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公開番号2025085758
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2025042890,2024503601
出願日2025-03-17,2023-04-26
発明の名称情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム
出願人株式会社キッツ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類F16K 51/00 20060101AFI20250529BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】バルブにおける複数の要素の各々の交換推奨時期を予測し、適切なメンテナンス業者に業務を短時間で委託可能な技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置(100)は、バルブ(V1～V4)における複数の要素の各々に関する異常検知情報を取得し、当該情報に基づいて選択されたメンテナンス業者を顧客に提示するための提示情報を生成し、選択されたメンテナンス業者に対しては異常検知された要素に関するメンテナンス関連情報を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
バルブにおける複数の要素の各々に関する異常検知を含む異常検知情報を取得する異常検知情報取得部、
異常検知情報に基づく異常検知された要素および異常に関する時期の情報、に応じて選択されたメンテナンス業者を前記バルブのユーザである顧客に提示するための提示情報を生成する提示情報生成部、ならびに、
選択されたメンテナンス業者に対して、前記異常検知された要素、および、前記異常に関する時期の情報、に関するメンテナンス関連情報を提供するメンテナンス関連情報提供部、を備える、情報処理装置。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記メンテナンス関連情報を受けたメンテナンス業者から見積を取得する見積取得部と、
前記提示情報生成部が生成した提示情報を顧客へ提供する提示情報提供部と、
前記提示情報を受けた顧客が選択したメンテナンス業者へメンテナンスを発注するメンテナンス発注部と、をさらに備える、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項３】
前記異常検知情報は、バルブの弁体を回動させるために回動軸をアクチュエータで回動させるバルブユニットにおける、当該回動軸の回動の角速度データを検出する角速度センサの出力情報である、
請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項４】
前記提示情報生成部は、さらに、バルブの位置情報、メンテナンス業者の位置情報、および、メンテナンス業者の設定されている推奨度、に応じて選択されたメンテナンス業者を選択する、
請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項５】
前記異常に関する時期の情報は、異常検知された要素の交換推奨時期の情報を含む、
請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項６】
前記異常に関する時期の情報は、前記顧客が有する同一地区のすべてのバルブの交換推奨時期の情報に基づいて選択される、異常検知された要素の交換推奨時期の情報を含む、請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項７】
前記異常に関する時期の情報は、前記顧客が有する同一地区のバルブの定期点検の時期の情報あるいは顧客の操業情報に基づいて選択される、異常検知された要素の交換推奨時期の情報を含む、
請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項８】
前記異常に関する時期の情報は、直近の前記情報が表す時期に対する今回生成した前記情報が表す時期の変化量を含む、請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項９】
前記メンテナンス業者のメンテナンス能力情報を取得するメンテナンス能力情報取得部をさらに備え、
前記提示情報生成部は、前記メンテナンス能力情報取得部が取得した前記メンテナンス能力情報、をさらに参照してメンテナンス業者を選択する、請求項１または２に記載の情報処理装置。
【請求項１０】
前記異常に関する時期の情報は、直近の前記情報が表す時期に対する今回生成した前記情報が表す時期の変化量を含み、
前記時期の変化量または前記顧客からの委託情報に応じて、前記提示情報生成部が選択したメンテナンス業者へメンテナンスを発注するメンテナンス発注部をさらに備える、請求項１に記載の情報処理装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム（メンテナンス委託システム）、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
