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公開番号
2025081592
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-27
出願番号
2025026814,2022529646
出願日
2025-02-21,2020-11-20
発明の名称
ガラス、ガラスの製造方法およびガラス溶融炉
出願人
ショット アクチエンゲゼルシャフト
,
SCHOTT AG
代理人
アインゼル・フェリックス=ラインハルト
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C03B
5/225 20060101AFI20250520BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】マイクロメートル範囲の介在物の数が低減されたガラス素子、その製造方法、そのためのガラス溶融炉、およびその運転方法を提示する。
【解決手段】ガラス素子、好ましくはホウケイ酸ガラス製のガラス素子であって、ガラス1kg当たりに含まれる2μm~10μmのサイズの介在物が50個以下である、ガラス素子に関する。その製造方法は、原料混合物を加温してガラス融液とするステップおよび/またはガラス融液をコンディショニングするステップの間に、a)電極に周波数1kHz~200kHzの交流電流を印加して、ガラス融液を電気抵抗加熱すること、b)ガラス融液と接触している接触面は、ZrO2の割合が70重量%超である溶融鋳造酸化ジルコニウム材料の形態の接触材料を30%以上含むこと、およびc)ガラス融液の底部領域で、ガラス融液の底部材料の体積流量の1%~50%を引き抜くこと、のうち少なくとも1つが満たされるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス素子、好ましくはホウケイ酸ガラス製のガラス素子であって、前記ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる2μm以上10μm以下のサイズの介在物が50個以下である、ガラス素子。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる500nm以上10μm以下のサイズの、好ましくは50nm以上10μm以下、より好ましくは10μm以下のサイズの介在物が2000個以下、好ましくは1000個以下、より好ましくは500個以下、より好ましくは250個以下、より好ましくは100個以下、より好ましくは50個以下である、請求項1記載のガラス素子。
【請求項3】
前記ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる20μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは40μm以下、最も好ましくは50μm以下のサイズおよび/または2μm以上、好ましくは50nm以上のサイズの介在物が50個以下である、請求項1または2記載のガラス素子。
【請求項4】
前記ガラス素子は、ガラス1kg当たり40個以下、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下、最も好ましくは10個以下の介在物を含む、請求項1から3までのいずれか1項記載のガラス素子。
【請求項5】
前記介在物は金属介在物を含み、前記ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる5μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは20μm以下、より好ましくは30μm以下、より好ましくは40μm以下、最も好ましくは50μm以下のサイズの金属介在物が40個以下、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下、より好ましくは10個以下、最も好ましくは5個以下である、請求項1から4までのいずれか1項記載のガラス素子。
【請求項6】
前記介在物は非金属介在物を含み、前記ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる2μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上20μm以下、より好ましくは2μm以上30μm以下、より好ましくは2μm以上40μm以下、最も好ましくは2μm以上50μm以下のサイズの非金属介在物が25個以下、好ましくは15個以下、より好ましくは8個以下、より好ましくは1個以下、より好ましくは0.1個以下、より好ましくは0.05個以下、最も好ましくは0.00個である、請求項1から5までのいずれか1項記載のガラス素子。
【請求項7】
前記介在物は気泡を含み、前記ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる10μm以下、より好ましくは20μm以下、より好ましくは30μm以下、より好ましくは40μm以下、最も好ましくは50μm以下および/または2μm以上、好ましくは50nm以上のサイズの気泡が25個以下、好ましくは15個以下、より好ましくは8個以下、より好ましくは1個以下、より好ましくは0.1個以下、より好ましくは0.05個以下、最も好ましくは0.00個である、請求項1から6までのいずれか1項記載のガラス素子。
【請求項8】
前記ガラス素子の組成は、重量%単位で以下:
SiO
2
60~90%、好ましくは76%~90%;
B
2
O
3
0~20%;
Al
2
O
3
0~20%;
Li
2
O 0~10%;
Na
2
O 0~10%;
K
2
O 0~10%;
MgO 0~10%;
CaO 0~10%;
SrO 0~10%;および
BaO 0~10%
を有する、請求項1から7までのいずれか1項記載のガラス素子。
【請求項9】
前記ガラス素子は、以下の特徴:
i)前記ガラス素子の重量が、0.01kg~350kg、好ましくは0.1kg~20kg、より好ましくは0.5kg~15kg、最も好ましくは1.0kg~10kgであること、
ii)前記ガラス素子が板ガラスの形態で提供される場合、前記ガラス素子の厚さが、0.01cm~10cm、好ましくは0.1cm~5cm、より好ましくは0.15cm~2.5cm、最も好ましくは0.2cm~0.4cmであること、
