TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025101880
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218957
出願日
2023-12-26
発明の名称
空気分離装置
出願人
大陽日酸株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F25J
3/04 20060101AFI20250701BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】 低圧塔の底部セクションに用いられる規則充填物がアルミニウム製であっても、高濃度酸素雰囲気中でも安全で、かつ、塔径を太くすることなく塔高さを低減できる空気分離装置を提供する。
【解決手段】 空気分離装置1は、高圧塔500と、低圧塔600と、主凝縮器300とを備え、低圧塔600の底部セクションに規則充填物600aが充填され、規則充填物600aはアルミニウム製の波形シートを積層するものであって、波形シートは、板厚が0.2mm以上で、比表面積が750m
2
/m
3
以上で、水平に対して55°以上の波傾斜角で、波山頂部に山高さの60%以上の曲率円直径を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
原料空気を低温蒸留することにより、窒素、酸素に分離して採取する空気分離装置であって、
原料空気を高圧窒素ガスと高圧酸素富化液化空気とに分離する高圧塔と、
前記高圧酸素富化液化空気を低圧窒素ガスと低圧液体酸素とに分離する低圧塔と、
前記高圧窒素ガスと前記低圧塔の塔底液とを熱交換させて低圧塔の上昇ガスを生成する主凝縮器とを備え、
前記低圧塔の底部セクションに規則充填物が充填され、
前記規則充填物はアルミニウム製の波形シートを積層するものであって、
前記波形シートは、
板厚が0.2mm以上で、
比表面積が750m
2
/m
3
以上で、
水平に対して55°以上の波傾斜角で、
波山頂部に山高さの60%以上の曲率円直径を有する
ことを特徴とする空気分離装置。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記波形シートは、比表面積が1100m
2
/m
3
以下で、水平に対して75°以下の波傾斜角であることを特徴とする請求項1記載の空気分離装置。
【請求項3】
原料空気を低温蒸留することにより、窒素、酸素に分離して採取する空気分離装置であって、
原料空気を高圧窒素ガスと高圧酸素富化液化空気とに分離する高圧塔と、
前記高圧酸素富化液化空気を低圧窒素ガスと低圧液体酸素とに分離する低圧塔と、
前記高圧窒素ガスと前記低圧塔の塔底液とを熱交換させて低圧塔の上昇ガスを生成する主凝縮器とを備え、
前記低圧塔の底部セクションに規則充填物が充填され、
前記規則充填物が下部側規則充填物と上部側規則充填物とで構成され、
前記下部側規則充填物はアルミニウム製の下部側用波形シートを積層するものであって、
前記下部側用波形シートは、
板厚が0.2mm以上で、
比表面積が750m
2
/m
3
以上で、
水平に対して55°以上の波傾斜角で、
波山頂部に山高さの60%以上の曲率円直径を有し、
前記上部側規則充填物はアルミニウム製の上部側用波形シートを積層するものであって、
前記上部側用波形シートは、
板厚が0.2mm未満で、
比表面積が750m
2
/m
3
以上で、
水平に対して45°以上の波傾斜角で、
波山頂部に山高さの50%以上の曲率円直径を有する
ことを特徴とする空気分離装置。
【請求項4】
前記下部側用波形シートは、比表面積が1100m
2
/m
3
以下で、水平に対して75°以下の波傾斜角であることを特徴とする請求項3記載の空気分離装置。
【請求項5】
前記低圧塔の底部に前記主凝縮器を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空気分離装置。
【請求項6】
アルゴンを採取するためのアルゴン塔を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空気分離装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を原料として窒素、酸素を低温蒸留により分離して採取する高圧塔と低圧塔を有する空気分離装置に関し、詳しくは、塔内の下降液と上昇ガスとを効率的に気液接触するための規則充填物を用いた空気分離装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
空気から窒素、酸素を低温蒸留により分離して採取するためには空気分離装置が用いられ、空気分離装置は主に高圧塔と低圧塔と呼ばれる2つの蒸留塔から構成されている。この低圧塔では、塔内に供給された還流液が下降液となり、塔内の上昇ガスとの気液接触により流下しながら高沸点成分である酸素が濃縮し、塔底にて例えば、濃度99.5%以上の液体酸素が生成され、また上昇ガスは上昇しながら低沸点成分である窒素が濃縮し、塔頂にて窒素ガスが生成する。
【0003】
低圧塔には、下降液と上昇ガスを効率的に気液接触させるために、規則充填物が用いられる。規則充填物は、塔軸に対して特定の配向(波傾斜角)で波板加工された金属シート(波板シート)を塔断面に対して垂直に立て、各金属シートの波形の傾斜方向が交差するように複数枚を積層し、円筒状あるいはブロック状に形成されたものである。
【0004】
