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公開番号2025042396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2023149380
出願日2023-09-14
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/10 20060101AFI20250319BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心圧縮機の運転効率の低下を抑制すること。
【解決手段】第2凹部72が、回転軸41の回転によって第1方向に凸部71を第2凹部72から第1凹部70に挿通可能に形成されている。このため、ラビリンスシールが、ボス部42bの外周面42cに、第1凹部70内で周回される凸部71を有していたとしても、ボス部42bを第1挿通孔23に挿通することが可能になっている。そして、凸部71は、第1凹部70内で周回される。これによれば、凸部71と第1凹部70とによってラビリンスシールが構成されるため、インペラ42の背面42aから洩れてきた洩れ空気が第1挿通孔23を介してモータ室内へ洩れてしまうことが抑制され易くなっている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮するインペラと、
前記回転軸を回転させるモータと、
前記インペラを収容するインペラ室、及び前記モータを収容するモータ室を区画するハウジングと、を備え、
前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、
前記回転軸と前記挿通孔との間には、前記インペラの背面から洩れてきた洩れ流体をシールするラビリンスシールが構成されている遠心圧縮機であって、
前記ラビリンスシールは、
前記挿通孔の内周面及び前記回転軸の外周面の一方に設けられ、他方に向けて突出する凸部と、
前記挿通孔の内周面及び前記回転軸の外周面の他方に設けられ、環状に凹む第1凹部と、前記第1凹部に対して前記回転軸の軸方向に繋がる第2凹部と、を有し、
前記凸部は、前記回転軸の平面視において、前記軸方向と直交する方向に対して鋭角に交差する第1方向に延在し、且つ、前記回転軸の軸方向視において、前記回転軸の周方向における長さが前記第2凹部よりも大きく、
前記第2凹部は、前記回転軸の回転によって前記第1方向に前記凸部を前記第2凹部から前記第1凹部に挿通可能に形成され、
前記凸部は、前記第1凹部内で周回されることを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記挿通孔の前記内周面に形成され、
前記凸部は、前記回転軸の前記外周面に形成され、
前記第2凹部は、前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に開口していることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記凸部は、前記平面視において、前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に向けて延在していることを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
前記第2凹部を区画する前記回転軸の周方向両側に位置する側面は、前記第1方向に傾斜していることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
【請求項5】
前記凸部は、前記軸方向視において、前記回転軸の周方向全周に亘って延びていることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項6】
前記凸部は、前記挿通孔の内周面及び前記回転軸の外周面の一方に複数設けられ、
前記各凸部は、前記軸方向視において、前記周方向に隣り合う前記凸部の端部同士が前記軸方向で重なることで前記回転軸の周方向全周に亘って延び、
前記第2凹部は、前記挿通孔の内周面及び前記回転軸の外周面の他方に複数設けられ、
前記各第2凹部は、前記回転軸の回転によって前記第1方向に前記各凸部を前記各第2凹部から前記第1凹部に挿通可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、遠心圧縮機は、回転軸と、インペラと、モータと、ハウジングと、を備えている。インペラは、回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮する。モータは、回転軸を回転させる。ハウジングは、インペラ室、及びモータ室を区画する。インペラ室は、インペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。ハウジングは、インペラ室とモータ室とを仕切る仕切壁を有している。仕切壁には、挿通孔が形成されている。挿通孔には、回転軸が挿通されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-155696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遠心圧縮機においては、インペラの回転によって圧縮された流体の一部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込む場合がある。インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流体が流れ込むと、空隙から挿通孔を介してモータ室内へ流体が洩れてしまう虞がある。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が増えることになるため、運転効率が低下する要因となる。
【0005】
そこで、回転軸と挿通孔との間に、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体をシールするラビリンスシールが構成されている遠心圧縮機が従来から知られている。しかしながら、回転軸を挿通孔に挿通するためには、回転軸と挿通孔との間のクリアランスをある程度確保する必要がある。回転軸と挿通孔との間のクリアランスを確保するほど、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、回転軸と、前記回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮するインペラと、前記回転軸を回転させるモータと、前記インペラを収容するインペラ室、及び前記モータを収容するモータ室を区画するハウジングと、を備え、前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、前記回転軸と前記挿通孔との間には、前記インペラの背面から洩れてきた洩れ流体をシールするラビリンスシールが構成されている遠心圧縮機であって、前記ラビリンスシールは、前記挿通孔の内周面及び前記回転軸の外周面の一方に設けられ、他方に向けて突出する凸部と、前記挿通孔の内周面及び前記回転軸の外周面の他方に設けられ、環状に凹む第1凹部と、前記第1凹部に対して前記回転軸の軸方向に繋がる第2凹部と、を有し、前記凸部は、前記回転軸の平面視において、前記軸方向と直交する方向に対して鋭角に交差する第1方向に延在し、且つ、前記回転軸の軸方向視において、前記回転軸の周方向における長さが前記第2凹部よりも大きく、前記第2凹部は、前記回転軸の回転によって前記第1方向に前記凸部を前記第2凹部から前記第1凹部に挿通可能に形成され、前記凸部は、前記第1凹部内で周回される。
【0007】
これによれば、第2凹部が、回転軸の回転によって第1方向に凸部を第2凹部から第1凹部に挿通可能に形成されている。このため、ラビリンスシールが、挿通孔の内周面及び回転軸の外周面の一方に、第1凹部内で周回される凸部を有していたとしても、回転軸を挿通孔に挿通することができる。そして、凸部は、第1凹部内で周回される。これによれば、凸部と第1凹部とによってラビリンスシールが構成されるため、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことを抑制し易くすることができる。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が抑制されるため、遠心圧縮機の運転効率の低下を抑制することができる。
【0008】
上記遠心圧縮機において、前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記挿通孔の前記内周面に形成され、前記凸部は、前記回転軸の前記外周面に形成され、前記第2凹部は、前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に開口しているとよい。
【0009】
これによれば、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔に流れ込む際に、洩れ流体の一部が第2凹部内に流れ込む。そして、第2凹部内に流れ込む洩れ流体が第2凹部の内面に衝突することにより洩れ流体の流れの剥離が発生するため、洩れ流体の圧力損失が生じる。これにより、インペラの背面から挿通孔に流れ込む洩れ流体の流量を低減することができる。よって、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
【0010】
上記遠心圧縮機において、前記凸部は、前記平面視において、前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に向けて延在しているとよい。
これによれば、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が第2凹部を介して第1凹部内に流入することにより、洩れ流体が凸部に衝突する。このとき、凸部は、平面視において、仕切壁におけるインペラ室側に位置する端面に向けて延在している。これによれば、第2凹部から第1凹部内に流入して凸部に衝突した洩れ流体が凸部に沿って流れる。このため、第2凹部を介して第1凹部内に流入してくる洩れ流体が凸部により第2凹部に向けて戻される流体の流れが発生する。その結果、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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