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公開番号
2025071720
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-08
出願番号
2023182133
出願日
2023-10-23
発明の名称
付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び半導体装置用ダイアタッチ材
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
83/07 20060101AFI20250428BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】硬化物の樹脂強度に優れ、熱伝導性と低弾性化が両立した、また基材との接着力に優れた、付加硬化性シリコーン樹脂組成物を得ること。
【解決手段】下記(A)~(D)成分を含有する付加硬化性シリコーン樹脂組成物であって、前記組成物の硬化物は、熱伝導率が1.0W/m・K以上であり、かつ、-40℃における貯蔵弾性率が250MPa以下であることを特徴とする付加硬化性シリコーン樹脂組成物:(A)分岐状オルガノポリシロキサンである(A-1)成分、及び直鎖状オルガノポリシロキサンである(A-2)成分からなる(A)成分、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである(B)成分、付加硬化触媒である(C)成分、及び熱伝導性フィラーである(D-1)及び(D-2)成分からなる(D)成分。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記(A)~(D)成分を含有する付加硬化性シリコーン樹脂組成物であって、前記組成物の硬化物は、熱伝導率が1.0W/m・K以上であり、かつ、-40℃における貯蔵弾性率が250MPa以下であることを特徴とする付加硬化性シリコーン樹脂組成物:
(A)下記(A-1)及び(A-2)成分からなるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:
(A-1)下記式(1)
(R
1
1
R
2
2
SiO
1/2
)
a
(R
2
3
SiO
1/2
)
b
(R
2
2
SiO
2/2
)
c
(R
2
SiO
3/2
)
d
(SiO
4/2
)
e
(1)
(式中、R
1
は炭素数2~8のアルケニル基、R
2
は独立して炭素数1~12のアルキル基であり、0.01<a<0.15、0.3<b<0.6、0≦c、0≦d、0.25<e<0.67であり、但し、a+b+c+d+e=1を満足する数である。)
で示され、1分子中に2個以上の炭素数2~8のアルケニル基を有する分岐状オルガノポリシロキサン、
(A-2)下記式(2)
(R
1
R
2
2
SiO
1/2
)
2
(R
2
2
SiO
2/2
)
x
(R
3
2
SiO
2/2
)
y
(2)
(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ上記と同じであり、R
3
は独立して炭素数6~12のアリール基であり、x及びyはx>0、y≧0であり、0.85≦(x/(x+y))であり、かつ、50≦x+y≦5,000となる数である。)
で示される直鎖状オルガノポリシロキサン、
(B)下記式(3)
(R
2
3
SiO
1/2
)
2
(HR
2
SiO
2/2
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記(D)成分の含有量が組成物全体の65~90質量%であることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
【請求項3】
前記(D-1)成分が、球状酸化アルミニウム粒子であることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
【請求項4】
前記(D-2)成分が球状アルミニウム粒子であることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
【請求項5】
更に、(E)接着助剤として、下記式(4)
(MeSiO
3/2
)
p1
(EpSiO
3/2
)
p2
(EpMeSiO
2/2
)
q1
(Me
2
SiO
2/2
)
q2
(ViMeSiO
2/2
)
q3
(OR
5
)
r
(4)
(式中、Meはメチル基であり、Epはエポキシ基を有する1価の有機基であり、Viはビニル基であり、R
5
は炭素数1~12のアルキル基であり、0≦p1<0.35、0≦p2<0.35、0≦q1<0.35、0.4≦q2<0.7、0<q3<0.1、0≦r<0.05であり、0.15≦(p2+q1)/(p1+p2+q1+q2+q3+r)≦0.35であり、但し、p1+p2+q1+q2+q3+r=1となる数である。)
