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公開番号
2025079312
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-21
出願番号
2024164722
出願日
2024-09-24
発明の名称
水素蒸発損失を低減するための方法
出願人
レール・リキード-ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
代理人
弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類
F17C
5/02 20060101AFI20250514BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】本発明は、液体水素タンク中の水素蒸発損失を低減する方法に関する。
【解決手段】液体水素タンクは、再充填可能であり、ビークル(V)に搭載されて設置され、過圧の場合に液体水素タンクから気体二水素を排出するための排気口が設けられ、本方法は、次の再充填の後に計画されるビークルの次の駐車操作に応じて液体水素タンクの次の再充填に関するデータを提供するステップを備え、次の再充填に関するデータは、次の再充填のために達せられるべき少なくとも目標充填レベルを提供し、目標充填レベルは、目標充填レベルまでの再充填と駐車操作の開始との間におけるビークルの可能な移動後のビークルの駐車操作の開始時に、液体水素タンクが、次の駐車操作の持続時間にわたって、排気口を通る二水素の損失が最小限に抑えられるように設計された駐車開始充填レベルを有するように決定される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
液体水素タンク(10)中の水素蒸発損失を低減するための方法であって、前記液体水素タンクは、再充填可能であり、例えば、ビークル(V)の燃料電池に供給するために前記ビークルに搭載されて設置され、前記液体水素タンク(10)には、過圧の場合に前記液体水素タンクから気体二水素を排出するための排気口が設けられ、前記方法は、
次の再充填の後に計画される前記ビークルの次の駐車操作に応じて前記液体水素タンクの前記次の再充填に関するデータを提供するステップを備え、
前記次の再充填に関するデータは、前記液体水素タンクの前記次の再充填のために達せられるべき少なくとも目標充填レベル(L-targ)を提供し、
前記目標充填レベル(L-targ)は、前記目標充填レベル(L-targ)までの再充填と前記駐車操作の開始との間における前記ビークルの可能な移動後の前記ビークルの前記駐車操作の開始時に、前記ビークルの前記次の駐車操作の持続時間にわたって、前記液体水素タンクの排気口を通る二水素の損失が最小限に抑えられるように設計された駐車開始充填レベル(L-park)を前記液体水素タンクが有するように決定される、方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記次の再充填に関するデータは、水素が蒸発するにつれて前記液体水素タンク中の圧力が増大することに起因して前記液体水素タンクが排気される前の待ち時間を表す休眠パラメータ(DORM)に少なくとも応じて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記次の再充填に関するデータの決定は、前記休眠パラメータと前記駐車開始充填レベル(L-park)との間の関係を提供する熱力学的モデルであって、場合によっては前記液体水素タンクの内側の圧力にも関連している熱力学モデルを使用する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記熱力学モデルは、タンク充填率又は駐車開始充填レベル(L-park)を前記休眠パラメータの値と関連付ける対応表の形式であり、場合によっては前記液体水素タンクの内側の圧力とも関連付ける対応表の形式である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記次の再充填に関するデータは、2つの異なる熱力学モデルに応じて、例えば、前記次の駐車操作の持続時間が所定の閾値未満である場合には前記熱力学モデルのうちの一方を使用して決定され、そして、前記ビークルの前記次の駐車操作の持続時間が前記所定の閾値を超える場合には他方のモデルを使用して決定される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記次の再充填に関するデータはまた、前記次の再充填に関するデータが提供される瞬間と前記ビークルが液体水素再充填ステーションに到着する瞬間との間の前記ビークルの移動中の液体水素の消費を考慮に入れる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記次の再充填に関するデータはまた、前記ビークルの移動履歴に関連するデータに応じて決定される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記次の再充填に関するデータは、ヒューマンマシンインタフェースを介してユーザによって入力されたデータに応じて決定され、入力された前記データは、例えば、ユーザが行おうと計画する移動、特に、前記次の再充填の直前及び直後の移動に関連する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
液体水素タンク(10)中の水素蒸発損失を低減するためのシステム(100)であって、前記液体水素タンク(10)は、再充填可能であり、例えば、ビークルの燃料電池に供給するために前記ビークルに搭載されて設置され、前記液体水素タンクには、過圧の場合に前記液体水素タンクから気体二水素を排出するための排気口が設けられ、前記システム(100)は、
次の再充填の後に計画される前記ビークルの次の駐車操作に応じて前記液体水素タンクの前記次の再充填に関するデータを提供するように構成され、
