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公開番号
2025084976
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2025034492,2023073187
出願日
2025-03-05,2019-02-05
発明の名称
眼科疾患の処置
出願人
エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
,
F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
,
ジェネンテック, インコーポレイテッド
代理人
弁理士法人 津国
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20250527BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】眼血管疾患を患う患者の処置のための、方法、使用、二重特異的抗体(使用するための)、医薬品、又は医薬製剤を提供する。
【解決手段】ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体であって、該二重特異的抗体は、8週間毎又はより少ない頻度で硝子体内に投与される(投与される予定である)、該二重特異的抗体が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
眼血管疾患又は眼血管疾患を患っている患者の処置に使用するための、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体であって、該二重特異的抗体は、8週間毎又はより少ない頻度で硝子体内に投与される(投与される予定である)、該二重特異的抗体。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
A.眼血管疾患を患っている患者の処置に使用するための、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体であって、該患者は、二重特異的VEGF/ANG2抗体の投薬前の患者の最高矯正視力(BCVA)レタースコアと比較して、糖尿病性網膜症早期治療研究(ETDRS)様チャートを使用して測定された最高矯正視力に12レター以上の増加がある、該二重特異的抗体。
B.眼血管疾患を患っている患者の処置に使用するための、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体であって、該患者は、二重特異的VEGF/ANG2抗体の投薬前の患者の最高矯正視力(BCVA)レタースコアと比較して、糖尿病性網膜症早期治療研究(ETDRS)様チャートを使用して測定された最高矯正視力の12レター以上の増加によって測定されるような、二重特異的VEGF/ANG2抗体の投与後の視力の改善を示す、該二重特異的抗体。
【請求項3】
前記二重特異的抗体が、8週間毎又はより少ない頻度で硝子体内に投与される(投与される予定である)、請求項2A~2Bのいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項4】
BCVA BCVA/ETDRSのレターの増加が、処置開始後それぞれ、4週間目、及び/又は8週間目、及び/又は12週間目、及び/又は16週間目、及び/又は20週間目、及び/又は24週間目に測定される、請求項1~3のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項5】
BCVA BCVA/ETDRSのレターの増加が、処置開始後それぞれ、45週間目、及び/又は46週間目、及び/又は47週間目、及び/又は48週間目、及び/又は49週間目、及び/又は50週間目、及び/又は51週間目、及び/又は52週間目、及び/又は53週間目、及び/又は54週間目、及び/又は55週間目、及び/又は56週間目、及び/又は57週間目、及び/又は58週間目、及び/又は59週間目、及び/又は60週間目に測定される、請求項1~3のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項6】
前記二重特異的抗体が、再処置までの時間を延長するために及び/又は視力(例えば最高矯正視力(BCVA)BCVA/ETDRS)低下までの時間を延長するために使用され、再処置は、(1つの請求項ではスペクトラルドメイン光干渉断層計(SD-OCT)を使用して)50μm以上増加した中心窩領域網膜厚(CST);及び/又は5レター以上減少した最高矯正視力(BCVA/ETDRS)として決定された、疾患活動性の場合に必要であると思われる、請求項1~5のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項7】
前記二重特異的抗体が、処置開始後に3~7カ月間毎の投与で投与される、請求項1~6のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項8】
眼血管疾患が、滲出型加齢黄斑変性(滲出型AMD)、新生血管型加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫(DME)、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、非増殖性糖尿病網膜症(NPDR)、増殖性糖尿病網膜症(PDR)、網膜中心静脈閉塞症に続発するか、半側網膜静脈閉塞症に続発するか又は網膜分枝静脈閉塞症に続発する黄斑浮腫、網膜炎、結膜炎、ぶどう膜炎、脈絡膜炎、眼内炎症に続発する(眼ヒストプラズマ症又は推定ヒストプラズマ症又は脈絡膜炎の続発をはじめとする)脈絡膜血管新生(CNV);近視性脈絡膜血管新生(mCNV)、並びに、外傷、未熟児網膜症、及び虹彩ルベオーシス/血管新生緑内障に続発する脈絡膜血管新生の群から選択される、請求項1~7のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項9】