で示され、重量平均分子量が1,500~8,000であり、かつエポキシ当量が250~500g/eqである分岐状オルガノポリシロキサンを含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
【請求項6】
前記付加硬化性シリコーン樹脂組成物全体における重合度10以下の低分子シロキサン化合物量が1質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物からなることを特徴とする半導体装置用ダイアタッチ材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、付加硬化性シリコーン樹脂組成物、及び該組成物を用いた半導体装置用ダイアタッチ材に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電子材料分野におけるダイアタッチ材としての付加硬化性シリコーン樹脂は、従来の有機ポリマー樹脂と比較して、多くの利点があり、近年注目を集めている。例えば、耐湿性や耐熱性などの信頼性が高いこと、また低弾性化可能であるゆえ応力緩和能が高いこと、更に取り扱い性が良いことなどである。
【0003】
各種センサーを基板に実装する際のセンサー用ダイアタッチ材では、基板側からの衝撃をチップへ伝えづらく、幅広い動作温度領域で応力が緩和可能な特性が求められる。フェニル基量が少ないメチルフェニルシリコーン樹脂は、ガラス転移温度が-50℃以下であり、硬化物がゲル状またはゴム状となる。このシリコーン樹脂は、幅広い温度領域における貯蔵弾性率の変化が非常に少ないことが知られており、上記のセンサー用ダイアタッチ材としての使用は特性面より好ましい。
【0004】
近年では、特にCMOSイメージセンサーにおいてはチップの大型化に伴う発熱量の増大により、ダイアタッチ材にも熱伝導性が求められている。ダイアタッチ材に熱伝導性を付与する場合、熱伝導性フィラーをシリコーン樹脂に高充填することが一般的である。しかし、硬化物の貯蔵弾性率が高くなり、センサーチップの反りが大きくなる懸念がある(特許文献1)。特に、モース硬度の高い熱伝導性フィラーを多く含むものは、ディスペンス塗布時に金属ノズル部を摩耗させたり、ダイボンド時にチップ裏面を傷つけたりする懸念がある。
【0005】
一方、硬化物が低弾性率のゲルとなるようなシリコーン樹脂組成物では、熱伝導性フィラーを高充填しても低弾性率化できる。しかし、その場合は、センサーチップを保持する強度が低くなる懸念がある(特許文献2)。
【0006】
更に、重合度10以下の揮発性が高い低分子シロキサン化合物を多く含むシリコーン樹脂は、センサー用ダイアタッチ材として用いると各種不具合を起こすことが知られている。特にCMOSイメージセンサーでは、熱履歴がかかる工程で揮発した低分子シロキサン化合物が、チップ最表面のオンチップレンズに付着する恐れがある。そうなると、完成したパッケージの動作において、入射光がカラーフィルタへ到達する際の妨げになり、動作不良を引き起こす恐れが高い。そのため、樹脂全体における重合度10以下の低分子シロキサン含有量が少ないことが求められている。加えて、LED用ダイアタッチ材としては、ヒドロシリル基を有する低分子シロキサン含有量が所定以下のシリコーン樹脂組成物を用いることで、ダイアタッチ材加熱硬化時に発生しうるLED素子表面の金パッド電極部への付着物による汚染を抑制できることが知られているが、センサー用ダイアタッチ材としては不十分である(特許文献3)。
【0007】
また、特定構造のオルガノポリシロキサンを用いたシリコーン樹脂組成物では、硬さと樹脂強度が高い硬化物を与えることが知られているが、チップサイズの大きいセンサー用ダイアタッチ材として用いる場合には、チップにかかる応力が高くなる懸念が想定される(特許文献4)。
【0008】
このように、従来の付加硬化性シリコーン樹脂組成物では、半導体用ダイアタッチ材として用いる場合、硬化物の樹脂強度が高い状態で、熱伝導性と低弾性化の両立が困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2015-093970号公報
特開2013-124257号公報
特開2021-038309号公報
特開2021-176921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、硬化物の樹脂強度に優れ、熱伝導性と低弾性化が両立した、また基材との接着力に優れた、付加硬化性シリコーン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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