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公開番号2025085087
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-04
出願番号2024203353
出願日2024-11-21
発明の名称分散安定性を備えたハスの葉エクソソーム及び炎症反応の軽減と創傷治癒における用途
出願人博惠生技股分有限公司,個人
代理人弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
主分類A61K 36/185 20060101AFI20250528BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】分散安定性を備えたハスの葉エクソソーム及び炎症反応の軽減と創傷治癒における用途を課題とする。
【解決手段】本発明は、ポリマー沈殿法、超遠心分離法、限外濾過法、密度勾配遠心法及びカラムクロマトグラフィー法からなる群より選択される方法でハスの葉から抽出されるハスの葉エクソソームを提供する。本発明は、前記ハスの葉エクソソームを含む抗炎症組成物、及び前記ハスの葉エクソソームの用途も提供する。本発明の異なる分離方法を通じて抽出されたハスの葉エクソソームは、同様の粒径サイズ、安定したゼータ電位を有する。なお、本発明は実験を経て前記ハスの葉エクソソームが炎症反応の軽減又は創傷治癒に用いることができ、さらに抗炎症或いは創傷治癒の薬剤、組成物若しくは栄養補助食品の調製に使用できることを確認した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリマー沈殿法、超遠心分離法、限外濾過法、密度勾配遠心法及びカラムクロマトグラフィー法からなる群より選択される方法でハスの葉から抽出されるハスの葉エクソソーム。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記抽出方法は、限外濾過法である、請求項1に記載のハスの葉エクソソーム。
【請求項3】
50~300nmの粒径を有する、請求項1に記載のハスの葉エクソソーム。
【請求項4】
-20mV未満のゼータ電位を有する、請求項1に記載のハスの葉エクソソーム。
【請求項5】
-30mV未満のゼータ電位を有する、請求項4に記載のハスの葉エクソソーム。
【請求項6】
炎症反応の軽減又は創傷治癒に用いられる、請求項1~5のいずれか一項に記載のハスの葉エクソソーム。
【請求項7】
前記炎症反応は、LPSによって引き起こされる、請求項6に記載のハスの葉エクソソーム。
【請求項8】
請求項1に記載のハスの葉エクソソームを含む、抗炎症組成物。
【請求項9】
担体をさらに含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
抗炎症又は創傷治癒の薬剤、組成物或いは栄養補助食品の調製に用いられる、請求項1に記載のハスの葉エクソソームの用途。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、植物エクソソームに関し、特に、ハスの葉エクソソームに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
細胞外小胞(Extracellular vesicles、EVs)とは、細胞から放出される脂質二重膜構造を有する小胞であり、動物、植物及び微生物などの生物に広く見られる。当初、これらの細胞外小胞は、細胞内の老廃物を細胞外に運び出す役割を担う一種の細胞破片であると考えられていたが、これらの小胞は大量のタンパク質、脂質、RNA、及びDNAを運び、そのサイズは50~1000nmの範囲であり、細胞膜を自由に貫通できるため、細胞外小胞は現在、単なる細胞内老廃物の運搬体としてではなく、細胞間のコミュニケーションに重要な役割を担うものとみなされている。
【0003】
細胞外小胞の形成方法によれば、細胞外小胞は、主にエクソソーム(Exosome)とマイクロベジクル(Microvesicles)の2種類に分けられる。エクソソームのサイズは、約30~150nmであり、本質的に多小胞体(Multi-vesicular body、MVB)内の腔内膜小胞(Intraluminal vesicles、ILVs)であり、その後多小胞体が細胞膜と融合した後、腔内膜小胞を細胞へ放出してエクソソームを形成し;マイクロベジクルのサイズは50~1000nmであり、細胞から出芽して細胞外に放出される。直近10年間、細胞外小胞に関する研究がますます増え、科学者たちはこれらの細胞外小胞が様々な生物学的活性を持ち、凝固、血管新生、免疫調節、及び炎症などの生物の多様な生理学的及び病理学的プロセスに関与していることを徐々に発見してきた。さらなる研究により、さまざまな種類の細胞が、生理学的状態に応じて細胞外小胞の生合成を調整して、特定の脂質、タンパク質、及び核酸成分を放出することが示されているため、これらの細胞外小胞はがん治療のバイオマーカーとして使用できる。なお、細胞外小胞は細胞を行き来する能力があるため、疾患の治療のためのナノ薬物担体としても使用できる。
【0004】
