TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025074131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2025028725,2023131499
出願日2025-02-26,2020-03-25
発明の名称細胞操作方法
出願人株式会社ニコン
代理人個人,個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20250502BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】接着細胞を固相から剥離する新たな技術を提供する。
【解決手段】細胞を液体中で培養する工程と、気体を導入可能な流路を前記液体中に配置する工程と、前記流路の端部に気泡を形成する工程と、前記気泡に前記細胞を付着させる工程と、を含む、細胞操作方法。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
固相上に配置される細胞を含む液体中に先端部が配置される流路と、
前記流路に導入又は前記流路から排出する気体の体積、および前記細胞と前記流路との距離の少なくとも一方を制御する制御部と、を備え、
前記細胞は、接着細胞であり、
前記制御部は、前記気体の体積および前記細胞と前記流路との距離の少なくとも一方を制御して、前記先端部に形成し保持される気泡の気液界面を、前記細胞に接した状態で前記固相に沿って移動させ、
前記先端部に形成し保持される気泡の気液界面を、前記細胞に接した状態で前記固相に沿って移動させることで、前記細胞を前記固相上から剥離する、
生物体操作装置。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記先端部に形成し保持される気泡の気液界面を、前記細胞に接した状態で前記固相に沿って移動させたのち、前記流路の気体を排出することで前記流路を介して前記細胞を回収する、
請求項1に記載の生物体操作装置。
【請求項3】
容器に液体と、固相上に配置された細胞と、を収容する工程と、
流路を前記液体中に先端部が配置する工程と、
前記流路に導入又は前記流路から排出する気体の体積および前記細胞と前記流路との距離の少なくとも一方を制御する制御工程と、を備え、
前記細胞は、接着細胞であり、
前記制御工程は、前記気体の体積および前記細胞と前記流路との距離の少なくとも一方を制御して、前記先端部に形成し保持される気泡の気液界面を、前記細胞に接した状態で前記固相に沿って移動させ、
前記制御工程は、前記先端部に形成し保持される気泡の気液界面を、前記細胞に接した状態で前記固相に沿って移動させることで、前記細胞を前記固相上から剥離する、
生物体操作方法。
【請求項4】
前記制御工程は、前記流路から排出する気体を制御し、前記先端部に形成し保持される気泡の気液界面を、前記細胞に接した状態で前記固相に沿って移動させたのち、前記流路の気体を排出することで前記流路を介して前記細胞を回収する、
請求項3に記載の生物体操作方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は生物体操作装置及び生物体操作方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、細胞培養において、シャーレ等の培養容器に接着した細胞を剥離する場合には、トリプシンやコラゲナーゼ等のタンパク質分解酵素が用いられている。タンパク質分解酵素は、培養容器内壁面に細胞を付着させているインテグリン等の接着因子や、細胞同士を接着させているカドヘリン等の接着因子を切断するため、培養容器に接着した細胞を剥離させることができる。また、足場材料を局所的に加熱するとともに、衝撃波を照射して細胞を剥離する方法と装置も提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-112923号公報
【0004】
しかしながら、タンパク質分解酵素を用いる場合、容器内の細胞がすべて剥離され、選択的に剥離することができない。また、足場材料を局所的に加熱する方法は、予め所定の足場材料でコーティングした培養容器を用いなければならず、衝撃波を与える方法は、大掛かりな装置が必要である。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態に係る、接着操作方法は、細胞を液体中で培養する工程と、気体を導入可能な流路を前記液体中に配置する工程と、前記流路の端部に気泡を形成する工程と、前記気泡に前記細胞を付着させる工程とを含む。
【0006】
一実施形態に係る、細胞操作デバイスは、液体中で培養された細胞を剥離し、気泡に付着させる細胞操作デバイスであって、前記液体中に配置され、前記液体中に気体を導入可能な流路と、を備え、前記流路の端部に前記気泡を形成可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
細胞培養容器の一例を示す写真である。
(a)~(c)は、一実施形態に係る細胞剥離デバイス(細胞操作デバイス)の構造を示す模式図である。
(a)~(c)は、一実施形態に係る細胞剥離デバイスの構造を示す模式図である。
(a)~(c)は、一実施形態に係る細胞剥離デバイスの構造を示す模式図である。
(a)~(c)は、細胞を剥離する方法(細胞操作方法)の一例を説明する模式図である。
(a)及び(b)は、細胞を剥離する方法の一例を説明する模式図である。
(a)及び(b)は、細胞を剥離する方法の一例を説明する模式図である。
(a)及び(b)は、細胞を剥離する方法の一例を説明する模式図である。
(a)~(e)は、実験例1において、細胞培養容器の流路を撮影した顕微鏡写真である。
(a)~(c)は、実験例2において、細胞の剥離実験の様子を撮影した顕微鏡写真である。
(a)~(c)は、実験例3において、細胞の剥離実験の様子を撮影した顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一又は対応する符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図における寸法比は、説明のため誇張している部分があり、必ずしも実際の寸法比とは一致しない。
【0009】
[細胞を操作する方法(第1実施形態)]
一実施形態において、本発明は、細胞を液体中で培養する工程と、気体を導入可能な流路を前記液体中に配置する工程と、前記流路の端部に気泡を形成する工程と、前記気泡に前記細胞を付着させる工程と、を含む、細胞操作方法を提供する。本実施形態の方法は、固相の表面で培養された接着細胞に、気体と液体の界面を接触させることと、前記界面を前記表面に沿って移動させることと、を含む、前記接着細胞を前記固相から剥離する方法であるということもできる。
【0010】
実施例において後述するように、発明者らは、本実施形態の方法により、タンパク質分解酵素等を用いることなく、接着細胞を固相から剥離することができることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社ニコン
撮像素子および撮像装置
2日前
株式会社ニコン
撮像装置
2日前
株式会社ニコン
撮像素子
2日前
株式会社ニコン
アクセサリ
6日前
株式会社ニコン
振動波モータ
6日前
株式会社ニコン
光学装置および加工装置
9日前
株式会社ニコン
眼科装置、眼科装置の制御方法及びプログラム
6日前
株式会社ニコン
変倍光学系、光学機器および変倍光学系の製造方法
6日前
合同酒精株式会社
麦汁の製造方法
1か月前
池田食研株式会社
RNAの合成方法
1か月前
東洋紡株式会社
細菌からの核酸抽出法
2か月前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
15日前
東洋紡株式会社
ウイルスからの核酸抽出法
2か月前
熊本県
低褐変レタスとその作製方法
2か月前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
22日前
国立大学法人山梨大学
受精胚の選別方法及び装置
2か月前
朝日酒造 株式会社
発泡性清酒の製造方法
2か月前
テルモ株式会社
液体除去器具
3か月前
セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド
C7、C12、およびC16置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン発生抑制装置
1か月前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
15日前
大和ハウス工業株式会社
藻類培養システム
1か月前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
10日前
株式会社アテクト
培養シート
1か月前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
10日前
テルモ株式会社
移植用デバイス
3か月前
株式会社ユーグレナ
観察用遠隔制御装置
3か月前
テルモ株式会社
積層体および移植片の輸送方法
3か月前
住友化学株式会社
細胞用基材
2か月前
住友化学株式会社
細胞用基材
2か月前
学校法人慈恵大学
培養皿用の定規
2か月前
日本臓器製薬株式会社
髄核細胞の培養方法
2か月前
三井化学株式会社
作業用装置
2か月前
住友化学株式会社
細胞チップ
1か月前
国立大学法人愛媛大学
ASC欠損非ヒト哺乳動物
3か月前
TOA株式会社
化粧品の保存効力試験方法
3か月前
続きを見る