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公開番号2025077045
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2025003471,2021578267
出願日2025-01-09,2020-07-02
発明の名称新生児FC受容体に対する低下した親和性を有する、CAIXに対する抗体
出願人テリックス ファーマシューティカルズ (イノベーションズ) ピーティーワイ リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/18 20060101AFI20250509BHJP(有機化学)
要約【課題】放射免疫療法において使用するためのクラスIgGの改変抗体を提供する。
【解決手段】野生型IgGと比較して1つ以上のアミノ酸置換を含む重鎖定常領域を含む抗CAIX抗体であって、1つ以上のアミノ酸置換は、新生児Fc受容体(FcRn)に対する抗体の親和性を低下させ、それによりクラスIgGの野生型抗体と比較して改変抗体の血清半減期を低下させる、抗CAIX抗体が提供される。FcRn結合を低下させる効果を有する1つ以上のアミノ酸改変は、位置His310、His433、His435、His436、Ile253から選択される。本発明の抗体は、放射免疫療法における使用に特に適している。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
放射免疫療法において使用するためのクラスIgGの改変抗体であって、前記クラスIgGの野生型抗体と比較して1つ以上のアミノ酸置換を有する重鎖定常領域を含み、前記1つ以上のアミノ酸置換は、新生児Fc受容体(FcRn)に対する前記抗体の親和性を低下させ、それによりクラスIgGの野生型抗体と比較して前記改変モノクローナル抗体の血清半減期を低下させる、改変抗体。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記1つ以上のアミノ酸置換は、前記重鎖定常領域における位置His310、His433、His435、His436、Ile253の1つ以上での置換から選択される、請求項1に記載の改変抗体。
【請求項3】
前記1つ以上のアミノ酸置換は、前記重鎖定常領域における位置His310又はHis435での置換を含み、好ましくは、前記アミノ酸置換は、His310及びHis435の両方におけるものである、請求項2に記載の改変抗体。
【請求項4】
(a)前記クラスIgGの野生型抗体と比較して、1つ以上のFcガンマ受容体に対する前記抗体の親和性を低下させる1つ以上のアミノ酸置換;及び/又は(b)前記クラスIgGの野生型抗体と比較して、前記改変抗体におけるCH1-CH2ヒンジ領域の安定性を増加させる1つ以上のアミノ酸置換を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の改変抗体。
【請求項5】
Fcガンマ受容体に対する前記抗体の親和性を低下させる前記1つ以上のアミノ酸置換は、位置Leu235におけるアミノ酸置換を含む、請求項4に記載の改変抗体。
【請求項6】
前記抗体における前記CH1-CH2ヒンジ領域の安定性を増加させる前記1つ以上のアミノ酸置換は、Ser228における置換を含む、請求項4又は5に記載の改変抗体。
【請求項7】
好ましくはリンカー又はキレーター部分を介して、放射性同位元素を含む診断又は治療剤にコンジュゲートされる、請求項1~6のいずれか一項に記載の改変抗体。
【請求項8】
放射性同位元素の形態の治療剤にコンジュゲートされる、請求項7に記載の改変抗体。
【請求項9】
前記放射性同位元素は、アクチニウム-225(
225
Ac)、アスタチン-211(
211
At)、ビスマス-212及びビスマス-213(
212
Bi、
213
Bi)、銅-64及び銅-67(
64
Cu、
67
Cu)、ガリウム-67及びガリウム-68(
67
Ga及び
68
Ga)、インジウム-111(
111
In)、ヨウ素-123、-124、-125又は-131(
123
I、
124
I、
125
I、
131
I)(
123
I)、鉛-212(
212
Pb)、ルテチウム-177(
177
Lu)、ラジウム-223(
223
Ra)、サマリウム-153(
153
Sm)、スカンジウム-44及びスカンジウム-47(
44
Sc、
47
Sc)、ストロンチウム-90(
90
Sr)、テクネチウム-99(
99m
Tc)、イットリウム-86及びイットリウム-90(
86
Y、
90
Y)並びにジルコニウム-89(
89
Zr)からなる群から選択される、請求項7又は8に記載の改変抗体。
【請求項10】
改変抗体であって、非改変形態の前記抗体のものと比較して又はクラスIgGの野生型抗体と比較して低下したFcRn結合親和性を有し、
- 重鎖定常領域であって、位置His310、His433、His435、His436及びIle253における1つ以上のアミノ酸残基は、前記非改変抗体又は前記クラスIgGの野生型抗体に存在する残基と異なる、重鎖定常領域
