TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025070643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181119
出願日2023-10-20
発明の名称ポンプ装置
出願人ニデックインスツルメンツ株式会社,ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F04D 29/42 20060101AFI20250424BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】モータのハウジングにケースを溶着してインボリュート形状のポンプ室を形成するにあたって、ケースおよびハウジングの大型化を抑制する。
【解決手段】ポンプ装置1は、インペラ4を回転させるモータ3のハウジング10とケース2との間にポンプ室20が形成される。ポンプ室20は、インペラ4の外周を周方向に延びる流路Fの幅が周方向の一方側R1へ向かうに従って増大する形状である。ハウジング10は、ステータ5の外周を覆う胴部14から外周側へ突出する第1フランジ部16を備える。ケース2は、第1フランジ部16の第1固定面19に対向する第2固定面33を備える。第2固定面33は、軸線方向から見たポンプ室20の外形に沿って延びる溶着リブ42を備え、第1固定面19は、溶着リブ42が溶着される溶着凹部41を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ロータおよび前記ロータの外周を囲むステータと、
前記ステータを封止するハウジングと、
前記ハウジングに対して前記ロータの回転軸線に沿う軸線方向の一方側から被せられて前記ハウジングとの間にポンプ室を形成するポンプ室形成部を備えるケースと、
前記ポンプ室に配置されて前記ロータと一体に回転するインペラと、を有し、
前記軸線方向から見た前記ポンプ室の形状は、前記インペラの外周を周方向に延びる流路の幅が周方向の一方側へ向かうに従って増大する形状であり、
前記ハウジングは、前記ステータの前記軸線方向の一方側を覆う第1隔壁部と、前記ステータの外周を覆う胴部と、前記胴部から外周側へ突出する第1フランジ部と、を備え、
前記第1フランジ部は、前記軸線方向の一方側を向く第1固定面を備え、
前記ポンプ室形成部は、前記第1固定面に対向する第2固定面を備え、
前記第1固定面と前記第2固定面の一方は、前記軸線方向から見た前記ポンプ室の外形に沿って延びる溶着リブを備え、
前記第1固定面と前記第2固定面の他方は、前記溶着リブが溶着される溶着凹部を備えることを特徴とするポンプ装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1固定面と前記第2固定面の前記一方は、前記溶着リブの外周側に配置される追加溶着リブを備え、
前記第1固定面と前記第2固定面の前記他方は、前記追加溶着リブが溶着される追加溶着凹部を備えることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
【請求項3】
前記追加溶着リブは、前記溶着リブが直線状に延びた部分の外周側に配置されることを特徴とする請求項2に記載のポンプ装置。
【請求項4】
前記インペラの外周を周方向に延びる前記流路の幅が最も大きい角度位置を第1角度位置とし、前記流路の幅が最も小さい角度位置を第2角度位置とするとき、
前記ポンプ室形成部は、前記ポンプ室の径方向の中央に設けられた吸入口と、前記第1角度位置に設けられた吐出口と、を備え、
前記溶着リブは、前記第1角度位置の前記周方向の一方側で前記第2角度位置までの第1角度範囲に配置される第1被補強部を備え、
前記追加溶着リブおよび前記追加溶着凹部は、前記第1被補強部の外周側に配置されることを特徴とする請求項2に記載のポンプ装置。
【請求項5】
前記吸入口および前記吐出口は、前記軸線方向の一方側に開口することを特徴とする請求項4に記載のポンプ装置。
【請求項6】
前記追加溶着リブおよび前記追加溶着凹部は、前記第1被補強部の外周側、および、前記第1被補強部とは径方向で反対側の第2被補強部の外周側に配置されることを特徴とする請求項4に記載のポンプ装置。
【請求項7】
前記追加溶着リブは、前記溶着リブの外周側を前記溶着リブと交差する方向へ延びる第1部分を備え、
前記第1部分の内周側の端部と前記溶着リブとの間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のポンプ装置。
【請求項8】
前記追加溶着リブは、周方向で離れた2箇所に配置される前記第1部分と、2箇所の前記第1部分の外周側の端部を接続する第2部分と、を備えることを特徴とする請求項7に記載のポンプ装置。
【請求項9】
前記ケースは、前記ポンプ室形成部の外周側に配置される取付部を備え、
前記ポンプ室形成部は、前記ポンプ室の外周を囲む側壁部、および、前記側壁部から外周側へと突出する突出部を備え、前記突出部の外周側に前記取付部が配置され、
前記第2固定面は、前記側壁部の前記軸線方向の他方側の端面からなる第1領域、および、前記突出部の前記軸線方向の他方側の端面からなる第2領域を含み、
前記第1領域に前記溶着リブまたは前記溶着凹部が設けられ、
前記第2領域に前記追加溶着リブまたは前記追加溶着凹部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のポンプ装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記胴部の外周面と前記第1フランジ部とを接続する補強リブを備え、
前記補強リブは、前記軸線方向から見て前記溶着リブと重なることを特徴とする請求項2に記載のポンプ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インペラを回転させることによってポンプ室に流体を吸い込んで吐出するポンプ装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1、2には、冷却水を循環するポンプ装置が記載される。特許文献1のポンプ装置では、ポンプ室は、環状のステータを覆うハウジング(樹脂封止部材)と、ハウジングの端部に固定されるケースとの間に形成される。インペラは、ステータの内周に配置されるロータと一体に回転する。ケースは、ポンプ室の径方向の中央に接続される吸入管と、ポンプ室の外周に接続される吐出管を備える。
