脂の濡れ性、剥離強さまたはこれら両方が大きすぎても、誤って重ねてしまった場合の修正が困難になる。
【0006】
もう一つの課題として、軽量化が求められる用途へ繊維強化複合材料を適用するには、マトリックス樹脂として用いるエポキシ樹脂の弾性率や伸度、強度の向上が必要になる。しかしながら、高い弾性率を有するエポキシ樹脂硬化物は一般に脆く、伸度が低くなる傾向にある。このため、高い弾性率と伸度を同時に向上することは技術的な課題であった。
【0007】
これら課題の改善に関して様々な検討がなされている。例えば、イソシアヌル酸型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂とジシアンジアミド硬化剤および、規定の範囲の重量平均分子量を有するポリスルホンを含む樹脂組成物を用いることにより、硬化後の樹脂弾性率・強度とプリプレグのタック性に優れるエポキシ樹脂組成物が検討されている(特許文献1)。
【0008】
また、硬化剤であるジシアンジアミドの樹脂硬化時の溶解性を向上させる化合物を配合し、かつ、粘度を調整したエポキシ樹脂組成物とすることによって、硬化後の樹脂強度とプリプレグのタック性に優れるエポキシ樹脂組成物が検討されている(特許文献2)。
【0009】
一方、液状エポキシ樹脂、固形エポキシ樹脂、およびエポキシ樹脂に可溶な熱可塑性樹脂の配合比率を制御することにより、樹脂組成物の粘弾性を最適化し、プリプレグ同士の貼り付き性を改善する手法が検討されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2021/177089号
国際公開第2019/181402号
特開2003-2990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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