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公開番号
2024108973
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-13
出願番号
2023013671
出願日
2023-01-31
発明の名称
保水性材料及び気化冷却器
出願人
株式会社ナノジャパン
,
学校法人立命館
代理人
主分類
C04B
38/00 20060101AFI20240805BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】優れた多孔質構造を有し、良好な捕集蓄積機能及び優れた保水蒸散性を備えた保水性材料を提供することを目的とする。
【解決手段】多孔質構造を含む保水性材料であって、前記多孔質構造が、管状微粒子の一部及び/又は全部によって構成され、前記管状微粒子が側面に前記多孔質構造の細孔を有し、前記細孔の形状が略円柱状又は六角形以上の多角形からなる略多角柱状であり、前記細孔が貫通孔である保水性材料を、建築物の屋上、公園の散歩道、神社や寺の境内、又は参道等に適用する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
多孔質構造を含む保水性材料であって、前記多孔質構造が、管状微粒子の一部及び/又は全部によって構成されていることを特徴とする保水性材料。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
前記管状微粒子が側面に前記多孔質構造の細孔を有している請求項1記載の保水性材料。
【請求項3】
前記細孔の形状が略円柱状又は六角形以上の多角形からなる略多角柱状である請求項2記載の保水性材料。
【請求項4】
前記細孔の形状が略円柱状である請求項2記載の保水性材料。
【請求項5】
前記細孔が貫通孔である請求項2記載の保水性材料。
【請求項6】
前記管状微粒子の平均内径が、5~20μmの範囲内にある請求項1記載の保水性材料。
【請求項7】
前記管状微粒子の管の開口形状が略円状である請求項1記載の保水性材料。
【請求項8】
前記細孔の平均孔径が、0.5~2μmの範囲内にある請求項2記載の保水性材料。
【請求項9】
前記細孔の深さと管の長さの比が、1:10~1:1000の範囲内である請求項8記載の保水性材料。
【請求項10】
平均粒径が10μm~100μmである請求項1記載の保水性材料。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保水性材料及び前記保水性材料を用いた気化冷却器に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
多孔質体は、優れた濾過機能や分離機能を実現できるので、従来、これら適用について多くの改良がなされ、種々検討されている。
近年においては、合成高分子からなる多孔質体ではなく、環境に優しく、豊富に天然資源として存在する珪藻土等の多孔質体を除湿等に用いたり、不純物を取り除くためのフィルター等に適用したりすることが検討されている。
【0003】
特許文献1や2には、珪藻土等の多孔質体を用いて、調湿したり、水をろ過したり、消臭したりすることが記載されている。しかしながら、これらはいずれも吸湿性や吸着性はあるものの、被処理物である外気や被処理水等の影響を受け、一時的に湿度を下げたり、一時的に不純物を吸着させたりするものであり、水分や不純物の捕集蓄積機能はなく、必ずしも満足のいくものではなかった。なお、これら一時的な効果については珪藻土の多孔質体を用いる際に、珪藻土の粉砕工程において、多孔質構造までも粉砕されてしまっている場合が多く、わずかに残った珪藻土の多孔質構造と粉砕物の隙間によって形成される多孔質構造によるものだと思われる。
そのため、被処理物である外気や被処理水等の影響を受けずに、また、一時的にではなく、例えば、50%前後の湿度に調節できるような断湿性や不純物を捕集蓄積できる不純物捕集蓄積機能を備えたものが待ち望まれていた。
また、調湿性や消臭性などの機能を発揮させるため、例えば、建築構造物の内壁などに珪藻土等の多孔質体を、レンガなどを含むタイルとして用いることが検討されている。しかしながら、従来の珪藻土のタイルは、石膏を含めることで強度を上げているが、水を含むと膨張し亀裂が生じるといった問題があった。また、従来の珪藻土のタイルでは、珪藻土の多孔質構造が添加剤で塞がれ、珪藻土の多孔質構造特有の機能が発揮できないといった問題があった。
【0004】
また、近年、人工が集中した都市に特有の問題が顕在化され、社会問題となってきている。その一つに、人口が集中している都市部の気温が、その周辺の非都市部に比べて異常な高温を示すヒートアイランドと呼ばれる現象があり、これによって引き起こされると考えられる地球の温暖化など様々な問題が指摘されている。例えば、都市型集中豪雨もその一つであり、急速に進んでいるヒートアイランド現象が一因していると考えられている。ところで、都市の地面は、その大部分が、水を吸収することができないアスファルトやコンクリートで舗装されており、雨水を下水管や雨水管で流すことを基本としていることから、都市型水害の発生が問題になっている。特に、先述した都市型集中豪雨が起こった場合には、下水管や雨水管では雨水を処理しきれず、近年の都市型水害が頻発する原因となることも少なくない。これらの課題は、特に、人口が密集している大都市において顕著である。
【0005】
ヒートアイランド現象の原因として、開発によって生じた緑地や水辺、裸地などの減少や、舗装によって生じた、降雨の地面への浸透量減少、土中の保水力低下、ひいては蒸発・蒸散量の減少が挙げられている。また、ヒートアイランドが進めば進むほど、冷房需要が増加し、それが排熱の増加を招いて、ヒートアイランドをさらに促進させるという悪循環も指摘されている。
【0006】
ヒートアイランド対策のために、建物の屋上を緑化することが行われている。しかしながら、屋上緑化は、植物を植える際に、種々のコストがかかることに加えて、緑化状態を快適に維持するためには、その後の管理が不可欠であり、永続的に、多大な努力を個々に強いるという問題がある。また、相当量の土壌を必要とし、これを屋上に配置することは建物への負担が大きく、その手間やコストもさることながら、建物の構造自体をその重量に耐え得る頑強なものにする必要がある。このため、屋上緑化は、全ての建物で採用できる簡便な方策とは言えず、ヒートアイランド現象の緩和に資する、より簡便な方策の開発が待たれている。近年においては、より簡便な方策として保水性パネルを用いた屋上床構造が検討されている。
【0007】
しかしながら、特許文献3の保水性パネルは、気化熱による冷却性能があまりよくなく、また、建物の強度等にも負荷を与えるものであり、また、防水性層の上に空気層と基板層と保水材層とを積層しなければならず、設置が困難であり、特に保水材層と基板層との間に3~5mmの空間層と基板層表面に細かい凹凸を形成する必要があり、現実的に実用できるものではなく、まだまだ満足のいくものではなかった。なお、従来の珪藻土を保水性パネルとして用いることも考えられるが、従来の珪藻土を用いた保水性パネルは、強度が弱く、耐摩耗性もなく、焼成により、強度を向上させると保水性が喪失してしまうといった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-55712号公報
特開2013-255862号公報
特許第5492589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、優れた多孔質構造を有し、良好な捕集蓄積機能及び優れた保水蒸散性を備えた保水性材料及び前記保水性材料を用いた気化冷却器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、多孔質構造を含む保水性材料であって、前記多孔質構造が、管状微粒子の一部及び/又は全部によって構成されている保水性材料が、優れた保水蒸散性、優れた気化冷却機能、優れた気化冷却持続性、良好な強度及び良好な耐摩耗性等を備えていることを知見し、このような保水性材料が、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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