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公開番号2025063520
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172799
出願日2023-10-04
発明の名称防護柵
出願人株式会社プロテックエンジニアリング
代理人個人,個人,個人
主分類E01F 7/04 20060101AFI20250409BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】受撃時に崩落物の透過を許容しつつ、曲げ変形量が小さな阻止面を形成した防護柵を提供すること。
【解決手段】複数の支柱と隣り合う支柱の地上部の間に設けた阻止面とを備えた防護柵であって、隣り合う支柱の地上部の間に剛性の高い透過型の剛性阻止面を形成し、剛性阻止面で崩落物を捕捉すると共に、剛性阻止面に開設した横向きスリットを通じて崩落物の一部を透過可能に構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
間隔を隔てて支柱の埋設部を設置面に埋設して立設した複数の支柱と、隣り合う支柱の地上部の間に設けた阻止面とを備え、該阻止面を通じて崩落物を捕捉する防護柵であって、
前記隣り合う支柱の地上部の間に剛性阻止面を設け、
前記剛性阻止面に崩落物の一部の透過を許容する横向きスリットを設けて透過型の剛性阻止面として形成したことを特徴とする、
防護柵。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記透過型の剛性阻止面を複数の横梁で構成し、該横梁の側面に連続した帯面を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の防護柵。
【請求項3】
前記支柱の地上部に連結装置を回動可能に外装し、前記連結装置と前記横梁の端部との間を横向きの支軸で枢支してピン接合としたことを特徴とする、請求項2に記載の防護柵。
【請求項4】
隣り合う支柱の地上部の間に前記複数の横梁を着脱自在に横架したことを特徴とする、請求項2に記載の防護柵。
【請求項5】
前記横梁がコンクリート充填鋼管製であることを特徴とする、請求項2に記載の防護柵。
【請求項6】
前記透過型の剛性阻止面の上位に塑性阻止面を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の防護柵。
【請求項7】
前記塑性阻止面がロープ製またはネット製またはロープとネットを組み合わせた防護ネットであることを特徴とする、請求項6に記載の防護柵。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は崩落土砂、雪崩、落石等の崩落物を捕捉する防護柵に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の支柱と、隣り合う支柱間に横架したロープ製の防護ネットとを具備した崩落土砂用の防護柵が開示されている。
この防護柵は、防護ネットの撓み変形により崩落土砂の衝撃力を吸収しつつ、土砂を捕捉する構造になっている。
【0003】
特許文献2には、防護面の下半部における崩落土砂の捕捉性を高める防護柵が開示されている。
この防護柵は、地上部に帯状を呈するコンクリート製の壁体を設け、支柱の下部をこの壁体に貫通させつつ、地中にも貫入させて支柱を立設し、壁体から上方に突出した支柱の地上部に防護ネットを取り付けた構造になっている。
この防護柵は、防護面の下半部に形成した壁体で以て崩落土砂を受け止めて捕捉する際に、支柱を支持杭として機能させる。
さらに防護面の上半部に形成した防護ネットで以て落石等を捕捉し得るようになっている。
【0004】
特許文献3には、壁体を複数の土塊ブロックで構成することが開示されている。
土塊ブロックは、袋体に土砂等の中詰材を充満させて立方形に製作した土塊物である。
施工方法としては、地面に複数の土塊ブロックを積み上げて壁体を形成した後に、支柱の下部を複数の土塊ブロックを貫通させつつ、地中にも貫入させて支柱を立設し、壁体から上方に突出した支柱の地上部に防護ネットを取り付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-105948号公報
特開2014-101699号公報
特開2008-121264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ロープ製の防護ネットを具備した防護柵にはつぎのような改善すべき点がある。
<1>崩落土砂等を捕捉する際に、ロープ製の防護ネットが斜面谷側へ向けて大きく撓み変形をする。
そのため、近隣に道路、鉄道、住宅等の保護対象物が存在する場合は、保護対象物から離隔した位置に防護柵を設置しなければならない。
