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公開番号2025078097
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2024194745
出願日2024-11-06
発明の名称エソメプラゾール腸溶性製剤
出願人富士化学工業株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 31/4439 20060101AFI20250512BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】薬物の含量均一性、耐酸性及び安定性に優れるエソメプラゾール腸溶錠の製造に使用される、エソメプラゾール含有粒子状組成物を提供する。
【解決手段】(a)エソメプラゾール含有薬物核、(b)中間層及び(c)腸溶層を含むエソメプラゾール腸溶粒子の表面に粒子状の低溶解性糖類を担持してなるエソメプラゾール含有粒子状組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)エソメプラゾール含有薬物核、(b)中間層及び(c)腸溶層を含むエソメプラゾール腸溶粒子の表面に粒子状の低溶解性糖類を担持してなるエソメプラゾール含有粒子状組成物。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
低溶解性糖類の平均粒子径が20~300μmである、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
エソメプラゾール腸溶粒子100質量部に対して50~500質量部の低溶解性糖類を含有する、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
低溶解性糖類がD-マンニトール、エリスリトール及び乳糖から選ばれる1種以上である、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
低溶解性糖類がD-マンニトールである、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
D-マンニトールの晶質含量が、D-マンニトール全体に対してβ型結晶5~40質量%、α型結晶5~40質量%である、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
粒子状組成物の平均粒子径が400~2000μmである、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
腸溶層がメタクリル酸コポリマーLD、マクロゴール、モノステアリン酸グリセリン、ポリソルべート80及びクエン酸トリエチルから選ばれる1種以上を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
中間層がヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン及びステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種以上を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
請求項1~9に記載の組成物、崩壊剤及び滑沢剤を含む、エソメプラゾール腸溶錠。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な腸溶性のエソメプラゾール含有粒子状組成物、当該組成物を含む錠剤及びそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
エソメプラゾールは、ラセミ体であるオメプラゾールのS体であり、プロトンポンプインヒビター作用があり、エソメプラゾールマグネシウム水和物として胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの治療薬としてハードカプセルや懸濁用顆粒の形態で市販されている(非特許文献1)。エソメプラゾールは酸に不安定であるため、アルカリ塩にすること、腸溶製剤とすることなどの工夫がなされている。ハードカプセルや懸濁用顆粒は経口で服用しにくく、特にハードカプセルは喉への付着感、転がりやすいこと、製剤サイズが大きくなることから、服用しやすい形態として錠剤の形態が求められている。
【0003】
腸溶錠においては、腸溶層を十分に形成させることが必要であるが、錠剤製造時には0.3~5kNの圧力で打錠するため、破損を生じない十分な強度の腸溶皮膜の形成が必要である。これまでエソメプラゾール腸溶錠としては、例えば、糖の球状核にエソメプラゾールを担持させヒドロキシプロピルセルロースの分離層を設けメタクリル酸コポリマーで腸溶層を設けた腸溶顆粒を含む錠剤(特許文献1)、腸溶性高分子及びアクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマーを含む腸溶性皮膜で被覆した腸溶性顆粒(特許文献2)、腸溶性高分子とマクロゴールを含む腸溶層を有する腸溶顆粒を打錠した錠剤(特許文献3)、第1の遮蔽層、第2の遮蔽層、第1の腸溶層、中間層、第2の腸溶層及び4質量%以上のマンニトールを含む最外層を有する腸溶顆粒を含む口腔内崩壊錠(特許文献4)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第96/01623号
特開2020-55756号公報
特開2021-46372号公報
特開2022-24336号公報
【非特許文献】
【0005】
「ネキシウム(登録商標)カプセル10mg,20mg」医薬品インタビューフォーム,2024年6月改訂(改訂第16版)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、薬物の含量均一性、耐酸性及び安定性に優れるエソメプラゾール腸溶錠の製造に適する、エソメプラゾール含有粒子状組成物を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、エソメプラゾールを含む薬物核、中間層及び腸溶層を有する腸溶粒子の表面に粒子状の低溶解度糖類を担持した粒子状組成物が、含量均一性、耐酸性及び安定性が確保されたエソメプラゾール腸溶錠の製造に有用であることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の1)~15)に係るものである。
1)エソメプラゾール含有薬物核、(b)中間層及び(c)腸溶層を含むエソメプラゾール腸溶粒子の表面に粒子状の低溶解性糖類を担持してなるエソメプラゾール含有粒子状組成物。
2)低溶解性糖類の平均粒子径が20~300μmである、1)の組成物。
3)エソメプラゾール腸溶粒子100質量部に対して50~500質量部の低溶解性糖類を含有する、1)の組成物。
4)低溶解性糖類がD-マンニトール、エリスリトール及び乳糖から選ばれる1種以上である、1)の組成物。
5)低溶解性糖類がD-マンニトールである、1)の組成物。
6)D-マンニトールの晶質含量が、D-マンニトール全体に対してβ型結晶5~40質量%、α型結晶5~40質量%である、5)の組成物。
7)粒子状組成物の平均粒子径が400~2000μmである、1)の組成物。
8)腸溶層がメタクリル酸コポリマーLD、マクロゴール、モノステアリン酸グリセリン、ポリソルべート80及びクエン酸トリエチルから選ばれる1種以上を含む、1)の組成物。
9)中間層がヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン及びステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種以上を含む、1)の組成物。
10)1)~9)に記載の組成物、崩壊剤及び滑沢剤を含む、エソメプラゾール腸溶錠。
11)崩壊剤がクロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム及びカルボキシメチルスターチナトリウムから選ばれる1種以上である、10)の組成物。
12)滑沢剤がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びタルクから選ばれる1種以上である、10)の組成物。
13)前記エソメプラゾール腸溶粒子と低溶解性糖類の混合物に結合剤含有溶液を噴霧する工程、溶媒を除去する工程を含む、1)のエソメプラゾール含有粒子組成物の製造方法。
14)1)のエソメプラゾール含有粒子状組成物に、崩壊剤及び滑沢剤混合する工程、圧縮成型する工程を含む、エソメプラゾール腸溶錠の製造方法。
15)圧縮成型が35~50℃で行われる、14)記載の方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エソメプラゾールの含量均一性、耐酸性及び安定性が確保されたエソメプラゾール腸溶錠を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1のエソメプラゾール含有粒子状組成物のSEM写真。
実施例1のエソメプラゾール腸溶粒子のSEM写真。
Aは実施例1のエソメプラゾール含有粒子状組成物のXRDパターン、Bはエソメプラゾール腸溶粒子のXRDパターン。
Cは実施例1、3で用いたα、β型結晶、非晶質が混在したD-マンニトールのXRDパターン、Dはβ型結晶D-マンニトールのXRDパターン。
本発明のエソメプラゾール含有粒子状組成物の模式図(断面)。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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