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公開番号2025071359
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2025030057,2023084862
出願日2025-02-27,2023-05-23
発明の名称継手
出願人Next Innovation合同会社
代理人
主分類E01D 19/12 20060101AFI20250424BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】簡易な構造によって、接合対象部材同士の位置決めの作業性を向上させ、且つ、接合に伴う各種の誤差を大きく吸収可能であって、また省人化を図りながら、接合対象部材同士の接合の作業時間を大幅に短縮することを可能とする手段を提供する。
【解決手段】床版に配される受部材と、受部材同士を連結する架設部材とを有して一対の上記床版を連結する継手であって、上記受部材は、収容部と、上記収容部に挿設される架設部材に係合する係合部とを有し、上記架設部材は、上記収容部に挿設される一対の挿設部と、該挿設部間を繋ぐ架橋部とを有し、上記一対の床版を異なる高さ位置で位置決めする為の段差を調整可能な高さ調整部材を上記収容部に配する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
床版に配される受部材と、受部材同士を連結する架設部材とを有して一対の上記床版を連結する継手であって、
上記受部材は、収容部と、上記収容部に挿設される架設部材に係合する係合部とを有し、
上記架設部材は、上記収容部に挿設される一対の挿設部と、該挿設部間を繋ぐ架橋部とを有し、
上記一対の床版を異なる高さ位置で位置決めする為の段差を調整可能な高さ調整部材を上記収容部に配することを特徴とする継手。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記高さ調整部材は、段調ワッシャであることを特徴とする請求項1記載の継手。
【請求項3】
床版に配される受部材と、受部材同士を連結する架設部材とを有して一対の上記床版を連結する継手であって、
上記受部材は、収容部と、上記収容部に挿設される架設部材に係合する係合部とを有し、
上記架設部材は、上記収容部に挿設される一対の挿設部と、該挿設部間を繋ぐ架橋部とを有し、
上記収容部に配置可能な高さ調整部材を有し、
上記高さ調整部材により、前記収容部内での前記挿設部の収容深さを規制することを特徴とする継手。
【請求項4】
前記高さ調整部材は、段調ワッシャであることを特徴とする請求項3記載の継手。
【請求項5】
前記収容部は、有底に形成され、
前記高さ調整部材が、前記収容部の内底部に配置可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の継手。
【請求項6】
前記収容部は、有底に形成され、
前記段調ワッシャが、前記収容部の内底部に配置可能であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の継手。
【請求項7】
前記挿設部は、ボルトを挿通させる貫通孔を有し、
前記受部材は、上記ボルトに螺合する雌ねじ孔を有し、
前記挿設部は、上記貫通孔に挿通される上記ボルトを上記雌ねじ孔に螺合することで、前記受部材に固定されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の継手。
【請求項8】
前記収容部は、有底に形成され、
前記高さ調整部材が、前記収容部の内底部に配置可能であり、
前記挿設部は、ボルトを挿通させる貫通孔を有し、
前記受部材は、上記ボルトに螺合する雌ねじ孔を有し、
前記挿設部は、上記貫通孔に挿通される上記ボルトを上記雌ねじ孔に螺合することで、前記内底部と前記挿設部との間に前記高さ調整部材を介して前記受部材に固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の継手。
【請求項9】
前記収容部は、有底に形成され、
前記高さ調整部材が、前記収容部の内底部に配置可能であり、
前記挿設部は、ボルトを挿通させる貫通孔を有し、
前記受部材は、上記ボルトに螺合する雌ねじ孔を有し、