を含み;
前記非改変抗体は、炭酸アンヒドラーゼIX(CAIX)に特異的に結合し、前記抗体は、
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4-リンカー-FR1a-CDR1a-FR2a-CDR2a-FR3a-CDR3a-FR4a
を含み、ここで、
FR1、FR2、FR3及びFR4は、それぞれフレームワーク領域であり;
CDR1、CDR2及びCDR3は、それぞれ相補性決定領域であり;
FR1a、FR2a、FR3a及びFR4aは、それぞれフレームワーク領域であり;
CDR1a、CDR2a及びCDR3aは、それぞれ相補性決定領域であり;
前記相補性決定領域のいずれかの配列は、表2に記載のアミノ酸配列を有する、改変抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射免疫療法において使用するための、低下した血清半減期を有する抗体、組成物及び抗体、特に放射性同位元素にコンジュゲートされた抗体を生成するための方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【0002】
関連出願
本出願は、オーストラリア仮特許出願オーストラリア特許出願公開第2019902343号明細書からの優先権を主張し、この出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
放射線療法は、腫瘍療法の重要な形態である。腫瘍を処置するための放射線療法の様々な方法が開発されている。とりわけ、放射免疫療法(RAIT)は、放射線療法の提供に対する1つの新たなアプローチである。これは、抗体又は抗体断片を使用して放射性同位元素を特定の組織及び細胞に指向させ、それにより腫瘍処置の特異性を向上させ、毒性を低下させる。RAITは、低線量率放射線を使用することにより、その副作用を更に低下させる。
【0004】
健康な組織及び器官に対する放射線損傷は、放射線療法に関連した主要な問題である。このような損傷は、放射線発生活性酸素種に主に起因し、この活性酸素種は、核酸、炭水化物、脂質及びリポタンパク質などの機能的に重要な生物学的分子を酸化し、組織及び細胞を損傷する。活性酸素種は、多様な生物学的プロセス、例えば抗菌防御、炎症、発癌及び老化に関与する。体重減少に反映されるように、白血球(WBC)及び血小板数の減少並びに造血毒性などの骨髄抑制及び血球減少は、放射線障害の最も注目すべき結果である。この毒性は、RAITの放射線量を厳しく制限し、腫瘍処置の有効性を低下させる。
【0005】
放射線の造血毒性を軽減しようとする多くの方法が開発されている。幹細胞移植(SCT)及び骨髄移植(BMT)は、最も頻繁に用いられる方法である。しかしながら、これらのアプローチは、侵襲的で高価であり、処置を受けている個体のより長期の入院に寄与する可能性がある。
【0006】
他の方法には、免疫系を刺激するためのサイトカイン及び放射線曝露期間中に造血をオフにするためのHP5bのような血液調節タンパク質を使用することが含まれる。これらの方法は、小規模な研究において造血毒性に対処することにおいて様々な程度の成功を達成したが、ここでもまた、患者を更なる投薬及び処置に曝すことを必要とし、従って大部分が未使用のままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
放射線免疫療法に関連する毒性を軽減するための新しい方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書におけるいかなる先行技術への言及も、この先行技術が任意の管轄区域における共通の一般的知識の一部を形成すること、又はこの先行技術が、当業者により、他の先行技術と理解され、関連すると見なされ、且つ/若しくは組み合わされることが合理的に
期待され得ることの承認又は示唆ではない。
【0009】
本発明は、放射免疫療法において使用するためのクラスIgGの改変抗体を提供し、抗体は、クラスIgGの野生型抗体と比較して1つ以上のアミノ酸置換を有する重鎖定常領域を含み、1つ以上のアミノ酸置換は、新生児Fc受容体(FcRn)に対する抗体の親和性を低下させ、それによりクラスIgGの野生型抗体と比較して改変抗体の血清半減期を低下させる。
【0010】
一実施形態では、1つ以上のアミノ酸置換は、IgG分子の重鎖定常領域2(CH2)における置換から選択され、FcRnに対するIgG分子の親和性を低下させる。代替的に、1つ以上のアミノ酸置換は、IgG分子の重鎖定常領域3(CH3)に存在し得、それによりFcRnに対するIgG分子の親和性を低下させる。また更に、アミノ酸置換は、IgG分子のCH2領域における少なくとも1つの置換と、CH3領域における少なくとも1つの置換とを含み得、それにより、置換は、FcRnに対するIgGの親和性を低下させる。
(【0011】以降は省略されています)

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