前記次の再充填に関するデータは、前記液体水素タンクの前記次の再充填のために達せられるべき少なくとも目標充填レベル(L-targ)を提供し、
前記目標充填レベル(L-targ)は、前記目標充填レベル(L-targ)までの再充填と前記駐車操作の開始との間における前記ビークルの可能な移動後の前記ビークル(V)の前記駐車操作の開始時に、前記ビークルの前記次の駐車操作の持続時間にわたって、前記液体水素タンクの排気口を通る二水素の損失が最小限に抑えられるように設計された駐車開始充填レベル(L-park)を前記液体水素タンクが有するように決定される、システム(100)。
【請求項10】
前記システムは、前記ビークルの前記次の駐車操作の持続時間に関するデータを受信し、前記ビークルの前記次の駐車操作の持続時間に少なくとも応じて、前記次の再充填のための前記液体水素タンクの前記目標充填レベル(L-targ)に関連するデータを決定するように構成されたデータ処理ユニット(101)、特にコンピュータを備える、請求項9に記載のシステム(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
[1]本発明は、液体水素タンク中の水素蒸発損失を低減するための方法に関し、このタンクは、再充填可能であり、ビークルに搭載されて設置される。
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【背景技術】
【0002】
[2]ビークル(自動車、トラック、船舶、列車、飛行機、等)中に水素を極低温貯蔵することは、ビークルによって行われる移動の航続距離の増大を提供する。この貯蔵方法に関連する1つの主要な欠点は、水素の蒸発(「ボイルオフ」と呼ばれる現象)であり、それは、外側と20~150ケルビンの温度で貯蔵された水素との間で熱が伝達されることによって引き起こされる。蒸発は、排気口を通る損失につながり、それは、カーボンフットプリント及び運営費を増大させる。これらの損失を低減する必要が大いにある。
【0003】
[3]本発明は、特に、この問題を克服することを目的としている。
【発明の概要】
【0004】
[4]本発明は、従って、液体水素タンク中の水素蒸発損失を低減するための方法であって、液体水素タンクは、再充填可能であり、例えば、(地上、海、空中、宇宙)ビークルの燃料電池に供給するためにビークルに搭載されて設置され、液体水素タンクには、過圧の場合に液体水素タンクから気体二水素を排出するための排気口が設けられ、本方法は、
次の再充填の後に計画されるビークルの次の駐車操作に応じて液体水素タンクの次の再充填に関するデータを提供するステップを備え、次の再充填に関するデータは、液体水素タンクの次の再充填のために達せられるべき少なくとも目標充填レベル(L-targ)を提供し、目標充填レベル(L-targ)は、目標充填レベル(L-targ)までの再充填と駐車操作の開始との間におけるビークルの可能な移動後のビークルの駐車操作の開始時に、ビークルの次の駐車操作の持続時間にわたって、液体水素タンクの排気口を通る二水素の損失が最小限に抑えられるように設計された駐車開始充填レベル(L-park)を液体水素タンクが有するように決定される、方法に関する。
【0005】
[5]本発明は、有利には、タンクの次の再充填に関するデータを使用して、再充填戦略を最適化し且つ蒸発損失を最小限に抑えるように、極低温液体水素タンクを装備されたビークルのドライバ/パイロットを案内することを可能にする。本発明は、特に、集中的な使用の用途、例えば、運転段階と駐車段階とを交互に繰り返す、一日中使用されるトラックに有利である。
【0006】
[6]ビークルの駐車段階中に、水素蒸発が生じる可能性があるとき、タンクを、排気口を通る損失を最小限に抑える状態にすることが重要である。これは、本発明によって可能にされる。
【0007】
[7]本発明では、駐車段階中に(即ち、エンジンがオフに切り替えられた状態でビークルが停車されている)、液体水素タンクは、燃料電池への供給を停止する。駐車段階は、特に、赤信号での単純な停車又はサービスステーションにおいてタンクに水素を再充填するための短時間の停車とは異なる。本発明の意味の範囲内で駐車されると、燃料電池は、休止状態になる。
【0008】
[8]本発明の態様のうちの1つによると、駐車の持続時間は、少なくとも1時間又は2時間、又は実際にはより長く、例えば、少なくとも5時間又は8時間である。
【0009】
[9]ビークルが運転されているとき、電池による水素の引き抜きは、タンク中の圧力を低減することに留意されたい。その上、熱力学的層理(タンクの高さにわたる熱勾配の進展)は、移動しているタンクよりも静止しているタンク中でより圧力を増大させる。従って、運転しているとき、「ボイルオフ」現象は、あまり重要ではない。
【0010】
[10]本発明の目的は、駐車操作の開始時に、タンクが駐車開始充填レベル(L-park)まで充填されるように、タンクの次の再充填のために達せられるべき目標充填レベル(L-targ)を決定することである。実際には、ユーザ/ドライバは、駐車開始充填レベル(L-park)の値を必ずしも知る必要がない。ユーザ/ドライバは、目標充填レベル(L-targ)を知ってタンクを再充填することになるので、タンクの次の再充填のために達せられるべきこの目標レベルを知る必要がある。ユーザ/ドライバは、例えば、充填ステーションにおいてレベル値(L-targ)を入力し得、このステーションは、タンクをそのレベル(L-targ)まで自動的に再充填する。このレベル(L-targ)はまた、ユーザによって手動で達せられ得る。変形形態として、再充填が完全に自動的に行われる場合、ユーザ/ドライバは、達せられるべき目標充填レベル(L-targ)を知る必要がなく、充填ステーションは、このデータを受信して、再充填操作を自動的に実行する。
(【0011】以降は省略されています)
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