一般的に、各種プラン卜およびビルなどの大規模設備、あるいは、家屋および店舗などの小規模建造物などの様々な場所では、多様な配管設備が設けられる。このような配管設備は、例えば、各種の配管、バルブ、および当該バルブの自動制御用の各種のアクチュエータを含む。この配管設備で用いられるボールバルブまたはバタフライバルブなどの回転弁では、９０度回転型（クォータターンタイプ）の回転弁の需要が高い。また、これらの駆動用アクチュエータとしては、例えば、空気圧型アクチュエータが搭載されることも多い。
【０００３】
通常、このような配管設備においても、バルブおよびアクチュエータなどの機器類を自動制御し、あるいは稼働状況の管理および保守などを行う上で、これらの機器類の状態を監視する装置が必要である。近年では、配管設備のバルブまたはアクチュエータの状態監視のみならず、より精密な状態検知能力と、その検知結果とに基づいて様々な観点から機器を管理－制御できるシステムに対する需要も高まっている。当該状態検知能力の例には、上記の機器の故障予知および寿命診断、さらには、製品－部品レベルにおける故障－症状ごとの適切な評価－判別、が含まれる。
【０００４】
例えば、特許文献１では、バルブの出力軸に取り付けたジャイロセンサを含むセンサユニットによる、バルブの状態把握を行う技術が開示されている。当該技術では、ボールバルブまたはバタフライバルブなどの回転弁を対象とし、バルブの動作時に、バルブの全閉から全開のバルブの回動領域の全域の回転に伴う角速度データを測定する。測定した角速度データは、予めシステム内に格納された、バルブの初期（新品）状態から故障した状態までの角速度のデータであるリファレンスデータと比較される。測定した角速度データとリファレンスデータとの比較により、外観では分からないバルブの状態を把握する。そして、あとどれくらいの回数（時間）バルブを動作させた場合に故障するのかを、バルブの故障発生前の異常から把握する。当該異常の例には、角速度データの推移の変化、ピークの位置、ピーク幅およびピークの大きさが含まれる。
【０００５】
また、効率的なバルブシステムの監視および情報の蓄積から、高精度な異常検知または状態予測を可能とするバルブの状態把握システムが知られている（例えば特許文献２参照）。当該システムでは、ライン中のバルブの位置および作動の履歴の情報を取得し、それを参照してバルブの状態を予測する。また取得した情報を蓄積し、さらなるバルブの状態予測に活用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
国際公開第２０１９／２３５５９９号
国際公開第２０２１／１１７８１０号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
上述した異常予知技術によって、故障した後に生産ラインが停止し、工場の稼働率が低下するといった状況を回避することができる。しかし、バルブの異常予知からメンテナンスの終了までの所要時間を最小化する技術的なアプローチがない。仮にある顧客と特定のメンテナンス業者との取引がない場合には、対象のバルブの修繕または入れ替えを検討する際に、当該顧客は新たな業者を選定する必要がある。このように顧客がメンテナンス業者を一から選定するには手間がかかる。
【０００８】
一方、現在ではバルブの種類（弁種）またはバルブを動作させるアクチュエータなどの製品別あるいは部品別に、それぞれのメンテナンスを得意としているメンテナンス業者が個別に存在する。あらかじめ特定のメンテナンス業者と取引がなければ、顧客はメンテナンス業者を新たに選定するしかない。また、メンテナンス業者選定後のメンテナンス時期の調整などについても、事前取り決めおよび業者間の調整が都度必要となる。このように顧客の管理負担が増大する。これは、異常予知までは自動化（ＡＩ化）が行われてもメンテナンスそのものは人的作業であり、合理的なマンマシンインターフェースがないことに起因している。
【０００９】
また、仮に特定のメンテナンス業者と顧客との間に取引関係が存在する場合でも、メンテナンス業者の繁忙状況、定期修繕の日程、あるいはメンテナンスに関する諸事情により、メンテナンス時期が遅延し、工場の稼働に悪影響が出る可能性がある。当該事情とは、例えば、バルブが防爆構造内または高電圧施設内などの危険な位置に設置されており、特殊なメンテナンス作業が必要であること、などである。
【００１０】
上記事情に鑑み、本発明の一態様は、バルブにおける複数の要素の各々の交換推奨時期を予測し、短時間でメンテナンス作業内容に合致した適切なメンテナンス業者に業務を委託することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
（【００１１】以降は省略されています）

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