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公開番号2025076587
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188212
出願日2023-11-02
発明の名称ヒーター用導電性積層体、立体成形ヒーター、成形体ヒーターおよびその製造方法
出願人artience株式会社
代理人
主分類H05K 1/02 20060101AFI20250509BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】本発明は、引張による凹凸面や曲面立体形状への変形を経ても発熱の面内均一性に優れ、高い安全性が実現可能なヒーター用導電性積層体用の、導電性組成物の提供を目的とする。
【解決手段】上記課題は、ヒーター用導電性積層体が、熱可塑性樹脂を含む基板と、導電層とを有し、
前記導電層が、樹脂(A)と、導電性微粒子(B)とを含有する導電性組成物の硬化物であり、
前記導電層の160 ℃ の雰囲気中での破断伸長率が、90~300%であり、
かつ前記導電層の160 ℃ の雰囲気中で、伸長率40%とした際の導電層の抵抗値の変化率(R40)と、伸長率80%とした際の導電層の抵抗値の変化率(R80)との比(R80/R40)が、5.0以下であることを満たす、ヒーター用導電性積層体によって解決できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
凹凸面または三次元曲面を含む、三次元形状に成形されるヒーター用導電性積層体であって、
前記ヒーター用導電性積層体が、熱可塑性樹脂を含む基板と、導電層とを有し、
前記導電層が、樹脂(A)と、導電性微粒子(B)とを含有する導電性組成物の硬化物であり、
前記導電層が、以下の(1)および(2)を満たすヒーター用導電性積層体。
(1)160 ℃ の雰囲気中での破断伸長率が90~300%である。
(2)160 ℃ の雰囲気中で、伸長率40%とした際の導電層の抵抗値の変化率(R
40
)と、伸長率80%とした際の導電層の抵抗値の変化率(R
80
)との比(R
80
/R
40
)が5.0以下である。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記導電層の、80℃の雰囲気中における1cmあたりの抵抗値(R
T80
)と、20℃の雰囲気中における1cmあたりの抵抗値(R
T20
)との比(R
T80
/R
T20
)が、2.0以下である、請求項1記載のヒーター用導電性積層体。
【請求項3】
前記導電性微粒子(B)が、アスペクト比20~80のフレーク状の導電性微粒子(B1)を含む、請求項1に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項4】
前記導電性微粒子(B)が、さらに連鎖球状の導電性微粒子(B2)を含む、請求項3に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項5】
前記導電性微粒子(B)が、銀粉、銅粉、銀コート粉、銅合金粉、導電性酸化物粉、およびカーボン微粒子からなる群より選択される、1種以上の導電性微粒子を含む、請求項1に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項6】
前記導電性組成物が、さらに架橋剤(C)を含む、請求項1に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項7】
前記架橋剤(C)が、3官能ブロックイソシアネート架橋剤を含む、請求項6に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項8】
前記樹脂(A)の含有率が、導電性組成物の固形分中、8~40質量%である、請求項1に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項9】
前記基板が、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン及び、ポリエチレンテレフタレートからなる群より選択されるフィルム、又はこれらの積層フィルムを含む、請求項1に記載の、ヒーター用導電性積層体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の、ヒーター用導電性積層体が、凹凸面または三次元曲面を含む三次元形状に成形された、立体成形ヒーター。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒーター用導電性積層体、立体成形ヒーター、成形体ヒーターおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、樹脂成形物と、当該樹脂成形物の一面に対して面一になるように埋め込まれた基板と、前記樹脂成形体と前記基板との間に配置された導電回路とを有する、特定の導電回路一体化成形品が開示されている。
特許文献1には、当該導電回路一体化成形品の製造方法として、特定の導電回路が形成された基板を射出成形用金型のキャビティ面に配置した後、溶融樹脂を射出して、樹脂成形体を射出成形することが記載されている。
特許文献1において、導電回路は、特定の透明金属薄膜をエッチングすることにより形成されている。
