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公開番号2025085706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2025039904,2020213326
出願日2025-03-13,2020-12-23
発明の名称眼科用組成物及び外観安定化方法
出願人ライオン株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類A61K 31/355 20060101AFI20250529BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】製造過程や輸送中の振動等を受けても外観安定性を維持できる、流動パラフィンとビタミンA又はビタミンEとを含有する眼科用組成物を提供する。
【解決手段】(A-1)流動パラフィンと、
(A-2)ビタミンA及びビタミンEから選ばれる1種以上と、
(B)非イオン性界面活性剤と、
(C)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コンドロイチン硫酸及びその塩、テトラヒドロゾリン及びその塩、ベルベリン及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、ピリドキシン及びその塩、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、ブドウ糖及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上とを含有し、透過率が70%以上である眼科用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A-1)流動パラフィンと、
(A-2)ビタミンA及びビタミンEから選ばれる1種以上と、
(B)非イオン性界面活性剤と、
(C)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コンドロイチン硫酸及びその塩、テトラヒドロゾリン及びその塩、ベルベリン及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、ピリドキシン及びその塩、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、ブドウ糖及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上とを含有し、透過率が70%以上である眼科用組成物。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
(B)成分が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレンヒマシ油及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールから選ばれる1種以上である請求項1記載の眼科用組成物。
【請求項3】
(B)/(A)が2~10であり、(A-1)/(A-2)が0.1~5である請求項1又は2記載の眼科用組成物。
【請求項4】
(A-1)流動パラフィンと、
(A-2)ビタミンA及びビタミンEから選ばれる1種以上と、
(B)非イオン性界面活性剤とを含有する眼科用組成物に、(C)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラヒドロゾリン及びその塩、ベルベリン及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、ピリドキシン及びその塩、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、ブドウ糖及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上を配合することを特徴とする、上記眼科用組成物の外観安定化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流動パラフィンを含有する眼科用組成物及びその外観安定化方法に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
涙液油層は、マイボーム腺から分泌される脂質から構成される。加齢やホルモンバランス変化により、前記油層中の脂質の飽和化が進行することが知られている。それはコンタクトレンズ装用により助長されることが、さらに知られている。脂質の飽和化が進行することにより、涙液油層が不安定化し、ドライアイを発症し、さらには眼精疲労を引き起こす一因となる。本発明者らは、この涙液油層の安定化に流動パラフィンを含む水性組成物が有効であることを見出した(特許文献1)。一方、ビタミンA、Eといった脂溶性ビタミン類は、目の機能改善に有効な成分として知られ、特にビタミンAは角膜・結膜や皮膚粘膜の角化症等のドライアイ治療に有効であることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-186266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、流動パラフィン、ビタミンA、Eといった脂溶性ビタミン類を非イオン界面活性剤で可溶化した眼科用組成物において、製造過程や輸送時の振動等により、エマルション同士の合一が促進され、外観が悪化(透過率が低下)することが判明した。本発明は、前記課題に鑑みなされたもので、製造過程や輸送中の振動等を受けても外観安定性を維持できる、流動パラフィンとビタミンA又はビタミンEとを含有する眼科用組成物及びその外観安定化方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、流動パラフィンと、ビタミンA又はビタミンEとを含有する眼科用組成物に、非イオン界面活性剤と、特定の成分とを配合することで、上記課題が解決できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0006】
従って、本発明は下記眼科用組成物及び眼科用組成物の外観安定化方法を提供する。
1.(A-1)流動パラフィンと、
(A-2)ビタミンA及びビタミンEから選ばれる1種以上と、
(B)非イオン性界面活性剤と、
(C)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コンドロイチン硫酸及びその塩、テトラヒドロゾリン及びその塩、ベルベリン及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、ピリドキシン及びその塩、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、ブドウ糖及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上とを含有し、透過率が70%以上である眼科用組成物。
2.(B)成分が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレンヒマシ油及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールから選ばれる1種以上である1記載の眼科用組成物。
3.(B)/(A)が2~10であり、(A-1)/(A-2)が0.1~5である1又は2記載の眼科用組成物。
4.(A-1)流動パラフィンと、
(A-2)ビタミンA及びビタミンEから選ばれる1種以上と、
(B)非イオン性界面活性剤とを含有する眼科用組成物に、(C)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラヒドロゾリン及びその塩、ベルベリン及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、ピリドキシン及びその塩、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、ブドウ糖及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上を配合することを特徴とする、上記眼科用組成物の外観安定化方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、製造過程や輸送中の振動等を受けても外観安定性を維持できる、流動パラフィンと、ビタミンA又はビタミンEとを含有する眼科用組成物を含有する眼科用組成物及びその外観安定化方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A-1)成分]
流動パラフィンは、飽和脂質が増加した不安定な涙液油層に対して、涙液油層安定化効果が高い成分である。流動パラフィンは常温液体の炭化水素からなり、トリグリセリドからなる植物油や炭化水素の中でも炭素鎖長の短いスクワラン等と比較して極性が低い油分である。また、流動パラフィンは原油から得られる炭化水素類の混合物であり、比重が0.860~0.890(日本薬局方20/20℃)、常温で液体である。原油の常圧蒸留残油を原料に減圧蒸留,溶剤脱歴処理を行い、その後、溶剤精製法又は水素化分解法処理を行う方法等により製造される。本発明に用いられる流動パラフィンに特に制限はなく、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。炭化水素の炭素鎖長に特に制限はないが、15~45、好ましくは22~39のものが好適に用いられる。また、炭化水素における二重結合の有無について特に制限はないが、飽和炭化水素を多く含むものが好適に用いられる。さらに、炭化水素の構造としては、直鎖、分岐鎖及び環状構造のいずれを含んでいてもよく、いずれの比重の流動パラフィンであっても用いることができる。特に、日本薬局方に収載された流動パラフィン及び軽質流動パラフィン等が好適である。なお、安定剤として適当な型のトコフェロールを含んでいてもよい。
【0009】
流動パラフィンの粘度はその分子量と相関しており、第十七改正日本薬局方第1法(37.8℃)の測定方法において、動粘度30~100mm
2
/sのものが好ましく、37~88mm
2
/sのものがより好ましく、74~88mm
2
/sのものがさらに好ましい。上記粘度範囲内の2種以上を混合してもよい。上記30mm
2
/s以上とすることで、涙液油層安定化効果をより得ることができる。涙液油層安定化効果をより高める点からは、74~88mm
2
/sのものが好ましい。また、100mm
2
/s以下とすることで、外観の透過率が高められると同時に、流動パラフィン特有の眼刺激をより軽減することができる。なお、外観の透過率と眼刺激軽減の点からは、37~88mm
2
/sのものが好ましい。
【0010】
(A-1)成分の含有量は、涙液油層安定化の観点から、眼科用組成物(以下、組成物と記載する場合がある)中、0.001~1w/v%(質量/体積%、g/100mL)が好ましく、0.005~0.5w/v%がより好ましく、0.01~0.2w/v%がさらに好ましい。この範囲とすることで、涙液油層安定化効果が期待でき、眼刺激性がなく、組成物の透過率を高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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