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公開番号2025079223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191783
出願日2023-11-09
発明の名称ガス分離膜の製造方法及びガス分離膜
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 69/10 20060101AFI20250514BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】持体と分離層の間のアルミナ微粒子層やアモルファス状の中間層が不要で、高い透過速度と分離係数を有する高性能のガス分離膜及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ガス分離膜10の製造方法は、支持体となる基板1の一方面にガス分離性を有する第1の分離層2を形成する第1分離層形成工程と、基板1の他方面からエッチングにより、基板1の一方面にまで通じる複数の孔3を形成する基板孔形成工程と、を含む。複数の孔3は、断面形状が円形又は矩形であり、断面の周囲の長さが1~1000マイクロメートル、孔同士の中心間の距離が1~1000マイクロメートルである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持体となる基板の一方面にガス分離性を有する第1の分離層を形成する第1分離層形成工程と、
前記基板の他方面からエッチングにより、前記基板の一方面にまで通じる複数の孔を形成する基板孔形成工程と、を含む
ことを特徴とするガス分離膜の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記複数の孔は、断面形状が円形又は矩形であり、断面の周囲の長さが1~1000マイクロメートル、孔同士の中心間の距離が1~1000マイクロメートルであることを特徴とする請求項1記載のガス分離膜の製造方法。
【請求項3】
前記第1の分離層と異なるガス分離性を有する第2の分離層を、前記第1の分離層と前記基板の間に形成する第2分離層形成工程を含む
ことを特徴とする請求項1記載のガス分離膜の製造方法。
【請求項4】
前記第1の分離層と異なるガス分離性を有する第2の分離層を、前記複数の孔内に前記第1の分離層に接するように形成する第2分離層形成工程を含む
ことを特徴とする請求項1記載のガス分離膜の製造方法。
【請求項5】
前記第1の分離層と異なるガス分離性を有する第2の分離層を、前記基板の他方面及び前記複数の孔の表面に沿って形成する第2分離層形成工程を含む
ことを特徴とする請求項1記載のガス分離膜の製造方法。
【請求項6】
前記第1の分離層と前記基板の一方面の間にエッチングストッパ膜を形成するエッチングストッパ膜形成工程と、
前記複数の孔内のエッチングストッパ膜を除去するエッチングストッパ膜除去工程と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のガス分離膜の製造方法。
【請求項7】
支持体となる基板と、
前記基板の一方面に形成されるガス分離性を有する第1の分離層と、
を備えるガス分離膜であって、
前記基板は、前記基板の他方面から一方面にわたって、エッチングにより形成される複数の孔を有する
ことを特徴とするガス分離膜。
【請求項8】
前記複数の孔は、断面形状が円形又は矩形であり、断面の周囲の長さが1~1000マイクロメートル、孔同士の中心間の距離が1~1000マイクロメートルであることを特徴とする請求項7記載のガス分離膜。
【請求項9】
前記第1の分離層と前記基板の間に、前記第1の分離層と異なるガス分離性を有する第2の分離層を備えている
ことを特徴とする請求項7記載のガス分離膜。
【請求項10】
前記複数の孔内に、前記第1の分離層と異なるガス分離性を有する第2の分離層を、前記第1の分離層に接するように備えている
ことを特徴とする請求項7記載のガス分離膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離膜の製造方法及びガス分離膜に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
混合気体から特定種のガスを分離するに際して、ナノメートルサイズの孔径を持つゼオライト膜や炭素膜、シリカ膜によるガス分離膜の実用化が進んでいる。分子はそれぞれ大きさが異なる為、ナノメートルサイズの孔を透過する速度がそれぞれ異なる。この透過速度の比(分離係数)を利用し、支持体を用いて成形したものが分離膜である。
【0003】
ゼオライト膜や炭素膜、シリカ膜の研究(例えば、非特許文献1)により、高い分離係数が得られるようになったものの、分離係数と透過係数がトレードオフの関係にあることは分離膜設計の課題であり,材料や透過機構の改良などの工夫が行われてきている。
【0004】
ここで、従来から使用されているガス分離膜の構造を図7に示す。ガス分離膜70は、円管状に形成されるものであるが、図7において、断面の模式的構造を拡大して示す。ガス分離性を有する分離層71は、厚さ50nm程度のゼオライト、炭素、シリカからなるものであるが、分離層71単体では、構造を保つことができない。そのため、厚さ0.1mm~数mmのアルミナ等の多孔質性の基材を支持体72として用いている。例えば、多孔質性のアルミナは孔径が1マイクロメートル程度の構造であるが、このような多孔質性の支持体上への分離層を形成しようとしても、アルミナの孔の直上には分離層が形成できず、ピンホールが生じてしまう。そこで、分離層71と支持体72の間にアルミナ微粒子層やアモルファス状の中間層73を挟むことで、ピンホールの発生を抑制している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
金指,“シリカ系気体分離膜のネットワーク構造制御と透過特性評価”,膜(MEMBRANE),41(4),183-188(2016)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、分子はアルミナ微粒子層やアモルファス状の中間層73を透過できるものの、支持体72である多孔質アルミナに比べると大きな透過抵抗を生じる。そのため、この中間層73が、ガス分離膜における分子透過速度を低下させる要因となっている。
【0007】
本発明者らは、半導体製造等に用いられるMEMS技術を応用することにより、アルミナ微粒子層やアモルファス状の中間層が不要なガス分離膜が製造可能であることを見出した。
【0008】
そこで、本発明は、支持体と分離層の間のアルミナ微粒子層やアモルファス状の中間層が不要で、高い透過速度と分離係数を有する高性能のガス分離膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のガス分離膜の製造方法は、支持体となる基板の一方面にガス分離性を有する第1の分離層を形成する第1分離層形成工程と、前記基板の他方面からエッチングにより、前記基板の一方面にまで通じる複数の孔を形成する基板孔形成工程と、を含むことを特徴としている。
【0010】
また、本発明のガス分離膜の製造方法は、前記複数の孔は、断面形状が円形又は矩形であり、断面の周囲の長さが1~1000マイクロメートル、孔同士の中心間の距離が1~1000マイクロメートルであることを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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