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公開番号
2025076095
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023187816
出願日
2023-11-01
発明の名称
基質濃度の定量方法、基質濃度定量用キット、および試験紙
出願人
東洋濾紙株式会社
,
独立行政法人国立高等専門学校機構
代理人
弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
主分類
C12Q
1/26 20060101AFI20250508BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】測定者の主観に左右されずに安定した測定結果が得られる基質濃度の定量方法、基質濃度定量用キット、および試験紙を提供する。
【解決手段】本発明の基質濃度の定量方法は、被検試料中の基質濃度を定量する方法であって、前記基質に、この基質の酸化酵素を反応させて過酸化水素を生成させ、前記過酸化水素と亜硫酸塩との自己触媒反応により水素イオンを生じさせ、前記水素イオンの増加によるpH低下によってpH指示薬の色を変化させ、前記pH指示薬の色変化の時間に基づいて基質濃度を定量することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
被検試料中の基質濃度を定量する方法であって、
基質に、この基質の酸化酵素を反応させて過酸化水素を生成させ、
前記過酸化水素と亜硫酸塩との自己触媒反応により水素イオンを生じさせ、
前記水素イオンの増加によるpH低下によってpH指示薬の色を変化させ、
前記pH指示薬の色変化の時間に基づいて基質濃度を定量する
ことを特徴とする基質濃度の定量方法。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記基質は、アミノ酸である請求項1記載の基質濃度の定量方法。
【請求項3】
前記アミノ酸は、グルタミン酸である請求項2記載の基質濃度の定量方法。
【請求項4】
前記亜硫酸塩は、亜硫酸ナトリウムである請求項1~3のいずれか1項記載の基質濃度の定量方法。
【請求項5】
前記pH指示薬は、pH7前後に変色域を有する請求項1~3のいずれか1項記載の基質濃度の定量方法。
【請求項6】
前記pH指示薬は、ブロモチモールブルーである請求項5記載の基質濃度の定量方法。
【請求項7】
前記基質濃度の定量は、
前記pH指示薬の色変化に要する時間を計測し、計測された時間の長さに基づいて行う
請求項1~3のいずれか1項記載の基質濃度の定量方法。
【請求項8】
被検試料中の基質濃度を定量するための基質濃度定量用キットであって、
基質を含有する被検試料に、前記基質の酸化酵素を添加してなる溶液と、
液体浸透性の担体に、亜硫酸塩およびpH指示薬が担持されている試験紙と
を含むことを特徴とする基質濃度定量用キット。
【請求項9】
前記基質は、アミノ酸である請求項8記載の基質濃度定量用キット。
【請求項10】
前記アミノ酸は、グルタミン酸である請求項9記載の基質濃度定量用キット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、基質濃度の定量方法、基質濃度定量用キット、および試験紙に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
検体中の測定対象物を定量するために、酸化酵素を用いた反応が採用されている。具体的には、測定対象物を酸化する酸化酵素を作用させて過酸化水素を生成し、この過酸化水素を検出することによって、測定対象物の定量が行われる。過酸化水素の検出には、ペルオキシダーゼを用いる方法、カタラーゼを用いる方法、過酸化水素電極や酸素電極を用いる方法等がある。ペルオキシダーゼを用いる方法では色原体を用い、生成した色素を比色定量する方法が、迅速且つ簡便であるために広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5646323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基質等の測定対象物の濃度を、酸化酵素を用いて定量する従来の方法においては、色の濃淡の変化が観察されていた。例えば、ペルオキシターゼ用発色基質は、過酸化水素の存在により青緑色に発色する。色の濃淡の変化を測定者が目視により観察し、その結果に基づいて基質濃度が判定される。このため、測定結果は測定者の主観に依存することとなり、安定した測定結果を得ることが困難であった。
そこで本発明は、測定者の主観に左右されずに安定した測定結果が得られる基質濃度の定量方法、基質濃度定量用キット、および試験紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、亜硫酸塩と過酸化水素との自己触媒反応において反応終了までにpHが急激に変化することに着目し、酸化酵素反応を用いた基質濃度の定量に自己触媒反応を組み合わせることを見出した。自己触媒反応におけるpH変化を可視化することによって、測定者の主観を排除して基質濃度を定量し、安定した測定結果を得ることを可能とした。
【0006】
すなわち、本発明は、被検試料中の基質濃度を定量する方法であって、基質に、この基質の酸化酵素を反応させて過酸化水素を生成させ、前記過酸化水素と亜硫酸塩との自己触媒反応により水素イオンを生じさせ、前記水素イオンの増加によるpH低下によってpH指示薬の色を変化させ、前記pH指示薬の色変化の時間に基づいて基質濃度を定量することを特徴とする基質濃度の定量方法である。
【0007】
また、本発明は、被検試料中の基質濃度を定量するための基質濃度定量用キットであって、基質を含有する被検試料に、前記基質の酸化酵素を添加してなる溶液と、液体浸透性の担体に、亜硫酸塩およびpH指示薬が担持されている試験紙とを含むことを特徴とする基質濃度定量用キットである。
【0008】
さらに、本発明は、液体浸透性の担体に、亜硫酸塩およびpH指示薬が担持されていることを特徴とする試験紙である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、測定者の主観に左右されずに安定した測定結果が得られる基質濃度の定量方法、基質濃度定量用キット、および試験紙を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の定量方法は、被検試料中の基質濃度を定量するために用いられる。被検試料としては、例えば、酸化酵素と反応する成分を含む試料である限り特に限定されず、例えば、生体由来試料(血液、尿、唾液、涙など)、および食飲料品(栄養ドリンク、アミノ酸飲料など)が挙げられる。また、基質としては、例えば、アミノ酸、特にグルタミン酸等が挙げられる。本発明の定量方法は、特にグルタミン酸の定量に有効に用いられる。
(【0011】以降は省略されています)
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