TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024176663
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023095391
出願日
2023-06-09
発明の名称
周波数シンセサイザ及び無線通信装置
出願人
学校法人立命館
代理人
個人
,
個人
主分類
H03B
28/00 20060101AFI20241212BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】位相を高速に切り換え可能でありながら、従来よりも小さな回路規模及び消費電力を有する周波数シンセサイザを提供する。
【解決手段】アキュムレータ12は、クロック信号に応じて所定範囲内において予め決められたステップ幅で増大又は減少するカウント値を生成する。ディジタル/アナログ変換器13-1,13-2は、カウント値に応じて増大又は減少するランプ電圧を生成する。基準電圧回路15-1,15-2は、複数の基準電圧を生成する。信号生成回路14-1,14-2は、ランプ電圧及び複数の基準電圧に基づいて、互いに異なる位相を有する出力周波数信号をそれぞれ生成する。複数の信号生成回路14-1,14-2のそれぞれは、ランプ電圧に応じて正弦波又は余弦波に類似した波形で変化する信号レベルを有する出力周波数信号をアナログ信号処理により生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
クロック信号に応じて所定範囲内において予め決められたステップ幅で増大又は減少するカウント値を生成するアキュムレータと、
前記カウント値に応じて増大又は減少するランプ電圧を生成する少なくとも1つの第1のディジタル/アナログ変換器と、
複数の基準電圧を生成する少なくとも1つの基準電圧回路と、
前記ランプ電圧及び前記複数の基準電圧に基づいて、互いに異なる位相を有する出力周波数信号をそれぞれ生成する複数の信号生成回路とを備え、
前記複数の信号生成回路のそれぞれは、前記ランプ電圧に応じて正弦波又は余弦波に類似した波形で変化する信号レベルを有する出力周波数信号をアナログ信号処理により生成し、
前記第1のディジタル/アナログ変換器及び前記基準電圧回路は、前記信号生成回路ごとに異なるランプ電圧と、前記複数の信号生成回路の間で共通の前記複数の基準電圧とを前記複数の信号生成回路に供給するか、又は、前記複数の信号生成回路の間で共通のランプ電圧と、前記信号生成回路ごとに異なる組み合わせの電圧を含む前記複数の基準電圧とを前記複数の信号生成回路に供給する、
周波数シンセサイザ。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記少なくとも1つの基準電圧回路のそれぞれは、前記複数の基準電圧を生成する分圧抵抗を備える、
請求項1記載の周波数シンセサイザ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの基準電圧回路のそれぞれは、複数の電圧設定値に応じた大きさを有する前記複数の基準電圧を生成する複数の第2のディジタル/アナログ変換器を備え、
前記第2のディジタル/アナログ変換器は、前記第1のディジタル/アナログ変換器の構成要素及びレイアウトと少なくとも部分的に同じ構成要素及びレイアウトを有する、
請求項1記載の周波数シンセサイザ。
【請求項4】
前記周波数シンセサイザは、
複数の第1のディジタル/アナログ変換器と、
前記第1のディジタル/アナログ変換器ごとに異なるカウント値を供給するように、前記カウント値に位相設定値を加算する少なくとも1つの第1の加算器とを備える、
請求項1~3のうちの1つに記載の周波数シンセサイザ。
【請求項5】
前記周波数シンセサイザは、
複数の第1のディジタル/アナログ変換器と、
前記信号生成回路ごとに異なるランプ電圧を供給するように、位相設定値に応じた大きさを有する第1のバイアス電圧を生成し、前記複数の第1のディジタル/アナログ変換器のうちの少なくとも1つによって生成された前記ランプ電圧に前記第1のバイアス電圧を加算する少なくとも1つの第3のディジタル/アナログ変換器とを備え、
前記第3のディジタル/アナログ変換器は、前記第1のディジタル/アナログ変換器の構成要素及びレイアウトと少なくとも部分的に同じ構成要素及びレイアウトを有する、
請求項1~3のうちの1つに記載の周波数シンセサイザ。
【請求項6】
前記周波数シンセサイザは、
1つの第1のディジタル/アナログ変換器と、
複数の基準電圧回路とを備え、
前記複数の基準電圧回路のそれぞれは、複数の電圧設定値に応じた大きさを有する前記複数の基準電圧を生成する複数の第2のディジタル/アナログ変換器を備え、
前記複数の基準電圧回路のうちの少なくとも1つは、前記基準電圧回路ごとに異なる電圧設定値を供給するように、前記複数の電圧設定値に位相設定値を加算する複数の第2の加算器とを備え、
前記第2のディジタル/アナログ変換器は、前記第1のディジタル/アナログ変換器の構成要素及びレイアウトと少なくとも部分的に同じ構成要素及びレイアウトを有する、
請求項1記載の周波数シンセサイザ。
【請求項7】
前記周波数シンセサイザは、
1つの第1のディジタル/アナログ変換器と、
複数の基準電圧回路とを備え、
前記複数の基準電圧回路のそれぞれは、複数の電圧設定値に応じた大きさを有する前記複数の基準電圧を生成する複数の第2のディジタル/アナログ変換器を備え、
前記複数の基準電圧回路のうちの少なくとも1つは、前記信号生成回路ごとに異なる基準電圧を供給するように、位相設定値に応じた大きさを有する第2のバイアス電圧を生成し、前記複数の第2のディジタル/アナログ変換器によって生成された前記基準電圧に前記第2のバイアス電圧を加算する複数の第4のディジタル/アナログ変換器とを備え、
前記第2及び第4のディジタル/アナログ変換器は、前記第1のディジタル/アナログ変換器の構成要素及びレイアウトと少なくとも部分的に同じ構成要素及びレイアウトを有する、
請求項1記載の周波数シンセサイザ。
【請求項8】
前記複数の信号生成回路のそれぞれは、
前記ランプ電圧を第1の基準電圧に対して比較して第1の差動出力信号を生成する第1の差動増幅器と、