【0003】
エッチング法に代わる導電回路の形成方法として、導電性インキを用いた印刷方法が検討されている。導電性インキを印刷する手法によれば、エッチング法と比較して、煩雑な工程がなく、容易に導電回路を形成することができ、生産性が向上し、低コスト化を図ることができる。
例えば特許文献2には、スクリーン印刷によって高精細な導電性パターンを形成することが可能な低温処理型の導電性インキとして、特定の導電性微粒子と、特定のエポキシ樹脂とを含有する導電性インキが開示されている。スクリーン印刷によれば導電パターンの厚膜化が可能であり、導電パターン低抵抗化が実現できるとされている。
【0004】
また、特許文献3には、3次元的な立体感を表現することが可能な、加飾シートの製造方法として、透明樹脂層上にパターン状に印刷された印刷層を有する積層体と、基板上に装飾層を有する積層シートとを熱圧着させることにより、前記装飾層を前記印刷層のパターンに沿った凹凸形状とする方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献4には、基板上に導電性インキの印刷により導電性パターンが形成された成型フィルムの熱成形、および樹脂成型体との一体化を行うことで、樹脂成形物と前記基板との間に導電回路を有する、導電回路一体化成形品を得る方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-11691号公報
特開2011-252140号公報
特開2007-296848号公報
特開2019-189680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の手法によれば、成形物の表面に、容易に導電体を設けることができる。一方、凹凸面や曲面を有する成形物など、様々な形状の成形物表面に導電回路、とりわけ発熱機能を有するヒーター回路を形成したいという要望が高まっており、特に立体形状に追従しながらも高い導電性と、配線抵抗値の均一性が求められている。このような成形物表面に導電層を有する基板を張り合わせて導電回路を形成する場合、当該基板は成形物の表面形状に合わせて変形する必要がある。当該基板の変形時に、導電層においても部分的に大きな引張変形が生じることがある。当該引張変形により導電層の破断などが生じ、導電性の低下が問題となった。さらにそのような凹凸面や曲面を有する成形物上に導電回路を形成する際、前記の導電層を有する基板を変形させたのち、または変形させるのと同時に基板と前記成形物とを一体化することが必要となるが、この一体化工程において高温下で成形物と基板との間の変形性の違いに由来し発生するずり応力が導電回路に加わり、当該ずり応力によって導電層の導電性の低下が生じ、その結果ヒーター回路としての発熱性が損なわれることが問題となった。
これに対し、特許文献4の手法では熱成形プロセスへの耐性が導電インキ材料に付与されているため、上記の高温下におけるずり応力による導電性の低下の問題は解決されている。しかし一方で、特許文献4の手法で立体形状の成形物表面に形成された導電回路は、立体形状とするための熱成型プロセスにおいて、変形度の違いに伴って配線抵抗値に大きな差が生じることを抑制することができず、局所的に配線抵抗値が過大あるいは過小となり、致命的な発熱性の不均一が生じることがあった。すなわち、この導電回路一体化成形品を実用的な機器として長期間過酷な条件下で使用した場合、極端な場合には局所的に過熱状態を生じ、機器の安全性そのものが脅かされる可能性が問題となった。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、成形プロセスにおける引張力および高温下でのずり応力による、導電層の大幅な低下が抑制され、かつ成形後も変形度の大小によらずヒーター配線抵抗値の均質性に優れた導電層が組み込まれた、立体成形ヒーター及び成形体ヒーターであって、発熱の面内均一性に優れ安全性の高い立体成形ヒーター及び成形体ヒーター、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明におけるヒーター用導電性積層体は、
凹凸面または三次元曲面を含む、三次元形状に成形されるヒーター用導電性積層体であって、
ヒーター用導電性積層体が、熱可塑性樹脂を含む基板と、導電層とを有し、
前記導電層が、樹脂(A)と、導電性微粒子(B)とを含有する導電性組成物の硬化物であり、
前記導電層が、以下の(1)および(2)を満たす。
(1)160 ℃ の雰囲気中での破断伸長率が90 ~300%である。
(2)160 ℃ の雰囲気中で、伸長率40%とした際の導電層の抵抗値の変化率(R
40
)と、伸長率80%とした際の導電層の抵抗値の変化率(R
80
)との比(R
80
/R
40
)が5.0以下である。
【0010】
本発明におけるヒーター用導電性積層体の一実施形態は、前記導電層の80℃の雰囲気中における1cmあたりの抵抗値(R
T80
)と20℃の雰囲気中における1cmあたりの抵抗値/(R
T20
)との比(R
T80
/R
T20
)が、2.0以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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