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公開番号2025077976
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2024112923
出願日2024-06-26
発明の名称空調用輻射パネル
出願人個人,有限会社エコマ
代理人
主分類F24D 3/16 20060101AFI20250512BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】簡単な構成の基本パネルを複数連接して組立できる空調用輻射パネル。配管や空気抜き等の施工性に優れ、あらゆる負荷に対応できる対応性を備え、熱媒体の劣化を防止するとともに縦パイプの配列の工夫で高性能となる空調用輻射パネルを提供する。
【解決手段】熱媒体を循環する複数の縦パイプと、前記縦パイプの一方端に接続される上部接合部、上部接合部に連通する上部流量調整孔、及び外部と熱媒体を循環させる上部外部接続部が形成された上部ヘッダーと、前記縦パイプの他方端に接続される下部接合部、下部接合部に連通する下部流量調整孔、及び外部と熱媒体を循環させる下部外部接続部が形成された下部ヘッダーとを有し、前記上部若しくは前記下部外部接続部から導入された熱媒体を前記上部又は前記下部ヘッダーの一方から他方に向かって、前記上部流量調整孔と前記下部流量調整孔を介して前記縦パイプに同時に循環させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
複数の縦パイプと、前記複数の縦パイプの一方端に接続される上部接合部、この上部接合部に連通する上部流量調整孔、及び外部と熱媒体を循環させる上部外部接続部が形成された上部ヘッダーと、前記複数の縦パイプの他方端に接続される下部接合部、この下部接合部に連通する下部流量調整孔、及び外部と熱媒体を循環させる下部外部接続部が形成された下部ヘッダーとを有し、前記上部外部接続部若しくは前記下部外部接続部から導入された熱媒体を前記上部ヘッダー又は前記下部ヘッダーの一方から他方に向かって、前記上部流量調整孔と前記下部流量調整孔を介して前記複数の縦パイプに同時に循環させることを特徴とする空調用輻射パネル。
続きを表示（約 490 文字）【請求項２】
上部ヘッダーに熱媒体の出入口配管接続部と、空気抜き弁接続部を設けたことを特徴とする請求項１記載の空調用輻射パネル。
【請求項３】
複数の縦パイプを各々前後２列に配置し、前列縦パイプの間に後列縦パイプが配置するようにしたことを特徴とする請求項１又は請求項２記載の空調用輻射パネル。
【請求項４】
複数の一列の縦パイプの前面側にアルミパネルを設け、前記縦パイプ表面積の少なくとも略５０％が前記アルミパネルに接触するようにしたことを特徴とする請求項１又は請求項２記載の空調用輻射パネル。
【請求項５】
各縦パイプをアルミ三層管とした請求項１から請求項４のいずれかに記載の空調用輻射パネル。
【請求項６】
上部接合部及び下部接合部をワンタッチ継手としたことを特徴とする請求項１から請求項５のいずれかに記載の空調用パネル。
【請求項７】
上部接合部及び下部接合部が、前記上部ヘッダー及び下部ヘッダーに着脱可能に形成されたことを特徴とする請求項１から請求項６のいずれかに記載の空調用パネル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、輻射空調システムの一部として室内に設置され、循環供給される熱媒体によって輻射方式の冷房や暖房を行う空調用輻射パネルに関するものである。
続きを表示（約 2,500 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、輻射空調システムの一部として室内に設置され、循環供給される熱媒体によって輻射方式の冷房や暖房を行う空調用輻射パネルは、例えば、特許文献１に記載された空調用輻射パネルがある。
【０００３】
特許文献１の構成の空調用輻射パネルは、上下ヘッダー間に複数の縦パイプを連通した第１放熱パネルと第２放熱パネルを有し、両放熱パネルの上ヘッダーと下ヘッダーをそれぞれ連通して一体化するとともに、各パイプへの熱媒体の流通を制御するために複雑な流路を形成する樹脂製の輻射パネルとしている。
特許文献１の空調用輻射パネルの構成を図１０で説明する。同図において、（Ａ）は左側面図、（Ｂ）は第１放熱パネルの正面図、（Ｃ）は右側面図、（Ｄ）は第２放熱パネルの正面図を示す。特許文献１の構成は、上下ヘッダーＨ間に複数の縦パイプを連通した第１放熱パネルＰＮ１と第２放熱パネルＰＮ２とを有し、両放熱パネルの上ヘッダーと下ヘッダーをそれぞれ連接パイプＦで一体化するとともに、各パイプへの熱媒体の流通を制御するために複雑な流路を形成している。
