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公開番号2025102529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023220036
出願日2023-12-26
発明の名称ヘリウム液化装置及びヘリウム液化装置の制御方法
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人,個人
主分類F25J 1/00 20060101AFI20250701BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】液体ヘリウム貯槽内の圧力が変動しても、安定した運転状態が得られるヘリウム液化装置及びその制御方法を提供す。
【解決手段】ヘリウム液化装置100は、圧縮機10、熱交換器群20、膨張タービン30,31、エジェクタ40、気液分離器50、液体ヘリウム貯槽60とを備え、エジェクタを介して気液分離器に供給される高圧ラインL1と、気液分離器の気相部分から導出されたヘリウムガスを圧縮機10に戻す低圧ラインL2とによってヘリウムガスが循環され、熱交換器群20で熱交換され、気液分離器50の液相部分から液体ヘリウムが液体ヘリウム貯槽60に導出され、液体ヘリウム貯槽内のヘリウムガスは、エジェクタ40の吸引ガスとして吸引される。低圧ライン上であって、ヘリウムの温度が臨界温度より高温となる部分に保圧弁を設け、保圧弁の開度をカスケード制御により調整し、液体ヘリウム貯槽60の圧力を一定にしている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ヘリウムガスを圧縮循環する圧縮機と、複数の熱交換器を組合わせた熱交換器群と、膨張タービンと、エジェクタと、気液分離器と、液体ヘリウム貯槽とを備え、
前記圧縮機で昇圧されたヘリウムガスが前記エジェクタを介して気液分離器に供給される高圧ラインと、前記気液分離器の気相部分から導出されたヘリウムガスを前記圧縮機に戻す低圧ラインとによってヘリウムガスが循環され、
前記熱交換器群で、前記高圧ラインと前記低圧ラインのヘリウムガスが熱交換され、
前記気液分離器の液相部分から液体ヘリウムが前記液体ヘリウム貯槽に導出され、
前記液体ヘリウム貯槽内のヘリウムガスは、前記エジェクタの吸引ガスとして吸引され、
前記高圧ラインのヘリウムガスの一部は、前記膨張タービンに導入され、装置に必要な寒冷を発生した後、前記低圧ラインに導入される
ヘリウム液化装置において、
前記低圧ライン上であって、ヘリウムの温度が臨界温度より高温となる部分に保圧弁を設け、前記保圧弁は気液分離器の圧力に基づいて開度が調整されることを特徴とするヘリウム液化装置。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
請求項1記載のヘリウム液化装置の制御方法であって、1次圧力指示調整器が前記液体ヘリウム貯槽の圧力を測定し、前記液体ヘリウム貯槽が設定圧力となるような前記気液分離器の圧力値を出力し、2次圧力指示調整器の設定目標値とし、前記2次圧力指示調整器は、前記気液分離器の圧力が前記設定目標値となるように、前記保圧弁の開度を調整することを特徴とするヘリウム液化装置の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘリウム液化装置及びその制御方法に関し、詳しくは、液体ヘリウム貯槽内の圧力が変動しても、安定した運転状態が得られるヘリウム液化装置及びその制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ヘリウム液化装置は、ヘリウムガスを液化する装置であって、一般に、圧縮機、熱交換器、膨張タービン、JT弁、液体ヘリウム貯槽などを備えており、圧縮機で高圧に圧縮したヘリウムを熱交換器で約6Kまで冷却した後、JT弁でJT膨張(ジュールトムソン膨張)させることによりヘリウムの一部を液化し、液化した液体ヘリウムを液体ヘリウム貯槽内に貯留する装置である。
【0003】
特許文献1に示されるような典型的なエジェクタサイクルを採用したヘリウム液化装置の構成例を図2に示す。なお、特許文献1では、被冷却体(4)が設けられているが、液体ヘリウムを貯留している点で同じ機能を有する液体ヘリウム貯槽として、図2では説明している。
【0004】
図2に示されるヘリウム液化装置1は、圧縮機10、複数の熱交換器20a~eを組合わせた熱交換器群20、膨張タービン30,31、エジェクタ40、気液分離器50、液体ヘリウム貯槽60で構成されている。圧縮機10で昇圧されたヘリウムガスがエジェクタを介して気液分離器50に供給される高圧ラインL1と、気液分離器50で気相部分から導出されたヘリウムガスを圧縮機10に戻す低圧ラインL2とによって、ヘリウムが循環されている。
【0005】
圧縮機10で昇圧されたヘリウムガスは、高圧ラインL1を通り、後述する膨張タービン30,31により外部に仕事をすることによって生成された低温ガスと熱交換器20aを介して予冷され、さらに、熱交換器20b~d及びJT熱交換器20eへ導入される。このヘリウムガスはJT熱交換器20eにて、気液分離器50から低圧ラインL2に導入された120~130kPa(abs)程度の飽和ヘリウムガスと熱交換することによって6~8Kの低温ガスとなり、エジェクタ入口弁70を経由してエジェクタ40へ流入する。
【0006】
エジェクタ40へ流入した低温ヘリウムガスは、エジェクタ40内部でのジュールトムソン膨張により気液二相状態で気液分離器50へ流入する。気液分離器50内部の液体ヘリウムは、液面指示調節計LICによって、気液分離器50下部と連通した送液弁71を開閉し、液面高さが一定となるよう制御される。送液弁71を通過した液体ヘリウムは液体ヘリウム貯槽60に貯留される。液体ヘリウム貯槽60内の気相ヘリウムは、弁72を介して、吸引ラインL3からエジェクタ40によって吸引されて気液分離器50へと流入して、液化サイクルを構成する(エジェクタサイクル)。
【0007】
また、高圧ラインL1で熱交換器20aを介して予冷されたヘリウムガスの一部は、分岐ラインL4に分岐し第1膨張タービン30、熱交換器20c、第2膨張タービン31に導入される。第1膨張タービン30、第2膨張タービン31においてヘリウムガスは等エントロピ膨張により、プロセスに必要な寒冷が発生し、ヘリウムガス自体の温度が低下する。このヘリウムガスは、気液分離器50の気相部分から低圧ラインL2に導出されて熱交換器(20e)を通過したヘリウムガスと合流した後、圧縮機10で昇圧されたヘリウムガスと、熱交換器20a~dにおいて熱交換する。熱交換によって常温となったヘリウムガスは、圧縮機10に導入される。
【0008】
液体ヘリウム貯槽60内の液体ヘリウムはポンプ等(図示せず)で吸引され、製品液体ヘリウムとして利用される。
【0009】
このヘリウム液化装置1の制御方法としては、第2膨張タービン31出口温度が一定の温度となる様に、温度指示調節計TICでエジェクタ入口弁70の開度を調整して、第2膨張タービン31の処理量を調整する方法が知られている。
【0010】
また、このヘリウム液化装置1では、図2に示したシステムにおいては、圧縮機10の吸入圧力が大気圧101.3kPa(abs)程度で運用され、気液分離器の運転圧力はそれよりも高い120~130kPa(abs)程度で運用されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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