眼血管疾患が糖尿病黄斑浮腫(DME)である、請求項1~7のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
【請求項10】
眼血管疾患が、滲出型加齢黄斑変性(滲出型AMD)又は新生血管型加齢黄斑変性(nAMD)である、請求項1~7のいずれか一項記載の(使用するための)二重特異的抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼科疾患の処置のための、VEGFとANG2とに結合する抗体の使用に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)
【0002】
発明の背景
血管形成は、固形腫瘍、眼内新生血管症候群、例えば増殖網膜症又は加齢黄斑変性(AMD)、関節リウマチ、及び乾癬をはじめとする、様々な障害の発病に関与している(Folkman, J., et al., J. Biol. Chem. 267 (1992) 10931-10934; Klagsbrun, M., et al., Annu. Rev. Physiol. 53 (1991) 217-239;及びGarner, A., Vascular diseases、 Pathobiology of ocular disease, A dynamic approach, Garner, A., and Klintworth, G. K. (eds.), 2nd edition, Marcel Dekker, New York (1994), pp. 1625-1710)。
【0003】
ラニビズマブ(商標名ルセンティス(登録商標))は、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))と同じ親マウス抗体に由来するモノクローナル抗体断片である。しかしながら、それは、VEGF-Aに対するより強力な結合を与えるために親和性成熟されている(国際公開公報第98/45331号)。VEGF-Aの全身における遮断は、特定の有害事象のリスクの増加を伴うことが知られているので、それ故、ラニビズマブは、全身への曝露及び全身毒性のリスクを低減させるために、Fc部分を欠失している。それは、加齢に関連した視力低下の一般的な病型である、「滲出」型の加齢黄斑変性(新生血管型加齢黄斑変性)を処置するために認可されている抗血管形成剤である。
【0004】
角膜血管形成アッセイは、ANG-1及びANG-2のどちらも類似した効果を有し、VEGFと相乗的に作用することにより、新規血管の増殖を促進することを示した(Asahara, T., et al., Circ. Res. 83 (1998) 233-40)。用量依存的な内皮応答が存在していた可能性は、ANG-2が、インビトロにおいて高濃度で、血管形成促進性でもあり得るという観察によって持ち上がった(Kim, I., et al., Oncogene 19 (2000) 4549-52)。ANG-2は、高濃度において、血清の枯渇によるアポトーシス中に、PI-3キナーゼ及びAkt経路を介するTie2の活性化を通して、内皮細胞に対するアポトーシス生存因子として作用する(Kim, I., et al., Oncogene 19 (2000) 4549-52)。
【0005】
「滲出」型加齢黄斑変性(AMD)及び増殖性糖尿病網膜症(PDR)などの眼血管疾患は、それぞれ、異常な脈絡膜又は網膜の血管新生に起因する。これらの血管からの出血及び漏出は、網膜の機能障害及び視力低下を引き起し得る。他の網膜血管疾患、例えば糖尿病黄斑浮腫(DME)、及び網膜静脈閉塞(RVO)に続発する黄斑浮腫は、異常な網膜の漏出に起因し、これにより、網膜の腫脹及び視覚機能の障害に至る。これらの容態は、工業国における視力低下の主因である。網膜は、境界がきちんと定められた神経細胞成分、グリア細胞成分、及び血管成分の層からなり、血管増殖又は浮腫に見られるような比較的小さな障害により、かなりの視覚機能の低下が起こり得る。遺伝性網膜変性、例えば網膜色素変性症(RP)もまた、細動脈狭窄及び血管萎縮などの、血管の異常を伴う。それらに、3500人中1人という多くの個体が罹患し、それらは、進行的な夜盲症、視野の欠失、視神経萎縮、細動脈の減弱、及び、全盲へと進行することの多い中心視野欠損によって特徴付けられる。
【0006】
虚血型網膜症は、網膜血管構造の減少又は機能障害によって特徴付けられ、これは血流の低下及び低酸素症をもたらす。網膜は、新規血管を増殖させるようシグナルを発生することによって低酸素症に応答するが、これらの新規血管は通常、脆弱であり、無秩序である。視力にとって脅威の大半を作り出すのは、これらの異常な新規血管の増殖である。なぜなら、それらは、漏出する可能性があるか、出血する可能性があるか、又は瘢痕をもたらす可能性があり、これらは最終的には網膜剥離に至る可能性がある。虚血型網膜症のための現在の処置は、病的血管の増殖を止めることを探索しているが、病的血管の増殖を駆り立てる根本的な虚血には取り組んでいない。さらに、数百万人が罹患している虚血性網膜症である糖尿病網膜症の標準的な処置は、新規血管の増殖を停止しかつ中心視野を保存するために虚血組織を破壊する試みにおける、レーザーを用いた網膜の一部の破壊を含む。異常な血管増殖及び漏出の主要な促進因子である、血管内皮増殖因子(VEGF)の機能を遮断するための戦略が使用されている。短期的には、抗VEGF抗体療法は視力を改善させることができるが、根本的な虚血には取り組んでおらず、事実、有益な側副血管をはじめとする、全ての血管の増殖を阻害するので、この容態を悪化させる可能性がある。また、虚血している脳、心臓、又は手足において新規血管増殖が必要とされ得る、高齢者及び/又は糖尿病患者において、これらの薬物への全身曝露には深刻な懸念がある。