還流液は金属シートの波形部分に沿って流下し、上昇ガスはシート間の波山から形成される流路を上昇する。このような気液の流れから、規則充填物の比表面積(単位体積当たりの表面積)を大きくすると、気液が接触する面積が大きくなり、分離性能が向上し、塔高さを低くできる一方、ガスが通過できる空間は小さくなるので、還流液を巻き上げないように塔径を太くせざるを得ない。また、波傾斜角を水平に対して小さくすると気液の接触抵抗が大きくなり分離性能が高まり、塔高さを低くできる一方、圧力損失の増加を抑制するために塔径は太くなる。
【0005】
一般に低圧塔で用いられる規則充填物はアルミニウム製であるが、酸素濃度が高い塔底部では、充填物の酸素着火,燃焼の危険性を回避するという安全上の理由から、その板厚は少なくとも0.2mm以上が推奨されている。しかしながら、板厚が大きくなると、ガスが通過できる空間が減るため、塔径を太くし、塔高さを高くする必要があった。
【0006】
そこで、750m
2
/m
3
を超える比表面積であって0.1mm以下の板厚を有する銅製の規則充填物と、その上部に0.2mmよりも薄いアルミニウム製の規則充填物を用いることにより、酸素濃度が高い雰囲気下でも、酸素との反応性を極めて低く維持しつつ、ガスが通過できる空間を増加させることで塔径増大を抑制し、かつ塔高さを短くした低圧塔が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
独国特許出願公開第102013003417号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1記載の規則充填物のような材質に銅を用いると比較的高価となってしまうことに加え、規則充填物を銅とアルミニウムという異なる材質を用いて製作すると、材質が異なることに由来して機器調整等の手間が生じるという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、低圧塔の底部セクションに用いられる規則充填物がアルミニウム製であっても、高濃度酸素雰囲気中でも安全で、かつ、塔径を太くすることなく塔高さを低減した低圧塔を備えた空気分離装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の空気分離装置は、原料空気を低温蒸留することにより、窒素、酸素に分離して採取する空気分離装置であって、原料空気を高圧窒素ガスと高圧酸素富化液化空気とに分離する高圧塔と、前記高圧酸素富化液化空気を低圧窒素ガスと低圧液体酸素とに分離する低圧塔と、前記高圧窒素ガスと前記低圧塔の塔底液とを熱交換させて低圧塔の上昇ガスを生成する主凝縮器とを備え、前記低圧塔の底部セクションに規則充填物が充填され、前記規則充填物はアルミニウム製の波形シートを積層するものであって、前記波形シートは、板厚が0.2mm以上で、比表面積が750m
2
/m
3
以上で、水平に対して55°以上の波傾斜角で、波山頂部に山高さの60%以上の曲率円直径を有することを特徴としている。また、前記波形シートは、比表面積が1100m
2
/m
3
以下で、水平に対して75°以下の波傾斜角であると好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
大陽日酸株式会社
空気分離装置
9日前
大陽日酸株式会社
空気分離装置
2日前
大陽日酸株式会社
ヘリウム液化装置及びヘリウム液化装置の制御方法
2日前
個人
海水製氷システム
8日前
アクア株式会社
冷蔵庫
1日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
16日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
1日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
2日前
株式会社カンネツ
冷凍装置
7日前
株式会社カンネツ
冷凍装置
7日前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
24日前
アクア株式会社
冷蔵庫
29日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
16日前
シャープ株式会社
冷却庫
7日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
3日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
17日前
大陽日酸株式会社
空気分離装置
2日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
今日
フクシマガリレイ株式会社
冷却ユニット
3日前
シャープ株式会社
冷凍装置
7日前
住友重機械工業株式会社
極低温装置
15日前
アクア株式会社
冷蔵庫
22日前
アクア株式会社
冷蔵庫
10日前
アクア株式会社
冷蔵庫
10日前
株式会社前川製作所
フリーザ
1か月前
日産自動車株式会社
熱交換装置
1か月前
富士電機株式会社
電力量調整システム
16日前
株式会社前川製作所
フリーザ
1か月前
株式会社前川製作所
フリーザ
1か月前
株式会社前川製作所
フリーザ
1か月前
三菱電機株式会社
冷蔵庫
23日前
株式会社荏原製作所
熱源システム
16日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
冷蔵庫
21日前
シャープ株式会社
冷却庫および仕切り部材
14日前
株式会社AFREX
農作物保冷庫用冷蔵ユニット
21日前
続きを見る
他の特許を見る