<2>防護ネットの変形範囲を含めた用地の確保が必要となり、用地の取得コストが高くなる。
<3>防護ネットの変形範囲を含めた用地確保が困難な現場では、ロープ製の防護ネットを具備した防護柵の設置が見送られる。
【0007】
壁体を具備した防護柵にはつぎのような改善すべき点がある。
<1>コンクリート製の壁体を構築するためには、重機類を使用しなければならず、施工コストが高くつく。
<2>壁体の設置面に勾配や不均一の傾斜がある現場では、コンクリート製の壁体が設置面の勾配や傾斜に追従できない。
そのため、設置面を平らに整地する必要があるため、壁体の構築に多くの時間と労力を要する。
<3>壁体が遮水機能を有するため、防護柵の裾部に大量の水が溜まる問題と捕捉土砂の排出がし難いといった問題を内包する。
<4>壁体がコンクリート製であるため、受撃によって壁体が亀裂や損傷が生じると、壁体の交換コストが高くつく。
【0008】
本発明の目的は以上の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、受撃時に崩落物の透過を許容しつつ、曲げ変形量が小さな阻止面を形成した防護柵を提供することにある。
さらに本発明の目的は、既述した問題点を解消できる防護柵を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、間隔を隔てて支柱の埋設部を設置面に埋設して立設した複数の支柱と、隣り合う支柱の地上部の間に設けた阻止面とを備え、該阻止面を通じて崩落物を捕捉する防護柵であって、前記隣り合う支柱の地上部の間に剛性阻止面を設け、前記剛性阻止面に崩落物の一部の透過を許容する横向きスリットを設けて透過型の剛性阻止面として形成したものである。
本発明の他の形態において、前記透過型の剛性阻止面を複数の横梁で構成し、該横梁の側面に連続した帯面を形成してある。
本発明の他の形態において、前記支柱の地上部に連結装置を回動可能に外装し、前記連結装置と前記横梁の端部との間を横向きの支軸で枢支してピン接合としてある。
本発明の他の形態において、隣り合う支柱の地上部の間に前記複数の横梁を着脱自在に横架してもよい。
本発明の他の形態において、前記横梁がコンクリート充填鋼管製である。
本発明の他の形態において、前記透過型の剛性阻止面の上位に塑性阻止面を形成してもよい。
本発明の他の形態において、前記塑性阻止面がロープ製またはネット製またはロープとネットを組み合わせた防護ネットである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は少なくとも次の一つの効果を奏する。
<1>隣り合う支柱の地上部の間に複数の横梁を、間隔を隔てて横架することで、受撃時に曲げ変形量が小さな剛性阻止面を形成することができる。
そのため、防護柵の近隣に道路、鉄道、住宅等の保護対象物が存在する現場であっても、保護対象物に近い位置に防護柵を設置することが可能となる。
<2>剛性阻止面が複数の横スリットを有する透過構造を呈するため、受撃時に崩落物が横スリットを透過する際に崩落物の運動エネルギーを効率よく減衰できる。
そのため、透過型の剛性阻止面の荷重負担が軽減されるだけでなく、透過型の剛性阻止面を支持する支柱の荷重負担も軽減することができる。
<3>剛性阻止面の横スリットの開口寸法を選択することで、透過型の剛性阻止面による緩衝性能を調整することができる。
<4>剛性阻止面が透過構造を呈するため、阻止面の上流側に崩落物が堆積しても雨水を下流側に自然排水することができる。
そのため、防護柵に特別な排水処理施設を設ける必要がない。
<5>横梁の端部と支柱との間を、支柱を中心として回動可能で、かつ、ピン接合として、支柱に対して横梁を横方向および上下方向へ向けて回動可能に連結できる。
そのため、防護柵を任意の曲率でカーブさせて設置したり、防護柵の設置面に不均一の勾配や傾斜があっても、設置面の勾配や傾斜の影響を受けずに横梁を設置したりすることができる。
<6>透過型の剛性阻止面を構成する横梁を着脱可能に構成することで、透過型の剛性阻止面の上流側に堆積した崩落土砂等の崩落物を効率よく撤去できるだけでなく、受撃により損傷した横梁のみを新たなものと交換できて補修が容易である。
<7>横梁は作業員が運搬可能であるので、重機類用いずに横梁を人力だけで組み付けて透過型の剛性阻止面を容易に構築することができる。
<8>透過型の剛性阻止面の上位に塑性阻止面を設けると、透過型の剛性阻止面で崩落土砂を効率よく捕捉できると共に、塑性阻止面で以て落石を効率よく捕捉することがたできて、一つの防護柵で以て複数種類の崩落物の捕捉に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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