iii)前記ガラス素子が板ガラスの形態で提供される場合、前記ガラス素子の長さおよび幅が、それぞれ1cm~500cm、好ましくは3cm~400cm、より好ましくは5cm~100cm、より好ましくは20cm~70cm、最も好ましくは40cm~60cmであること、
iv)厚さ6.5mmの板ガラスの形態のガラス素子で正規化した前記ガラス素子の波長400nm~800nmにおける透過率が、70%以上、より好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上であること、および
v)前記ガラス素子が、50μm超、好ましくは40μm超、より好ましくは30μm超、より好ましくは20μm超、最も好ましくは10μm超のサイズの介在物を含まないこと、
のうちの1つ以上を有する、請求項1から8までのいずれか1項記載のガラス素子。
【請求項10】
前記ガラス素子は、板ガラスまたはガラス管の形態で提供されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のガラス素子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス素子、好ましくはホウケイ酸ガラス製のガラス素子に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【0002】
本発明はさらに、ガラス素子、好ましくはホウケイ酸ガラス製のガラス素子の製造方法に関する。
【0003】
本発明はさらに、ガラス溶融炉、ガラス溶融炉の運転方法、ならびに該方法および/または該ガラス溶融炉を用いて製造された、好ましくはホウケイ酸ガラス製の、好ましくはホウケイ酸板ガラスの形態のガラス素子に関する。
【0004】
本発明は、総じてあらゆるガラス素子に適用可能であるが、以下に、板ガラスの形態のガラス素子に関して説明する。
【0005】
ガラスを製造するガラス溶融炉は、一般に、いわゆるガラスバッチと呼ばれる原料からガラス融液を形成する溶融または加温部と、このガラス融液に清澄処理を施して、溶融または加温工程後になおも残る残留気泡をガラス融液から除去する後続の清澄部と、清澄ガラス融液のさらなるコンディショニングの役割を果たす下流のコンディショニング部とから構成されている。溶融プロセス全体に必要な温度は、ガラスの種類に大きく依存する。例えば窓ガラスやガラス容器の製造に使われるソーダライムガラスは、例えばディスプレイ用の特殊ガラスやガラスセラミックに比べてかなり低い温度で溶融される。このようなガラス溶融炉のコンディショニング部は、作業槽として、あるいは流路システムや分配装置システムとして設計することができる。通常、ガラス溶融炉の壁材には耐火材が使用され、その多くはアルミニウム-ジルコニウム-シリケート材からなる。しかし、このような材料を壁材や溶融接触材として使用すると、ガラス融液中に気泡および/または脈理が生じ、最終的にガラス製品の不良品となり得ることが知られている。
【0006】
また、例えば溶融槽の壁材から剥離した粒子などのさらなる欠陥によっても、例えばフロートホウケイ酸ガラスにマイクロメートル範囲の相応する介在物が生じ、このガラスは各種用途に適さなくなる。公知の方法で製造されたフロートホウケイ酸ガラス製の板ガラスのサンプルには、支障となる金属や非金属の介在物や気泡が広いサイズ分布で多数存在している。50μm超のサイズの介在物は、従来の光学的な検出方法で選別することが可能である。一方で、50μm以下のサイズの介在物は、検出が非常に困難であり、通常は訓練を受けた人が多大な手間をかけないと特定、定量および判定することができない。
【0007】
したがって、本発明の課題は、マイクロメートル範囲の介在物の数が低減されたガラス素子、好ましくは板ガラスを提供し、かつ該ガラス素子、好ましくは板ガラスの製造方法、ガラス溶融炉、およびマイクロメートル範囲の介在物の数を大幅に低減させるガラス溶融炉の運転方法を提示することである。
【0008】
本発明のさらなる課題は、代替的なガラス素子、好ましくは板ガラス、ガラス素子、好ましくは板ガラスの代替的な製造方法、代替的なガラス溶融炉、およびガラス溶融炉の代替的な運転方法を提示することである。
【0009】
本発明は、ガラス素子、好ましくはホウケイ酸ガラス製のガラス素子であって、該ガラス素子は、ガラス1kg当たりに含まれる2μm以上10μm以下のサイズの介在物が50個以下であるガラス素子により、上記課題を解決するものである。
【0010】
本発明は、ガラス素子の、好ましくは請求項1から12までのいずれか1項記載の、好ましくはホウケイ酸ガラス製のガラス素子の製造方法であって、該方法は、
i)重量%単位で、以下:
SiO
2
60~90%、好ましくは76%~90%;
B
2
O
3
0~20%;
Al
2
O
3
0~20%;
Li
2
O 0~10%;
Na
2
O 0~10%;
K
2
O 0~10%;
MgO 0~10%;
CaO 0~10%;
SrO 0~10%;および
BaO 0~10%;
を含む混合物を提供するステップと、
ii)混合物を加温してガラス融液とするステップと、
iii)ガラス融液をコンディショニングするステップと、
iv)ガラス融液を冷却してガラス素子を提供するステップと
を含み、ここで、ステップii)および/またはiii)の間に、以下の条件:
a)電極に加熱用電流を印加して電気抵抗加熱することによりガラス融液を少なくとも部分的に加熱および/または加温し、加熱用電流として周波数1kHz~200kHzの交流電流を使用すること、
b)ガラス融液と接触している接触面は、ZrO
2
の割合が70重量%超である溶融鋳造酸化ジルコニウム材料、好ましくはZrO
2
の割合が85重量%超である溶融鋳造酸化ジルコニウム材料の形態の接触材料を30%以上含むこと、および
c)ガラス融液の底部領域で、ガラス融液の底部材料から体積流量の1%~50%を引き抜くこと
のうち少なくとも1つ、好ましくはすべてが満たされる方法により、上記課題を解決するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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