その流路例を説明すると、入口パイプ（１０１）から集合管（１１２）を貫通し、第１放熱パネルＰＮ１の１本の縦パイプ（１０２）を通過して、第１放熱パネルＰＮ１の下部ヘッダー（１０３）に流入し、複数の縦パイプ（１０４）を経由して第１放熱パネルＰＮ１の上部ヘッダー（１０５）に流入し、この上部ヘッダー（１０５）から連接パイプ（１０６）を経由して、第２放熱パネルＰＮ２の上部ヘッダー（１０７）に流入し、第２放熱パネルＰＮ２の１本の縦パイプ（２０８）を通過して第２放熱パネルＰＮ２の下部ヘッダー（１０９）に流入し、第２放熱パネルＰＮ２の複数の縦パイプ（１１０）を通過して第２放熱パネルＰＮ２の上部ヘッダー（１０７）に流入し、連接パイプ（１１１）を経由して集合管（１１２）を通過して、流出管（１１３）から流出する構成としている。
【先行技術文献】
【０００４】
特許第５８１３０２７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１の空調用輻射パネルによれば、パネル内の空気抜きと各縦パイプへの均一分流の改善のために複雑な流路構成となっており、加工も複雑になりコストも高く、また、熱媒体の入口側と出口側には１本のみの縦パイプ通過部分があり圧力損失も大きくなる課題があった。
さらに、性能の違う放熱パネルを製作する場合は、それぞれの性能に応じた縦パイプ数を備えた第１放熱パネルと第２放熱パネル及びヘッダーや関連する部材と流路形成が必要となり、より複雑な生産管理となる課題があった。
そして、性能の違う輻射パネルをラインアップする場合、多くの種類のパネルを製作して在庫を準備必要があるとともに、より大きな性能の場所に対しては、複数台のパネルの使用が必要になる課題があった。
また、ヘッダーと各縦パイプの接合は樹脂ロウ付けとなっているが、工数が多くなるとともに、長期使用での漏れ発生の課題があった。
本発明は、簡単な構成にて上記課題を解決できる空調用輻射パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（１）本発明は上記目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えている。
第１の発明は、複数の縦パイプと、前記複数の縦パイプの一方端に接続される上部接合部、この上部接合部に連通する上部流量調整孔、及び外部と熱媒体を循環させる上部外部接続部が形成された上部ヘッダーと、前記複数の縦パイプの他方端に接続される下部接合部、この下部接合部に連通する下部流量調整孔、及び外部と熱媒体を循環させる下部外部接続部が形成された下部ヘッダーとを有し、前記上部外部接続部又は前記下部外部接続部から導入された熱媒体を前記上部ヘッダー又は前記下部ヘッダーの一方から他方に向かって、前記上部流量調整孔と前記下部流量調整孔を介して前記複数の縦パイプに同時に循環させることを特徴とする空調用輻射パネルであり、標準化された基本パネルを必要に応じた複数台をクウィックジョイント式のコネクタ等で簡単に連接して空調用輻射パネルとすることが可能となる。また、前記流量調整孔により各縦パイプへ熱媒体を同時に均一に循環し性能低下を防止することができる。
【０００７】
（２）第２の発明は、第１の発明において、上部ヘッダーに熱媒体の出入口配管接続部と、空気抜き弁接続部を設けたことを特徴とする空調用輻射パネルの基本パネルであり、出入口配管に設ける空気抜き弁に対して空気抜きがより簡単に確実にできるとともに、配管方法が設置場所に応じて選択でき施工が容易になる。
【０００８】
（３）第３の発明は、第１の発明又は第２の発明のいずれかにおいて、複数の縦パイプを各々前後２列に配置し、前列の縦パイプ間に後列の縦パイプが配置するようにしたことを特徴とする空調用輻射パネルであり、簡単な構成で輻射性能が向上する。
【０００９】
（４）第４の発明は、第１の発明、第２の発明又は第３の発明のいずれかにおいて、一列の複数の縦パイプを上部ヘッダーと下部ヘッダーに連接し、前記一列の複数の縦パイプの前面側にアルミパネルを設け、この縦パイプの表面積の少なくとも略５０％をアルミパネルに接触する空調用輻射パネルで、性能が向上しパネルのデザインも良くなる。
【００１０】
（５）第５の発明は、第１の発明、第２の発明、第３の発明又は第４の発明のいずれかにおいて、前記各縦パイプの内面と外面を樹脂とし両樹脂の間にアルミパイプを入れて三層化したアルミ三層管とした空調用輻射パネルで、縦パイプを樹脂管とした場合に生ずる空気中の酸素等の透過で熱媒体が劣化すること及び暖房時の熱で変形することを防止できる。
（【００１１】以降は省略されています）

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