前記ランプ電圧を前記第1の基準電圧より高い第2の基準電圧に対して比較して第2の差動出力信号を生成する第2の差動増幅器と、
前記ランプ電圧を前記第2の基準電圧より高い第3の基準電圧に対して比較して第3の差動出力信号を生成する第3の差動増幅器とを備え、
前記出力周波数信号は、前記第1及び第3の差動出力信号と、前記第2の差動出力信号の反転信号との和である、
請求項1記載の周波数シンセサイザ。
【請求項9】
前記第1~第3の差動増幅器のそれぞれは、一対のバイポーラトランジスタ又は一対の電界効果トランジスタを備える、
請求項8記載の周波数シンセサイザ。
【請求項10】
請求項1記載の周波数シンセサイザを備える、
無線通信装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、周波数シンセサイザ及びそれを備えた無線通信装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
第5世代移動通信システム(5G)が実用化され、続いて、第6世代移動通信システム(6G)の開発が進められている。6Gでは、更なる大容量化のために、ミリ波及びテラヘルツ波の利用が検討されている。周波数が高くなると電波が伝搬しにくくなるので、ビームを集中させて通信距離を延ばすために、フェーズドアレーアンテナの採用が広く検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
"A Technical Tutorial on Digital Signal Synthesis", Analog Devices, Inc., 1999 [令和3年11月30日検索], インターネット<URL:https://www.analog.com/media/en/training-seminars/design-handbooks/Technical-Tutorial-DDS/technical-tutorial-DDS.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フェーズドアレーアンテナを用いて移動体を高速に探したり、高速移動体をトラッキングしたりするためには、高速に動作する複数の移相器が必要になる。位相を高速に切り換え可能である周波数シンセサイザとして、例えば、ダイレクトディジタルシンセサイザが知られている。ダイレクトディジタルシンセサイザは、例えば、非特許文献1に開示されている。従来のダイレクトディジタルシンセサイザは、例えば、アキュムレータ、ルックアップテーブル、及びディジタル/アナログ変換器(DAC)を備える。アキュムレータは、出力信号の位相値を生成するディジタル回路である。ルックアップテーブルは、正弦波の位相及び振幅の対応表を記憶したROMであり、アキュムレータによって生成された位相値を振幅値に変換する。ディジタル/アナログ変換器は、ルックアップテーブルによって生成された振幅値を電圧に変換し、正弦波の波形を有する電圧信号を生成する。
【0005】
ダイレクトディジタルシンセサイザは、ROMを含む大規模なディジタル回路から構成されるので、回路規模が大きく、高速で動作させると消費電力が大きい。また、従来の周波数シンセサイザを用いてフェーズドアレーアンテナを実現すると、アンテナ素子ごとに周波数シンセサイザを設ける必要があるので、回路規模及び消費電力が大きくなり、携帯端末装置に搭載することが困難である。従って、位相を高速に切り換え可能でありながら、従来よりも小さな回路規模及び消費電力を有する周波数シンセサイザが求められる。
【0006】
本開示の目的は、位相を高速に切り換え可能でありながら、従来よりも小さな回路規模及び消費電力を有する周波数シンセサイザを提供することにある。また、本開示の目的は、そのような周波数シンセサイザを備えた無線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様に係る周波数シンセサイザは、
クロック信号に応じて所定範囲内において予め決められたステップ幅で増大又は減少するカウント値を生成するアキュムレータと、
前記カウント値に応じて増大又は減少するランプ電圧を生成する少なくとも1つの第1のディジタル/アナログ変換器と、
複数の基準電圧を生成する少なくとも1つの基準電圧回路と、
前記ランプ電圧及び前記複数の基準電圧に基づいて、互いに異なる位相を有する出力周波数信号をそれぞれ生成する複数の信号生成回路とを備え、
前記複数の信号生成回路のそれぞれは、前記ランプ電圧に応じて正弦波又は余弦波に類似した波形で変化する信号レベルを有する出力周波数信号をアナログ信号処理により生成し、
前記第1のディジタル/アナログ変換器及び前記基準電圧回路は、前記信号生成回路ごとに異なるランプ電圧と、前記複数の信号生成回路の間で共通の前記複数の基準電圧とを前記複数の信号生成回路に供給するか、又は、前記複数の信号生成回路の間で共通のランプ電圧と、前記信号生成回路ごとに異なる組み合わせの電圧を含む前記複数の基準電圧とを前記複数の信号生成回路に供給する。
【0008】
本開示の第2の態様に係る周波数シンセサイザによれば、第1の態様に係る周波数シンセサイザにおいて、
前記少なくとも1つの基準電圧回路のそれぞれは、前記複数の基準電圧を生成する分圧抵抗を備える。
【0009】
本開示の第3の態様に係る周波数シンセサイザによれば、第1の態様に係る周波数シンセサイザにおいて、
前記少なくとも1つの基準電圧回路のそれぞれは、複数の電圧設定値に応じた大きさを有する前記複数の基準電圧を生成する複数の第2のディジタル/アナログ変換器を備え、
前記第2のディジタル/アナログ変換器は、前記第1のディジタル/アナログ変換器の構成要素及びレイアウトと少なくとも部分的に同じ構成要素及びレイアウトを有する。
【0010】
本開示の第4の態様に係る周波数シンセサイザによれば、第1~第3のうちの1つの態様に係る周波数シンセサイザは、
複数の第1のディジタル/アナログ変換器と、
前記第1のディジタル/アナログ変換器ごとに異なるカウント値を供給するように、前記カウント値に位相設定値を加算する少なくとも1つの第1の加算器とを備える。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る