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公開番号2025102621
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2024118700
出願日2024-07-24
発明の名称フェーズドアレーアンテナ装置及び無線通信装置
出願人学校法人立命館
代理人個人,個人
主分類H01Q 3/38 20060101AFI20250701BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】フェーズドアレーアンテナ装置の移相器に制御信号を供給するための信号線の本数を削減する。
【解決手段】複数の移相器1は、制御信号K及びDに従って、複数のアンテナ素子104を介して送信又は受信される複数の無線周波信号の位相を変化させる。制御信号Kは、複数の無線周波信号の初期位相を設定する。制御信号Dは、複数のアンテナ素子104のうちの互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定する。複数の加算器2のそれぞれにおいて、第1の入力端子には、制御信号Kが入力されるか、又は、複数の加算器2のうちの他の1つの加算器2の出力端子から出力された信号が入力され、第2の入力端子には、制御信号Dが入力される。複数の加算器2のそれぞれにおいて、出力端子から出力された信号は、複数の移相器1のうちの1つに供給され、当該1つの移相器1の移相量を制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
予め決められた間隔で配列された複数のアンテナ素子と、
第1及び第2の制御信号に従って、前記複数のアンテナ素子を介して送信又は受信される複数の無線周波信号の位相をそれぞれ変化させる複数の移相器を備える移相回路と、
前記第2の制御信号を用いて前記複数の移相器の移相量を制御する制御回路とを備え、
前記第1の制御信号は、前記複数の無線周波信号の初期位相を設定し、前記第2の制御信号は、前記複数のアンテナ素子のうちの互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定し、前記第1及び第2の制御信号は、複数のビットからなるディジタル値を有し、
前記移相回路は複数の加算器をさらに備え、前記複数の加算器のそれぞれは、第1の入力端子、第2の入力端子、及び出力端子を有し、前記第1の入力端子には、前記第1の制御信号が入力されるか、又は、前記複数の加算器のうちの他の1つの加算器の出力端子から出力された信号が入力され、前記第2の入力端子には、前記第2の制御信号が入力され、前記出力端子から出力された信号は、前記複数の移相器のうちの1つに供給され、当該1つの移相器の移相量を制御する、
フェーズドアレーアンテナ装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記複数の移相器の移相量は、前記第1及び第2の制御信号に従って線形に変化する、
請求項1記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項3】
前記第1の制御信号は、前記制御回路から前記移相回路に供給される、
請求項1記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項4】
前記移相回路は、前記第1の制御信号を予め格納した記憶装置をさらに備える、
請求項1記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項5】
前記第1の制御信号は0の値を有し、
前記第2の制御信号は、正の値、負の値、及び0の値のいずれかを有し、
前記複数の移相器の移相量は、正の値、負の値、及び0の値のいずれかを有する、
請求項1記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項6】
前記複数のアンテナ素子は一次元アレーとして配列される、
請求項1~5のうちの1つに記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項7】
前記複数のアンテナ素子は、互いに異なる第1及び第2の方向に沿って二次元アレーとして配列され、
前記第2の制御信号は、
前記複数のアンテナ素子のうちの、前記第1の方向において互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定する第3の制御信号と、
前記複数のアンテナ素子のうちの、前記第2の方向において互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定する第4の制御信号とを含み、
前記複数の加算器は、
前記第3の制御信号が入力される複数の第1の加算器と、
前記第4の制御信号が入力される複数の第2の加算器とを含み、
前記複数の第2の加算器のそれぞれにおいて、前記出力端子から出力された信号は、前記複数の第1の加算器のうちの1つにおける前記第1の入力端子に入力されるか、又は、前記複数の第1の加算器のうちの1つにおける前記第1の入力端子と、前記複数の第2の加算器のうちの他の1つにおける前記第1の入力端子とに入力される、
請求項1~5のうちの1つに記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項8】
予め決められた間隔で配列された複数のアンテナ素子と、
第1及び第2の制御信号に従って、前記複数のアンテナ素子を介して送信又は受信される複数の無線周波信号の位相をそれぞれ変化させる複数の移相器を備える移相回路と、
前記第2の制御信号を用いて前記複数の移相器の移相量を制御する制御回路とを備え、
前記第1の制御信号は、前記複数の無線周波信号のうちの1つの位相を設定し、前記第2の制御信号は、前記複数のアンテナ素子のうちの互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定し、前記第1及び第2の制御信号は、複数のビットからなるディジタル値を有し、
前記第1の制御信号は、前記複数の移相器のうちの第1の移相器に供給され、前記第1の移相器の移相量を制御し、
前記第2の制御信号は、前記複数の移相器のうちの1つ又は複数の第2の移相器に供給され、前記1つ又は複数の第2の移相器の移相量を制御し、
前記移相回路は、1つ又は複数のビットシフト回路と、1つ又は複数の加算器とをさらに備え、
前記1つ又は複数のビットシフト回路のそれぞれは、前記第2の制御信号のディジタル値を増大させるように前記第2の制御信号のビットをシフトし、前記ビットシフト回路から出力された信号は、前記複数の移相器のうちの1つ又は複数の第3の移相器に供給され、前記1つ又は複数の第3の移相器の移相量を制御し、