前記挿設部は、上記貫通孔に挿通される上記ボルトを上記雌ねじ孔に螺合することで、前記内底部と前記挿設部との間に前記段調ワッシャを介して前記受部材に固定されることを特徴とする請求項2又は請求項4記載の継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の部材を連結させる継手等に関するものである。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ビル建物、住宅家屋を含む建築物や橋梁、トンネルセグメント、プレキャスト製品等の構造物、壁高欄や建具や家具等の付帯的な設備や部材においては、それらを構成する複数の部材同士を接合することで建築物、構造物、付帯部材等が構成されている。部材同士を接合する方法、例えば橋梁のプレキャストRC床版同士の接合方法としては、床版同士を接合する面に凸部と凹部を予め設けて一方の床版の凸部を他方の床版の凹部内に配置させ、床版間(凸部と凹部)の隙間に充填材を充填して床版同士を接合する方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。
また、道路橋の道路床版の更新においては、道路床版を道路幅員方向(橋軸直角方向)を複数の領域に分割し、領域毎にプレキャストRC床版と取り替える分割施工を行っており、走行車線として供用している既設床版の側方にプレキャストRC床版を設置し、既設床版とプレキャストRC床版の対向する端部の間にコンクリートを充填して間詰部を形成する床版接合方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。この床版接合方法では、接合する二つのプレキャストRC床版の対向する端部にはそれぞれ鉄筋継手がその一部が外部に露出するように埋設され、各鉄筋継手の当該露出部を間詰部内に突出させる。間詰部内では、これら鉄筋継手の櫛状の突出部分が突出直交方向視において干渉し、平面視において互い違いに配位するように配置され、両プレキャストRC床版の端部同士を固定した状態で型枠を設置して当該端部間にコンクリートが打設されることで床版間を接合する。
また、他の床版同士を接合する方法としては、一対の床版の各々の対抗配置される側面からC型継手金具を突出させて、当該C型継手金具の被嵌合凹部内に、H型継手金具の挿嵌部を配置させて床版同士を接合する所謂コッタ継手(例えば、特許文献3参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5879452号
特開2021-147884
特許第5787965号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された方法では、床版同士は充填材を介して付着されるものの、現場毎の設計図面からの寸法ズレや位置ズレ、主桁の変形等やプレキャストコンクリート床版の歪みや捩れ等に対して現場合わせによる対応が非常に困難である。例えば床版が捻れてしまっている場合には内的な強制力を発生させる為の機構が無いことから、複数台の重機等による外部からの強制力を導入しながら床版同士を所定位置まで接近させる外力の導入が必要となり得、非常に困難な接合作業が強いられ作業効率の大幅な低下を引き起こし得るという問題がある。また、こうした接合作業の末の接合状態が得られたとしても、床版同士を互いに引き付け合って互いを定位置に保持する保持力を発生させる機構が無く、接合状態を長期間に亘って安定して得ることができないという問題がある。例えば、主桁間における床版同士の境界部直上付近を大型車両等が通過した際には、橋軸方向及び橋軸直交方向に対する湾曲を生じるような多軸の曲げ荷重が発生するが、床版同士の接合部の境界面の断面形状からも鉛直下向きにより大きく略扇形状に目開くような変形を来し得て、且つ、これによって床版同士を橋軸方向に引き離すような分力が生じるが、これを抑制する機構が無く、長期間にわたる安定性を得られないという懸念がある。
また、床版同士の境界部となる凹部と凸部は、脚台形状を有しており、床版の厚さ方向に対して傾斜部分を含んでおり、当該境界部に掛かる厚さ方向(鉛直方向)の荷重が該傾斜部分によって床版同士を引き離す方向の分力になり、これによっても床版同士を橋軸方向に引き離し得る要因になるという問題がある。
【0005】