植物由来エクソソーム様ナノ粒子(Plant-derived exosome-like nanoparticles、PDENs)は、植物体内のエクソソームに類似した小さなナノ粒子であり、植物細胞質或いは細胞外マトリックスに存在する。近年、研究の進展に伴い、これらの植物由来のエクソソーム様ナノ粒子には、抗酸化作用、抗炎症作用、腸内細菌相の調節作用、抗がん作用など、さまざまな生物活性機能があることが多くの研究で確認されている。また、植物由来エクソソーム様ナノ粒子も薬物担体として使用することができる。現在、多くの研究が、ショウガ、ブドウ、グレープフルーツ、レモン、リンゴ、サクランボ、イチゴ、トマト、小麦、ニンジン、白菜及びキャベツなどのさまざまな植物から植物由来エクソソーム様ナノ粒子を抽出することに成功している。
【0005】
植物由来のエクソソーム様ナノ粒子は臨床医学において大きな応用可能性を秘めているが、植物由来エクソソーム様ナノ粒子は他のエクソソームと類似し、ナノレベルの粒子であり、ほとんどが不均質(Heterogeneity)な粒子であるため、生物から効率的かつ正確に抽出することは大きな課題である。現在、植物由来エクソソーム様ナノ粒子の精製法は、哺乳類細胞のエクソソーム精製法を参照し、標準精製法はなく、異なる方法でエクソソームを精製した場合、エクソソーム上の膜タンパク質の含有量が変化し、内容物も異なるものになってしまう。研究によると、植物由来エクソソーム様ナノ粒子の脂質組成が、エクソソームの標的細胞を決定する上で重要な鍵であると考えられている。ブドウから得られたエクソソーム様は腸細胞にのみ送達されるが、脂質修飾されたグレープフルーツエキソソーム様は鼻腔を介して脳細胞に送達されることができる。これらの研究はいずれも、植物由来エクソソーム様ナノ粒子の品質を安定させるための標準精製法の確立が、臨床応用において解決すべき喫急課題となることを示している。
【0006】
ハス科ハス属で荷花としても知られるハス(Nelumbo nucifera Gaertn)は、東アジアやインドに広く植栽されている多年草の水生植物で、観賞用や食用に利用できる。伝統的な漢方薬では、蓮の使用は長い歴史があり、吐血、鼻血、高脂血症などのさまざまな疾患の治療に使用できる。なお、研究では、ハスには肝臓保護、抗酸化、下痢止め、抗ウイルス、免疫調節、抗肥満等効果などのさまざまな薬理学的及び生理活性があることが示されている。
【0007】
ハスは、葉、花、根茎、実を含めた植物全体を利用できるため、経済価値の高い作物である。ハスの薬理学的効果は主に、自体が多糖類(polysaccharides)、エッセンシャルオイル(essential oils)、フラボノイド(flavonoids)、アルカロイド(alkaloids)とトリテルペノイド(triterpenoids)などのさまざまな生物活性物質を豊富に含んでいることによるもので、その中でもハスの葉に含まれるフラボノイド(flavonoids)とアルカロイド(alkaloids)の研究が最も多くある。高い生物活性と低コストのため、ハスの葉に含まれるフラボノイドの分離、精製及び活性分析がハスの葉の研究上の主な目標となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の概要は、読者が本発明の基本的な理解を得ることができるように、本発明の簡略化した概要を提供することを目的としている。本発明の概要は、本発明の広範な概要ではなく、本発明の実施形態の重要な要素/キーとなる要素を指摘すること、又は本発明の範囲を特定することを意図したものではない。
【0009】
近年、さまざまな植物由来エクソソーム様ナノ粒子の研究の出現に伴い、植物由来エクソソーム様ナノ粒子の機能及び使用がますます明らかになってきている。しかしながら、いくつかの果物や野菜が報告されていたが、過去の研究では、ハスの葉のエクソソーム様ナノ粒子に関する関連研究はなかった。ハスの葉にはさまざまな生物活性物質が含まれていることに鑑み、ハスの葉に植物由来エクソソーム様ナノ粒子が含まれ、生物活性の特性を持っているかどうかを評価することは探究する価値のある議題である。植物由来エクソソーム様ナノ粒子は、さまざまな植物のmRNA、miRNA、生物活性物質及びタンパク質を動物細胞に取り込み、細胞生存性を改善できることが知られている。過去の研究では、ハスの葉にはさまざまな活性物質が含まれ、健康食品として利用できることが示されている。したがって、ハスの葉にもエクソソーム様ナノ粒子が含まれているかどうかを理解するため、本発明者らは一連の実験を実施して、植物由来の細胞外小胞を抽出するさまざまな方法がハスの葉のエクソソーム粒子に及ぼす影響を評価して、精製法と定性標準を確立し、ハスの葉のエクソソーム様ナノ粒子に有効な生物活性物質質が含まれているかどうかを分析した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これ故に、本発明の第1態様は、ポリマー沈殿法、超遠心分離法、限外濾過法、密度勾配遠心法及びカラムクロマトグラフィー法からなる群より選択される方法でハスの葉から抽出されるハスの葉エクソソームを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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