特許ウォッチ

公開番号2025082936
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196515
出願日2023-11-20
発明の名称ミトコンドリア活性化用組成物
出願人サンスター株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類A61K 31/197 20060101AFI20250523BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】代謝を活性化することが可能な手法の提供。
【解決手段】特定の成分を含有する、ミトコンドリア活性化用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
パントテン酸又はその塩、プロタミン又はその塩、及びメチオニン又はその塩からなる群より選択される少なくとも１種を含む、
ミトコンドリア活性化用組成物。
続きを表示（約 620 文字）【請求項２】
前記ミトコンドリアが、歯根膜細胞におけるミトコンドリアである、請求項１に記載の組成物。
【請求項３】
ミトコンドリア活性化が、ミトコンドリアにおける酸素消費量増加、ミトコンドリアにおけるＡＴＰ産生能力向上、及びミトコンドリアの増加からなる群より選択される少なくとも１種である、請求項１に記載の組成物。
【請求項４】
糖尿病患者の歯周病改善のために用いられる、請求項３に記載の組成物。
【請求項５】
パントテン酸又はその塩、プロタミン又はその塩、及びメチオニン又はその塩からなる群より選択される少なくとも１種
を含有する、糖尿病、前糖尿病、又は加齢による代謝障害による症状の改善のための組成物。
【請求項６】
糖尿病、前糖尿病、又は加齢による代謝障害による症状が、肥満、腎機能障害、網膜症、神経障害、心血管疾患、脳機能障害、認知症、フレイル、筋力低下、又は骨粗鬆症である、請求項５に記載の組成物。
【請求項７】
経口組成物又は口腔用組成物である、請求項１～６のいずれかに記載の組成物。
【請求項８】
食品組成物である、請求項１～６のいずれかに記載の組成物。
【請求項９】
軟膏剤、ペースト剤、パスタ剤、ジェル剤、液剤、スプレー剤、洗口液剤、液体歯磨剤、練歯磨剤、又はガム剤である請求項７に記載の口腔用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、ミトコンドリア活性化用組成物等に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
種々の要因により（例えば高グルコース負荷により）、細胞内での酸化ストレスが亢進し代謝異常が引き起こされることが知られている。特に、糖尿病患者や糖尿病予備群対象者においては、高グルコース負荷がかかり、代謝が異常になり、各種症状が引き起こされると考えられている。当該症状の中には、口腔内における症状も含まれ得る。
【０００３】
例えば、これまでに、糖尿病状態では歯周組織の代謝機能が障害されていることや、糖尿病ラットの歯肉の代謝機能を活性化すると歯槽骨吸収が抑制されること等が報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００４】
J Clin Periodontol 2017; 44: 463-471. IADR/PER General Session 2018; Presentation ID 1622
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明者らは、代謝を活性化することが可能な手段を探索した。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
例えば、細胞内での酸化ストレスが亢進した場合であっても、代謝を活性化することができれば、代謝異常が引き起こされ難くなることが期待できる。このために、代謝を活性化することが可能な手段は有用であると考えられる。
【０００７】
本発明者らは、細胞内における代謝に大きな役割を果たしているミトコンドリアの機能、特に細胞におけるＡＴＰ産生能力及び酸素消費能力に着目して検討を進めた。そして、ＡＴＰ産生や酸素消費速度を向上させ得る素材を探索し、特定の素材を用いることにより、細胞におけるＡＴＰ産生や酸素消費能力を向上し得る可能性を見いだし、さらに改良を重ねた。
【０００８】
本開示は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項１．
パントテン酸又はその塩、プロタミン又はその塩、及びメチオニン又はその塩からなる群より選択される少なくとも１種を含む、
ミトコンドリア活性化用組成物。
項２．
前記ミトコンドリアが、歯根膜細胞におけるミトコンドリアである、項１に記載の組成物。
項３．
ミトコンドリア活性化が、ミトコンドリアにおける酸素消費量増加、ミトコンドリアにおけるＡＴＰ産生能力向上、及びミトコンドリアの増加からなる群より選択される少なくとも１種である、項１又は２に記載の組成物。
項４．
糖尿病患者の歯周病改善のために用いられる、項１～３のいずれかに記載の組成物。
項５．
パントテン酸又はその塩、プロタミン又はその塩、及びメチオニン又はその塩からなる群より選択される少なくとも１種
を含有する、糖尿病、前糖尿病、又は加齢による代謝障害による症状の改善のための組成物。
項６．
糖尿病、前糖尿病、又は加齢による代謝障害による症状が、肥満、腎機能障害、網膜症、神経障害、心血管疾患、脳機能障害、認知症、フレイル、筋力低下、又は骨粗鬆症である、項５に記載の組成物。
項７．
経口組成物又は口腔用組成物である、項１～６のいずれかに記載の組成物。
項８．
食品組成物である、項１～６のいずれかに記載の組成物。
項９．
軟膏剤、ペースト剤、パスタ剤、ジェル剤、液剤、スプレー剤、洗口液剤、液体歯磨剤、練歯磨剤、又はガム剤である項７に記載の口腔用組成物。
【発明の効果】
【０００９】
ミトコンドリアを活性化させ、ミトコンドリアが関係する代謝機能を向上させる（特に、ミトコンドリアのＡＴＰ産生や酸素消費能力を向上させる）ことができる。例えば、細胞内での酸化ストレスが亢進した場合であっても、代謝機能を向上することにより、代謝異常が引き起こされるのを抑制することができる。
【００１０】
また、高グルコース負荷によって生じる代謝異常、特にミトコンドリアが関係する代謝機能の低下を改善することができる。特に、高グルコース負荷によって生じるＡＴＰ産生の低下や、酸素消費速度の低下を改善し得る。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許