また、特許文献3に記載された方法では、一対の床版同士が所定位置に配置されているときにのみ、各C型継手金具の被嵌合凹部内にH型継手金具の挿嵌部の嵌合が可能となり、これによって初めてボルトでC型継手金具とH型継手金具とを固定することが可能となる。従って、床版同士が所定位置から外れていると、H型継手金具の挿嵌部を両C型継手金具の被嵌合凹部内に嵌合させてボルトで固定するという作業を行うことができないという問題がある。また、コッタ継手では、C型継手金具に対するH型継手金具の嵌合操作による床版同士の位置決め動作をさせることが出来ない為、床版同士の接合作業の際には、設置誤差の極めて小さくなるように、床版同士の配置作業を行うことが必要となる。なお、ここでの床版が橋梁に用いるプレキャストRC床版等である場合は、後配置の床版をクレーンで概ねの位置(事前に配置された床版の隣接位置辺り)に配置した後、複数のチェーンブロックを床版に掛けて橋梁の橋軸に沿った方向、橋軸に直交する方向、高さ方向の位置合わせや、橋面に対する傾斜の修正等の姿勢の調整作業を多くの作業員によって行うが、現場にはつきものの現場誤差が孕んでいることも有って、その作業は非常に困難であって且つ作業時間が長く掛かり、作業性が非常に悪く、また省人化も出来ないという問題がある。
【0006】
また、仮にH型継手金具の両挿嵌部とC型継手金具とを締結するボルトの締結力を利用して、床版同士の位置決め作業を行った場合、即ち、床版同士の位置が僅かにずれ且つC型継手金具の嵌合凹部にH型継手金具の挿嵌部が中途位置まで入った状態で、強引に各ボルトを締付け挿嵌部が嵌合凹部内に嵌るようにH型継手金具をボルトの軸力で押し込みながら、C型継手金具と共に床版の位置合わせを行おうとした場合、ボルトを正確に、最後まで締付けることが出来なくなること、詰まりこれは、適切なトルク管理が出来なくなることを意味している。即ち、ボルトの適切なトルク導入に基づく締付けによる、適切な軸力導入に基づく締結状態を得ることが出来ないという問題がある。
【0007】
換言すれば、各ボルトを同時に同程度の速度(又はトルク)で締付けて行くことは極めて困難で、実際には片側ずつ徐々に締めている。ところが、この作業は容易ではなく作業者の感覚や技能による影響が非常に大きくなり、作業者によって固定状態が変わってしまうという問題になる。より具体的には、ボルトを片側ずつ締めると、H型継手金具は締めた側が沈み込み、その反対側が相対的に浮き上がった様になって傾斜することになる。その結果、H型継手金具は、本来のあるべき位置で、あるべき姿勢で固定すべきところ、異なる位置において傾斜姿勢で固定されることに為り得る。
【0008】
これは、締結力に異常を来たす上、疲労強度をも低下させ、目地圧縮力に対しても意図しない不具合をもたらし得ることになる。このことからも察せられる通り、H型継手金具は、常にその水平の姿勢が傾かないように設置されて固定されることが望まれる。しかしながら、建設現場等では、現場誤差が大なり小なり孕んでいるということからもそのような理想的な状態は少なく、更にはプレキャストRC床版に内在する捻れや各部の相対的な位置ずれ等がある為、大きな誤差吸収機能や性能が求められる。
【0009】
上述の通り、特許文献1~3に記載された方法においては、多くの人手や重機を要する上、膨大な作業時間が必要となっている。例えば、床版の運搬や所定位置への配列では運搬用のトレーラやオールテレーンクレーン等の重機や多大な人員が必要となり、生コンクリートの充填にはコンクリートポンプ車、間詰工員、型枠工員等、様々な作業ごとに多数の設備や工員が必要となる。現状の床版の設置や接合では、位置決め作業に多くの時間を要する為、一日に10枚程度(或いはそれ以下)しか配設、接合することが出来ない。しかも生コンクリートの養生期間を必要とする為、施工時間が延び工期が著しく長くなるという問題がある。例えば、多数の設備や人員を投入しても一つの現場で床版を配列する作業だけでも床版1枚当たり実働40分間以上を要するというのが現状となっている。
また、床版の配置、接合においては、多大な人員と設備を投入している現状で膨大な作業時間が掛かっている為、これ以上の省人化を図ることが非常に困難となっているという問題がある。また、近年急速に進んでいる労働人口の減少に伴う現場作業者の確保の困難性によって、工期遅延や施工開始不能な状態に陥るとい問題もある。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、簡易な構造によって、接合対象部材同士の位置決め作業性を向上させ、また接合対象部材に内在する寸法、相対位置等の誤差や接合現場における現場誤差等を大きく吸収することが可能で、施工性が良好で且つ作業効率が良く、よって省人化を図ることを可能としながらも、接合対象部材同士の接合の作業時間を短縮可能とする手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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