【0007】
発明の要約
本発明の1つの態様によると、方法、使用、二重特異的抗体(使用するための)、医薬品、又は医薬製剤が、眼血管疾患を患う患者の処置のために提供され、該方法は、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体の有効量を患者に投与する工程を含み、該二重特異的抗体は、8週間毎又はより少ない頻度で硝子体内に投与される(投与される予定である)(1つの実施態様では、9週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、10週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、11週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、12週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、13週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、14週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、15週間毎又はより少ない頻度で;1つの実施態様では、16週間毎又はより少ない頻度で)。
【0008】
本発明の1つの態様は、眼血管疾患を患う患者の処置の/処置のための、このような方法、使用、二重特異的抗体(使用するための)、医薬品、又は医薬製剤(使用するための)であり、該方法、使用、二重特異的抗体(使用するための)、医薬品、又は医薬製剤(使用するための)は、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体の有効量を患者に(硝子体内)投与する工程を含み、ここで、患者は、二重特異的VEGF/ANG2抗体の投薬前の患者の最高矯正視力(BCVA)レタースコアと比較して、糖尿病性網膜症早期治療研究(ETDRS)様チャートを使用して測定された最高矯正視力に12レター以上(1つの実施態様では、13レター以上、1つの実施態様では14レター以上、1つの実施態様では15レター以上)の増加がある。1つの実施態様では、該二重特異的抗体は、8週間毎又はより少ない頻度で硝子体内投与される。本発明の1つの実施態様は、眼血管疾患を患う患者の処置法であり、該方法は、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)とヒトアンジオポエチン-2(ANG-2)とに結合する二重特異的抗体の有効量を患者に(硝子体内)投与する工程を含み、ここで、該患者は、二重特異的VEGF/ANG2抗体の投薬前の患者の最高矯正視力(BCVA)レタースコアと比較して、糖尿病性網膜症早期治療研究(ETDRS)様チャートを使用して測定された最高矯正視力の12レター以上(1つの実施態様では13レター以上、1つの実施態様では14レター以上、1つの実施態様では15レター以上)の増加によって測定されるような、二重特異的VEGF/ANG2抗体の投与後の視力の改善を示す。1つの実施態様では、該二重特異的抗体は、8週間毎又はより少ない頻度で硝子体内投与される。
【0009】
本発明の1つの実施態様では、BCVA/ETDRSのレタースコアのレターの増加は、処置開始後それぞれ、4週間目、及び/又は8週間目、及び/又は12週間目、及び/又は16週間目、及び/又は20週間目、及び/又は24週間目に測定される。
【0010】
本発明の1つの実施態様では、BCVA/ETDRSのレタースコアのレターの増加は、それぞれ処置開始後、24週間目、及び/又は25週間目、及び/又は26週間目、及び/又は27週間目、及び/又は28週間目、及び/又は29週間目、及び/又は30週間目、及び/又は31週間目、及び/又は32週間目、及び/又は33週間目、及び/又は34週間目、及び/又は35週間目、及び/又は36週間目、及び/又は37週間目、及び/又は38週間目、及び/又は39週間目、及び/又は40週間目、及び/又は41週間目、及び/又は42週間目、及び/又は43週間目、及び/又は44週間目、及び/又は45週間目、及び/又は46週間目、及び/又は47週間目、及び/又は48週間目、及び/又は49週間目、及び/又は50週間目、及び/又は51週間目、及び/又は52週間目、及び/又は53週間目、及び/又は54週間目、及び/又は55週間目、及び/又は56週間目、及び/又は57週間目、及び/又は58週間目、及び/又は59週間目、及び/又は60週間目に測定される。本発明の1つの実施態様では、眼血管疾患は、滲出型加齢黄斑変性(滲出型AMD)、新生血管型加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫(DME)、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、非増殖性糖尿病網膜症(NPDR)、増殖性糖尿病網膜症(PDR)、網膜中心静脈閉塞症に続発するか、半側網膜静脈閉塞症に続発するか又は網膜分枝静脈閉塞症に続発する黄斑浮腫、網膜炎、結膜炎、ぶどう膜炎、脈絡膜炎、眼内炎症に続発する(眼ヒストプラズマ症又は推定ヒストプラズマ症又は脈絡膜炎に続発をはじめとする)脈絡膜血管新生(CNV);近視性脈絡膜血管新生(mCNV)、並びに、外傷、未熟児網膜症、及び虹彩ルベオーシス/血管新生緑内障に続発する脈絡膜血管新生の群から選択される。
(【0011】以降は省略されています)
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