前記1つ又は複数の加算器のそれぞれは、第1の入力端子、第2の入力端子、及び出力端子を有し、前記第1の入力端子には、前記ビットシフト回路から出力された信号が入力されるか、又は、前記複数の加算器のうちの他の1つの加算器の出力端子から出力された信号が入力され、前記第2の入力端子には、前記第2の制御信号が入力され、前記出力端子から出力された信号は、前記複数の移相器のうちの1つ又は複数の第4の移相器に供給され、前記1つ又は複数の第4の移相器の移相量を制御する、
フェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項9】
前記複数のアンテナ素子は一次元アレーとして配列される、
請求項8記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
【請求項10】
前記複数のアンテナ素子は、互いに異なる第1及び第2の方向に沿って二次元アレーとして配列され、
前記第2の制御信号は、
前記複数のアンテナ素子のうちの、前記第1の方向において互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定する第3の制御信号と、
前記複数のアンテナ素子のうちの、前記第2の方向において互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定する第4の制御信号とを含み、
前記1つ又は複数の第2の移相器は、前記第3の制御信号が供給される第5の移相器と、前記第4の制御信号が供給される第6の移相器とを含み、
前記1つ又は複数のビットシフト回路は、前記第3の制御信号が入力される第1のビットシフト回路と、前記第4の制御信号が入力される第2のビットシフト回路とを含み、
前記1つ又は複数の第3の移相器は、前記第1のビットシフト回路から出力された信号が供給される第7の移相器と、前記第2のビットシフト回路から出力された信号が供給される第8の移相器とを含み、
前記1つ又は複数の加算器は、前記第3の制御信号が入力される複数の第1の加算器と、前記第4の制御信号が入力される1つ又は複数の第2の加算器とを含み、
前記1つ又は複数の第2の加算器のそれぞれにおいて、前記出力端子から出力された信号は、前記複数の第1の加算器のうちの1つにおける前記第1の入力端子に入力されるか、又は、前記複数の第1の加算器のうちの1つにおける前記第1の入力端子と、前記複数の第2の加算器のうちの他の1つにおける前記第1の入力端子とに入力される、
請求項8記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、フェーズドアレーアンテナ装置及び無線通信装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
第5世代移動通信システム以降(Beyond 5G)の無線通信システムでは、通信の大容量化のためにミリ波及びテラヘルツ波などの高い周波数帯の利用が検討されている。さらに、通信の大容量化のために、フェーズドアレーアンテナ装置を用いて電波のビームを通信相手に集中させることが検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1は、従来技術に係るフェーズドアレーアンテナ装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平3-174805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フェーズドアレーアンテナ装置では、アンテナ素子の個数と送信電力との間に比例関係があることが知られている。高い周波数帯では1つの電力増幅器の最大飽和出力に制限があるので、アンテナ素子の個数を増やすことにより、フェーズドアレーアンテナ装置の送信電力を高くすることが可能である。
【0006】
一方、フェーズドアレーアンテナ装置の各アンテナ素子を介して送信又は受信される無線周波信号の位相を高精度に制御するために、ディジタル制御される移相器を使用することがある。例えば、16個のアンテナ素子及び16個の移相器を使用し、移相器が8ビットのディジタル制御信号に従って制御される場合、移相器全体では、16×8=128ビットの信号線が必要になる。128本の信号線を配置するために基板上のかなりの面積が占有され、これにより、基板サイズの増大につながる。SPI(Serial Peripheral Interface)などシリアルインターフェースを使用することにより信号線の個数を削減することも考えられるが、この場合、制御が低速になるという課題がある。このため、動作速度を低下させることなく、移相器に制御信号を供給するための信号線の本数を従来よりも削減することが求められる。
【0007】
本開示の目的は、ディジタル制御される移相器を備えたフェーズドアレーアンテナ装置であって、動作速度を低下させることなく、移相器に制御信号を供給するための信号線の本数を従来よりも削減したフェーズドアレーアンテナ装置を提供することにある。本開示の目的はまた、そのようなフェーズドアレーアンテナ装置を備えた無線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様によれば、フェーズドアレーアンテナ装置は、
予め決められた間隔で配列された複数のアンテナ素子と、
第1及び第2の制御信号に従って、前記複数のアンテナ素子を介して送信又は受信される複数の無線周波信号の位相をそれぞれ変化させる複数の移相器を備える移相回路と、
前記第2の制御信号を用いて前記複数の移相器の移相量を制御する制御回路とを備え、
前記第1の制御信号は、前記複数の無線周波信号の初期位相を設定し、前記第2の制御信号は、前記複数のアンテナ素子のうちの互いに隣接する2つのアンテナ素子を介して送信又は受信される2つの無線周波信号の位相差を設定し、前記第1及び第2の制御信号は、複数のビットからなるディジタル値を有し、
前記移相回路は複数の加算器をさらに備え、前記複数の加算器のそれぞれは、第1の入力端子、第2の入力端子、及び出力端子を有し、前記第1の入力端子には、前記第1の制御信号が入力されるか、又は、前記複数の加算器のうちの他の1つの加算器の出力端子から出力された信号が入力され、前記第2の入力端子には、前記第2の制御信号が入力され、前記出力端子から出力された信号は、前記複数の移相器のうちの1つに供給され、当該1つの移相器の移相量を制御する。
【0009】
本開示の第2の態様によれば、第1の態様において、
前記複数の移相器の移相量は、前記第1及び第2の制御信号に従って線形に変化する。
【0010】
本開示の第3の態様によれば、第1又は第2の態様において、
前記第1の制御信号は、前記制御回路から前記移相回路に供給される。
(【0011】以降は省略されています)

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