【0003】
特許文献1では、ハウジング(樹脂封止部材)の端部に設けられた環状のフランジ部に対してケースの端部に設けられた環状のフランジ部を軸線方向に当接させて振動溶着により固定することにより、ポンプ室を形成する。溶着部は、フランジ部の外周に沿って円形に延びている。従って、溶着強度のばらつきが少ない。
【0004】
ポンプ室の中央でインペラを回転させ、ポンプ室の中央に流体の吸入口を設け、ポンプ室の外周に流体を吐出する吐出口を設けるポンプ装置では、ポンプ室の形状として、インペラを囲む流路の幅が周方向の一方側へ向かうに従って広がる形状(例えば、インボリュート形状)が採用されることがある。特許文献2には、インボリュート形状のポンプ室を備えるポンプ装置が記載される。特許文献2のポンプ装置は、ポンプ室の外周でハウジング(ポンプベース部)とケース(ポンプ取付部位)とがボルトにより締結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-020102号公報
特開2010-089776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ポンプ室の形状を周方向の一方側へ向かうに従って流路の幅が広がる形状にして、特許文献1と同様にハウジングとケースとを溶着してポンプ室を形成する場合、溶着強度のばらつきを少なくするために円形のフランジ部を設け、その外周に沿って溶着部を設けたのでは、軸線方向から見たフランジ部の外形が大きくなり、ケースおよびハウジングが大型化する。その結果、ケースおよびハウジングの製造に必要な樹脂量が増加する。
【0007】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、モータのハウジングにケースを溶着して軸線方向から見て非円形のポンプ室を形成する場合に、ケースおよびハウジングの大型化を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のポンプ装置は、ロータおよび前記ロータの外周を囲むステータを備えるモータと、前記ステータを封止するハウジングと、前記ハウジングに対して前記ロータの回転軸線に沿う軸線方向の一方側から被せられて前記ハウジングとの間にポンプ室を形成するポンプ室形成部を備えるケースと、前記ポンプ室に配置されて前記ロータと一体に回転するインペラと、を有し、前記軸線方向から見た前記ポンプ室の形状は、前記インペラの外周を周方向に延びる流路の幅が周方向の一方側へ向かうに従っ
て増大する形状であり、前記ハウジングは、前記ステータの前記軸線方向の一方側を覆う第1隔壁部と、前記ステータの外周を覆う胴部と、前記胴部から外周側へ突出する第1フランジ部と、を備え、前記第1フランジ部は、前記軸線方向の一方側を向く第1固定面を備え、前記ポンプ室形成部は、前記第1固定面に対向する第2固定面を備え、前記第1固定面と前記第2固定面の一方は、前記軸線方向から見た前記ポンプ室の外形に沿って延びる溶着リブを備え、前記第1固定面と前記第2固定面の他方は、前記溶着リブが溶着される溶着凹部を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、ハウジングとケースとを溶着して、ハウジングとケースとの間に、インペラの外周を周方向に延びる流路の幅が周方向の一方側へ向かうに従って増大する形状のポンプ室を形成する。このように、非円形のポンプ室を形成する際、ハウジングとケースを溶着するための溶着リブを、軸線方向から見たポンプ室の外形に沿って延びる形状とすることにより、ケースおよびハウジングに外周側へ大きく張り出すフランジ部を設ける必要がない。従って、ケースおよびハウジングの大型化を抑制でき、ケースおよびハウジングの製造に必要な樹脂量を抑制できる。
【0010】
本発明において、前記第1固定面と前記第2固定面の前記一方は、前記溶着リブの外周側に配置される追加溶着リブを備え、前記第1固定面と前記第2固定面の前記他方は、前記追加溶着リブが溶着される追加溶着凹部を備えることが好ましい。このようにすると、ポンプ室の外形に沿って延びる溶着部において溶着強度が不足する箇所を補強することができる。従って、溶着部の溶着強度や溶着部に加わる応力のばらつきが発生することによる耐久性の低下を抑制できる。また、この場合、ケースとハウジングは、追加の溶着部を設ける箇所だけを外周側に延ばせばよい。従って、ケースおよびハウジングの大型化を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
圧縮機
1日前
株式会社遠藤照明
筒型送風機
2か月前
個人
扇風機取り付け風力分散機
1か月前
個人
流体を送れるし送れないファン
2か月前
エドワーズ株式会社
真空ポンプ
1か月前
シャープ株式会社
送風装置
11日前
シャープ株式会社
送風装置
9日前
シャープ株式会社
送風装置
9日前
株式会社酉島製作所
ポンプ
11日前
株式会社電業社機械製作所
ポンプ
24日前
株式会社フクハラ
ドレン排出装置
1か月前
リンナイ株式会社
羽根車
23日前
株式会社村田製作所
圧電ポンプ
9日前
株式会社ANBEC
横軸円筒型ポンプ
1か月前
株式会社酉島製作所
横軸ポンプ
1か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
1か月前
株式会社酉島製作所
渦巻きポンプ
1か月前
株式会社酉島製作所
ポンプ吸液槽
2か月前
株式会社ON-LIFE
衣服用送風装置
1か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
23日前
株式会社神戸製鋼所
圧縮機ユニット
1か月前
株式会社豊田自動織機
圧縮機
1か月前
ミネベアミツミ株式会社
軸流ファン
1か月前
シャープ株式会社
送風装置及び団扇
9日前
サンデン株式会社
圧縮機
1か月前
パシフィックゴルフマネージメント株式会社
送風機
1か月前
パシフィックゴルフマネージメント株式会社
送風機
1か月前
サンデン株式会社
圧縮機
1か月前
パシフィックゴルフマネージメント株式会社
送風機
1か月前
サンデン株式会社
圧縮機
1か月前
兵神装備株式会社
容積式ポンプ
2か月前
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
2か月前
三菱重工業株式会社
クロー圧縮機
2か月前
サンデン株式会社
電動圧縮機及びその製造方法
9日前
続きを見る