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公開番号
2025072744
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-12
出願番号
2023183027
出願日
2023-10-25
発明の名称
流路構造、流路構造製造方法
出願人
学校法人立命館
,
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
個人
,
個人
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20250501BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】簡易な手法で粒子間の間隔を等間隔にすることができ、これによって、装置の動作速度を向上させることができる流路構造を提供する。
【解決手段】測定対象である細胞CEを含むサンプル液L2が流れるマイクロ流路1がある。このマイクロ流路1内の内壁面に、一定間隔置きに凹孔1cが設けられている。この凹孔1c内には、細胞CEが入り込むことができるようになっている。そして、サンプル液L2の流速を変化させることにより、凹孔1c内に渦L2aを発生させて、細胞CEを凹孔1c内に捕獲するようにしている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
測定対象である粒子を含む流体が流れる流路内の内壁面に、一定間隔置きに設けられる凹孔を有し、
前記凹孔内には、前記粒子が入り込むことができると共に、前記流体の流速を変化させることにより、前記凹孔内に渦を発生させることができる流路構造。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記流路内の内壁面に一定間隔置きに設けられている凹孔と対向する内壁面に、前記粒子を前記凹孔内に誘導する誘導部材が設けられている請求項1に記載の流路構造。
【請求項3】
前記流路内の内壁面に一定間隔置きに設けられている凹孔と対向する内壁面に、誘導路を設け、
前記誘導路内に所定の流体を流し込むことによって、前記粒子を前記凹孔内に誘導してなる請求項1に記載の流路構造。
【請求項4】
前記測定対象である粒子を含む流体が流れる流路は、マイクロ流路である請求項1に記載の流路構造。
【請求項5】
前記測定対象である粒子を含む流体が流れる流路は、チューブ状に形成されてなる請求項1に記載の流路構造。
【請求項6】
前記測定対象である粒子を含む流体が流れる流路は、円弧状に形成されると共に、上面に所定の板が設置されてなる請求項1に記載の流路構造。
【請求項7】
前記チューブ状に形成されている流路の外周壁面には、一定間隔置きに突起が設けられている請求項5に記載の流路構造。
【請求項8】
前記円弧状に形成されている流路の外周壁面には、一定間隔置きに突起が設けられている請求項6に記載の流路構造。
【請求項9】
請求項5又は6に記載の流路構造における前記測定対象である粒子を含む流体が流れる流路を製造するにあたっては、少なくとも一方の面に一定間隔置きに凹孔が設けられた延伸可能な弾性体からなる基材を所定方向に延伸することで、該基材をチューブ状又は円弧状に形成し、これによって、前記測定対象である粒子を含む流体が流れる流路を製造してなる流路構造製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路構造、流路構造製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
細胞の大きさ、細胞の種類、細胞周期など細胞の特徴を測定する技術としてフローサイトメトリーが知られている(例えば、非特許文献1参照)。このフローサイトメトリーと呼ばれる分析手法に用いられる分析装置として、フローサイトメーターが知られている。このフローサイトメーターは、細胞1つずつをマイクロ流路中で一列に並べ、レーザー光を当てて散乱光信号や蛍光信号や画像情報を取得することにより細胞1つずつの情報を取得するというものである。
【0003】
かくして、このようなフローサイトメーターで細胞を測定する際に、細胞1つずつをシース液中で一列に並べるために採用されているフローセルという構成が知られている。このフローセルについて、図9(a)を参照して具体的に説明する。
【0004】
図9(a)に示すフローセル100は、尻すぼみ状のフローチャンバ101と、フローチャンバ101の中心内部に設けられているマイクロ流路102とで、構成されている。そして、このフローチャンバ101内に、図9(a)に示すように、シース液L1を一定の流速で流入させる。さらに、その状態で、複数の測定対象である細胞CEを含むサンプル液L2を、マイクロ流路102内に流入させる。これにより、サンプル液L2の流れを包むようなシース液L1の流れを作ることができる。この状態で、サンプル液L2の流れの圧力を、シース液L1の流れの圧力より少し低くすると、層流を形成する過程で流体力学的絞り込みが生じ、非常に細いサンプル液L2の流れを作ることができる。これにより、サンプル液L2中の複数の細胞CEを一列に並べて非常に限られた流路に連続的に流すことができる。したがって、集光されたレーザービームを、この細い流れに照射することによって、細胞CEを1個ずつ高感度、高分解能、高速に測定することができるというものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
"フローサイトメトリー入門講座 | フローサイトメトリーの原理、基礎や一般的なプロトコルを解説"、[online]、コスモ・バイオ株式会社、[2023年10月10日検索]、インターネット(https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/Introduction-flow-cytometry.asp?entry_id=35004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図9(a)に示すマイクロ流路102に複数の細胞CEが流れてくるタイミングは、ポアソン分布に従うため、細胞CE間距離が平均の10倍以上短くなったり、長くなったりすることがある。この点、詳しく説明すると、図9(b)に示すように、複数の細胞CEを含むサンプル液L2は、矢印Y1方向に流れている。この際、図9(b)に示す細胞CE間の間隔S1は、平均的な間隔より短くなっており、図9(b)に示す細胞CE間の間隔S2は、平均的な間隔より長くなっている。そのため、このような現象が発生すると、フローサイトメーターの動作速度が低下することとなる。この点、図10を用いて詳しく説明する。
【0007】
図10は、フローサイトメーターにおける最新の細胞分取装置(A. Isozaki et al., “Intelligent image‐activated cell sorting 2.0,” Lab on a Chip 20, 2263‐2273, 2020.参照)の動作条件を基にして細胞分取成功率を、1イベントにかかる細胞分取装置の動作時間の関数として表したグラフ図である。なお、このグラフ図におけるNは、1秒間に処理することができる細胞数(以下、スループットという)を表している。
【0008】
例えば、スループット1000eps(events per second)で実験を行って細胞分取成功率を95%に保とうとすると、図10に示すように、細胞分取装置の動作時間を0.1ms程度まで高速化しなければならないこととなる。
【0009】
ここで、スループット1000epsのときの細胞CEの平均間隔は、1msであるため、細胞CEを等間隔で流しさえすれば、細胞分取装置の動作時間は、1msで良いはずである。しかしながら、実際は、ポアソン分布に従うため、細胞CE間距離が平均の10倍以上短くなったり、長くなったりすることがある。そのため、これを確率的に計算すると、図10に示すように、等間隔の場合に要求される性能の10倍高性能な細胞分取装置が必要という事になる。それゆえ、図9(b)に示すような現象が発生すると、フローサイトメーターの動作速度が低下することとなる。
【0010】
しかしながら、逆に言えば、細胞CEを等間隔で流すことができさえすれば、同じ装置であっても、10倍のスループットで動作させることができるという事である。つまり、フローサイトメーターの動作速度を向上させることができるという事である。
(【0011】以降は省略されています)
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