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公開番号2025071431
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023181581
出願日2023-10-23
発明の名称アスファルト乳剤の分解剤組成物及びその利用
出願人松本油脂製薬株式会社
代理人
主分類E01C 7/24 20060101AFI20250428BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】 本発明は、アスファルト乳剤に対して優れた分解性を発揮し、さらに安定性に優れ、均一散布を可能にするアスファルト乳剤の分解剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 (第一の態様のアスファルト乳剤の分解剤組成物)アニオン界面活性剤(A)を含むアスファルト乳剤の分解剤組成物であって、ロスマイルス試験法による25℃における有効濃度0.5重量%の起泡力が、流下直後において40mm以下である、アスファルト乳剤の分解剤組成物。(第二の態様のアスファルト乳剤の分解剤組成物)アニオン界面活性剤(A)と水を含むアスファルト乳剤の分解剤組成物であって、25℃における670nmの波長の光透過率が60%以上である、アスファルト乳剤の分解剤組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
アニオン界面活性剤(A)を含むアスファルト乳剤の分解剤組成物であって、
ロスマイルス試験法による25℃における有効濃度0.5重量%の起泡力が、流下直後において40mm以下である、アスファルト乳剤の分解剤組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
ロスマイルス試験法による25℃における有効濃度0.5重量%の起泡力が、流下直後から5分後において20mm以下である、請求項1に記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項3】
アニオン界面活性剤(A)と水を含むアスファルト乳剤の分解剤組成物であって、
25℃における670nmの波長の光透過率が60%以上である、アスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項4】
水溶性無機化合物(B)及び温度20℃における水への溶解度が20g/100g以下である有機化合物(C)のうちの少なくとも一つを含む、請求項1~3のいずれかに記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項5】
前記化合物(B)が硫酸塩及びリン酸塩のうちの少なくとも一つを含む、請求項4に記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項6】
前記化合物(C)が炭素数1~22の炭化水素基を有する、請求項4に記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項7】
前記化合物(C)がオキシアルキレン基及びヒドロキシ基のうちの少なくとも1つの基を有する、請求項4に記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項8】
前記化合物(A)が硫黄原子を含有するアニオン界面活性剤(a1)を含む、請求項1~3のいずれかに記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項9】
25℃における粘度が0.1~500mPa・sである、請求項1~3のいずれかに記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物。
【請求項10】
請求項1~3のいずれかに記載のアスファルト乳剤の分解剤組成物とアスファルト乳剤とを接触させる工程を含む、アスファルト舗装体の施行方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト乳剤の分解剤組成物及びその利用に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
アスファルトは石油を蒸留してナフサやガソリン、灯油、軽油等を取り出した後に得られる最終精製物で、古くから舗装材料に用いられている。
アスファルトは常温では高粘度の半固体または固体であり、その粘着性の高さから取り扱い時の作業性が非常に悪い。
常温での取り扱い時の作業性を改善する手法の一つとして、乳化剤を用いてアスファルトを水に乳化させた形態での利用が知られており、該乳化物はアスファルト乳剤と呼ばれている。
アスファルト乳剤の分類の方法として、使用する乳化剤によりカチオン系、アニオン系、ノニオン系等に分類する方法があり、道路舗装用として使用されるアスファルト乳剤は、カチオン系アスファルト乳剤が大部分を占める。
【0003】
アスファルト乳剤の要求特性としては、アスファルト乳剤製造後から施工現場で使用するまでの間の貯蔵安定性及び、乳剤の移送や散布時に利用するポンプ等によるせん断や圧縮等の外力がかかっても乳化が壊れない機械的安定性が挙げられる。さらに、施工現場でアスファルト乳剤を散布した後は短時間で水とアスファルトに分離する事が強く望まれる。
これは、アスファルト中に水分が残存すると、アスファルト本来の粘着性が得られず、接着不良となってしまうが、一般的にアスファルト乳剤散布後は剤中の水分が蒸発して十分に分解するまで待たなければならず、その間は道路の通行規制が必要で、通行開放までに時間がかかるという問題がある事に起因する。
【0004】
かかる問題を解決するために、アスファルト乳剤の乳化を破壊する分解剤を使用する方法が知られており、具体的なカチオン系アスファルト乳剤の分解剤について、特許文献1及び2で提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-122352号公報
特開2016-164345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1~2の分解剤では、アスファルト乳剤に対する分解性は十分なものとは言えなかった。
また、作業者の安全性、施工後の周辺環境への影響を減らすため、分解剤は水系である事が望ましい。しかし、無機硫酸塩や縮合リン酸塩等の塩を多量に配合すると、分解剤自体の安定性が低下し、相分離や固形物の析出が起こる。分解剤の散布時に、そのような相分離や固形物の析出が起こると、均一散布が出来ず散布斑が発生したり、固形物が配管に詰まる問題が発生し、十分にアスファルト乳剤を分解できないばかりか、設備の故障を引き起こしてしまう。
さらに、アニオン性界面活性剤を配合すると起泡性が高くなり、散布時に気泡が入り散布量に斑が発生したり、散布後の路面に気泡が残る事でアスファルト乳剤と分解剤の接触が阻害される問題がある。
【0007】
本発明は、アスファルト乳剤に対して優れた分解性を発揮し、さらに安定性に優れ、均一散布を可能にするアスファルト乳剤の分解剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の成分を含み、特性の物性を示すアスファルト乳剤の分解剤組成物であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明の第1の態様のアスファルト乳剤の分解剤組成物は、アニオン界面活性剤(A)を含むアスファルト乳剤の分解剤組成物であって、ロスマイルス試験法による25℃における有効濃度0.5重量%の起泡力が、流下直後において40mm以下である。
【0010】
本発明の第一のアスファルト乳剤の分解剤組成物は、以下の1)~7)のうちの少なくとも1つを満たすと好ましい。
1)ロスマイルス試験法による25℃における有効濃度0.5重量%の起泡力が、流下直後から5分後において20mm以下である。
2)水溶性無機化合物(B)及び温度20℃における水への溶解度が20g/100g以下である有機化合物(C)のうちの少なくとも一つを含む。
3)前記化合物(B)が硫酸塩及びリン酸塩のうちの少なくとも一つを含む。
4)前記化合物(C)が炭素数1~22の炭化水素基を有する。
5)前記化合物(C)がオキシアルキレン基及びヒドロキシ基のうちの少なくとも1つの基を有する。
6)前記化合物(A)が硫黄原子を含有するアニオン界面活性剤(a1)を含む。
7)25℃における粘度が0.1~500mPa・sである。
(【0011】以降は省略されています)

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